【前回飛ばした人向けあらすじ】
第12泊地の『初雪』は殺害され艤装を奪われた。
奪ったのはDSアサシンである。
そして素体の少女茜は海へと葬られた。
追伸
誤投稿がありましたので1話消しました。
『装甲空母計画』は来週の金曜投下予定です
恵奈は、『初雪』こと茜の葬儀が終わると、工廠部に籠って、既存の艤装強化プランを策定していた。
第四世代艤装の保護機能は、あくまで
今回のように、
寝食すら拒否して、恵奈は開発を続けていた。
「今はDSアサシン対策が先です」
と取り合わない。
それから少し経った後、軍と恵奈に茜の両親から、損害賠償請求が提訴された。
曰く「
そして、恵奈に対しては「殺人罪」での告訴状も、警察に提出された。この
更に遺族達は、ツイッターで「エナツキの恵奈は人殺しだ」と中傷を行ったのだ。
その情報は、瞬く間に拡散した。
そしてエナツキアンチや、
恵奈は、その情報にすら目を通していないほど、開発作業にのめり込んでいた。
エナツキのリーダーである暁は、エナツキのアカウントを統括している。
チラホラと中傷のリプライは来るが、
恵奈は、
安藤
結論としては、DSアサシン
それを聞いた国民は、DSアサシンに対し、怒りの声を上げ始めていた。
そして技術者として三流、と叩いていた連中のサイト・アカウントは、次々に炎上していった。
そんな中、恵奈は工廠部で倒れた。
朝出勤してきたバリーズが、工廠部で倒れていた恵奈を発見したのだ。
衰弱し切っていて、すぐに救急車が呼ばれ、救急搬送された。
恵奈は、
ネックガードだった。
これを、工廠妖精さんと明石妖精さんが量産して、各泊地に配備された。
汎用艤装持ちの、
恵奈は、すぐに病院から脱走した。そして工廠部に舞い戻って来た。
次に着手したのは、一番狙われている、と判断した、第13泊地の皆の
資材は、アブドーラ少佐が提供を申し出てくれた。
バリーズが休養を勧めるも、恵奈は首を縦に振ろうとしなかった。
「………という訳なんです」
「………恵奈さんは
矢部 夕が第13泊地に赴いて、装備のブラッシュアップの連絡と共に、恵奈の置かれている現状を説明する。
「しかし、このままでは完成する前に倒れてしまうな?」
英太郎が、心配を口にする。
「そうなんです。恵奈は、エナツキの活動も休止して、この計画に打ち込んでるんです」
「………」
あれだけ
「ネットのエナツキ―ズも心配しています」
「
海来はキッパリと言った。
「そんな事ができる深海棲艦は、
その言葉に、夕も同意する。
「恵奈さんは、一度決めたことは曲げない人です。差し当り、バリさんがサポートしてあげてください」
「そうなりますか………」
「恵奈さんの無念、茜ちゃんの無念、ご両親の無念、艦娘皆の無念は私達が晴らします。
「……よろしくおねがいします」
数日後、大量の装備を持って恵奈がやって来た。それに、休暇を取った瑞鶴機長も一緒にである。
目の下には、大きな隈を作ったままである。
「皆さん!新装備を持って来ました!!すぐに換装作業に入ります!」
ヘリから降りると、ふらっと数歩千鳥足になるも、工廠へと向かおうとする。
「恵奈さん!もういいよ!!休んで!!」
『那珂』が懇願するも、恵奈は悲しそうな笑みを浮かべて、首を横に振る。
「………」
「この子は何を言っても、やると決めたんだから、やらせてあげなさい」
瑞鶴機長は、『那珂』の肩にぽんと手を乗せた。
瑞鶴機長の肩の上には、妖精が座っている。
――悲しいわね
(そうね……)
加賀は数年前、曲芸飛行ショーの最中、機体トラブルで殉職した。
脱出は
その加賀の葬儀に参列した瑞鶴は、そこで
見えるのは、同じ
それ以後瑞鶴は、加賀に付き従ってきたロクマル妖精さんと加賀妖精と共に、空を飛び続けている。
そして、彼女達を
次々と装備が更新されて行く。装備強化で、全艦娘に応急修復女神が取り付けられた。
『大和』には一式徹甲弾と、紫雲《ほっぽ妖精隊》を追加した。
「紫雲には、私の友達のほっぽちゃんから託された妖精さんが乗っています。大事に扱ってください」
「分かりました。大事に扱わせていただきます」
――観測は任せて!
『三笠』には、46㎝三連装砲改、 20.3㎝(3号)連装砲、130㎜ B-13連装砲のトリプル主砲と、探照灯を換装した。
「夜戦になったら貴女の出番です。
「うむ」
『瑞鶴』には、震電改《ロクマル妖精隊》に、試製南山《加賀隊》、それに恵奈の盟友であるJu87G改ニ《ルーデル隊》と震電改《大垣翼隊》を搭載した。
「瑞鶴機長!お会いできるなんて光栄です!」
深海棲艦の攻撃を受けながら、乗客を日本に返した
「震電改と試製南山には
「はい!」
――よろしくお願いね。新しい五航戦の子の力、見せてもらうわ。
「こっちの紫電改とJu87G改ニには、
「はいっ!」
――敵機は、片っ端から撃ち墜とすから任せときな!
――爆撃は任せ給え。
『那珂』には、20.3㎝(3号)連装砲二基に零式水上偵察機11型乙《F-2妖精隊》を搭載した。
「『大和』と共に、着弾観測砲撃お願いしますね」
「恵奈さん、これが終わったら休んでね……」
――恵奈は強い子だぜ。やれるところまでやらせたれ!
『卯月』には、対空特化の10㎝高角砲+高射装置2基に、新型高温高圧缶を搭載した。
「対空攻撃の要はうーちゃんです。お願いします!」
「わかったぴょん!」
『吹雪』には、試製61㎝六連装(酸素)魚雷を三基搭載した。
「魚雷攻撃は、『吹雪』さんにお任せします。特型駆逐艦の力、見せてください!」
「はいっ!」
最後の装備を、換装し終えた恵奈は、過労で倒れた。
「ああ、やっぱり……」
慌てて、海来が抱き抱えると、待機していた夕雲医師が、大きな溜め息を吐く。
「全く。診療所に連れて行くわよ」
「お願いします」
恵奈を後部座席に乗せると、夕雲の車は診療所へと向かった。
それぞれが、艤装を装備すると、全員の顔が引き締まる。
「これは私達に売られた
海来の言葉に、全員が頷く。
「さあ、猛特訓です!」
「おー!」
決意を新たにした面々。
次回からは通常運転?