転生じゃなくて転送されたみたいだけど、頑張ってみる。 作:甘々胡麻ざらし
あとビルドで万丈にベルナージュが憑依したのか気になるな…。
「ぜぇ…はぁ…。び、ビックリした…」
「どうしたの兄貴?」
「あ、鈴ちゃんおはよう。ちょっと女子から追いかけられてさ…」
「モテ期到来?」
「そんなわけないだろ?俺みたいなオッサン顔に恋する人なんて紫以外いねーよ」
「紫って兄貴の恋人のこと?」
「ん?ああ、そうだよ。まぁ何にせよ俺を狙って来たってことはそれ相応の警戒をしておかないとな」
「はぁ…。鈍感ね」
「鈍感?まぁよく言われるよ」
流斗のキョトンとした顔に鈴は再びため息を吐いた。そう、流斗は絶賛モテ期が到来しているのである。しかし流斗は恋人の紫以外興味はなく、自分の立場から追っかけの女子を女尊男卑に染まり自分を排除しようとしていると勘違いしているのである。
「それにしてもあと一分しかないのに織斑たち遅いな」
流斗がそう言っているとギリギリで一夏たちが到着した。そして授業が始まり千冬はセシリアと鈴を前に出るように言った。面倒くさそうに出てくる二人に千冬はボソボソと何かを言うと二人の目がカッと開かれやる気を出した。恐らく一夏に良いところを見せれるなどと唆したのだろう。
「それで対戦相手は鈴さんなのですの?」
「いや、お前たちの相手は…」
「きゃあああああ!ど、退いてくださいぃぃぃぃぃぃ!」
空を見上げるとラファール・リヴァイブを纏った真耶が落下してきていた。すぐさま流斗はベルナージュを展開し、ユニコーンフルボトルをトランスチームガンにセットしてトリガーを引くと青いユニコーンの姿になり、背中から展開していた四枚のシールドを空中に浮かばせ足場として利用し、真耶を背中に乗せて地面を降りた。
「あ、ありがとうございます。助かりましたぁ~」
「先生も怪我はないですか?」
「大丈夫です」
「そうですか」
真耶が背中から降りると流斗は元のベルナージュに戻り展開を解除すると千冬から頭を叩かれた。しかしいつもより強くはなく、軽く叩かれる程だった。
「今のは勝手に展開した罰と迅速な判断と展開スピードの向上を差し引いての威力だ。よくやった」
「わーい!ちっふー先生に褒められてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?頭がぁぁぁぁぁぁ!」
「調子に乗るな」
「す、すみません…」
流斗が涙目で頭を押さえていると周りから笑いが起こり少しだけ場の雰囲気が和んだ。
「さて、そこに居るお調子バカは放っておいて、お前たち二人の相手は山田先生だ」
千冬の発言に周りはざわざわし、セシリアと鈴は真耶を少し舐めたような態度をしていた。
「安心しろ。お前たちはすぐに負ける」
その言葉にカチンと来た二人はISを展開して2対1のバトルが開始された。結果として二人の敗けだった。真耶はセシリアが銃を構えれば射程に鈴が入るように移動し、鈴が衝撃砲を放とうとすればセシリアのビットを利用して防御とビット破壊を行う。そして最後には二人がぶつかったところにグレネードを放ち勝利した。
「流石は日本代表候補生だな」
「む、昔の話ですよ。それに候補生止まりだったし…」
「でも本当に凄いですよ先生!弟子として参考になりました!」
流斗の言葉を聴いてセシリアと鈴はそういえば流斗の師匠は真耶だったことを思いだし、素直に敗けを認めた。
「今の通り教師にはそれ相応の敬意を表すように。では今よりIS訓練に入る。専用機持ちをリーダーにグループを作り訓練機で歩行などの訓練を行う」
「「「織斑君お願いします!」」」
「「「デュノア君お願いします!」」」
案の定一夏とシャルルに女子たちが向かい、流斗の元には本音、癒子、清香のいつもの三人がやってきた。
「よろしく~」
「おー!ってあ~らら。皆怒られちゃってるの」
結果として千冬が出生番号順に並ばせグループを決め、流斗のところは先に来ていた三人+数名となった。ちなみに結構好評だったらしい。