魔法少女リリカルなのは 〜ありがちな転生生活〜   作:妖魔夜行@

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なにかの順位といつかの記憶

sideアリサ

 

「さあ今日は待ちに待った順位発表の日よ!」

 

「待ってるのはアリサだけだよぉ…」

 

「うぅ今回も国語ダメだったよお」

 

「アリシアちゃんとなのはちゃんは相変わらずやな」

 

「私も国語は少し不味いんだけどね…」

 

「フェイトは真面目にやってるから大丈夫よ。なのはは国語の勉強になると集中力が無くなるからねぇ。アリシアは…手遅れに近いわね」

 

「咲ちゃん、アリシアちゃんが凄い目で見てるよ」

 

順に私、アリシア、なのは、はやて、フェイト、咲、すずかが話す。

なのはとフェイトとアリシアは国語…今回も文系がダメみたいね。この学校で私と張り合えるのは咲ぐらいだから少しつまらないわ…私も咲もケアレスミスがあるかないかの違いで1位と2位を行ったり来たりしてるからね。

 

そして今回はどっちが1位なのか掲示板に目を向けるとそこには驚く名前が書かれてあった。

 

1位「小鳥遊碌斗」合計点500点

2位「アリサ・バニングス」合計498点

2位「御林咲」合計498点

 

それを見た瞬間私はそいつの元へ向かって走りだしていた。

 

side咲

 

アリサが掲示板を見て直ぐ教室に向かって走り出していった。いつものアリサなら「今回は私の勝ちだったわね!」か「次は負けないんだから!」のどちらかを言ってくるのだが、急に走り出したので何事だろう?と思って私も掲示板を見ると驚く事に1位の欄の名前には1週間程前転校してきたあの少年、「小鳥遊碌斗」の名前が書かれてあった。

 

「咲ちゃん、アリサちゃん急に走っていったけどどうしたの?」

 

「なのは…すぐ追いかけるわよ」

 

「え?ちょっと咲ちゃん!?」

 

「うわっ!ロクトってあんな頭良かったの!?」

 

「ほえー、アリサちゃんと咲ちゃんを抜かして1位ってえらい頭よかったんやな小鳥遊くん」

 

「ところで咲ちゃん、何でそんなに急いでるの?」

 

「このままじゃアリサが小鳥遊君に手を出しちゃうかも知れないのよ。あの子、プライドが高いでしょ?それに言い方がちょっと刺々しい時があるからもしかしたら小鳥遊君と喧嘩になっちゃうかもしれないの」

 

「そんな、いくらアリサでも…ありそうだね」

 

「フェイトがダジャレを…あいたっ!」

 

アリシアがバカなことを言いそうだったので頭を叩いといた。そして私達は急いで教室に行った。するとそこには……………

 

 

 

 

頬を抑えて床に倒れるように座っている小鳥遊くんと神崎に向かって必死に何かを言っている涙目のアリサがいた。

 

side碌斗

 

俺はいつも通り学校に登校していた。シュテル達と途中まで一緒に歩いて、交差点のところで別れる。

そして学校に着くとなにやら教務室の前で人集りが出来ているのが見える。恐らくこの前のテストの順位が張り出されているのだろう。

と、ここで思い出す。

前の学校ではこのような実力テストなどなかったから順位が張り出されるということも無かった。だから油断していた(・・・・・・・・・)

普通にいつも通りテストの問題を解いてしまった。私立の学校だからとはいえ、所詮は小学校。前世の記憶がある俺達転生者には簡単すぎる問題だ。だが普通の小学生には少し難しい。ましてや満点を取る(・・・・・)ことなど以ての外だ。

そう、ここのテストで満点を取れるのは本来ならアリサ・バニングスだけなのだ。

だがここでもし、アリサ・バニングス以外に満点を、若しくは|アリサ・バニングス並にいい成績を取る者がいたら《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》?

