BASARA/Apocrypha   作:立花総司

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無事投稿しました。んー、1週間に1回になりがちなペースになりそうですね。
どうにもモチベーションが微妙な時があれば、動く時はスムーズと。難しいものです


さて、皆様のおかげでお気に入りが100以上超え・UAが14000以上・総合評価が100以上と、まもなく一ヶ月を経とうとしていますが、ここまで順調な滑り出しをしております。これも皆様の応援のおかげにと思っています。

今後とも頑張っていきますので、よろしくお願いします!


※今回は漫画「戦国BASARA烈伝 猿飛佐助」の内容がありますので、ネタバレにはご注意ください。


【第8章 この手を離さない】

城塞内部…その中で一際黄金色に近い装飾をした部屋にいるゴルドは、その戦況をずっと見ていた。

 

「セイバー…なぜ動かん!バーサーカーと共に倒すのが上策だろうが!」

 

物凄くイラだっていた。基本好き勝手に行動しておりマスターの命令もあんまり聞かず仕舞い…そのうえで例のホムンクルス作戦は政宗の決定で完全に停止せざる負えない形。

そして前日に及ぶジャンヌをこちら側に率いる事を失敗し、リーダーから目をつけられるほどの失態を何度とも繰り返す事になっている。

 

「だが、ここで令呪を使い勝手に命令を下せば…ぐっ」

 

右手をじっと見つめながら、結局のところ何もできずじまいとされている。

 

甲に刻まれし赤い印を令呪と言う。これは、サーヴァントとマスターにおける契約の証にして、魔力ブーストのようなもの。更に言えば絶対命令権でもある。

まあ、無茶ぶりを除ければほぼ確実に言う事が出来るが、まあ嫌な命令されると今後の信頼関係は崩れるので使用には本当に気をつけるべき品物だ。

一人につき3画の証があり、もし万が一すべて使い切ってしまうと契約解除になるので使用制限は実際2回ぐらいだ。

 

 

「…でかい口を叩いて何の成果も無ければ許さんぞセイバーっ」

 

ハラハラしつつも、今は政宗がわざわざ下がってまで部下の小十郎に戦いの座を明け渡したのか…今は見守るぐらいしかできなかったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その一方で小十郎とアキレウスの戦いは、お互い傷一つつかない戦いが続いていた。

 

 

「(今まで剛の力の戦いが多かったが、このバーサーカー…恐ろしく冷静に間合いを見極めながら戦ってやがるな)」

 

 

太刀筋が驚くほど冷静で安定している小十郎の剣捌き。そう、彼こそ剣の達人クラスとも言われ、かの越後の軍神「上杉謙信」も評価するほどの実力者もである。

バーサーカーとも思えない太刀筋、かつ極めて打ち合っても戦場把握しながら戦う小十郎に、まるで隙が無いとされている。

 

 

「(これじゃ姐さんの奇襲も通用しねえな…折角待機させているのによ)」

 

 

チラっと周辺の森を見つつ戦いを続けるアキレウス。先ほどからアタランテの姿が見えないが、それは薄暗い森を利用し奇襲を行うつもりであったが、小十郎がそうはさせないと言わんばかりの警戒をしているため、動けない模様。

恐らくであろうが、この分だと奇襲作戦は見破られ失敗する可能性が見えている。

 

 

「(ったく…佐助の奴まだ撤退のモノ見せねえのか?時間稼ぎにも限度はあるが)」

 

 

 

そんな趣向の中、小十郎も相手側であるアキレウスの戦い方を刀で受け流しながら分析していた。

 

「(こいつの槍捌き…鋭く素早く、瞬時に間合いを殺す速度でそれを立て続けに行う…真田とはまた違う分類だが、気を抜けば一瞬で立場が逆になりかねんな)」

 

槍の技術力は、政宗のライバルたる幸村とは違う事を悟るも、実力は本物であることが分かる。

速度に戦場での経験による影響も出ており、戦国武将の中でも恐らく最上級ランクに入る可能性があると考えた。

 

何度か打ち合うと、途端に距離を取る小十郎。間合いを計りながら動いていたアキレウスだったが、妙な感じを覚える

 

「どうにもさっきから、本気で攻めにかかってくる気配がねえな?狙いがあるのか?」

「狙いねえ…それがあるならどんだけ楽できるってもんだな!」

 

