カオスクロススクールD×H 変人紳士な青龍帝 英雄王とアーサー王に育てられし元ニート物語   作:zeke

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テストが間近なのに何やってんだろう?


第十変人:俺、ドナドナされます

俺、兵藤一誠は平和を好む。

家では朝からセイバーとの試合たまに死合をし、日中嫁や愛人を相手にし、時たまペット兼妹の黒歌と白音を可愛がり3時にグレイフィアの手作りお菓子をおやつとして食べる事を日常としていた。

 

 

そして、2日前にグレイフィアにとある提案がなされ、家族会議で可決された事により俺の日常は大きく劇的に変化した。

地獄とも言える所に行かされる羽目と成ったのだ。

 

 

小学校……義務教育かなんか知らんがめんどい物を作ってくれた人にドロップキックからの交渉を行いたい気持ちを持ちながら俺は牢獄の関門とも言える門にグレイフィアと共に来ていた。

 

 

全てはグレイフィアの手作りおやつの為!

とは言う物の気持ちが沈みながら転校初日を迎えていた。

学校という名の牢獄いや、監獄に来てしまった俺。

俺は無力な自分の意志に苛立ちをグレイフィアの隣で覚えている。

何故、あの時OKを出してしまったのだろうか?

あの時グレイフィアの毎日手作りおやつを食えると言う事に魅了されなければこんな事には成らなかったかもしれない。

否、マイナス思考では駄目だ!プラス思考で考えよう!!

 

 

学校といえば………苛め・授業・周りと合わせる協調性を養う・白音と黒歌を可愛がれない・嫁や愛人を持ってきたら没収される・五月蠅い餓鬼は、俺の左手にいるからたいして変わらないか

 

 

『餓鬼って言われたのは初めてだ。怒りを通り越して新鮮さを感じる』

 

 

あ、そっ、良かったね餓鬼龍帝

居候がなんかほざいているのは、放置プレイをかましといてプラス思考プラス思考

 

 

餓鬼の発言―――――は大抵為に成らないウザい発言

餓鬼のする事―――――は幼稚

居眠り――――――は出来ない

 

 

あれ?プラス思考をしようとしてもプラスに成らない!?と言うかさっきまでの思考は全部マイナスだ!

考えるんだ俺!

 

 

学校―――新たな出会い―――――仲間―――――ロリコンじゃねえ!!

 

 

駄目だ!全然プラス思考が思い浮かばない!

いや、俺がロリコンじゃ無いのが悪いのか!?

おい!駄龍!!

 

 

『何だ?』

 

 

このピンチを助けろ!!

 

 

『無理』

 

 

ああん?手前、明日の朝日が拝めなくして欲しいのか!?

 

 

『俺では無理だ!無理なんだ!!』

 

 

チッ、使えないゴミめ!!

 

 

『うおおおおおおおおおおおおおおん』

 

 

泣き叫ぶ駄龍。だけど、この居候マジで使えないわ

 

 

『うう、歴代の赤龍帝なら何か案が………否駄目だ!!』

 

 

何だ?何かこの状況を打破するなら危険でも良い!出せ!!

 

 

『否、駄目なんだ!!』

 

 

んだこら!手前、今日の晩飯にされたいのか!?手前の命は風前の灯火なんだぞ!

 

 

『うううう、背に腹は代えられない!仕方ない。ついて来い』

 

 

駄龍に言われて目を瞑り左手の神器に意識をやると何か見えてきた。

あれは、テーブルと椅子?それにテーブルの上に何かティーカップのような物が置いてある。

 

 

『気をつけろ。ここには歴代の赤龍帝の残留思念が……』

 

 

駄龍が言葉を何故止めたのかはすぐに分かった。

それが頭に響くかのように何度も何度も聞こえてきたからだ。

 

 

『戦え戦え』

 

 

『憎き白を宿す者を殺せ!』

 

 

『我らの思い未だ晴れぬ』

 

 

『許すまじ白き者』

 

 

『殺せ殺せ』

 

 

『我らの怨念晴らされぬ!』

 

 

『何代に成ろうとも白き者と戦うが宿命。受け入れよ』

 

 

『殺せ!』

 

 

『殺せ』

 

 

『殺せ!!』

 

 

『『『殺せ!!!』』』

 

 

俺の周りを囲むかのようにそれらは並び叫ぶ。あまりに五月蠅いので俺は「うるせえ!この負け犬共が!!」キレてしまった。

俺は特大のタライをそれらに一人一つずつきちんと頭上に創り放置する。

タライは金。ゴールドだ!

