新・小さな提督と艦娘日和   作:SAMICO

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『那珂』ちゃんを加えて1-1海域に向かうへっぽこ駆逐艦ズ
そこで、ミクちゃん提督の考えた作戦とは




はじめての艦隊作戦

「艦隊のアイドル『那珂』ちゃんでーっす!」

その言葉と共にやって来た、『那珂』ちゃん。

うーちゃん(『卯月』)に並ぶ、()()()()()艦娘の着任である。

 

「よ、宜しくお願いします」

「う、うん、よろしくね」

「よろしくだっぴょん!!」

 

漸く三隻が揃い、()()()()になり、陣形らしい陣形も組めるようになったので、

やっと()()()()()である。

「皆さん方()()()に、お薦めな作戦がありまして」

今日は、会議室を使って作戦会議である。

「なになに。『那珂』ちゃんがセンターじゃなきゃやだよ!?」

「どんなんだっぴょん!?」

「はいはい。静かに聞きましょうね?」

食らい付こうとする二人を制す『吹雪』。どうやらこちらでも、お世話係のようだ。

 

「コホン。作戦要旨を説明しますと、敵艦に対して駆逐艦二隻が、足を生かして半包囲します。

牽制で『那珂』ちゃんが攻撃をした目標に、息を合わせて砲撃と魚雷で十字砲火(クロスファイア)を行います」

その説明に続いてレジェンド(結有)が、

「あんた等「ひよっこ」は、()()()()()()って事だね」

そう、笑いながらおどけてみせる。

「うー!!うーちゃんだって頑張ってるんだよ!!」

『卯月』が、膨れっ面で噛み付くも、

「あっはっは。そんなセリフは、()()()深海棲艦を沈めてから言うんだよ?」

と言うと、それ以上言えずに、

「レジェンドは意地悪だ!うー!」

と唸ってしまう。

「まあ、努力は認めますけど、今の所五戦中五戦でレジェンド(結有)降臨、と言う状態ですから、もうちょっと頑張りましょうね?」

そう、海来が笑顔で言うと、

「頑張るっぴょん!頑張ったら、アイス欲しいっぴょん」

「アイス!?『那珂』ちゃんもアイス欲しい!!」

「できれば私も……」

と、アイスのおねだり攻撃を受ける海来。

「まあ、この作戦がうまく行ったら用意しましょうかね?」

「「「わーい!!」」」

既に勝ったように万歳三唱をする三人に、海来と結有は互いに肩を竦めて顔を見合わせた。

 

 

「そろそろ、敵さんの海域ですからね」

珍しく指揮艇を出して、海来同伴でやって来た近海海域。

「『那珂』ちゃんのセンター力にかかってるからがんばるっぴょん!」

「うん!『那珂』ちゃんにまっかせてー!」

「あ、駆逐イ級来ます! 敵艦見ゆ!」

ざざーっと駆逐イ級が顔を出して、『キシャー』と威嚇して来る。

「いつもの偵察艦隊です、作戦展開!」

海来の号令で、『卯月』と『吹雪』がざざーっと時計回りに回る。

「さーて、那珂ちゃんの出番だよ!」

『キシャー!』

イ級が口から砲撃をするのを、『那珂』ちゃんは避けようとして……

「ぎゃん!!」

顔面に直撃する。おでこがヒリヒリ状態である。

「うー……顔はアイドルの命なんだよ!!」

怒りながら、両腕の主砲と魚雷を向ける。

「お返しです。ファイアー!」

海来の号令に、側背に回り込んだ『卯月』と『吹雪』が魚雷を発射する。

イ級はそれを避けようとして……

ドッバァン!!『卯月』から放たれた魚雷に接触、更には『那珂』と『吹雪』の魚雷が直撃して、爆発四散した。

「「「やったぁ!!!」」」

三人ハイタッチして喜ぶ。

「おー、第一関門突破だね」

ざざざーっとレジェンド(結有)が、レジェンド用汎用艤装で様子を見にやって来た。

「今ならレジェンドにも当てれるっぴょん!」

『卯月』が、余計なことを言ってしまった。

「それじゃあ、当てられなかったら三人共青ヶ島環状線をマラソン、当てたらアイス二倍ね?」

 

