カオスクロススクールD×H 変人紳士な青龍帝 英雄王とアーサー王に育てられし元ニート物語   作:zeke

14 / 36
第十四変人:バレンタインは聖戦だそうですよ

バレンタイン………それは乙女達が毎年繰り広げる好きな男のために戦う聖戦と呼ばれる戦いの一日。

そして、この男も巻き込んでそれは繰り広げられる。

 

 

早朝、とある家の台所で猫姉妹、銀髪のメイド。

そして、普段は食べる事が好きな特徴的なアホ毛を持つ金髪の女騎士王の計4人が殺伐とした雰囲気を醸し出しながらチョコを作っていた。

女騎士王、猫姉妹は不慣れな手つきで一生懸命にチョコを作っている。

この4人に共通する事、それは4人の好きな人が全員同じ人であると言う事だ。

普段は仲の良い猫姉妹も今日この日ばかりは姉妹の縁を切っているのでは無いかと思う位険悪な雰囲気を出している。

気を抜ければ命を取られるといったヤクザの抗争のど真ん中に居るのではないかと思わす様な雰囲気を醸し出す世にも奇妙な台所。

恐らく道端の人に見て貰えば絶対に近付きたくないであろう台所。

幾ら台所に居る4人が全員美少女だとしても絶対に近付きたくない。緊張感が張り詰める中その雰囲気を最初に破ったのは

 

 

「出来ました」

 

 

銀髪のメイド、グレイフィア。本名グレイフィア・ルキフグスと言い、代々ルシファーに使えていたお家柄の長女。別名銀髪の殲滅女王と呼ばれ冥界にその名を轟かした事もあるのだがとある事情により堕天使に捕まり、今の主に牢屋から盗まれたのだ。

 

 

まあ、その主を好きに成ってしまい、今では一人の恋する乙女としてこの聖戦に参加し、戦いに身を置いている。

彼女が作ったチョコ、それは可愛らしいハート形をした生チョコ。

食べてしまうのも勿体ないと思える位の出来だった。

そのチョコを横目で見ながら一生懸命に自分の手作りチョコを慣れない手つきで作る猫姉妹と女騎士王。

 

 

「「「チッ!」」」

3人の舌打ちが聞こえる中、メイドのグレイフィアは優越感を顔に表しながらチョコの袋詰めを始めた。

 

「出来たにゃ!」

 

グレイフィアのチョコが袋詰めをされ、グレイフィアは台所から出て何時もの日課と成っている家事をしている中、台所に黒歌の声が響き渡る。

彼女の前には猫の形をしたチョコレートが皿の上に置かれていた。

さっきのメイド、グレイフィアと比べると見劣りはするものの店頭に並んでいても可笑しくない出来だった。

 

 

「♪~♫」

 

 

鼻歌を歌い、猫又の特徴的な二つの尻尾を揺らしながら作ったチョコを冷ますため台所のカウンターにチョコを乗せた皿を置き、台所を後にする猫姉妹の姉、黒歌。

 

 

「「チッ!」」

 

 

猫姉妹の妹猫と女騎士が再び舌打ちをする。

黒歌の居なくなった台所で二人の舌打ちが響く。

 

 

「出来ました!」

黒歌がチョコを作り終え台所から出て行って10分が経とうとしていると妹猫の白音がチョコを作り終えた。

彼女の前には皿の上にクランチが散りばめられたハート形の板チョコが置かれていた。

白音はそれを大事そうに持つと冷蔵庫の中にチョコを入れる。

 

 

「これで兄様に……フフフ」

 

 

嬉しそう、いや嬉しい様子の妹猫の白音。黒歌と同じく二つの尻尾を左右にユラユラと揺らしている。

 

 

「お先に失礼します。セイバーさん」

 

 

一つぺこりとセイバーにお辞儀をすると白音は尻尾を嬉しそうに振りながら台所から出て行った。

 

 

「チッ!」

普段なら絶対にしない舌打ちをし、先にチョコを作った連中に腹を立てながらも一人黙々とチョコを作り続ける女騎士王のセイバー。

 

 

「出来ました」

 

 

