カオスクロススクールD×H 変人紳士な青龍帝 英雄王とアーサー王に育てられし元ニート物語 作:zeke
白い翼を持つ男=白蘭です
それと、活動報告の方にも書きましたが一誠の持つ神器 逆行する時計(バック・トゥー・ザ・タイマー)の禁手状態と名前の良い案が全く思い浮かびません。何方か良い案をお持ちの方がいらっしゃいましたら活動報告に記入してください
魔王は死んだ。
何千何万、何億と人々を虐殺し、人々の願いと言うギアスに掛る事で自ら描いたストーリーであるゼロレクイエムによって20歳にも満たないその生涯を終わる…………筈だった。
しかし、それは突然起きた。彼は自ら描いたストーリーであるゼロレクイエムが失敗に終わった。彼が失敗した要因、それは彼の最愛の妹。そして、共犯者の流した涙。
二人が涙を流した事により異世界の神、悪魔。どちらとも言えるその男が現れた。
悪逆皇帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが自ら描いたゼロ・レクイエムによって皇帝専用の車の上で死に、世界は一つに成ろうとしていた。彼の傍で彼のルルーシュの手を握り、涙を流す彼の最愛の妹 ナナリー。二人のすぐ上には英雄ゼロの仮面を被った枢木スザクがルルーシュの胸を貫いた剣を抜いた。辺りにルルーシュの鮮血が飛び、仮面の下では涙を流していた。
最愛のナナリーの顔を見ながら悪逆皇帝ルルーシュは、静かに眠りについた。
「お兄様!お兄様!!……うう、私はお兄様が居ればよかったのに!」
静かに眠りについた兄。彼の最愛の妹ナナリーは、嗚咽しながら涙を流す。
人々も悪逆皇帝ルルーシュのその姿を見ると歓喜の声を上げながら皇帝専用車の周囲で処刑の為に捕まっている者達を解放しようと砂糖を見つけた蟻のように皇帝専用車の周囲に集まり始める。
そして、「ゼロ!ゼロ!」と偽りの英雄を褒め称えるゼロコールが始まる。
そんな中、悪逆皇帝ルルーシュと彼の最愛の妹ナナリー。そして、偽りの英雄ゼロの仮面をかぶりし枢木スザクの前に金色の翼を生やし、腰に黒い剣を差した男と白い翼を生やし、白髪で左目の下に三つ爪のマークが入った男が現れた。
「神?」
皇帝専用車の周りに集まっていた人々の一人がついつい口に出してしまった。
二人の男は、静かに眠りについた悪逆皇帝ルルーシュと彼の最愛の妹ナナリーの前に舞い降りると金色の翼を生やした男は、ナナリーの前に立つとしゃがみ、ナナリーと同じ目線に成るとナナリーに尋ねた。
「ナナリー、君の本心を教えてくれ!叶うならばお兄さん、ルルーシュと一緒に生きたいかい?」
普段の頭がしっかり働いている時ならば、何故自分の名前を知っているか疑問に思っただろう。だが、突然の出来事に頭が混乱し、何故男が自分の名前を知っているかは今のナナリーには疑問に思わなかった。
男の問いにナナリーは、眼に涙を溜めながら「ハイ」と答え、肯定の意を示すべく首を縦に振った。
男はニヤリと笑い、「やっぱり」と呟く。
そして、
「君の願い、確かに聞き届けた!!」
とナナリーに言うとすくっと立ち上がりナナリーの傍で永遠の眠りについたルルーシュに寄るとルルーシュを見下ろす。
そして、腰に差してある黒い剣を抜くと剣先をルルーシュに向けると突き刺した。
「「「!!!」」」
彼の突然の行いにナナリーだけでなく、ルルーシュに剣を突き刺した本人と白い翼を生やした男以外の全員が驚いた。
「この者の死を拒絶する。ぶち壊せ
『break』
彼がルルーシュに突き刺した剣から声が発せられ黒く怪しく光ると彼は剣を抜いた。
剣が抜かれ暫くすると再び魔王、否、悪逆皇帝ルルーシュは目を開けた。
「ここは?……俺は死んだ筈では?」
ゼロ・レクイエムにより自分が死んだ筈なのに生きている事に違和感を感じるルルーシュ。