俺からのプレゼント。

喜んで受け取ってくれたら良いな。折角ゴージャスにしてやったんだからそのまま成仏してくれたら嬉しい。何より居候がすごくと言うか沢山居た。ゴキブリかよ

 

 

「おい、駄龍!手前、後でO☆HA☆NA☆SI☆だからな」

 

 

『何故だろう。すごく逃げたいのだが……』

 

 

「逃げたらどう成るか分かってるよな?」

 

 

『すみません!!』

 

 

お兄さん駄龍の理解が早くて助かるよ。

生存確認のために金のタライを有を無に変える力で消す。

あ、生きてたよ。チッ

まあ、いっか。

俺は無から有を作る力で幌金縄を幾つか創ると命令する。

 

 

「この負け犬共を縛れ」

 

 

幌金縄は、蛇のように動き素早く負け犬共を縛る。

 

『何故に俺まで……』

 

 

駄龍も一緒に縛っちゃってるよ幌金縄。

 

「幌金縄がお前も負け犬と思ったんじゃねえのか?」

 

『うわあああああああああああああん』

再び号泣の駄龍。ハア、五月蠅い

 

 

俺は駄龍の頭上に駄龍と同じ大きさのタライを創り放置する。

 

 

ドゴオオオオオオオオオオオ

 

 

タライは駄龍の頭に落ちると駄龍は何も言わなくなった。

辺り一面静かになった。やっと訪れたけど負け犬共の知恵を拝借しなきゃいけないんだよな~。お兄さん憂鬱だよ白音、黒歌。

静かに幌金縄に縛られながら寝ている負け犬共を叩き起こすべく俺は無から有を創る力で再びタライを創ると握りしめる。

そして、負け犬共の顔面目掛けて振りかぶった。

 

 

ゴーン ゴーン ゴーン ゴーン ゴーン

 

 

除夜の鐘が今、俺によって鳴りましたよ。主に俺がタライで負け犬共の顔面にぶっ叩いた為。

叩かれた負け犬共は目を開く。

 

 

『戦e ゴン』

 

 

目覚めた瞬間、戦えと言おうとした負け犬に顔面をタライで全力でぶっ叩いてやりました。

 

「ああん!?寝言は寝て言いやがれこの負け犬!!手前らは死んだ dead=人生退場 ようは負けたんだよ!んな手前らが一々人を指図してんじゃねえぞこの居候。もといゴキブリ!!手前らはこれから俺の相談を受けときゃいいんだよ!分かったかこの負け犬共!分かったなら ハイ。分からなくともYESと言え!!分からねえ奴はこの後俺が肉体的な指導をしてやる!」

 

 

『戦e ゴン』

目の前のゴキブリが何か言おうとしたらしいがタライをぶつけてやる。

 

 

「ああん?何か言ったか負け犬?ハイかYESしか受け付けていないんだが?」

 

 

『『『YES sir!!!』』』

 

 

他の負け犬君達は理解が早くてお兄さん助かるよ。

俺はタライをぶつけた負け犬に近づく

 

「んで、この負け犬君はどうなのかな?お兄さん賢い子が好きなんだけど?」

 

いい笑顔で幌金縄に縛られている負け犬君に聞く。

 

 

『YES sir』

 

 

「宜しい。お兄さん、命を奪わずに済んで良かったよ」

 

