新・小さな提督と艦娘日和   作:SAMICO

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さらば時雨 暁に死す!?

※エナツキ暁さんとは関係ありません。


時雨死す!?~TRIUMPH of LEGEND~

『時雨』(結有)は『大和』が艦隊入りしたことで、

六人メンバーからは外れて、()()()()として哨戒の任務を受け持っていた。

 

今日も()()()、周辺の哨戒を行っている。

これは対DSアサシンの作戦で、『時雨』(結有)自身が申し出たのである。

自身を()()()に使って、襲撃を受けたら艦隊を呼ぶ作戦なのだ。

 

今日も『時雨』(結有)は単独航行を行っている。

その瞬間、()()()()()()()()()を感じて、斬艦刀を抜いた。

背後からDSアサシンが現れて、バスタードソードを振り被っていた。

 

ガキィン!

すぐに斬艦刀を大きくし、バスタードソードと切り結ぶ。

今回は、剣戟をせずに押し合っている。

「カガミハラユウ……マダマダソコマデカ!?」

「何で僕の名前を……お前は誰だ!?」

そう叫びながら、ぐっと斬艦刀を押し込む。

DSアサシンは、バックステップで下がりながらニタァっと笑った。

「フタツノセカイヲユウゴウシタ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「そうか、お前は……()()()()()()の未来さんの恨みでもあるのか……」

そこで合点が行った。あの世界融合が、ある意味彼女を作っていたのだ、と。

そして、深海棲艦が消える中、()()()()()()()()()()()()()()()、と。

「……やはり、あの核ミサイル(ICBM)がお前を目覚めさせたのか?」

「ソウダ」

「ならば、お前は僕が倒す!」

再び斬艦刀を振り被って、DSアサシンに振り下ろす。

 

ガキィン!

 

今度は、()()()()()()DSアサシンが押し戻す。

押し戻された『時雨』(結有)は、バックステップで距離を取る。

そして両者は再び切り結び、何度も剣戟を繰り広げる。

 

ガキィンッ!ガキィンッ!!

何度も剣戟を繰り広げ……

『時雨』(結有)の方が、先に息が上がってしまう。

「はぁ……はぁ……」

「ドウシタ……オワリカ?」

DSアサシンの言葉と共に、彼女の姿が消える。

その直後、背後の黒い靄から現れた彼女(DSアサシン)はガキィン!と()()()()()()を狙った。

直ぐ様振り返り、バックステップで向き直るも、バチバチッと艤装がスパークし始めている。

「コレデオマエハオワリダ」

「……ここまでか………ならば、死なば諸共!うおおおおおおお!!!!」

霊子を高めようと気合を込め、艤装のスパークは更に高まって……

DSアサシンに飛び込んで……

 

チュガッ!

艤装が()()()を起こした。

DSアサシンは、咄嗟に靄に隠れてテレボートし無事だったが、『時雨』(結有)の姿は何処にもなかった……

「シンダカ、カガミハラユウ……」

 

「いいや。残念だけど、()()()()()()()()んだな!?」

「ナニッ!?」

爆発の直前だった。()()()()()()()()()()()()が働いて、()()()()が行われたのだ。

()()()()()()()()()であり、()()()()()()()である。

これは、時雨(結有の母)の故意自爆を教訓に、恵奈の希望で実装した装置で、エラー艦とは言えきちんと機能したのだ。

爆発して即死するよりは、漂流して助かる可能性の方がマシ、という話なのだ。

その爆風の勢いで、結有は上空へ翔んでいた。

姿()は、()()()()()各務原結有の姿に戻っていた……

「沈めぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「チイッ!!」

5mにも及ぶ巨大斬艦刀を振り下ろすと、DSアサシンも受け止めずにバックステップで後退する。

そして結有は、海面に着水していた。背中にはレジェンド専用汎用艤装を身に着けている。

「上手く行ったみたいだ、汎用艤装デリバリー(転送)

汎用艤装に乗っかっている工廠長妖精が、サムズアップした。

『時雨』(結有)が解体した時、即ち結有に戻った時、彼女の元に転移するように、バリーズ(夕張と矢部 夕)に改造を依頼していたのだ。

「ありがとう、助かったよ……」

「チイッ、シブトイヤツメ」

 

「ならば。第2ラウンドだ」

()()()()()()()()である。

DSアサシンはクククッと笑って、

バスタードソードを構え直した。

 

再び剣戟を繰り広げ、広い大海原で距離を取ったり、はたまた一気に詰めて斬り合ったり……

SOSは呼ばなかった。

ガキィン!!