…不味い……非常に不味い。

アリサ・バニングスよりもいい成績、同じ成績な者。それはつまりそいつが転生者である(・・・・・・)という事を指している。

何故なら原作を見れば分かるがせいしさの成績トップはアリサ・バニングスしかいないからだ。そして転生者は原作を知っている。

………今のうち言い訳を考えておこう。

 

「おはよう小鳥遊くん」

 

「おはよう佐藤さん」

 

「テストの順位見たよ!小鳥遊くんって頭良かったんだね!」

 

「あはは、僕昔から勉強が好きでさ。自慢出来る事はそれくらいしかないんだよ」

 

すみません嘘です。

 

「へ〜、やっぱり凄いんだね小鳥遊くんは。あっ!ゴメンね呼び止めちゃって」

 

「いいよ、気にしないで。僕も佐藤さんと話せて嬉しかったから」

 

「っ!小鳥遊くん、そ、そういうのは余り誰にも言わない方がいいよ!/////」

 

佐藤さんはそう言うと他の友達のところへ行ってしまった。なにか怒らせるようなことをしたか?

ま、関係ないか…多分そろそろアリサ辺りが来ると思うから何か言い訳を考えとかないと…。

俺がそう思いながら鞄を机に下ろすと先程俺が入ってくる時に閉めた教室の扉が勢いよく、まるで叩きつけるように開かれた。

教室にいる生徒達がその音に驚き視線を集中させる。視線の先にはアリサ・バニングスがいた。

アリサは俺を見つけると早足で俺の近くへ歩いていてきた。

 

「えっと、おはようバニングスさん」

 

「おはよう小鳥遊。それより聞きたいことがあるんだけどアンタってあんなに頭が良かった?」

 

腕を組み、睨むようにアリサが話しかけてくる。

 

「えっ?あぁ、うん。昔から勉強するのが好きだっから人並み以上の学力はあると自分では思っているよ」

 

「ふぅーん…」

 

「えっと、もしかして…僕がカンニングしたって思ってる?」

 

ここで俺は自分が不正したのではないかと疑っているの?と聞く。そう言うことでアリサは恐らく慌てて否定に入るだろう。

 

「え、あっ!?ち、違うのよ!ただ私や咲以上の得点を取ってる人が珍しかったから聞いただけでそんな事思ってないわよ!」

 

「あ、そうだったの?ゴメンね、早とちりしちゃって」

 

「い、良いのよ。気にしないで」

 

計 算 通 り。

アリサは自分の言い方に非があると思っているからこそ先に謝ってきた俺に強く聞くことが出来ない。これで少なくとも追求される事は避けることが出来た。

と思って油断していた。

 

「よぉアリサ!どうしたんだ急に走ったりするなんて、ん?テメェモブ!!!何俺のアリサ困らしてんだ!!」

 

突如現れた銀髪オッドアイに胸倉を掴まれる。それを見てアリサが神崎に慌てて呼びかける。

 

「ちょっと!なにやってんのよ神崎!!その手をはなしなさいよ!!」

 

「アリサ、怖かっただろ?安心しろ!こんなやつ俺がボコボコにしてやるからな!!よくもアリサを怖がらせてくれたなぁ!モブゥ!!!」ニコッ

 

どうやらそれは火に油だったらしい。と言うかいつの間にか困ってるから怖がってるに進化してるし。

 

「かっ、神崎くん…苦しいから、離して…くれないかな?」

 

「あぁ!?ふざけんなモブ!!!アリサを怖がらせたてめぇにそんな事言う資格なんざねぇんだよ!!!」

 

そして神崎の拳が振り下ろされる。

 

バキッ!!