にこやかに発言する俺。

目の前にいるタライでぶっ叩いた負け犬君の顔が引きつっているのは気のせいでしょう。

気のせい 気のせい

 

 

『すごいな。歴代の赤龍帝の残留思念をこうも容易く鎮めるとは………』

 

駄龍が感心しているけどさ、

 

 

「何言ってんの駄龍。こいつ等は犬。負け犬だよ?一々指図するなんておこがましいじゃないか!?俺の人生は俺で決める。負け犬の指図なんて要らない。受けない。必要ないよ」

 

 

『ハア、もうお前が規格外すぎて頭が痛くなってきた』

 

 

「なら大丈夫だよ。駄龍」

 

 

『何故だ?』

 

 

「お前は今日命日になるから」

 

 

『………え!?』

 

 

「何で負け犬共が偉そうに俺に指図をするのかな?」

 

 

『そんなもの、そいつ等に言ってくれ!!』

 

 

「まあ、これは良いとして………何でこいつ等居候しているの?」

にこやかに駄龍が答えやすい様に聞いてあげる俺。

 

『それは、そいつ等が勝手に!』

 

「それじゃあ、何で気付いた時に教えなかったの?駄龍のあの時の口調なら知ってたよね?」

 

『いや、あの、それは』

 

「悲しいよ。駄龍が僕を裏切るなんてさ!駄龍が居なくなるなんて…………」

 

『え~と~、生存は?』

 

「無い♪」

 

『ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!』

 

その日とある赤い龍の叫びが響いた。

その様子を歴代の赤龍帝の残留思念はガタガタと震えながら見ていた。小さい子供が目の前の大きなドラゴンと一緒に遊ぶ無邪気な姿に恐怖したらしい。

 

 

 

一通り遊んだ俺は負け犬共の方に行くと尋ねる。

 

「それで、あんたらに相談。答えなくても良いけど答えなかったら、ああ成るから」

 

 

俺は後ろで横たわり眠りにつく駄龍を指さす。

負け犬共はコクコクと頭を縦に振った。

 

「そう、良かった~。親切で親身に考えてくれる先輩方が居て」

何故か顔が引きつる先輩方。

 

「それじゃあ、質問。どうやったら小学校に行かなくて済む?」

 

 

『小学校!小学生!?幼女!ハアハアハア』

 

 

鼻息が荒くなった負け犬にシャイニングウィザードを食らわして黙らせる。

 

 

「一人残念な変体が混ざっていたみたいだけど先輩方はそんな事無いよね?」

 

 

『『『YES、sir』』』

ハモる先輩方。

 

 

「良かった~。先輩方が変態じゃなくて良かったよ。それじゃあ、処分はこのゴミだけで十分かな?」

足元に転がっているシャイニングウィザードを食らったゴミを見ながら呟く。

 

 

「全くゴミはポイ捨てじちゃだめだよね先輩♪」

 

 

『『『YES、sir!』』』

やった!この先輩方は常識人だ!

 

 

「それで、どうしたら良いかな?是非とも先輩方の先人の知恵とやらを借りたいのだけれども………」

 

 

『ハイ!』

少し歳食ってる男性が返事をした。

 

 

「はい、どうぞ」

 

 

『隣の女の人のお尻を触れば良いとおmギャアアアアアアアアアアアア!眼が!眼がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

何かふざけた事を言おうとしたみたいだから目潰しした。

 

 

「次」

 

 

『はい!』

 

 

「どうぞ」

 

 

『胸を揉m「死ねええええええええ!」ギャアアアアアアアアアア!玉が玉がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

今度は更にふざけた事を抜かそうとしたみたいだから金的を蹴ってやった。

 

 

「次!」

若干苛立ちを覚える俺

 

 

『はい!』

 

 

「どうぞ」

 

 

『デートに誘えば「帰れ」』

俺は馬鹿の顎に渾身の一撃を拳に込めて叩き込んだ。

結果、星が一つ出来た。

 

 

「次」

 

 

『はい!』

 

 

「どうぞ」

 

 

『キスをすれば』

 

 

「じゃあ、お前がしろ」

俺は阿呆な事を抜かす馬鹿とその隣にいた先輩を強制的にキスをさせた。

 

『うわあああああああああああああ』

悶え苦しむ阿呆のせいでキスをした先輩。何故か顔が真赤に成っている阿呆

 

 

『は、初めてだったんだからせ、責任取ってよね!』

 

阿呆は悶え苦しんでいる先輩に向かって言っている。

と言うか何だよ責任って。何でこいつBL属性なんだ?