そう言うと距離を取って、水性ペイント弾を40ミリリボルバー擲弾銃(グレネードガン)に装填し始める。

「あーあ……」

海来が苦笑いで見守る中、第二回戦が始まった。

太陽が傾きかけて、綺麗な夕焼け空である。

「行くっぴょん!『那珂』ちゃん頼んだぴょん!」

「行きます!!」

「クロスファイア!」

先制で、砲撃と同時に『那珂』と回り込んだ二人の魚雷が、レジェンド(結有)を襲う!

「まだまだ、連携が甘すぎるんだよ!」

レジェンド(結有)はにぃっと笑うと、艦砲をバックステップで避けて、まだまだ緻密な連携の出来ていない隙間に体を動かすと、全部の魚雷を回避することに成功する、そのまま時計回りにその場で旋回しながら、三人の顔面にペイント弾を叩き込む。

「ぎゃん!」

「ぴょん!」

「きゃっ!」

三人のお顔が仲良く真っ赤になったところで、海来がメガホンで、

「はーい、それまでー!ということで、皆は環状線一周してお風呂に入ってから、ご飯にしますよー!」

「「「えええええ!?」」」

三人は不満たらたらだが、この二人は上官なので、言うとおりにしなくてはならない。

「うふふ、ちゃんと今日のご褒美の間宮アイスは用意してますので、マラソン行ってきてください」

「「「はーい!」」」

間宮アイスというのは、鳳翔乳業が数年前から製品化した、()()()()()()()()()()()()()()()()()()である。

ハー○ンダッツやリー○デールと並ぶ、()()()()()()()として君臨している。

実は海来は、コレが大好物で、私室の冷凍庫にいっぱい隠し持っているのだ。

もちろんコレは、()からもらったお小遣いと給料で、ちゃんと買っている。

そして、新世代の艦娘達の間でも大人気になっていて、提督が買っては与える姿もよく見られるのだ。

 

ペイントされたお顔のまま、軍港からマラソンしている三人の艦娘とレジェンド(結有)

もちろん、やらせる彼女も同伴でマラソンなのだ。

彼女の身体には、15㎏の錘付きチョッキが着せられている。

「それじゃあ、ゆっくり一周するよ!」

そのレジェンド(結有)の掛け声に、三人の艦娘も準備運動をして、

「「「はーい!」」」

と答える。

 

マラソンの途中、

「ねー、レジェンドはどうしてそんなに強いぴょん?」

と、『卯月』が質問を投げ掛けて来たのだ。

「そりゃあ、中学生の時から前線にいたからねえ。君達と一緒ような歳の頃からだよ?」

懐かしそうに答えた。

「ここは、私が毎日走っていた思い出の場所なんだ。元艦娘の吹雪と二人で」

「ええと、旧世代の吹雪さんですね?」

『吹雪』が、懐かしそうにしている結有に口を挟む。

結有は、30を過ぎたのを機に、一人称が僕から私に変わっていた。

「そう、あの時は楽しかったなぁ。湊さんに奈緒さん、それに恵一郎さんに父さん」

懐かしそうに語り出すのを見て、

「これからは、うーちゃんと『那珂』ちゃんと『吹雪』が、レジェンドと楽しく過ごすぴょん!」

その純粋な笑顔に、結有もふふっと笑うと、

「ありがと。うーちゃんのお陰でこの単身赴任、楽しくできそうだよ?」

「どういたしましてっ!」

嬉しそうにぴょんぴょん走る『卯月』の姿を、楽しそうに見守る結有だった。

 

 

その頃。

海来はその間宮アイスを頬張りながら、作戦報告書を書いている。

これで漸く、艦隊行動がまともに取れる。

そうなると、もっとやれる事も、資材も増えてくる。

それに、まだまだへっぽこ艦隊なのだ。演習もしなくてはいけないし……

報告書を書き終えたところで司令官端末を起動して、メッセージを確認すると、

紅茶を淹れて一息吐く。

司令官は司令官で、やることがあるのだ。

ある程度は、()()()()()()がやってくれるようになり、副官やそういう士官が必要なくなった。

よって、最低限の士官で運営できるようになっていたのだ。

 

