魔法少女リリカルなのは 〜ありがちな転生生活〜 作:妖魔夜行@
sideなのは
私の名前は高町なのは。普通の小学五年生です。
「おはようアリサちゃん!すずかちゃん!」
「おはよう二人共ー」
「おはよーなのは、咲」
「おはようはのはちゃん、咲ちゃん」
「フェイトちゃんとアリシアちゃんとはやてちゃんはまだ来てないんだね?」
「珍しいわね、フェイトが遅いなんて」
「多分もう少ししたら来るんじゃないかな?」
「そうよ、はやてとアリシアはともかくフェイトが寝坊する事なんてないでしょうからね」
「ちょっとアリサちゃ〜ん?それどういう意味やー!」
「私とはやてはともかくってそれどういう意味なのかなー?」
「はやて!?アリシア!?いつの間に!」
「今の間やー!」
「にゃー!」
「あはは…おはようなのは、すずか、咲」
「おはようフェイトちゃん」
「おはようフェイト」
「うん、おはようフェイトちゃん。アリサちゃん、はやてちゃんそれくらいにして早く学校行こう?」
「姉さんも、ほら」
「ん?そうやな、ほな行こか」
「そうだね」
「ちょっとはやて!アリシア!良くもやってくれたわね!?」
「あーアリサちゃん抑えて!抑えて!」
「あはは……なんかさっきから私苦笑いしてばかりのような…?」
咲ちゃんとアリサちゃんやすずかちゃん、フェイトちゃんにアリシアちゃんとはやてちゃんと一緒に登校する。その際にこうやってふざけ合う。
これが私の日常風景です。
◇
私達は全員同じクラスです。席も近いのでよく机を合わせて話します。
私の席は窓側の1番後ろの席で隣は空席になっています。フェイトちゃんは私の前の席でアリシアちゃんはフェイトちゃんの隣、アリサちゃんはフェイトちゃんの前の席です。アリサちゃんの2つ隣の席がはやてちゃんの席でその後ろがすずかちゃんの席です。すずかちゃんの隣の席が咲ちゃんの席です。
カバンを机の上に置いて私達が談笑をしているとそこに嫌な声がかけられます。
「よぉー俺の嫁たち!今日も可愛いなー!」
「げっ…」
「うへっ…」
今アリサちゃんとはやてちゃんが声に出しましたが私達も声に出さなくても顔に出ていると思います。
この男の子は「神崎王我」君。初対面で私達のことを嫁と言ったり勝手に頭を撫でて来ようとしてくる変な子です。正直、私達は彼のことを嫌っています。
だって女の子の頭を勝手に触ってくるんだよ?それに無意味に笑いかけてくるし時々私達のことをいやらしい目で見てくるの……。
「おいおいなんだ?照れてんのか?安心しろよ俺はお前ら一筋だからよ」
「何いってんのか分からないけどさっさと席に着いたら?もうチャイムなるわよ」
「じゃ、じゃあまた後でね皆」
「う、うん。いこ、フェイトちゃん」
「うん」
アリサちゃんがキツめの言葉を言って席に戻るとそれに続いてすずかちゃんがはやてちゃんと一緒に席に戻ります。それを見て私もフェイトちゃんと一緒に席に戻ります。
「ハハハ!相変わらずツンデレだなアリサは!」
「うっさい!キモイのよアンタは!」
神崎くんはそう言うと席に戻りました。神崎くんの席は廊下側の一番後ろなので私達の席とは離れています。でも休み時間になるとすぐこっちに来るのやめて欲しいの…。
そうこうしていると先生が教室に入ってきてそれを見て他の子達も席に着き始めます。
「はい、それじゃ朝の会を始めるその前に皆の新しいお友達を紹介しまーす」
その言葉を聞いた途端周りのみんなは騒ぎ始めます。
「先生!男の子ですか?女の子ですか?」
「男子の皆は残念、男の子ですよー」
その言葉を聞いて男子の皆はあからさまに落ち込みます。逆に女子の皆はキャーキャーと言って喜び始めました。
前の席のフェイトちゃんとアリシアちゃんが後ろを向いて話しかけてきました。
「どんな子だろうね?」
「私は運動が出来る子だったら嬉しいなー」
「アリシアちゃんは体育好きだもんね」
私は体育が苦手なのでちょっと羨ましいの……。
「ハイハイ静かにして!それじゃあ入って来てー!」
先生が声をかけると教室の扉がガラリと開いて男の子が入った来ました。
男の子の顔は長い髪の毛で目が隠れており素顔を見ることはできませんでした。
でも、何処か懐かしいような雰囲気がありました。