 

 

「阿呆は、ほっといて次!」

 

 

『はい!』

 

 

「どうぞ」

 

 

『犯しちまえば「消えろ」』

 

特大の白金のタライをそいつの頭上に創り放置。

タライに潰される犯罪者

 

 

「犯罪者死すべし。って、言うかお前ら何か勘違いしてないか?俺はデートとかの相談をしてんじゃねえぞ。どうやったら小学校に行かなくて済むか聞いてるんだぞ」

俺がそう言うと先輩方はあ、そうだったのって顔してるよ

 

 

「おい、何で〔あ、そうだったの〕って、顔してんだ?」

眼を合わせない先輩方

 

 

「死ね」

ドライグ並みの大きさのタライを先輩方の頭上に創り放置。

タライは先輩方の頭をゆすり意識を刈り取る。

 

 

「全然参考に成らなかったよ。ハア」

 

俺は溜息をつきながら意識を神器から戻す。

何であんなに人がいるのにまともな人が一人も居ないんだ?

結局時間の無駄だった。

 

 

「一誠様行きますよ」

 

グレイフィアにドナドナされながら手を引かれて行く俺。

ああ、子牛が出荷されていく気持ちが分かる気がする。

あ~門が遠ざかって行く。

グレイフィアにドナドナされて着いた場所は職員室。

グレイフィアは職員室のドアをノックし開ける。

 

 

「こんにちは今日からお世話に成ります兵藤です」

 

グレイフィアがそう言うと職員室から奥から一人の男性が…………うん、前世でかなり見たことが有る感じの人なんですけど………

 

「はっはっは、楽にしてください。兵藤君ですね?担任の西村 宗一です」

 

うん、やっぱり名前が同じ。まさか、バカとテストと召喚獣の鉄ちゃんが出て来るなんて思わなかったよ。

 

 

「兵藤君。何か変な事を考えなかったかね?」

 

俺の顔を覗き込む鉄ちゃん

うわ!こういう敏感な所も鉄ちゃんそっくり

 

 

「いえ、よろしくお願いします」

 

 

「ハッハッハ、楽にしなさい。これからよろしく兵藤君」

 

俺はがっしりとした鉄ちゃんの腕と握手した。

マジか……まさか神様アテナ様ってドジッコだけど頑張り屋さんだったりしないよね。

だとしたら凄く危険な香りが硫黄の様にはっきりと分かる。

かなりと言うか滅茶苦茶不味いぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからは一誠の想像

「あ、あの子はイレギュラーを若干入れて欲しいらしいのでこれを入れてあげましょう」

そう言ってアテナは手にあるバカテスの漫画を一誠の行った世界にぶち込み、再び手元にある漫画を見る。

「フフ、やはり俺の青春ラブコメは間違っているですか。なかなか面白いですね。これも入れてあげましょう」

そう言って再び一誠の行った世界にラノベをぶち込む。

そうして次々とバーゲンセールで買う主婦のごとく一誠の行った世界に漫画やアニメをぶち込むのであった。

想像終了

 

 

という事に成りかねない!

だが、俺が今更どうにか出来る問題でもない。

 

 

………先生とグレイフィアが話している隣で俺は自分の運命の決定を想像していた。

 

 

まだ、バカテスはどうにか出来る。

だが、家庭教師ヒットマンREBORN!の白蘭とか出てきたらかなり面倒だぞ!