ギリギリと、再び鍔競り合いが始まる。

お互い、力を込めて押し込もうとしている。

近づく顔と顔……

その直後だった。

結有が、ペッとDSアサシンの目に唾を吐いたのだ。

「ウッ!」

目に入って、一瞬怯んだ直後に、結有は鳩尾にケリを入れる。

「ウグッ!」

DSアサシンは、何度も転がり立ち上がる。

「くたばれぇぇ!!!!このクソガキぃ!!」

汎用艤装のスラスターを最大にして、結有はDSアサシンに横薙ぎで斬艦刀を振り抜いた。

DSアサシンは、堪らず靄に隠れて、結有の背後にテレポートする。

そして、バスタードソードを振り下ろす。

ガキィン!

振り向いた結有は、再びDSアサシンと剣を切り結んで、ギリギリと鍔競り合いを行う。

「カガミハラユウ、オマエハヒトツノセカイヲ()()()()()ノダ。ワタシハ、ソノチイサナウラミノシュウゴウタイデモアルノダ」

「そうか、DSアサシン……お前は()()()()()()()()()()()()なのか!?」

世界修復をした二つの世界は、希望の世界側をベースに融合したのだ。

そこには、『消えてしまった』人々も含まれる。

そう。裕有と言う名前の、()()()()()()()()や、()()()()()()()()同一人物達。

希望の世界で融合され切れなかった、小さな恨みが積み上がって、初雪の恨みに集まって行った。

そして、人類が()()()()()()()()()()()()()に、彼女は目覚めたのだ――と。

 

再び二人は距離を取った。

「お前が絶望の世界の恨みだと言うなら、敢えて言おう!そんな恨み言、知ったことか!?」

「カガミハラユウメェェェ!!」

その激昂の声と共に、DSアサシンのバスタードソードが、グレートソード大になる。

そして再び、両者剣を振り被って振り下ろす。

ガッキィン!!

火花を散らせながら、鍔競り合いを行う二人。

今まで余裕綽々だったDSアサシンも、怒りに顔を歪めている。

「お前は、恨みをぶつけることしか出来ないのか!?」

「キサマニナニガワカル!?ワタシタチノムネンヲ!!」

「判るもんか!?」

最早二人共、()()()()()()()()()である。

何度も剣戟を繰り返しながら、広い海原を使い距離を取って、そしてお互い速度を使って剣を切り結ぶ。

そして再び距離を取って、DSアサシンが突きの、結有が振り下ろしの構えを取って……

 

その直後だった、艦娘達がこっちに向かって来たのは。

「クッ、タゼイニブゼイダ……ツギコソハ、オマエヲコロス」

DSアサシンは、靄に包まれ消えて行った。

 

「おーい!大丈夫かぁ……ってレジェンド(結有)ではないか!?」

『三笠』が目を丸くする。

「レジェンド、時雨の艤装はどうなっちゃったぴょん?」

首を傾げる『卯月』に、苦笑を浮かべる結有。

「うん、木っ端微塵になっちゃった」

その言葉に、全員ポカーンとしていた。

「こちらの方はどなたですか?」

『大和』が首を傾げると、『卯月』が、

「各務原結有中佐。()()()()()()()()だっぴょん」

と、紹介してくれる。

その紹介に、『大和』はありがとうございます、と『卯月』の頭を撫でる。

『卯月』は、えへへっと照れながら笑っている。

「DSアサシンは、予想よりも()()()個体だったよ。どうやら、私に恨みがあるらしい」

その言葉に、全員の顔が引き締まる。

「ともかく、私もおでこがヒリヒリする程度だし、帰ろうか?」

『はーい!』

その結有の号令で、艦娘達と結有は帰還の途に就くのだった。

 

 

「……という訳なんだ」

結有は帰還するなり、海来に事の次第を報告していた。

「闇の、もとい。絶望の世界の恨みですか……塵も積もれば山となるといいますが……」

海来は、DSアサシンが結有や『時雨』を狙った理由が漸く解った。

「何はともあれ、艤装も外れてよかったですね?」

「まあそれはそうとして……私が知らないことをいいことに、いろいろ吹き込んでくれたようだね?」

「それは、駆逐水鬼の一件ですか?」

「そうだよ!さんざん人を人外扱いして!」

憤慨する結有だが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なのには変わりはない。

「まあ、各務原中佐も戻ったことだし、良しとしようではないか?」

「そうだね。ああそうそう、二人共、あと紀子も結婚おめでとう。これで独身は私だけかぁ?」

「ああ、有難う」

「有難うございます、結有さん」

英太郎と紀子がお礼を言う中海来は、

「良いじゃないですか?()()()()()()()んですから、独身でも」

そう茶化してから、「有難うございますね」と添える。

 

 

遠い海原で、DSアサシンは再び恨みを募らせていた。

「カガミハラユウメ……ツギコソハ………」

 

 




次回は夏休みであの人達がやってきた!

レジェンド(結有)は基本セコい手も使います。


Tips《TRIUMPH》
トライアンフ (Triumph) は、英語で勝利、凱旋などの意
つまりは『レジェンド(結有)の凱旋』



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