転生じゃなくて転送されたみたいだけど、頑張ってみる。   作:甘々胡麻ざらし

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二話でーす


OK 運転をかわr…状況を整理しよう

流斗が転送?されてから半年が過ぎた。結果として流斗の戸籍などは担当医の医者が色々としてくれたそうだ。現在18歳の流斗は戸籍や住民登録などには詳しくなく、全部丸投げした。そして今はと言うと…。

 

「お待たせいたしました。こちらオレンジレモンパフェとダブルメロンパフェでございます」

 

エプロンを着けて笑顔でお客にパフェを出していた。彼が働いている店はフルーツパーラーであり、どうするか悩んでいたところ心優しい店長に住み込みで働くかと聞かれこうして働いている。

 

「お疲れ流斗。いや~毎日毎日悪いね」

「いえいえ!こちらこそ住み込みで働かせてもらってる上にお給料まで頂いてしまって…」

「あっはは!子供が気にするな。働いたらその分給料は渡す。それが俺の流儀だ」

「下阪さん…」

 

この店のオーナーである下阪(しもさか) 三由(みゆ)は笑顔でそう言った。

 

「それに俺もバイトが出来て助かってるし、子連れのお客にはお前かなり人気だし」

「え?マジですか?」

「おう。いつも子供の相手してくれていて助かってるんだと」

「へー」

「お、もうこんな時間か。流斗、上がっていいぞ」

「あ、わかりました。お先に失礼します」

「おう」

 

バイトが終わった流斗は下阪から貰ったお下がりのバイクで街を走っていた。戸籍などが決まった流斗は早速バイトをしながら教習所に通い速攻で免許を手に入れたのだ。肝心のバイクはというと合格祝いに下阪が使っていたバイクを譲ってくれたのだ。目的地に着くと流斗はバイクから降りて店の中に入る。

 

「さてと、なんか掘り出し物あるかな~」

 

ちなみに流斗が来たのは中古ショップであり、目的は特撮玩具である。どうやらこの世界では平成18作品目の"仮面ライダーエグゼイド"までしか存在せず、それ以降の仮面ライダーは放送していないのだ。つまり平成19作品目であり流斗が絶賛視聴中だった"仮面ライダービルド"は存在しないのである。

 

「つーか今が西暦2022年ってことにはマジで驚かされたな…。ある意味タイムスリップした気分だぜ。それにしてもエグゼイド以降仮面ライダーが作られなかった理由が悲惨だよなぁ…」

 

そう言ってチラリとプラモデルコーナーを見る。そこには機動戦士ガンダムのプラモデルは無く、代わりにISことインフィニット・ストラトスのプラモデルが飾られていた。理由はまさにこのISにあった。ISは女性にしか動かせず、IS=強い、IS=女しか使えない、よって女=強いという全く意味がわからない方程式が完成したのだ。結論として女尊男卑の世界が完成し、男が主役であり、ISとは違うパワードスーツを纏う仮面ライダーは絶版だぁ!になってしまったのだ。流斗もそれを知った瞬間雪山にでも行ってウゾダドンドコドーン!と叫びたい気持ちになったそうだ。

 

「未開封のタドルレガシーのDXが100円とはね…。はぁ…。本屋にでも行くか…」

 

店を出た流斗はバイクに跨がり本屋に向かい、そこでインフィニット・ストライプの最新号の購入し店に戻った。

 

「ただいま戻りました」

「お帰りっ!ちょっと帰って来て悪いんだけど手伝ってくれ!」

「どうしたんですってええ!?」

 

流斗が店内を見るとかなりの人で賑わっており、下阪が忙しそうにしていた。すぐに流斗はエプロンを着て手伝うが、捌き終えたときには二人ともかなり疲れていた。

 

「な、なんとか乗り切ったな…」

「下阪さん…バイト増やしたらどうですか…?」

「まさかこんなにも団体が来るとは思ってなかったんだよ…」

 

結局流斗がインフィニット・ストライプスを読めたのは帰って来てから三時間後だった。ちなみに今回のピックアップはイギリスの代表候補生だったとか。




下阪さんはオリキャラです。
どんな顔かは皆さんの想像に任せます。

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