あの人一体幾つのパラレルワールドを征服してんだよ!!んなのと戦うと成るとかなりやばい!俺が勝つように努力するけどと言うか能力全開で使うけど白蘭を討ち取ってもあの人の事だからひょっこり現れかねない!!

何か対策をしなければ!

焦る俺。隣で先生がグレイフィアにあいさつを済ませ終わろうとしている。

考えた結果。何も思い浮かばねえ。

もう良いや。白蘭が敵に成るなら有を無に変える力で無に帰せば良いし。

一人平穏の為に来るかもしれない戦いに向けて決意する俺の前でグレイフィアと鉄ちゃん挨拶が終わった。

 

 

「それでは先生、お願いします」

 

 

「はい!任せて下さい」

任されちゃいました。

 

 

「それと」

グレイフィアは俺に近付くと耳元で魔法の言葉をささやいた。

 

 

「お菓子を用意して待っておきます」

 

 

「!!!」

 

俺は心に火が付いた。何としても学校から生きて帰ってやる!

学校が何じゃい!義務教育がどうした!!来るんなら相手に成ってやるわ!

お菓子……グレイフィアの手作りお菓子。まさに夢。まさに芸術。市販のお菓子がゴミに思えてくる魅惑のブツ。

否、ブツでは無く神が創りし禁断の果実の様な神聖さを感じる物。

帰ったらグレイフィアの手作りお菓子。まさに天国。

 

 

グレイフィアはそう言うと職員室を出て行った。

鉄ちゃんはそれから暫し机をいじり荷物を纏めると

 

「それじゃあ教室に行こうか兵藤君」

 

と言い俺を教室に行くように促した。

廊下を渡り一つの教室の前に着いた。

教室のプレートには2年4組と書かれている。

 

 

「ここで待つように」

鉄ちゃんはそう言うと教室の中に入って行った。

 

西村は教室に入ると教卓まで行き教卓を少し叩いて全員を注目させる。

 

「え~本日新たに皆のお友達が入ってきます」

西村の言葉に子供達は口々に興味津々の意を示す。

 

「一体どんな子かな?」

 

「男か女かな?」

 

 

「来い女子!来い女子!!」

 

 

「へ~転校生か」

 

 

「腹減った」

 

 

「男子か女子か気に成る」

生徒の反応を楽しむかのように西村は見守るように見ていた。

 

 

「なんと!」

 

 

「「「お!」」」

西村は生徒の注目を浴びると口を開く。

 

 

「男だ」

 

 

「うわああああああああああ」

男子生徒の一人が泣き崩れた。

 

男子生徒の泣き声は一誠がいる廊下まで扉を通して聞こえていた。

泣きたいのはこっちだぞ。何で俺が監獄に来なきゃならないんだ。

一人廊下で毒づく一誠。

 

 

「入ってきなさい」

 

 

西村の合図があり、一誠は教室の扉を開くとそこにはロリコン共が発狂しそうなくらいの乳臭い餓鬼が沢山居た。

一誠は教室に入ると西村がいる教室中央に設置されている教卓まで行く。

西村は一誠が教卓に来ると黒板に一誠の名前を書き始めた。

黒板に一誠の名前を書いた西村はチョークを置き皆の方を振り向くと一誠を紹介し始める。

 

 

「今日からみんなの仲間 兵藤一誠君だ」

 

 

「どうも兵藤一誠です。好きな言葉はフリーダム。嫌いな物は………何だろう?」

期待のまなざしが集まる中ズッコケるような自己紹介をする一誠に一同ズッコケる。

 

西村も苦笑いを浮かべながら聞いていた。

 

 

「まあ、そんなこんなでこれからよろしくお願いしますわ」

 

 

「それじゃあ兵藤は紫藤の横が空いているな。あそこの席に座ってくれ」

 

 

西村に指示された方向を見ると一人の男の子が手を振っていた。

一誠は指示された席に行き座ると男の子が話しかけてくる。

 

 

「私、紫藤イリナよろしくね」

 

 

「え、あ、よろしく」

まさかの女の子だった事に驚く一誠。

 

