魔法少女リリカルなのは 〜ありがちな転生生活〜   作:妖魔夜行@

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烈火の将と試合!

side碌斗

 

「皆バリアジャケット着たでー!」

 

「…らしいぞ。二人共、準備はいいか?」

 

「ああ」

 

「ええ」

 

「それでは……………

 

 

 

 

 

 

初め!!!」

 

 

ザフィーラの声により戦いが始まる。

先に動いたのは俺だった。

 

「〈光線(フラーシュ)〉!」

 

左手を前に突き出してレーザーを放つ。

 

光線(フラーシュ)。3型ルフの魔力で発動できる光魔法の一つでその名前の通り、光線を発射する魔法だ。

『マギ』では「ティトス」等が使用していた魔法だ。

因みに俺は今、【ソロモンの知恵】を発動させて魔法を使っている。だが、恭也さんと模擬戦をした日みたいに杖は使わず手から出している。何故杖を使わずに魔法を発動できるかと言うと、答えはアラジンだ。

セットアップしている時はアラジンが杖の代わりとなってサポートしてくれているので俺はそのまま魔法を使える。因みにバリアジャケットを着ている時は額は光らない。

 

「〈灼熱の連弾(ハルハール・ラサース)〉!」

 

俺の周囲に数十の火炎球を展開させ、 シグナムに向かって放つ。

 

灼熱の連弾(ハルハール・ラサース)

1型のルフの魔力で発動できる熱魔法の一つで中級魔法に該当する。

『マギ』原作では「アラジン」が使用していた。

 

火球は全てシグナムに向かって行く。先程のフラーシュの衝撃で出来た煙幕のせいで当たっているかどうかは分からないが……。

煙が晴れると無傷のシグナムが空中に立っていた。

 

『うわぁ…直撃した筈なのにピンピンしてるよ、あのお姉さん…』

 

「いや直撃はしてないぜ。全部剣で斬ったんだ」

 

「前座はそれで終わりか?なら次は…こちらから行くぞ!」

 

そう言うと猛スピードで俺へ向かってくるシグナム。

 

「っ!王宮剣術!」

 

「はあぁぁ!!!」

 

ギィン!!!

 

俺とシグナムの剣がぶつかり合い、火花が散る。

 

「らあっ!」

 

「ふっ!」

 

俺の右薙ぎを簡単に受け止め、そのまま剣尖で俺の顔に一撃を当てようとしてくる。

俺はそれを首を捻って躱し、蹴りを入れる。が、それを簡単に躱されお互いに距離をとる。

 

「ふむ…やはり強いな」

 

「何言ってるんですか。まだ戦い始めてから5分も経ってませんよ」

 

「私は剣の騎士だ。相手が剣士なら、1度切り結んだだけでどれくらいの手練か分かる。お前のそれは長い年月、かなり訓練をしてきたのが分かる。先程の剣技の鋭さがそれを教えてくれた」

 

「…そりゃどうも」

 

「だから、少し本気を出させて貰おう」

 

へ?

瞬間、シグナムの姿が消える。

 

「ガハッ!?」

 

そして強烈な衝撃と共に地面に叩きつけられる。

 

「ぐう…」

 

防御魔法(ボルグ)が発動しなかった?いや、発動したんだ。ちゃんと攻撃は防いだのだ、だが衝撃までは塞げず吹き飛ばされてしまったのだ。

 

「くっ…」

 

「寝ている暇は無いぞ…陣風!」

 

『Sturm wellen!』

 

レヴァンティンから「ガション!」と音が出て薬莢が飛び出す。カートリッジを1つ消費したという事だ。

 

「〈防御魔法(ボルグ)〉!ぐっ!」

 

「どうした?防ぐだけでは勝てんぞ!」

 

「分かってますよ、それくらい!〈熱魔法(ハルハール)〉!」

 

俺はシグナムに向かって掌から熱の塊を打ち出す。

熱魔法(ハルハール)

名前の通り熱を操る魔法だが、この場合は熱の塊を相手にぶつけるようにしている。

 

「烈火の将相手にこの程度の炎!生温い!」

 

シグナムはあっさり熱魔法を切り裂く。

だがそれによって一瞬動きが止まる。

 

「〈隠者の水膜(シャラール・マグド)〉!」

 

俺は水蒸気を作り、光の屈折を操作することによって姿を消す。

 

「む、消えただと?」

 

シグナムが俺を見失った間に猛スピードで離れる。

 

「〈水魔法(シャラール)〉…〈熱魔法(ハルハール)〉……〈力魔法(ゾルフ)〉………」

 