 

「うぐっ!」

 

拳は俺の左頬を殴りつけ、その衝撃でロッカーまで吹き飛ばされ、頭を打ち付ける。殴られた拍子にメガネが飛ばされる。

…こいつ今、魔力で身体強化して殴りやがった。

頬がじんじんと熱くなり、段々鈍い痛みが響いてくる。頭を触ってみるとぶつけた時に切れたのか、ぬるりとした感触が手に触れる。手を見てみると少し赤く染まっていた。どうやら血が出ているようだ。

それを見て顔を青くするアリサ。恐らく自分が話しかけてなければこんな事にはならなかったとでも思っているのだろう。

一方神崎は俺を殴ってスッキリしたのかニヤニヤとムカつく笑みを浮かべて見下ろしてくる。

 

『《碌斗くん大丈夫!?》』

 

「《少し切っただけだから大丈夫だ。安心しろ、間違っても回復魔法なんか使うなよ。あいつらにバレる》」

 

アラジンが心配して念話をかけてきた。正直地味に痛いけど我慢出来ないほどではない。取り敢えず立ち上がろうと思って腕に力を持つ込めると、

 

「神崎くん…何やってるの?」

 

高町なのは達原作キャラが教室に入ってきた。

 

sideなのは

 

咲ちゃんに言われて教室に向かうと教室内からザワザワと声が聞こえる。

 

「ねぇ咲ちゃん…どうしたんだろ?」

 

「さぁ…取り敢えず入りましょう(まさかアリサ…本当に殴ったんじゃないでしょうね?)」

 

咲ちゃんを先頭に私達が次々と教室に入っていくと私の目に驚きの光景が飛び込んできた。

目線の先にはほっぺを抑えて床に座っている小鳥遊くんとそれをニヤニヤと見ている神崎くんがいたからだ。アリサちゃんは神崎くんに向かって「何やってるのよ!?」と叫んでる。

 

「神崎くん…何やってるの?」

 

「おお?なのはじゃねぇか!それに俺の嫁達まで!」

 

「質問に答えて」

 

「ん?あぁ、このモブがアリサを困らせてたから身の程をわきまえさせてやったんだよ」

 

「…小鳥遊君、保健室いきましょ。立てる?《なのは、フェイト、はやて、アリシア。多分こいつ魔力で身体強化して殴ったんだと思うわ。さっき魔力反応があったから》」

 

「っ!?…咲、体制的に頭をぶつけてるかも知れないから余り揺らさない方がいいよ《一般人に身体強化して暴力を振るうなんて何を考えてるの!?》」

 

「せやな、小鳥遊くん。大丈夫か?《上に報告…しても無駄やろーな。神崎は魔力だけは高いから上のお気に入りやもん。どうせ子供の喧嘩、程度で処分は無しになるんやろーなぁ》」

 

「う、うん…大丈夫、ちょっとぶつけただけだから」

 

「えっ!ロクト!頭から血が出てるよ!《そんな…ロクトは魔法もなんにも知らない一般人だよ!?》」

 

「あはは、多分ぶつかった拍子に切っちゃったんだと思う…痛っ…」

 

咲ちゃんやフェイトちゃん、はやてちゃん、アリシアちゃんが念話をしながら小鳥遊くんを介抱している。

すると神崎くんがまた何かを言ってきた。

 

「おいおい俺の嫁達、こんなモブなんかほっといて俺と話そうぜ?」ニコッ

 

「あ、あんたねぇ!いきなり小鳥遊の事殴って置いて何言ってるの!!」

 

アリサちゃんは一部始終を見ていたのか涙目で神崎くんに詰め寄る。

 

「なんだぁ?照れてるのか?ホンット可愛いなぁアリサは」

 

「いい加減にしてよね!!気持ち悪い!!」

 

「ひゃはは!相変わらずツンデレだなぁ!」

 

「《皆、アリサには悪いけど今のうち小鳥遊くんを保健室に連れていくわよ。身体強化して殴られるなんて最悪、骨が折れてるかもしれないわ》」

 

「《分かった》」

 

「《了解したで》」

 

「《じゃあ私はここに残ってアリサ達をカバーしてるよ》」

 

「《頼んだわよアリシア》すずか、私達小鳥遊くんを保健室に連れていくからもし先生が来たら言っておいてくれる?」

 

「うん、任せて。小鳥遊くん、大丈夫?」

 

「う、うん。大丈、痛っつ…」

 

「小鳥遊くん、余り喋らない方がいいよ。頬骨が折れてるかもしれないから」

 

「せや、無理して喋る必要はあらへん」

 