 

神速の勢いで再び突きあげるアキレウス。そのまま防ぐ小十郎であるが、一つ疑問に覚えていた。

 

 

「(…さっきから左程殺気を感じさせる雰囲気が微塵にもねえ。なら、何か狙いでもあるのか?例えば…何かの時間稼ぎをしているとかが当てはまるが)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方の佐助は、"黒"のアーチャーと激突していた。分身の術を駆使し数で攻めているが、アーチャーの神速の弓捌きに対処するので精いっぱい。

時間をかけていくと攻略手段を見いだせてしまう可能性もあるため、佐助は隙を見て行動することを既に決めていた。

 

「おらっ!」

 

持ってる大型手裏剣をアーチャーに投げつけ、撹乱するように多方面からの攻撃をするも、アーチャーは交わしつつ弓の攻撃を続けている。

既に分身もほとんどいなくなり、ついに分身体の佐助が尽きてしまう。

 

 

 

「これでもう、小細工は出来ないようですね?」

 

新たな弓矢を構えながら、一部の隙すら見逃さないアーチャー。今までと違った戦術にかなり苦戦している佐助。

以前にも言ったが、佐助は正規のサーヴァントとして呼ばれておらず、幸村の宝具にて現界している疑似サーヴァントのような存在。本来のスペックを落としている段階である以上、どうしても差が出てしまっている。

佐助も少なからず身体全体がボロボロで、血も少し流しているほうである。

 

 

「ったく、お宅と俺様とじゃ色々と分が合わないと言うか…(最悪だ、とてもじゃないが能力面的にも相性最悪だ。手の内を読まれている以上…このまま打ち合っても無理だ)」

 

 

臨機応変に動け、なおかつ高ランクの千里眼を所持しているアーチャーにとって、隠密行動中心に動く佐助とは致命的に悪すぎた。戦術面でも相性面でもここまで悪いのは例を見ない。

正直に言えば…絶体絶命に近い方である。撤退もできず仕舞いが続く羽目に。

 

 

「さあ、悪ふざけをするお猿さんには叱りつける時間ですよ。覚悟をしてもらいましょう」

 

 

次は完全に逃さないと言わんばかり…最早積んでいるとも言える状況

佐助もこのままでは完全にやられてしまう。だが、打つ手がないに等しい状況下でもある。

 

 

「(ここまで、か…悪い、大将)」

 

 

遂に諦め目を閉じ、動きを止めてしまう佐助。無情にもアーチャーから弓が放たれ、眉間に命中しそうになる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、ふと一つの出来事が脳内に響く。

 

 

『馬鹿言うな!絶対に離さない!死ぬときは一緒だ!!』

 

 

一人の男の声が響いた。それは、主である幸村の声ではない。その声は佐助自身にとって忘れられない過去にあった、一人の友人の事を思い返す。

忍の割に冷静さがほとんどなく、明るさに情に甘い事がある…人間らしい情の心を持っていた。

天涯孤独になっていた時、いつも支え合いながら共に過ごしてきた大切な友であった。

 

 

 

だが、運命は皮肉にも一人の魔王によってそれが覆されてしまい、その友とは永遠の別れを受けてしまった。

思えばあの頃だと思う…己の心は忍のように冷たく、猿のように笑い狂いながら全てを隠す…冷酷までの自分へと成り下がってしまったのかもしれない。

 

結局その友とは共に果てる事が出来ず、自分だけ生き残ってしまう…他人の為に死んでしまった、己の不甲斐なさを憎みながら…

 

 

 

しかし、そんな佐助に一人の焔と出会う。時間はあれから流れ、新しく仕える事になった真田家において、元服し終えてそう間もない幸村のサポートに入っていた。

桜で年中綺麗な城…「上田城」で考え事をしていた佐助に手を伸ばした幸村。今にも倒れかけていた佐助であったが

 

「一人で平気なら手を離しなよ旦那?なんであんたは俺様の手を掴むんだ。人として一人の兵としていいかっこでもしたいの?」

 

心にもない事を呟く佐助。少なからず、過去の影響が心の奥底に広まり無意識にでも人の温かさから逃げていた。心の内を読まれそうになるのを拒絶した。掴んだ手も離そうとする勢いで。

 

 

 

しかし

 

 

 

 

 

 

「な、何を訳わからぬ事を申すか!其、真田幸村…そなたの主にして、同士として!友として!