それから更に10分後、セイバーはようやくチョコを作り終えた。

彼女が作ったチョコはお世辞にも上手いとは言えないチョコだった。

しかし、彼女セイバーにとっては一生懸命に好きな男のために作ったチョコだった。

その作ったチョコをセイバーは台所の向かい側にあるテーブルの上に置き、普段の彼女ならばしないであろう鼻歌を歌いながら台所を出て一誠の部屋へと向かった。

 

 

誰も居なくなった台所に金髪の一人の男が入ってきた。

彼の名前はギルガメッシュ。世界最古の王であり、セイバーに惚れている男であるこの男。

 

「ふむ、我の席に何やらチョコレートが置いてある。見てくれは悪いが腹が減っているし、背に腹は代えられん。まあ良いか」

 

そう言うとギルガメッシュは机の上に置いてあったチョコレートを食べてしまった。

セイバーが犯した過ち、それは自身が作ったチョコレートをよりにもよってギルガメッシュが何時も食事をしている席に置いた事。

ギルガメッシュはチョコレートを食べ終わるとソファーに寝転がった。

 

 

「一誠、こっちです」

 

 

そうとは知らず自分が作ったチョコを見て欲しいセイバーは一誠の手を引っ張って台所の向かい側にあるテーブルへと引っ張る。

 

「ほら、こr……あれ?」

 

 

セイバーの目に映るはチョコレートを置いていたはずの皿。

チョコレートはギルガメッシュが食べてしまったので当然のごとく無い。

目を凝らしてみるもあいも変わらずチョコレートの乗っていない皿が目に映るばかり。

セイバーは辺りを見回すと傍のソファーにギルガメッシュが寝転んでいた。

 

 

「ギルガメッシュ、ここに有ったチョコレートを知りませんか?」

 

 

セイバーはギルガメッシュにそう尋ねるとギルガメッシュは瞑っていた目を半眼にして

「ああ、見栄えの悪いチョコならば我の机にあったから食べたぞ」

 

「た、食べた?」

 

「フン、見てくれが悪いチョコも我に食べられて満足だろう」

 

「チョコを食べたのですか?」

 

わなわなと体が小刻みに震えながら低い声でギルガメッシュに尋ねるセイバー。

 

「ああ、そうだが?」

 

ギルガメッシュの言葉を聞くとセイバーは約束された勝利の剣(エクス・カリバー)を取出した。

 

「「セ、セイバー!?」」

突然エクス・カリバーを取出しギルガメッシュに剣先を向けた事に驚く一誠とギルガメッシュ。

 

「エクス……カリバー!!!」

好きな一誠のためにチョコを作ったのにギルガメッシュによって食われたセイバーにとって、最早ギルガメッシュを屠るしか道は無かった。

セイバーによってエクス・カリバーはぶっ放され、エクス・カリバーは兵藤家を軽々とぶっ壊し始める。

 

「やばい!」

一誠はエクス・カリバーの魔力の本流を有を無に変える力で無に帰そうとするがセイバーの思いにエクス・カリバーは答えたように初めてセイバーとギルガメッシュと出会った時よりも威力は強くなっており、少し時間は掛かるが一誠の手によってエクス・カリバーの魔力の本流は無に帰された。

 

しかし、エクス・カリバーをぶっ放したのは兵藤家の台所の向かい側に設置されているテーブル付近。

ギルガメッシュは勿論の如く、エクス・カリバーは台所を丸ごと飲み込み兵藤家は半壊とまでは言わないが台所は確実に吹き飛んだ。

 

 

「「何事ですか!?」」

 

 

「何事かにゃ!?」

 

突然台所から凄まじい音が聞こえたのでグレイフィア、白音、黒歌が気に成って現れた。

彼女らの目には台所などあったのかと思うように台所が綺麗に吹き飛ばされ満天の青空が見える元台所。

そして、エクス・カリバーを足元に置いて泣いているセイバーとその横に立っている一誠。

 

 

グレイフィアは一誠に寄ると彼に尋ねた。

 

「一体ここで何があったのですか?」

 

 

