転生じゃなくて転送されたみたいだけど、頑張ってみる。 作:甘々胡麻ざらし
あと新ライダー出ましたねぇ。作者個人は結構好きなデザインですw
授業が終わり昼食の時間になったため流斗は珍しく一人で海を眺めながらおにぎりを頬張っていた。
「流石人工島の学園だよなぁ。少し離れているけど海見えるしこういうのもたまには良いな。おにぎりもより一層うまく感じるし」
ぼんやりと海を見つめながら食べ終わったらどうするか考えていると、何かの気配を感じたのかその場を離れる。すると先ほどまで流斗が居たところには銃弾が放たれた。そして空を見上げるとそこには訓練機の打鉄とラファール・リヴァイブを纏った女子生徒たちが居た。リボンから見て恐らく二年であろう。
「いきなり発砲するなんて何考えてんだ!」
「黙りなさい!この学園に居る汚点が!」
「汚点だと?」
「そうよ!汚らわしい男の分際で神聖なIS乗り、さらにはその美しい姿を変えるなんて!」
「はぁ…。というより勝手にISを展開して、更にはこんな殺人未遂なんてすればどうなるか分かってるのか!」
「別にどうにもならないわ!」
「むしろ汚物を消したことで感謝されるわ!」
「…クズが」
ボソリと流斗は呟くと左手のバングルを軽く触りベルナージュを展開した。
「せっかくの良い機会だ。試作品のドリルクラッシャーを試させてもらうぜ」
「しねぇぇぇぇぇ!」
リヴァイブを纏った女子生徒がアサルトライフルを撃つが流斗は背中のシールドを動かしガードをした後ドリルクラッシャーのドリル部分をメーターの左横にドリルの先端を取り付けトリガーを引いた。するとドリルの下を固定していた窪みから光弾が発車され女子生徒に被弾した。
「おお!試作品でも中々の威力!」
「大人しくやられなさいよ!」
今度は打鉄を纏った女子生徒が近接ブレードの葵を展開して斬りかかってくるが、今度はメーターの上の先ほど銃口になっていた窪みを挿し込みトリガーを引くとドリルが回転し葵を弾きそしてそのまま打鉄の装甲を抉った。この瞬間絶対防御が発動しガリガリとSEが削られた。
「ドリルも申し分なし!あとは必殺技を」
流斗はゴリラフルボトルを取りだしドリルクラッシャーの左横のスロットに射し込むが突然ドリルが更なる回転を始め爆発した。
「あー、やっぱりボトルの力はまだ難しかったかぁ」
流斗はバラバラになったドリルクラッシャーの残骸を見ながら残念そうに項垂れた。そして再び女子生徒を見るとフラフラと立ち上がり流斗を睨み付ける。
「どうして私たちがこんな汚物に!」
「私たちは女なのよ!男に負けるはずがないわ!」
「確かに俺より一年早くISを動かしてるけど、"ろく"に訓練してないよね?」
「な、なんでそれを?」
「一応この学園の生徒全員と名前と顔は暗記しているよ。もちろん女尊男卑の連中もね。さて、あとは織斑先生に差し出すとして…」
『させると思うか?』
《デビルスチーム!》
どこかで聴いた声が聴こえ、電子音と共に女子生徒二人を黒い煙が包み込んだ。煙が晴れるとそこには鳥と箱の姿をした
「スマッシュになった!?」
『よう、久しぶりだな』
「…クラウド・トレイター!」
流斗の目の前にはトレイターが現れ、手にはライフルモードのトランスチームガンが握られていた。
「いったいなんの真似だ!」
「お前のハザードレベルを計りに来たんだよ!行け!」
「っ!」
トレイターが命令すると
「ま、マジかよ…」
『よそ見している暇はないぜ!』
「うわっ!」
トレイターの狙撃が流斗を襲い、流斗は背中のシールドを構えて防御をするが、防戦一方であることに変わりはなかった。空からはフライングスマッシュが奇襲を仕掛け、近接戦ではスクエアスマッシュが流斗を襲い、遠距離からはトレイターが狙撃をする。まさに完璧な布陣だった。なんとか反撃を仕掛けようとしても思うように動けずSEが地道に削られていた。
「…これはマジでヤバイな」
『さぁ、さっさと"アイツ"を出してもらおうか!』
「あらあら、随分楽しそうね」
《各駅電車!出発!》
トレイターがトランスチームガンを構えて弾丸を放とうとした瞬間何かが流斗の横を通り、トレイターを吹き飛びした。
『な、なんだ!?』