 

「あ~女の子だったんだって思ったでしょう」

 

 

「え、あ、うん」

 

 

「これでも女の子だよ。男勝りって言われるけど」

 

 

「気を悪くしたなら謝るよ。ゴメン」

 

 

「う~ん。それじゃあ一つ願いを叶えてくれたら許す」

 

 

「何?」

 

 

「これから宜しく!」

 

 

「ああ、宜しく」

 

 

「それじゃあ授業を始めるぞ。と、言いたい所なんだが一時間目は兵藤への質問タイムとする」

西村にそう言われ一誠は心の中で絶望していた。

 

 

何言ってくれてんだ鉄ちゃん!!俺の平穏が無くなるじゃねえか!

あれか、あれですか!?俺が鉄ちゃんって心の中で言うのが悪いんですか!

と内心かなり焦りまくっていた。

 

 

西村はそれだけ言い残すと教室を後にした。

西村が居なくなった教室で皆は一斉に一誠を見る。

その時の皆の眼光が光っていたのは一誠の気のせいでは無いだろう。

そして、一斉に一誠の周りに昆虫が蜂蜜を塗りたくった木を見つけたかのように群がりはじめた。

 

 

「一体どこから来たの?」

 

 

「好きな食べ物は何?」

 

 

「嫌いな物は?」

 

 

「彼女いるの?」

 

 

「好きな動物は?」

 

 

「ねえ、どんなゲームが好き?」

 

「冷凍ミカンっておいしいよね」

 

あ~、もう!皆一斉に訊いて来るよ。俺は聖徳太子じゃないからいっぺんに言われても分からんがな。

とは思うものの一向に収まる気配は無し。

こうなったら……俺の中の兵法36 戦略的撤退!!

俺は群がる生徒からダッシュで逃げる。

 

 

「あ!逃げた!!」

 

 

「追え!追え!!」

 

 

「逃がすな!!」

 

 

「ごうもn…じゃなかった!尋問だ!!」

 

 

おい!さっき拷問って言おうとしたよな!!何この子達。怖すぎる!日本の先行きが泥船に乗った気分なんですけど!

結局騒ぎが他のクラスまで響き鉄ちゃんに皆が止められるまで俺は逃げ続けた。

 

 

「俺は悪くありません。周りが悪いんです」

 

「いや、それに関してはすまなかった」

皆が鉄ちゃんに捕まり補習中なのに対して俺は鉄ちゃんと職員室でお話し中だ。

 

 

「さすがに揉みくちゃにされたら逃げます」

 

 

「……そうだな」

 

 

「しかも、あのクラス怖いし」

 

 

「何かあったのか?」

 

 

「尋問とか拷問とか言ってましたよ。俺、日本の将来がすごく不安です。あの時、泥船に乗った気分でしたよ」

 

「そうか。今度道徳の授業を入れるか」

あ~、授業が増えそうな予感。言わなきゃよかった。

後悔しても後の祭り。

 

 

「ハア、先生。俺、疲れました」

 

 

「いや、すまんかった」

 

 

「いや、肉体的じゃないんです」

セイバーとだてに朝の鍛練をしてませんよ。

この位の肉体的疲労なら屁でもありませんよ。

 

 

「精神的に色々と疲れました」

 

 

「お前はまだ若いんだ」

 

 

「いや、もう色々疲れましたので寝たいです。永遠に」

 

 

「寝るな兵藤!!死ぬのはまだ早い!」

 

 

「ああ、瞼が」

瞼が閉じそうになると鉄ちゃんは蘇生呪文を唱えた。

 

 

「寝たら補習だ」

 

 

「はい!起きます起きてます!!」

補習なんてやだよ。誰が好き好んで受けるんだ?