 

 

決して、この手は放さぬ!死する時は其と共に逝くぞ!佐助!!」

 

 

 

 

幸村が放った言葉は、かつての亡き友の言葉と同じであった。思わずそんな友の面影を思い浮かべた佐助は皮肉ごとを呟くも、忘れかけていた温もりを思い浮かべた。

純粋にまで接してくれる幸村に、佐助の心の中に光を見出したのであった。

そして佐助はこう決意した。「最後まで忍として生きられますよーに」…友のような生き方をしてみたくなったのだ。それを、主として…友として…そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシっ!!

 

 

「なっ!?」

 

思わずアーチャーが目を見開いて驚く。戦意喪失した筈の佐助が突然と右手で眉間にヒットしかけた矢をギリギリのところで受け止める。

強く手を握りしめているのか、手から血がポタポタと零れおちていく。

 

 

「…全く、俺様らしくない所だったな。この程度で諦めるなんざ、あっちにいる馬鹿に笑われちまうよ」

 

矢を捨てながら、再び大型手裏剣を手に持ち構える佐助。だが、その目は先ほどまで飄々としていた猿の姿ではなく、清々しく決意を固めた一人の忍の姿としてだった。

 

「悪いな、黒のアーチャーさん。どうやら俺様…心のうちに完全に諦めかけていたわ。けど…そんなの関係ない、俺様がここで倒れたらウチの大将に叱られちまうんでね」

 

 

言葉ではそう言いながらも、佐助の行動パターンは決めていた。そう…彼は「生きる」のだ。最後まで忍らしく生きる事を選んだのだ。生きて必ず幸村の元に戻るのだと。

生前、必死の特攻で幸村の元に帰れなかったあの日を2度と再現しないように

 

 

「(目も雰囲気も変わった…どうやら彼もセイバー達同様のスキルを持っている様子でしょうか)この状況下で立て直すことはお見事ですが、逃がすつもりはありません」

 

そのまま連射して放つアーチャー。そんな中佐助は交わし速度を上げてアーチャーの元に赴く

 

「成程、接近戦で私に挑むつもりですか」

 

速度を変えずに距離を縮める佐助。弓矢を弾き返しながら詰めよりそして

 

「その懐まで入れば、おたくでもそう易々と矢を使えないってね!」

 

勢いよく手裏剣を振りかざす。アーチャーは弓を盾として攻撃を防御し遂に交じり合わさる。

 

「ようやく私の距離を詰めてきましたか…ですが、それこそあなたの判断ミスと言いましょうか!」

 

しかし、これすら読んでいたのかアーチャーはその態勢のまま足を振りかざし、回し蹴りをする

 

「おっと!!やっぱ弓主体の戦術じゃなかったようだな!なら、これはどうよ!」

 

辛うじて避けた佐助は、そのまま懐から丸い弾を取り出してアーチャーに投げつける。何事かと思ったアーチャーは、それを矢に当てると突然と弾が爆発し周辺を目くらましにする。

 

「目暗ましとは…だが、逃げる事が出来ない事をお忘れですか!?」

 

千里眼によってある程度視界が妨害されていても適格に討つ事ができる。すぐにアーチャーは一つの方角に弓矢を放つ。そしてその矢が佐助にヒットし、胸の中心部分にヒット…するが

 

 

 

ボンっ!

 

 

突然と佐助の姿が消えた。それは先ほどまで戦術の埋め合わせに使っていた影分身であった。

 

「馬鹿な、まだ分身体が残っていた!?」

 

これには思わずアーチャーも驚いてしまう。既に佐助も術を組み合わせるだけの魔力はそう残っていなかった。

 

「残念ー、これ万が一にでも密かに隠れていたんだよね。あんた専用の奇襲用ってな!」

「ぐっ!?」

 

するとアーチャーの影から佐助が飛び出し、手裏剣で一つの傷をつける。アーチャー自身とっさのことで防御が出来ずダメージを受けてしまう。

 

 

「ようやく捉えたぜ…さあ、猿を怒らせたらどうなるか逆に教えてやろうじゃないの?」

 

深くを取る事ができなかったが、ダメージを負わすことに成功した佐助。

 