そんな中、そろそろ資材集めの遠征部隊を編成したいなあ。

そんなことを考えながら、背伸びをしつつ窓の方を向いて、日の沈んで行く北西の空を眺めていると、

ピカッと、明かりが見えたような気がした……

「ん………?」

海来は銃を腰に帯びると、庁舎を降りて軍港の方に足を進める。

光の正体は、探照灯だった。

探照灯を担いで、やって来たのは艦娘……

傷だらけでボロボロのその彼女は、『雷』だった。

「はぁ……はぁ……」

埠頭によじ登り、ぜえはあ言っているが、海来は警戒を緩めない。

銃を突き付けて、

「駆逐艦『雷』、どこの所属ですか?」

銃を突き付けられた『雷』は、両手を上げながら、

「待って!撃たないで!わたしは……第12泊地…御蔵島の第十二艦隊所属の『雷』よ」

「逃亡ですか?脱走ですか?」

「お、お願い……電を助けて!!」

「えっ……?」

その必死の懇願に、銃を下ろすと腰に戻す。

「あの司令官、電に乱暴なことを……ずっと逃げられなかったけど、ようやく隙を衝いて逃げて来たのよ!」

「ええと、第十二艦隊司令官は、あなた方に()()()()()()んですか?」

「それは………」

その雷の言葉を聞いた海来は、顔を険しくしていた。

「…それでね、反逆したからって、龍田さんは『処分』されちゃって、電と天龍さんが今地下営倉に……」

「しょ……!?」

処分とは文字通り、()()()()()()()方法で処分するのだ。もちろん()()()()()()()撃沈と同義である。

「わかりました。ここに居る限り、貴女に手を出す人は居ませんよ」

そう優しくポンと頭を撫でると、丁度ランニングから戻って来た四名に、厳しい顔を向ける。

「皆さん、お風呂に入って軍港集合」

「えー!ご飯は!?」

『卯月』が不満顔をするも、レジェンド(結有)がその海来の表情を見逃さない。

「提督、何かあったの?」

「……はい。これより、第十二艦隊御蔵島泊地を()()()()()

「えっ……!?」

一同が絶句するも、海来が続ける。

「『雷』が救助を求めにやって来ました。これより、新・艦娘基本法に依る()()()()()()を発動します。……と言っても、『龍田』を()()して、『電』と『天龍』を捕らえて陵辱(レイプ)する奴ですから、査察に応じるつもりはないでしょう。よって、提督の権限の一つ『司法警察員』を発動し、司令官を新・艦娘基本法違反の()()()()()()します」

「………OK。そういう訳だけど、皆はどうする?」

まだまだひよっこの艦娘達に、結有が顔を向けると、

三人共、怒りの表情に変わっていた。

「提督!従いていきます!」

「そんな酷いやつぶっ飛ばすぴょん!」

「『那珂』ちゃんもそんなやつ許せないよ!」

その言葉に、海来は全員を見回してから、『雷』に顔を向ける。

「案内をお願いしていいですか?」

「……う、うん」

「レジェンドは陽動をお願いします。()()を使いましょう」

「えー……アレ使うの?肝試し用に作ったやつじゃん?」

せっかく作ったのにー、と結有が言いながら、倉庫から()()を取り出す。

そう。リアルな、()()()()()()()()()なのである。薄暗いと、本物の深海棲艦()()()()になる。

「その間に、私達は庁舎に急襲を掛けましょう!」

「「「「はいっ!!」」」」

 

こうして、第12泊地(御蔵島泊地)急襲戦が始まるのであった。

 




レジェンド(結有)マジレジェンド

次回から結有表記に戻ります。

次回は悪のブラック泊地との抗争です。
レジェンド「別に倒してしまっても構わんのだろう?」


明日は多分お休みです
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