 

 

「うむ、良かった」

うむうむと頷く鉄ちゃん。

 

 

「俺はどうしたら良いですか?」

 

 

「取りあえず教室行ってみろ」

 

 

「え~、誰も居ないんじゃ?ボッチは賛同しますけど」

 

 

「いや、それはそれで問題だぞ」

 

 

「俺、将来ニートに成ろうかと」

 

 

「兵藤、今から補習室でじっくりと進路指導をしようか……」

 

 

「嘘です嘘です!公務員希望です!!公務員万歳!!天皇陛下万歳!総理大臣大好き!国家の犬万歳!ワン!」

 

「ハア、頭が痛くなる」

そう言って鉄ちゃんは自分のこめかみを押さえる。

 

 

「ご苦労様です」

 

 

「お前の所為だ!」

怒鳴る鉄ちゃん。

 

 

「失礼しました」

こういう時はそそくさと戦術的撤退をするのが一番。

俺は逃げるように職員室を後にした。

自分の教室の前に着いた俺は教室の扉を開ける。

 

 

「あ、おかえり~」

紫藤イリナが教室にいた。イリナだけじゃない。他にも何人か教室に残って居る。

 

 

「あれ?捕まらなかったの??」

 

 

「酷いな~。私は暴動に参加してないよ」

 

 

「ふ~ん。あ、そうなの」

 

 

「うん。隣の席だから何時でも聞けるじゃん」

 

 

「そりゃそうだ」

 

 

「一誠君ってさ」

 

 

「ん?」

 

 

「何か大人びているよね」

 

 

 

「そうか?」

 

 

「うん」

 

 

「まあ、他人の価値観だから興味ないけど」

 

 

「ほら、そう言う所」

 

 

 

「?」

 

 

「そう言う所が大人びているって言うの」

単に興味ないだけです。

 

 

「へ~。そうなんだ。俺は(ライトノベル)を………持って来ていなかった」

 

 

机に顔を伏せる俺。

そうだった。持って来てなかったんだよ(ライトノベル)

 

 

「え、もうお嫁さんが居るの!?」

 

 

「うん、居るよ~。(ライトノベル)愛人(漫画)も沢山いるよ~」

 

「えええええええええええええ!」

絶句したのはイリナでは無かった。

俺は声のする方向を見るとそこには見た事がある男の子が居た。

 

 

「あ、フルチン君」

 

 

「紫藤、俺はフルチンじゃねえ!古市だ!!」

イリナに突っ込みを入れるフルチン。

フルチン、古市って、まさか!?べるぜバブのフルチン事 古市か!

 

 

「俺の名前は古市貴之。好きなものは女子」

やっぱり。

 

 

「ところで兵藤!」

 

 

「ん?何だ??」

 

 

「嫁がその歳で居るのか!?」

 

 

「あ~、その事か。居るぞ(ライトノベル)愛人(漫画)が沢山」

 

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおお!」

床で号泣するフルチン。

此奴顔が良いから黙って置けばモテそうなのにな~。こういう所でドン引きされるんだろう。

 

 

「くそ!彼女が欲しい!!」

 

 

「ほら、泣くなよ。今度(ライトノベル)を紹介してやるからさ」

 

 

「うう、お前の嫁なんて!」

 

 

「紹介しなくていいのか?」

 

 

「して下さい!!お願いします!」

フルチンは俺の前で土下座した。

此奴この時から女子が好きなんだな。

 

 

「了解~」

 

 

「駄目よ!ふ、不潔だわ!!」

イリナが俺とフルチンの間に割って入る。

 

 

「ん、何が?」

 

 

「そ、そんな事駄目なんだからね!」

 

 

「紫藤も来るか?」

 

 

「え、あ、いや」

 

 

「よし!紫藤も行こう!!」

フルチンの所為で強制的に行く羽目に成るイリナ。

 

 

「それじゃあ今日来るか?」

 

 

「え、今日?」

 

 

「行く!行くぞ紫藤!!」

フルチンの所為で行き成り今日のイリナの予定が決まっちゃった。

まあ、いっか。

 

 

「う~し~今日俺ん家に行くぞって、俺は帰ると言った方が正しいのか?」

 

 

 

 

 