「ん、ああ。何でもセイバーが作ったチョコをギルが食べたみたいでエクス・カリバーをぶっ放したんだ。まあ、被害を台所まで留めたけど」

一誠から事情を聴くとグレイフィアは床に手を置き四つん這いに成り、脱力状態となった。

否、グレイフィアだけでは無く黒歌や白音も床に手を置き四つん這いに成った。

好きな一誠の為に折角一生懸命に作ったのに一瞬にして消えたのだ。これ程のショックは無いだろう。

 

 

 

「うう、一誠様に喜んで貰えるように作ったチョコが……」

 

「うう、酷いにゃ。一誠の為に作ったチョコが…」

 

「あんまりです!兄様の為に作ったチョコが……」

 

「うう、折角不慣れな中一生懸命に作ったチョコが、あろう事かギルガメッシュに食べられるなんて!」

泣き始めるグレイフィア、黒歌、白音、セイバーの四人。

 

 

そんな4人を見た一誠は

「なんだ!皆チョコが無くなった事に悲しんでいるのか」

そう言うと一誠の左手に光の粒子が集まり始め、丸い形を創り始めた。

 

そして、発光すると一誠の左手にはイギリス人が使いそうな時計が握られていた。

逆行する時計(バック・トュー・ザ・タイマー)あらゆる時を元に戻す神器(セイクリッド・ギア)だ。

 

 

「時よ逆巻け!時よ戻れ、我時を統べる者なり」

一誠がそう言うと逆行する時計(バック・トュー・ザ・タイマー)の針は時刻を刻んでいた方向から逆方向に回り始め突如一誠、白音、グレイフィア、セイバー、黒歌の周囲がまるでビデオを巻き戻しているかのように元に戻り始めた。

 

 

そして、元の台所やテーブルに戻るとテーブルやカウンターの上にはきちんとチョコが置かれていた。

4人はその様子を見るとすぐさま自分が作ったチョコを取りに行く。

4人は自分の作ったチョコを取って来ると一誠に同時に渡し始める。

 

「あ、くれるの?ありがとう」

4人からチョコを受け取る一誠。

 

「後で、誰が一番良かったか教えて下さいね」

グレイフィアにそう言われ一誠は苦笑する。

 

「愚問だねグレイフィア。女の子がそれぞれ一生懸命に作ってくれたチョコに、一番二番なんて順位を付ける事は出来ないよ。まあ、3時のおやつにありがたく頂くよ。ありがとね4人とも」

 

一誠に言われ顔を赤くする4人。

こうして乙女達の聖戦は一人の男の尊い犠牲と一誠の素晴らしい発言によって幕を閉じた。

筈なのだがそこから男の戦いが始まった。

一誠の持つと言うか勝手についてきた神器(セイクリッド・ギア)の中にいる過去モテなかった男共(残念)の残留思念が暴走し始めたのだ。

 

 

『『『チョコレートを寄こせ!!!』』』

 

 

精神世界で暴れ出す男共(残念)を神器の中に潜り、タライでぶっ倒す一誠。

所詮持つ者と持たざる者の差。世はまさに何時の時代も弱肉強食の時代なのだ。

 

 

「何?赤龍帝って、童帝の名称なの??」

 

一誠が暴れ出す男共(残念)を倒し終えた一言。

この言葉で彼の左手にいる赤龍帝ドライグが泣いたのは言うまでも無い事だ。

 

 

補足ではあるが、白蘭はそんな事をつゆ知らず寝ており、ライナとフェリスはと言うと、フェリスによってライナは前日から市内の団子店を回っておりバレンタインのチョコがチョコ団子になったのは言うまでも無い。

 




ふと思った。
悪魔側 魔王の城まで乗り込みサーゼクスを土下座させて魔王全員の意識をタライで刈り取った。
天使側 セラフ代表のミカエルをボコボコにした。
堕天使側 堕天使が管理するコキュートスからグレイフィアを盗んだ。

あれ?3大勢力から一誠狙われないか??
やっちまった感満載の匂いがプンプン漂うこの作品。さてさて、どうやって一誠君は3大勢力と絡んで行くのでしょうね?
ちなみに、もしかしたらミカエル死ぬかも知れないっす。アーシアの追放を聞いて……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。