自分の目の前には、死ぬ直前に見た最愛の妹ナナリーが目から涙を流しながらポカンとしている様子でこちらを見つめている。
周囲を見渡すと皇帝専用車の周囲に集まった人々も信じられないと言った表情をしており、自分のすぐ横に黒い剣を持ち金色の翼を生やした男と白い羽を生やし、白髪で左目の下に三つ爪のマークが入った男がいた。
「ま、魔王が生き返った!」
皇帝専用車の周囲に群がった人々の中から声が聞こえ、人々は悲鳴を上げ始める。
そして、ルルーシュは自分が生き返ったと言う事を知った。
「静まれええええええええええええ!!!」
金色の翼を持つ者は大声で怒鳴り、人々を落ち着かせる。
ざわめきは、しばらくしてから止み、金色の翼を生やした男は大声で人々に向けて言い放つ。
「私は異世界からやって来た者だ!その証拠に先程、魔王ルルーシュを蘇らせた。皆も見たであろう!魔王ルルーシュは、私が責任を持って異世界へと連れて行こう。私の目的は、ブリタニア帝国第99代皇帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア、彼の妹、ナナリー。そして、段上に居るゼロ!以上の三名だ!!」
金色の翼を持つ者が言い終わると、人々の視線は皇帝専用車にいるゼロ、ナナリー、ルルーシュへと移る。
金色の翼を生やした男は金色の翼を羽ばたかせ、皇帝専用車の周囲に運ばれている処刑集の中のシュナイゼルの前に降り立つと、自らの右眼を抉り取った。
「きゃああああああああああ!!!」
その光景を見た皇帝専用車の周囲に集まっていた人々の中から悲鳴が聞こえ来る。
金色の翼を生やした男が自らの右眼を抉り取ったことにより、男の左眼があった所から血が勢いよく出てシュナイゼルの顔に男の血が飛び散る。
「痛っ!ふむ、眼球はこの様な形か………」
金色の翼を生やした男は最初、痛がる素振りを見せたが自ら抉り取った左眼の眼球をしばし眺めると再び手を抉り取った左眼の箇所にやると抉り取った左眼の箇所から発光し、男が左眼から手をのけると王の力ギアスと呼ぶ、赤い鳥のような紋様が眼に刻まれていた。
次に、金色の翼を生やした男は右眼を左手で覆うと再び発光し、手をのけると逆さに成った青い鳥のような紋様が眼に刻まれていた。
そう、ギアスキャンセラーだ。
男がシュナイゼルに眼を合わせると、シュナイゼルに掛っていたルルーシュの絶対遵守のギアス、ゼロに仕えよと言うギアスがギアスキャンセラーにより解除された。
「!私は……」
ルルーシュのギアスが解除されると困惑するシュナイゼルの眼を男は再び見るとシュナイゼルに向かって命令する。
「明日を望め!全力で世界を軍事力ではなく、交渉によって平和へと導け!!」
男の左眼が光り、シュナイゼルに男のギアス、絶対遵守のギアスが掛る。
男の絶対遵守のギアスが掛るとシュナイゼルは、「お任せを」と言い縛られている中、頭を下げた。
男はその姿を確認するとシュナイゼルに背を向け、再び金色の翼を羽ばたかせるとルルーシュの前に降り立った。
「やる事はやった。行くぞ。予定が詰まっているのでな」
男はルルーシュにそう言うと白い翼を生やした男の方を向き一言
「白兄、行くよ!ルルーシュとゼロを連れて行って!!」
白い翼を生やした男は「はあ、重いんだけどな~。まあ良いか。了解♪」と言うとルルーシュの傍により、ルルーシュを担ぐと白い翼を羽ばたかせルルーシュより一段上にいるゼロを担ぐ。
金色の翼を生やした男は手足を鎖で縛られ、枷がついているナナリーの傍によると腰に差していたルルーシュに突き刺し、生き返らせた剣を抜くとナナリーの左手についている鎖に剣を軽く振り下ろした。
ガキイイイイイイイイン
金属音がし、鎖に剣が当たる。
「この者の束縛を拒絶するぶち壊せ!