「(……あれ?)」
「はい、じゃあ名前を教えてね」
「はい…」
男の子は先生に言われるとチョークを持って黒板に名前を書き始めます。
「…小鳥遊碌斗です。よろしくお願いします」
これが私とロクトくんの
side碌斗
どうしてこうなった……。
俺は今教卓の前で質問攻めを受けている。
なんでこんなことになったんだっか…俺は数日前の記憶を思い出す。
◇
「どういう事だよ母さん!転入届って!」
「それは私から話そう」
今まで朗らかに笑っていた父さんが急に顔を引き締め仕事の時の顔となる。
「…何かあったの?」
「ああ、どうやら私の事を付け狙うヤツらにお前の事がバレてしまってな。このままでは周りに被害が及ぶと思ったので取り敢えずの処置として転校させることにした」
「だけど何故転校なんだ?別に俺を狙いに来るんだったらこのままでもいいだろ?そんな奴らに負ける程俺は弱くないつもりだし」
「何を言っている、誰がお前の心配をしていると言った。私だってお前があの程度の連中に負けるとは微塵も思っとらんわ」
えー…信頼されてるんだけど心配されてないんだが……。
「あ、周りに被害ってのは…」
「そうだ。お前の友達にも飛び火が散るかも知れん。まあシュテル達なら大丈夫だろう。大方お前と同じような事が出来るのだろう?」
「まあね」
魔法の事はもうすっかりバレてるので言っても問題は無い。
「だからターゲットをお前1人に集中させる為に転校してもらいたいんだ。分かったか?」
「まあそれは分かったけど…いつまでそっちに入ればいいんだ?」
「うむ、小学校を卒業するまでいてくれればいい。それくらいの時間があればその組織も完全に叩き潰せる」
いい笑顔で恐ろしいこと言うな、我が父は。
と、そこで先程から黙っているシュテル達が気になってふと見てみると……。
「「「「……………」」」」
真っ白になっていた。
◇
あの時はアイツらを元に戻すのが大変だったな……。
軽い現実逃避をしているとクラスメイトから質問が飛んでくる。
「小鳥遊君は彼女がいますかー?」
「いえ、今までいたことがありません」
「運動と勉強どっちが好きー?」
「どちらかと言えば勉強ですね」
「部活に入っていましたかー?」
「家の用事で忙しかったので入っていませんでした」
「なんで転校して来てきたのー?」
「親の仕事の都合で…」
俺はいつもの口調とは違い、丁寧な口調で質問に答えていた。
何故かって?そりゃあ原作キャラ達や転生者達に目をつけられたくないからさ。パッと見ただけでこのクラスには高町なのは、フェイト・テスタロッサ、アリシア・テスタロッサ、八神はやて、アリサ・バニングス、月村すずか、それに銀髪オッドアイの転生者君がいる。
…ツッコミどころが満載だな。
まずなんでアリシアは生きている?転生者が手伝ったからストーリーが変わったのか?いやこの世界は魔法少女リリカルなのはに限りなく近いifの世界…元から死んでいなかったのか?だがそれではなのは達と仲良くなる友達フラグが立たない……やはり転生者達の仕業だな。そっちの方が辻褄が合う。
と、俺が考えていると原作キャラの1人、八神はやてから質問が飛んできた。
「はいはーい、小鳥遊君って兄弟とかおんの?」
「兄弟はいませんが妹や弟のような家族はいます」
「へぇー…なぁなぁそれって」
俺がそう言うと八神はやては興味深そうな顔をして更に言葉を続けようとする。だがそれは大声によって遮られた。
「おいこらモブゥ!!何俺のはやてと喋ってんだ!!はやてが嫌がってんだろ!!」
銀髪オッドアイの転生者君によって。恐らくこんな事は日常茶飯事なのだろう。クラスメイトの皆は「またか」みたいな顔をして呆れているし原作キャラ達は露骨に嫌そうな顔をしている。当の本人であるはやてなんかため息ついてるし…あ、先生もついた。
「…神崎君、今は小鳥遊君への質問の時間です。貴方が怒鳴る時間ではありませんよ」
「あぁ!?うるせぇんだよクソババア!今俺が喋ってんだろ!はやて、心配すんな!俺が守ってやるからな!」
……こいつ、頭やばくね?担任の事をクソババアとか初対面の相手にモブだとか…中々ありえない根性しているぞこいつ。
