金髪の屈強な男が草原に座り込んでいた。
全ての始まりは今から数十分前。
目に映った最初の風景が、夕暮れの光に照らされた人気のない田んぼ道だった。それから数十分と歩いたが人の気配が全くしない。道を聞こうにも人がいないため何もすることが出来なかった。
そして、今に至る。
「ここはどこなんだ……オレはどうして」
「どうされましたか?」
子供のようにしょんぼりとしていた男に誰かが、後ろから声をかける。念願の誰かに出会えたと思ったのか、男が勢いよく振り向くと男の視線の先にいたのはピンク色の髪をした少女であった。
「や、やっと会えたぜ……」
「こんなところで座ってどうかされたのですか?」
「それは俺が聞きたいぜ。目が覚めたらこんな田舎にいたんだ。召喚されたんだからマスターを探そうと思っても誰もいねぇし」
「召喚?マスター?」
「え?アンタがマスターじゃねぇのか?だから探しに来たんだろ?」
「いいえ。私は貴方が言うようなマスターとやらになったつもりはありませんが。それに貴方に声をかけたのは、日も沈む時間帯なのに人里離れた場所で座り込んでいたからですよ」
男は少女の言葉に再び落胆してしまう。せっかく会えた人物もマスターではないと。
「しかし、召喚と言っていましたが貴方は何者なんですか?使い魔みたいなものですか?」
「まあ、そうだな。オレはサーヴァントってんだ」
「サーヴァント?聞いた事ないですね」
「なら、聖杯とか聖杯戦争は聞いた事あるか?」
男の問いかけに少女は首を横に振ってばかり。しかし、嘘をついている顔には見えなかった。
「そうだなぁ……もし、アンタが良かったら説明しようか?」
「その聖杯とやらがココに何かしらの影響を与えるのであれば、お願いします」
「おう、いいぜ。なら、代わりと言っちゃなんだがこの世界について教えてくれよ。オレの故郷に似てるがなんか違うからよ。なんつーの、魂が震えないつーの?」
「はぁ……良くはわかりませんが教えてくれるのなら答えましょう」
2人は交互に自分達の知っている情報を交換しあった。両者ともに信じられない様子ではあったが、お互いに嘘をついているようには見えなかった。
とりあえず、今は知識として覚えておくということで解決させておく事にした。
「にわかには信じられませんね。過去に活躍した偉人たちが使い魔として召喚……ですか。……いえ、待ってください。サーヴァントと仰りましたよね」
「おう。何か覚えがあるのか?」
「はい。私の知り合いのところにサーヴァントを名乗る人がいたので。確か……モードレッドと仰っておりましたよ」
少女の発言に男は、驚いたような表情を浮かべていた。
何故、そのような表情を浮かべているのか少女は分からなかった。
「どうされましたか?」
「い、いや本当にそいつは名乗ったのか?」
「正確には、その知り合いから聞いたのですが……わざわざ嘘をつくような人ではないので真実だと思います」
「そ、そうか……。本来サーヴァントってのは真名……本名を明かさないんだよ。その本名が弱点になるからな」
「……弱点ですか?」
「まぁ……詳しい話は追追話すとしてだ……。真名を明かしても問題無いってのが分かったんだ。そんじゃ、挨拶とするか。オレは坂田金時。ゴールデンって呼んでくれ!」
「坂田金時……!あの頼光四天王の1人ですね。しかし……随分と俗世にまみれましたね」
「ま、それはそれって事だ」
少女は思わず苦笑いを浮かべてしまうが、すぐにハッとしたような表情を浮かべる。
「挨拶が遅れました。私は茨木華扇と申します。金時さん」
「堅苦しいのは無しにしようぜ。オレッちはあんたのおかげで助かったんだ。気軽にゴールデンと呼んでくれや。華扇」
「分かったわ……ゴールデン。これでいいかしら?」
砕けた口調になった華扇に、金時は嬉しそうに頷いてみせる。
「ゴールデンはこれからどうするのかしら?マスターを探すの?」
「そうしたいのはやまやまなんだが、普通じゃ有り得ねぇ事が多すぎてよ、頭の理解が追いつかないんだ」
「でしたら、しばらく私の元に来る?」
「い、いいのか?その……オレっちは男だぜ?」
「ええ、分かっているわ。不埒な事をしたら容赦しないから……それは頭に叩き込んでおいてね」
まるで脅すような言い方ではあるが、金時は嫌な顔を一切せず頷いてみせる。傍から手を出すつもりが彼にないため関係ないのだ。
「それじゃ行くわよ。ここで生活するには幻想郷でのルールに従ってもらうわよ」
「おう、郷に入ったら郷に従えってやつだな」
〜その頃、地底にて〜
「……ん?」
「ん?どうしたんだ、酒呑」
「懐かしい気配がしてなぁ……ふふ、来はったなぁ」
どうでしたか?
金時……こんなキャラだっけ?
神霊系や誰かを依代としたサーヴァントは出した方がいい?
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駄目
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良い