その後、補習中の奴らが帰って来て授業が始まった。

一言、すっげええつまんなかった。

いや、かけ算とか分かるし小学生ぐらいの漢字だって分かるからはっきり言って暇、暇ですわ。ある意味地獄だったよ。

放課後、俺はフルチンとイリナを連れて家に帰宅。

 

 

「お帰りにゃ一誠」

 

「兄様、お帰りなさい」

黒歌と白音が出迎えてくれた。

お兄さん可愛い妹に出迎えられて涙腺が崩壊しそうだよ。

 

 

「おい兵藤!こいつ、こいつ等なのか!?お前の嫁って!」

諤々と俺の体を揺するフルチン。

 

 

「よ、嫁!」

 

 

「兄様のお嫁さん!?」

ほら!フルチンの所為で可愛い妹が熱を出したじゃねえか!

 

 

「おい、こらフルチン!手前なんて事を言うんだ!?手前の所為で黒歌と白音が熱を出したみたいじゃねえか!見ろ!この二人の可愛い顔が真赤に成っちまったじゃねえか!どうすんだよ!!」

俺は黒歌と白音を指さす。

 

「にゃ!」

 

「可愛いなんて!……兄様」

真赤に成る猫ちゃんシスターズ。

くっ!フルチンが客人じゃなければパイルドライバーからのDDTをしてたのに!

 

 

「ほら行くぞ!!」

イリナとフルチンを連れて自分の部屋に向かった。

俺の部屋に入るなり辺りをきょろきょろし始めるフルチンとイリナ。

 

「ほら、これが俺の嫁だ」

俺はそう言うと背後にあるライトノベルの本が並ぶ棚を指差す。

 

 

「「え?」」

キョトンとする二人。

 

 

「最近のお気に入りはこいつだ!」

そう言って俺は棚から[ゼロの使い魔]を一冊取り出した。

 

 

「これが嫁?」

フルチンがキョトンとしている。

 

 

「ああ、そしてこっちが愛人だ」

俺はライトノベルの本棚の隣に置いてあるもう一つの漫画の本棚を指差した。

 

 

「え~と~、一誠君。これが愛人?」

イリナが首をかしげて訊いて来る。

 

 

「ああ。俺を楽しませてくれる嫁と愛人だ!!」

胸を張って言う俺。

 

 

「「ああ、そうなんだ」」

あれ?二人の反応がおかしい。フルチンは何か落胆しているしどうしたんだろう?

 

 

「あ、うん、健全で何よりだわ」

う~ん何かイリナがホッとした雰囲気だけどまあ、いっか。

 

 

 

「ライトノベルが嫁で漫画が愛人って……嫌だああああああああああ!」

突然発狂するフルチン。

 

 

「フルチン、どうした!しっかりしろ!!」

 

 

「フルチン君!!」

 

 

「フルチンじゃねえ!古市だ!!」

 

 

「何言ってるんだフルチン。フルチンはフルチンじゃねえか!」

 

 

「そうよフルチン君。フルチン君はフルチン君でしょう?」

首をかしげるイリナ。俺もフルチンが何を言ってるのか分からずに首をかしげる。

フルチンはフルチンだよなあ。

 

「うう、俺は俺は……フルチンじゃ、無いんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

フルチンは涙を流しながら帰って行った。

 

「どうしたんだ、あいつ?」

 

「さあ?」

二人して首をかしげる俺とイリナ。

 

「フルチンはフルチンだよなあ?」

 

「フルチン君はフルチン君だよねえ?」

 

 

わけが解らない。

あいつは、あいつだ。

それは絶対変わらない。

 

 

「あ、紫藤」

 

 

「イリナで良いよ」

 

 

「んじゃ、イリナ」

 

 

「うん?」

 

 

愛人(漫画)を楽しんでいくか?」

 

「うん!」

 

 

その後イリナは加瀬あつし先生の作品[ばくだん 幕末男子]を呼んで帰った。

こうして俺の学校デビューが始まったのだ。

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