転生じゃなくて転送されたみたいだけど、頑張ってみる。   作:甘々胡麻ざらし

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短いからサクサク進みますねぇ


彼は強くなるため教えを乞う

三時間目終了後、流斗は鞄からヘッドフォンを取りだし耳に当てた。ちなみにマッチを点けて折り紙を燃やすわけではない。この嫌な空気を遮断したいのだ。理由は三つ!

一つ!女尊男卑やISがあることに慢心している女子たちが居ること。

二つ!一夏のせいで自分もクラス代表を決めるISバトルに参加させられることになったこと。

三つ!新作のゲームを遊びたいこと。

である。三つ目は私情として前二つは本気で気分が悪い。というよりストレスがズーットマッハ!の如く溜まりまくる。一夏が話しかけようとしても全力で無視をする。というより来てほしくなかった。そして四時間目のチャイムが鳴り一夏が自分の席に戻ると流斗はヘッドフォンを外し授業を聴くことにした。

 

 

「いそげぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

四限目が終了すると同時に流斗は100mを3秒で走るが如くダッシュしたが、途中で千冬に遭遇し廊下を走った罰として出席簿アタックを喰らった。

 

「織斑先生そこを退いてください!俺には行かなければならない場所があるんです!」

「だからといって廊下を走るな」

「すみません!」

「そこはマジメなんだな…。それと、すまなかったな」

「え?何がですか?」

「三時間目のことだ。私の弟のせいでお前まで巻き込んでしまったな…。それに私も少し言葉を選ぶべきだった。すまない」

 

千冬は申し訳なさそうな顔をして流斗に謝罪する。

 

「いやいや!身代わりにされたことについてはそこまで怒ってませんよ。それにやれる限りやりますし」

「ふっ。お前は年の割には少し大人びているな」

「大人ぶってるただの子供ですよ。未だに18で廊下を走ってますし」

「そうか。引き留めて悪かったな」

「いえいえ~」

 

流斗はそのまま歩いて去っていった。その後ろ姿を見ていた千冬はボソリと呟いた。

 

「大人ぶってる子供か…」

 

 

「山田先生!俺にISの指導をしてください!」

「わ、私がですか?」

「はい!お願いします!」

 

その後流斗は職員室に向かい副担任の真耶の元に向かうと頭を下げて頼み込んだ。

 

「で、でもなんで私なんですか?」

「山田先生の代表候補生時代の話は知ってます。是非銃央矛塵(キリング・シールド)に指導をしてもらいたいんです!」

「その二つ名はあまり言わないでください…。でも他にも指導が良さそうな人も居ますよ?ほら、生徒会長さんは代表候補生より上の国家代表ですし」

「ロシア国家代表の更識(さらしき) 楯無(たてなし)ですよね?確かに彼女の強さも知ってます。しかし強いからと言って教え方が上手いとは限りません。その点山田先生は教師であるため分かりやすく、そして要点を教えてくれると思ってます。実際授業分かりやすかったですし」

「そ、そこまで言われるとなんだか照れますね」

 

真耶はいや~と言いながら恥ずかしそうに自分の頭を撫でる。

 

「それに一週間後のオルコットさんと戦うにあたって教えてほしいこともあるんですよ」

「教えてほしいことですか?」

「はい。俺に…」

 

 

「すみません山田先生。わざわざ無茶を聴いてくださって…」

「いえいえ!生徒のために頑張るのが教師の役目ですから!」

 

放課後流斗は真耶から訓練機の貸し出し許可が下りたため一緒に整備室へと向かっていた。整備室に入ると先客が居たためペコリとお辞儀をして真耶と共に奥に進む。そこには緑を基調としたISが立っていた。

 

「おおー!」

「宇田君のご要望通りラファール・リヴァイブを借りれました!」

「ありがとうございます!」

「では早速乗ってみてください!」

「はい!」

 

流斗は身を預けるようにリヴァイブに乗り込むと体にフィットしてくるのが伝わってくる。

 

「ISスーツはまだ届いてないので今日はすみませんが制服でしてもらいます…」

 

ISスーツとはISに乗り込むときに着るスーツのことだ。制服でも操縦は可能だがISスーツの方が操縦するときにより早く情報を伝達出来るらしい。

 

「いえいえ、ここまでしてくださっていることに感謝ですよ」

「そ、そうですか!では今日はISに慣れてもらいますのでアリーナで歩行訓練や飛行訓練を行います!」

「はい!」

 

その後真耶の指導の元、流斗は歩いてみたり空を飛んでみたりと練習をこなした。そして向かえた一週間後のクラス代表を決める戦いが始まった。




さて、次回はセシリア戦!
え?箒のくだりとか同室が誰かって?それは…
次回をお楽しみに!(-_-;)

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