「これは…思っている以上に手強いですね。悪い事をしたお猿とは似姿だけでしたか」

 

ポタポタと、腹から血が零れおちるアーチャー。膠着が続く中、途端にアーチャーは目の動きが変わり、何かを伝えられている様子。恐らくであるがマスターからの指示であるが

 

 

「…ここまでにしましょう。忍の方、次に相見える時を楽しみにしておきます」

 

 

そう言い霊体化しこの場を去って行った。危機感が去った佐助は途端に安堵感が出て

 

 

「はああああああああ…しんど、ああしんど過ぎるわ」

 

 

地面に座り込みながら、深く深呼吸する佐助。

 

 

「…俺様、何とか生き残ったぜ。ざまあみろってんだ、藤丸」

 

 

亡き友の名を呟いた佐助は、その後立ち上がり懐から緊急指令用の赤玉を取り出しそれを発煙筒に入れて空中に勢いよく発射をした。すると破裂し、一つの狼煙となって空中に知らせていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パアン!!

 

 

小十郎とアキレウスの戦いが続く中、空中から音が聞こえ振り向くと赤い狼煙が周辺に漂っていた。

 

 

「やっとそれが来たか…んじゃま、今日のところはここまでにしますかね」

「ちいっ、やっぱ時間稼ぎが目的だったか!」

 

 

小十郎の読みが当たった。どうやら何かしろの事をする為に今まで時間稼ぎをしていた様子。それを悟った小十郎はすぐさま技を放とうとしたが、アキレウスが途端に口笛を吹くと、勢いよく戦車を出現させそれに乗り込む。

 

 

「今日は本当ついているぜ!2度にわたってこんなすげえ連中と戦えるからな!!オリンポスの神々よ!この戦いに祝福あれ!!次に会うときは心行くまでこの決闘を楽しもうではないか!!」

 

 

そう言い残し、アキレウスは戦車を操りこの場を去って行った。動きも速すぎるほどなので、迎撃する事も出来ずじまいであったが…

 

 

「…やれやれ、最後までハチャメチャな男であったな」

 

 

チンっと、刀を鞘に納め一段落した小十郎。そんな中、観戦していた政宗は近寄り

 

 

「HA、何言ってるんだ小十郎。これほど面白いもんして楽しくないわけねえだろ?」

「政宗様…それとこれとでは話が違ってきます。そもそも政宗様はご油断をなさる時があれば、戦場でいざという時この小十郎がどれだけあなた様を」

「ああ分かった分かった、小言はまた今度にしてくれ。流石に終わったばかりで聞きたくもねえよ」

 

 

シッシッと手を振りながら話の流れを変えようとする政宗。すると、この辺り一面に声が響いた。

 

 

『ユグドミレニアのマスターたちに告ぐ。ライダーが一人のホムンクルスを連れて逃げた。そのホムンクルスは貴重な祖体だ、必ず生きて連れ戻せ』

 

 

この声の主は、今回の黒の陣営における総大将「ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア」である。どうやらライダーがホムンクルスと共に逃亡したという情報を掴み、すぐさま捕らえよとの命が下ったのだ。

 

 

「Shit…全くライダーの奴、何考えているんだ?」

「…政宗様、如何いたしましょうか?」

「決まってる。取りあえずライダーに話をつけて、対応を決めるんだ。マスターの奴が変な事で気にかけるような真似はさせねえようにな。手柄一つでも欲しいところだろうが」

 

 

そう言い政宗は魔力を辿り歩き始める。小十郎は溜め息つきつつも、何も言わず共に同行することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこの夜において、黒の陣営において更なる出来事が待ち受けているとは、このとき誰も知る由もなかった。

 

 

 

 

--to be continued--




黒のライダーによる次回予告


「予告詐欺を受けてしまってプンプンの僕だよ!!名前だけの登場ってそれはないよー!もー…けどまあ、次回こそちゃんと僕の出番があるから、そこはお任せってね。ああ、何でも作者さん今回の話は結構あれこれ考えてやってみたいだよ。あの漫画のお話、結構気に入ったから何度も読み直すぐらいだったかな?さて、次はどんな内容になるか皆も注目しててね。

感想意見と、色々と待ってるよ。バイバーイ!」



※次回投稿は来月の7月に行う予定です。それまでお待ちください
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