先生の顳かみがピクピクしており、そろそろキレそうになってるなと思っていると1人の女子生徒が銀髪オッドアイに向かって話し始めた。
「神崎…あんたいい加減にしたら?はやてはアンタみたいな自意識過剰野郎の嫁なんかじゃないし、先生に対しての暴言とか何回目よアンタ。それに初対面の転校生をモブ扱いしたり…馬鹿じゃないの?小鳥遊君も呆れてるわよ?」
「いえ…そんな事は……」
「だからてめぇ誰の嫁に向かって喋ってんだ!?それにしても咲〜今日はいつに増してもツンデレだなぁー!」
「不愉快だから止めてくれない?というか息の根を止めてくれない?」
「おいおい照れんなよ!」
「……チッ!」
うわぁ…なんて言うかあそこまで行くと最早才能だな…アイツ。それにしても咲って呼ばれてたあの少女…原作ではあんなキャラいなかった……つまりアレが2人目の転生者って訳か。にしても嫌われてるなぁ…銀髪オッドアイ。
俺が心の中で呆れていると授業が終了するチャイムがなった。
「あら、チャイムがなっちゃったわね。それじゃあ小鳥遊君は何処か空いている席に座ってね。それと神崎君はちょっと先生に着いてきなさい。生徒指導室でお説教をします」
「はぁー!?ふざけんなよ!!誰が行く「フン!」カバっ!?」
おいおい…あの先生、銀髪オッドアイに対してラリアットをぶち込んだぞ……あ、白目剥いて気絶している。
皆が平然としているということはこれも当たり前なのか……。
先生は銀髪オッドアイを引きずって教室を出ていった。
俺が唖然としていると先程銀髪オッドアイに向かって話をしていた咲と呼ばれる少女が近づいてきた。
「小鳥遊君、ゴメンなさいね。アイツちょっと頭がおかしいの。だから言動もおかしいんだけどアイツの言う事は大抵無視していいからね」
「あはは…分かったよ、えっと……」
「あ、私は御林咲よ。よろしくね」
「うん、よろしく。御林さん」
「折角だから私の友達も紹介するわ。なのはー!」
「うん?なーに咲ちゃん」
あれ?コレって……。
「いやね、さっき小鳥遊君があの馬鹿のせいで迷惑しちゃったでしょ?そのお詫びを言うついでに自己紹介したからどうせならなのは達も紹介しとこうかと思ってね。ほら、クラスに何人か話せる人がいた方がいいでしょ?」
「えっと、御林さん?あまり気にしなくてもい「そうだね咲ちゃん!小鳥遊くん!私は高町なのは!なのはって呼んで!」…えっと、よろしくお願いします高町さん」
友達フラグを立てられそうだったが苗字で呼ぶことによって何とか回避する。
「むぅー…なのはって呼んでいいんだよ?」
「いやいや初対面の女の子を、しかもこんな可愛い子を名前で呼ぶのは僕にはハードルが高すぎますから」
「か、可愛い!?ななな何いってんの小鳥遊くん!」
可愛いと言われ慣れてないのか照れて顔が真っ赤になっている。
「落ち着きなさいなのは。小鳥遊くんの言う通り、初対面でそれは厳しいわよ」
「うぅー…でもぉ…ってあれ?初対面?」
高町が首を傾げる……まずい、バレたか?
「ねぇねぇ小鳥遊くん。私達どこかであった事無かったっけ?」
「え?いえ、ないと思いますが…気のせいでは?」
「うーん…そうかなぁ…?」
「そ、それより僕はどこに座ったらいいんでしょうか」
取り敢えず話を逸らそう。この話題はまずい。
俺の疑問に御林が答えてくれた。
「そうね、確かなのはの隣が空いていたしそこにしたら?」
「いやいやいやいや、それは高町さんが嫌がりますよー。初対面の、しかもこんな怪しい男を隣に座らせるなんて」
「怪しいって自覚あったのね小鳥遊君…まぁメガネかけてるのに目が隠れるほどの長さの前髪だしね…というか小鳥遊君、貴方さっきからやけに
ギクリ。
「き、気のせいですよ。高町さんも嫌ですよね?僕が隣に座るの」
「え?全然嫌なんかじゃないよ?私も小鳥遊くんともっとお話したかったし!」
「うっ!!」
眩しい…眩しすぎる笑顔…!
「それとも…小鳥遊くんは私の隣に座るの…いや?」
「ぐはっ!?」
上目遣いでの問いかけ。効果は抜群だ。
「ほらーなのはもこう言ってる事だし、いいんじゃないの?」
「…ダメ?」ウルウル
「……えっと、よろしくお願いします」
そんな感じで俺の席は高町なのはの隣となった。