「そこか…レヴァンティン!シュランゲフォルム!」

 

『change forum 』

 

「飛竜一閃!!」

 

レヴァンティンが蛇腹剣の様な形に変わるとそれを鞘に収めて振り抜いてきた。

 

「…よし、出来た!」

 

『碌斗くん!来てるよ!』

 

「分かってる!〈防御魔法(ボルグ)〉を張りながらこのまま突っ走る!」

 

迫ってくる連結刃を躱しながらシグナムに接近する。すると打ち出されてきた魔力が飛んでくる。避けようとしたが読まれており、連結刃が迫ってくる。

 

「ちっ!」

 

ドォン!!!

 

俺はそれを防御魔法(ボルグ)を硬くする事で何とか耐えた。

そして俺は10メートル程手前にいるシグナムにバインドをかける。

 

「チェーンバインド!!」

 

「何!?」

 

「喰らえ…〈大閃光(デストロクシオン)〉!!」

 

先程作っておいた黒い球体をシグナムの元へ飛ばす。フワフワと飛んでいき、シグナムの前1メートル付近で球体は爆発して、耳を聾する炸裂音が響く。

 

大閃光(デストロクシオン)

水、熱、圧縮を組み合わせた魔法で調律魔法という自然が引き起こす災害を魔法で再現する魔法だ。手順としてはまず水を発生させて、それに熱を加えることで水蒸気を発生させる。 その水蒸気を圧縮させてから、一気に解き放つことにより、爆発を巻き起こす、と言った感じだ。

これは「ティトス・アキレウス」が得意としていた魔法だ。原理としては火山の噴火と同じらしい。

 

「や、やった―危ねぇ!フラグ建てるところだった!」

 

『攻撃当てて姿が見えなくなった敵相手にそのセリフはちょっとね…』

 

「まぁフラグ建ってなくても…ほらな」

 

煙が晴れる。そこにいたのはバリアジャケットが少し汚れた(・・・・・)シグナムだった。

 

「驚いたぞ。あんな威力の魔法を使えたなど」

 

「こっちも驚きましたよ。あれ喰らってほぼ無傷だなんて」

 

本当にな。作中ではアラジンの防御魔法も破壊したって言うのによ……。

 

「魔法じゃ通用しないって事か…」

 

「さあ続けようじゃないか」

 

そう言ってレヴァンティンを構え直すシグナム。するとカートリッジが1つ消費され、魔力が刀身へ集まっていく。

 

 

「行くぞ小鳥遊!紫電一閃!!」

 

「くっ、王宮剣術!!」

 

お互いの技と技がぶつかり合う。

 

「はぁぁああああ!!!!」

 

「うぉおおお!!!」

 

やはり力は俺の方が弱いのか、徐々に押され始める。

 

「どうした!!その程度か!!」

 

「ぐぅうう!!!」

 

必死に堪えていると、突然、一瞬だけ剣にかかっていた重さがなくなる。

 

「なっ!?」

 

「紫電、一閃!!!」

 

するとシグナムの剣が再度振り下ろされ、吹き飛ばされる。

 

「ぐぁあああ!!?」

 

「まだだ!レヴァンティン、シュランゲフォルム!シュランゲヴァイセン!!」

 

「くっ…〈防御魔法(ボルグ)〉っ」

 

「アングリフ!!!」

 

レヴァンティンから繰り出された剣尖での一撃は、簡単に俺の防御魔法を打ち砕いた。

 

「しまっ!?」

 

「はあぁー!!!」

 

ドォオオン!!!

 

 

sideシグナム

 

 

「ふう…まさかこんなに技を使わされることになるとはな……」

 

小鳥遊碌斗…確かに強い。が、テスタロッサや高町と比べるとどうしても見劣りする…咲は何故あいつに防衛プログラムの破壊を頼んだんだ?

 

私が構えを解いて下に降りようとすると、

 

 

小鳥遊がいる場所から魔力が溢れ出る。

 

 

「な、何だ!?」

 

「…やっぱりシグナムレベルの強者相手だと、抑制用リミッター1つ解除した程度じゃ歯が立たないか………だから、戦闘用リミッターを1つ解除させて貰う(・・・・・・・・・・・・・・)

 

まさか……私と戦っている時は全力じゃなかったのか?