『break』
男がそう言うと男が持つ黒い剣から再び声が発せられ、黒く発行するとナナリーの手足についていた鎖がボトボトと、まるで最初から鍵が掛っていなかったかの様に落ちた。鎖が落ち、ナナリーが解放された事を見ると男はナナリーをお姫様抱っこで持ち上げると金色の翼を羽ばたかせ、人々が見ている中で高度を上げる。
白い翼を生やした男もその様子を見ると、金色の翼を生やした男の後を追う様に白い翼を羽ばたかせ人々が見守る中、上空へと移動する。
そして、金色の翼を生やした男と白い翼を生やした男は、偽りの英雄ゼロと魔王ルルーシュ。そして、魔王の妹ナナリーを連れて西へと羽ばたいた。
人々は視界から3人を連れて行く金色の翼を生やした男と白い翼を生やした男は、生やした男の姿が豆粒並に小さくなり、遂には見えなくなると歓喜の声を上げ始めた。
「い、いかん!一旦引け!!」
ルルーシュに刃向かった事により、処刑されようと運ばれていたシュナイゼルを筆頭とする黒の騎士団やルルーシュに敵対した者達を解放すべく、皇帝専用車の周囲に集まっていた人々が騒ぎ始めた様子を見て、ルルーシュに仕えていたジェレミアが無線を通して部下に指示する。しかし、その顔は何処か満足そうな顔であった。
ナナリーを抱えた金色の翼を持つ男とゼロとルルーシュを抱えた白い翼を持つ男は、上空を飛んでいた。
「おい!一体貴様らは何者なんだ!?俺達をどこに連れて行く!」
突然生き返った事と今現在の状況に理解に追いつけないルルーシュは、自分を抱えて上空を飛行する白い翼を生やした男に尋ねる。
白い翼を生やした男はルルーシュに尋ねられると
「何処に行くの義弟君」
と前方を飛行する金色の翼を生やした男に尋ねた。
「行先はC.C.の所だ」
金色の翼を生やした男がそう答えるとルルーシュは驚いた表情と成る。
何故この男はC.C.の事を知っているのだ?
この男は何を目的としている?
C.C.と会いギアスを手に入れようとしているのか?
否、この男は先程シュナイゼルに何かを命令していた。シュナイゼルもそれに答えるかの様に頭を下げていた。俺のギアスが掛っていたシュナイゼルに何かを命令し、シュナイゼルもそれに答えていた………考えられるとすれば答えは、この男にも何か上位の、俺のギアスをも打ち破る、または書き換えるギアス所持者と言う事だ。
と、今現在の状況から考えれうる可能性を考え巡らせていたが、それならば、ギアス所持者なら何故俺を拉致するような真似をしたのか?
俺よりも上位、またはギアス使いならば俺を必要とする理由は、一体なんだ?
