今回はアステリオスとフランです!
では、本編!
出会いは突然だった。
目が覚めれば目の前に大きな物体が立っていた。
本気で握られれば潰れそうな筋肉。牛を思わせる角に白い長い髪の怪物。
その怪物の目の前には金色の髪をした幼い少女。
「貴方は……だぁれ?」
「……」
怪物はじっと目の前のベッドに座っている幼い少女を見ている。
「ねぇ、教えてよー」
少女がベッドから下り、怪物に近づくと
「くるな……!」
「どうして?」
拒絶されても少女は近づく。近づいてくる物体に怪物はどうしていいか分からず困惑する。
手を出せば殺してしまう。そんな気がしてしまう。
「くっちまうぞ……」
精一杯な威嚇をするが、少女にそれは通じない。まるで意味をわかった上で遊んでいるように見える。
「ねぇ、貴方はどこから来たの?」
「……わからない。めがさめたら……ここにいた」
「そう……ならアイツに聞いてみるしかないわね」
「……ううう」
怪物は唸り声を上げ、何度も威嚇する。だが、少女には相変わらず通用しない。
その時、怪物はふと思い出した。
「おまえは……ますたーか?」
「マスター?なにそれ」
「……」
少女は問いかけるが怪物は答えない。
「ねぇ、教えて?」
「くるな……くるなぁあぁ!」
怪物は叫ぶ。近づいて欲しくない、放っておいてほしい。その願いを込めて叫ぶ。
もう、殺したくないから。
流石の少女も、叫び声を聞いて身動きが取れなくなる。その時、外から階段を降りてくる足音が聞こえてきた。
「……ほう、異様な気配があると思えばな」
「フラン、大丈夫!?」
この少女の姉にしてこの地下室が存在している屋敷の主であるレミリア・スカーレットとこの屋敷で用心棒として雇われたヴラドが部屋に現れる。
「ヴラド、この怪物は?」
「恐らくサーヴァントだろうな。語言力を見る限りバーサーカーのクラスだろうな」
「サーヴァント?バーサーカー?」
フランと呼ばれた少女は首を傾げる。この話を知らないのは、このフランという少女だけだ。フランだけがあの場に居ず、ずっとこの地下室にいたのだから。
「それは後で説明するわ。ヴラド、サーヴァントとなれば貴方が相手の方がいいわ。私達だと分が悪い」
「了解だ、マスター」
ヴラドはレミリアの言葉に頷くと、怪物の前に立ち塞がる。
怪物は自分の前に立ち塞がる相手を見ると、歯を剥き出しにして唸り声をあげる。
「くるなら……ころす……!」
「貴様が余を打ち倒すか。よかろう、かかってこい」
ヴラドが今にも武器を構えようとした瞬間
「待って!」
少女、フランがヴラドの前に手を広げ怪物を守るように立ち塞がる。
「フラン……どきなさい。後でお友達は用意してあげるから」
「もうお人形さんはいらない!この人は私のお友達だもん!」
「分かっているの?その怪物は……フランを殺すのかもしれないのよ!」
「それって私が遊んで壊れないってことでしょ?なら、私の傍に置いてもいいでしょ?お姉様」
「はぁ……わかったわ。ヴラド、なにか変な動きがあったらフランの静止があっても殺しなさい」
「うむ」
レミリアは気をつけなさいと呟くとヴラドを引き連れ部屋をあとにする。
「サーヴァントってなんなのよ。ろくな説明もしないなんてアイツには困ったわ」
「どうして……」
「皆の反応見る限りだと貴方仲間外れにされてるって感じたの。それって私もだから」
「なかま……ぼくは、かいぶつ、だから……」
「怪物?貴方はなんて言うの?」
「……なまえ、はない」
嘘をついた。だが、嘘を言わねば少女に拒絶されてしまう。自分を守ってくれた相手を傷つけたくない。
「そうなの……名前が無いのは不便ね……あ、そうだ!」
フランは笑顔になると本が積み重なっている山に駆け寄ると何やら紙を引っ張り出してきた。
「アステリオスってどうかしら。とある王女様と野獣のお話なんだけどね、この野獣がアステリオスって言うんだけどカッコイイんだ!あなたにピッタリじゃない?」
「……!」
フランにとっては偶然であっても怪物にとっては奇跡に近かった。
自分が
「ぼく……あすておりおす……わかった」
嬉しそうに笑う怪物 アステリオスに釣られて笑うフラン。
「これからよろしくね、アステリオス!あ、挨拶が遅れたわね。私は、フランドール・スカーレット。フランでいいよ」
「うん……よろしく、ふら、ん」
〜それから数時間後〜
「妹様、お食事の……あら」
レミリアの従者でメイドの十六夜咲夜が扉を開けると、予想していない光景に出くわした。
その光景とは、大の字で寝ているアステリオスの上にフランが丸くなって寝ているという光景だ。
ヴラドから話を聞いていた咲夜からすれば、この光景は異常だった。
ヴラドからあの怪物の正体は、かのミノタウロスだと聞いていたからだ。
だが、その心配はない。
隔離された2人は共に惹かれ合い、紅魔館のメンツを困らせるようになるのは別の話……
どうでしたか?
フランが取り出した本の内容は、分かる人には分かるはずです。
では、次回を楽しみに
神霊系や誰かを依代としたサーヴァントは出した方がいい?
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駄目
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良い