そう思うと段々と怒りが込み上げてきた。

勝負に手を抜かれた、という侮辱に対する怒りが。

 

「あ、勘違いするなよ。俺は全力で戦ってたぜ、手を抜いていたわけじゃない」

 

「…リミッターを付けて戦っていたやつがそんな事を言っても説得力がないぞ」

 

「いや、仕方ないだろ?もしかしたら魔力反応を検知して管理局がやってくるかも知れないだろ?」

 

「む…そう言われると確かに一理ある。だが、手を抜いていたのは事実だ」

 

「だーかーらー、全力は出していたっつの。さっきまでの力で出せる全力はな」

 

「ほう……」

 

挑発にも聞こえる今の小鳥遊の言葉を聞きレヴァンティンを構え直す。

 

「まあ、さっきまでの俺と同じだと思わない方がいいぞ」

 

「それくらい理解している…む?何故剣をしまう」

 

小鳥遊は持っていた剣を腰に差し戻した。

 

「こっちの剣は使わないからな。俺が今から使うのはこっちだ」

 

小鳥遊がそう話すと、小鳥遊の手から光が溢れる。その光は形を成していき、光が収まると小鳥遊の手には先程とは違った形の剣が握られていた。

 

「行くぞ、武器化魔装…………[バアル]!」

 

小鳥遊の剣に落雷が落ち、土煙が舞う。

すると煙を切り裂き、中から小鳥遊が出てきた。

 

その腕は蒼い鱗に覆われていて、まるで龍の腕のようだった。

剣の形も変わっており、バスタードソードの様な形となっていた。

 

「さぁ…第2ラウンド、開始だ!!」

 

side碌斗

 

「[雷光(バララーク)]!!!」

 

俺がバアルを掲げるとバアルの金属器から雷のビームがシグナムに向かって発射される。

 

「何っ!?ぐう!!」

 

突然の事で反応しきれなかったシグナムは避け損ねてビームが掠った。

 

雷光(バララーク)

『マギ』の登場人物、シンドバッドが持つ金属器バアルの雷を操る能力によって使える技の1つで、剣の魔法陣の部分から雷の光線を発射する攻撃だ。

この技は『マギ』本編では登場しておらず、『マギ シンドバッドの冒険』で若い頃のシンドバッドが使った技なのだが、何故使えるかと言うと神様いわく、『シンドバッドの冒険』は『マギ』の外伝作品、つまり『マギ』の作品に含まれるので『シンドバッドの冒険』に出てきた金属器や技も使えるらしい。

 

 

俺は怯んでいるシグナムに接近して斬りかかる。

 

「ふっ!」

 

「ぐっ!随分速くなったじゃないか…!」

 

「まだ本気では無いんですが、ね!!」

 

力を込めて殴るように斬りつけるが上手く躱され、シグナムは俺から距離をとる。

 

「くっ……その武器はお前の能力か?(さっきの掠った一撃が地味に効いているな…あの威力はテスタロッサの砲撃魔法並だぞ…!)」

 

「まあそんな感じですね。悪いんですけどもう終わらせます」

 

俺はバアルに魔力を流し込む。すると空に暗雲が募り始め、蒼い落雷が降ってくる。雷は剣に集まり青白い光を発している。

 

「な、何だこの魔力は……天候を支配した、だと?」

 

「シグナム、貴方に聞きます…今ならまだこの魔法は解除する事が出来ますが…どうしますか?」

 

今のシグナムではこの技は防げないだろう。耐えれたとしても戦えるわけがない。

だがシグナムは「フッ」と笑い俺を睨みつけてきた。

 

「舐めるな…私はヴォルケンリッター烈火の将、剣の騎士シグナム!ベルカの騎士は敵を前にして逃げる事などありはしない!!」

 

「…そう言うと思ったぜ。じゃあ喰らってみな…![雷光(バララーク)…」

 

「受けて立つ…!紫電…」

 

俺は空に向けていた剣をシグナムに向け振り下ろし、シグナムは俺を見据えレヴァンティンを振るう。

 

(サイカ)]!!!!」

 

「一閃!!!!」

 

俺の剣から雷撃を纏った極太のレーザーが放たれる。それをシグナムは紫電一閃で受け止める。

 

「ぐっ!!ぁぁあああ!!!」

 

「………はぁあ!!!」

 

 

 

 

閃光が視界を覆い尽くし、刹那、轟音が空間を駆け巡る。

 

 

 

光が収まると地面に倒れ伏すシグナムとそれを見下ろす俺がいた。

 

 

「…………はっ!勝者!小鳥遊碌斗!!!」

 

唖然としていたザフィーラはすぐに我に戻ると、勝者の名前をあげた。

 

俺の勝ちだ。

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