《各駅電車!急行電車!》
「この音ってカイゾクハッシャーか?」
《出発!》
何かが発車される音が鳴り、今度は空に浮かんでいたフライングスマッシュを打ち落とした。そして先程流斗の顔を横切った何かはエネルギー状の緑色の電車だった。後ろからコツコツと誰かが歩いて来たためその方を見た。
「か、簪ちゃん?いや、違う」
その姿は簪によく似ていたが髪の毛が簪とは違い外に跳ねており、眼鏡をかけておらず制服に二年生のリボンをしていた。
「何やら大変そうね宇田流斗君♪」
「あんた確か…」
「あるときは海賊のように自由気ままに!またあるときは電車のように迅速に!その正体は…!」
バッと左手に持っていた扇子を開くとそこには"凛"と文字が達筆に描かれていた。
「ロシア国家代表兼IS学園の生徒会長、
ビシッと決めてドヤ顔を浮かべる楯無に流斗は口をあんぐりと開けていた。起き上がったトレイターもスマッシュすらもボケッと見ていた。そして流斗とトレイターは"なんだこの変な人"といった具合で楯無を見ていた。しばらく沈黙が続き楯無はほんのりと顔を赤くした。
「あ、あの…。あんまり静まらないでくれる?その…滑ったみたいで恥ずかしいし…」
『「実際滑ってるわ!」』
「ええー!折角派手に登場したのにー!まぁいいわ。それで宇田君、君の様子から見る限り大変そうね。手を貸してあげるわ」
「…目的はなんですか?」
「あら?ただ私は生徒会長として、そして私の大事な簪ちゃんの友達である君を助けに来ただけよ」
「………」
『何ゴチャゴチャ喋ってんだよ!』
トレイターは苛立ちながらライフルを放つが、楯無は扇子を仕舞い、手に持っていた海賊船の形をした弓矢"カイゾクハッシャー"を構え、船上にある緑色の電車を引っぱり手を離すとエネルギー状の電車が射出されライフルの光弾と相殺した。
『チッ!てめぇらあの女を殺れ!』
トレイターの命令でフライングスマッシュとスクエアスマッシュが楯無に襲いかかるが、彼女は口許に笑みを浮かべながらカイゾクハッシャーを放り投げ、懐から右手と左手に何かを握りしめそのまま握りしめた両手の拳をスマッシュたちに叩き込んだ。スマッシュたちは地面を転がり体にスパークが走る。
『な、なんだ今の!?』
「うふふ。フルボトルにはこんな風に使うことも出来るのよ」
そう言って楯無は握りしめていた拳を開くとそこには
「ふ、フルボトル!?」
『へぇ、てめぇボトル持ってたのかよ。ならそいつを頂くぜ!』
「あら、取れるかしら?」
「『っ!』」
楯無はフルボトルを右手に二本とも持ち、再び扇子を取りだし口許を隠すがその眼は鋭く、流斗やトレイターはたらりと汗が流れるのを感じた。そんな二人を見て楯無はクスクスと笑い扇子を畳み空へと頬り投げるとまるでマジックのように扇子が赤いハンドルが付いた黒いベルトに変わった。その形に見覚えのある流斗は眼を見開きそれを見つめる。
「な、なんで…あれが…?」
「それじゃあお姉さんの実力を見せてあ・げ・る♥」
楯無はハンドルの付いた黒いベルトを腰に当てると黄色に帯が腰をぐるりと回り、ベルトが固定された。そして右手に海賊フルボトル。左手に電車フルボトルを持ちカシャカシャと振りキャップを正面に合わせる。フルボトルのキャップにはK/Dとマークが付いており、そのままベルトにある二つのスロットに挿した。
《海賊!電車!》
楯無がハンドルをグルグルと回すとベルトから試験管のような管が延び、彼女の前後に
《Are you ready!?》
「変身!」
楯無がそう叫ぶと前後のランナーが近づき楯無を挟みこみ、煙と共にランナーが消え去り右には海賊の骸骨のような複眼と左には電車の線路のような複眼。右肩には海賊の船首からマントが垂れ下がり、左肩には信号機の肩アーマーと、左腕には電車のデザインが施されていた。
その姿に流斗はまたしても驚きを露にした。何故ならその姿は流斗がよく知っている"仮面ライダービルド"そのものだったからだ。
《海賊レッシャー!》
最後に自分の姿を示すように
『な、なんだその姿!?』
『仮面ライダービルド。造る。形成するって意味のビルドらしいわ。以後お見知りおきを♥』
………あれ?