咲ちゃんとフェイトちゃんが小鳥遊くんを支えてはやてちゃんが誘導しながら保健室に連れていこうとする。

私もついて行こうと足を踏み出すと何かぶつかった。小鳥遊くんがいつもかけていたメガネだ。

 

「あっ、小鳥遊くん。これ」

 

「僕のメガネ、ありがとう高町さ、痛てて…《アラジン、もしかしなくても折れてる?》」

 

『《うん、折れてるよ》』

 

「《マジかー》」

 

「だ、大丈夫!?」

 

「う、うん。ゴメンね」

 

「ほら、いいから行くわよ。小鳥遊くんはもう喋らないで。無理して喋ると痛いわよ」

 

咲ちゃんの言葉に小鳥遊くんは頷いて答える。

 

「よし、はやて扉開けてくれる?」

 

「わかったで」

 

「なのはも来て。小鳥遊くんを保健室に送ったら私と一緒に先生に言いに行こう」

 

フェイトちゃんが小鳥遊くんを支えながら私に話しかけてきます。

 

「うん…」

 

「おいおいなのはぁどこ行くんだ?」

 

「神崎くん…」

 

「ちょっと神崎!!なのは達に近づかないでよ!!」

 

「(何だ?なのはに構ってるからって嫉妬してんのか?)大丈夫だ、俺は皆が一番だからな!」ニコッ

 

「はぁ?何言ってんの?アリサ、何があったか後で教えてね」

 

「う、うん」

 

「大丈夫だよ、アリサちゃん」

 

すずかちゃんがアリサちゃんの手を握って落ち着かせます。

神崎くんが2人に気を取られているうちに私達は教室をあとにしました。

 

 

 

「失礼しまーす、ってこんな時に限って先生がいない…」

 

「咲、取り敢えず小鳥遊くんを座らせよう。大丈夫?」

 

「……《すっげぇ痛てぇ、脂汗が止まらねぇよ》」コク

 

小鳥遊くんは苦笑いしながら頷きますが多分かなり痛いんだと思います。その証拠に髪の毛が汗で張り付いているもん。

 

「はやて、フェイトと一緒に教務室行って保健の先生呼んできてくれる?私となのはで入れ違いにならないように手当しながら待ってるから《あと、どっちかクロノかリンディさんに連絡をしておいてくれない?》」

 

「うん、わかったよ《じゃあ私が後で連絡しておくよ》」

 

「ほな行ってくるなぁ」

 

フェイトちゃんとはやてちゃんが保健室から出ていき今保健室は私と咲ちゃんと小鳥遊くんだけだ。

小鳥遊くんの顔を見るとかなり痛いのか汗でびっしょりだった。

 

「私、タオル濡らしてくるね」

 

「小鳥遊くん、切ったところちょっと見せてくれる?」

 

「…(何するんだ?)」スッ

 

「少し切っただけみたいね…血はもう止まってるみたい(回復魔法…)」

 

「っ!?(魔力反応?頭の痛みも引いていくし…回復魔法か?バリアジャケットを纏わずにやるとは…)」

 

「タオル濡らしてきたよ!小鳥遊くん汗が凄いから少し拭こう?《咲ちゃん、さっき回復魔法使った?》」

 

「…」コクリ

 

「制服も脱いだ方がいいかもね、汗で汚れちゃうと悪いし《ええ、頭は危ないからね。少しだけ回復魔法を使わせてもらったわ》」

 

小鳥遊くんは上の制服を脱いで私からタオルを受け取ります。顔の汗を拭く時に小鳥遊くんは髪の毛を上げます、すると小鳥遊くんの素顔が見えました。

 

「…………え?」

 

「どうしたの、なのは?」

 

小鳥遊くんの顔は、忘れもしない。私が子供の頃、一番苦しかった時にあの公園で出会って私を助けてくれた、少年の顔とそっくりだったからだ。

 

その顔を見た時、私は聞かずにはいれなかった。

 

 

 

「たか、なしくん…私と、会ったこと、あるよね?」

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