それに、こいつが民衆に向けて言った異世界から来たと言った事。
ルルーシュは、様々な思考を巡らすも自分の納得のいく答えが出てこなかった。
金色の翼を持つ男の左手には光の粒子が集まり、発光すると彼の手に一つのコンパスが握られていた。
「我、求めるはC.C.。汝、かの者の居場所を我に教えたまえ」
金色の翼を生やした男はそう言うとコンパスをしばし見る。
そして、顔を上げると白い翼を生やした男の方を向く。
「白兄、着いてきて!!」
金色の翼を生やした男は白い翼を生やした男にそう言うと、金色の翼を一層羽ばたかせスピードを上げる。
白い翼を生やした男も金色の翼を生やした男を追う為白い翼を羽ばたかせスピードを上げた。
一同が辿り着いたのは、小さな村のとある教会だった。
「ここか」
金色の翼を持つ男は、は教会の前に舞い降りると抱えていたナナリーを降ろし、教会の扉を開き中へと入って行く。
金色の翼を生やした男が教会の中に入ると緑色の長髪、金色の瞳の少女?C.C.が懺悔の状態で涙を流していた。
少女C.C.は、背後の扉が開く音がし、自分に向かって足音が近づいて来る事に気付くと視線を足音がした背後に向ける。
C.C.の視線に入って来たのは人ではならざる者。
その者は、背中に金色の翼を生やし、ゆっくりとした足取りでこちらに歩いて近づいて来る。
「何者だ?」
C.C.は視線の先にいる、人ではならざる者に話しかける。
足を止め、人ではならざる者は肩をすくめ、やれやれと言った様子でC.C.の問いに答え始める。
「我が名は兵藤一誠。とある者は俺を神と呼ぶだろう。とある者は俺を悪魔だと呼ぶだろう。しかし、どちらでも無い。単なる超越者だ。ギアス所持者のな」
男はそう言うと左眼に右手を置くと男の左眼が発光し始める。
男が左眼から右手をのけると、そこには赤い羽ばたく鳥のような紋章が眼に刻まれている、王の力、ギアスがあった。
「!……そうか。それで、お前は私に何の為に接触してきた?私から不老不死のコードを継承するためか?」
「C.C.、貴様に言っておこう!俺に不老不死のコードなど必要は無い。俺は自らの意志で不老不死に成る事が可能なのだ」
「!コードも無しにどうして!?………まあ、良い。私に接触してきた理由は何だ?私を手籠めにする為か?」
C.C.の素っ頓狂の答えに男は頭に手をやり、「ハア」と長い溜息を一つ吐いた。
そして、C.C.に向けて憐みの様な遠い眼をし始める。
「何だその可愛そうな子を見る眼は!不愉快だ」
「あ、うん、すまん。家にお前の様な事を言う家族がいる者でな………」
男の脳内にVピースをする長女のフェリスが描かれる。
「まあ、お前に接触したのはお前に手土産を持って来たのでな」
「手土産?ピザか!?」
C.C.の眼が爛々と輝く様子を見て男は
「残念だがピザでは無い。もっと良いものだろう。……そうで無いかも知れんが………」
と何処か渋る様な表情を見せる。
「もっと良いもの?」
「教会の外だ。扉を出てみろ」
男にそう言われC.C.が教会の外に出ると、そこには予定では今日今頃ゼロ・レクイエムで死んでいる筈なのに、何故か生きている共犯者、ルルーシュ・ランペルージの姿が。
ルルーシュだけでは無く、ナナリーやゼロの仮面を被った枢木スザクの姿がそこにあった。
「何故生きている!」
C.C.はルルーシュに抱き着き、喜びの様な悲しみの様な、何とも言えぬ声でルルーシュに質問をする。
「その質問には俺が答えよう」
一同が声の先に視線を向けると、そこにはこちらに向かって教会の廊下を歩いてくる金色の翼を生やした男の姿があった。
男は教会から出ると、入り口の扉にもたれ掛りながら話し始める。
「先ず最初に、俺は異世界から来た者だ」
男がそういうとルルーシュは「成程な」と言い、納得の表情を見せ、男は説明を続ける。
「俺がこの剣によって生き返らせただけだ。この剣は、あらゆる法則、方式を壊す剣だからな」
男は腰に差している剣を抜くとゼロ、ルルーシュ、ナナリー、C.C.に見せながら説明する。
男は4人に見せると剣を再びしまいゼロの方を向く。
「偽りの英雄ゼロ……いや、枢木スザク」
男の言葉に4人は反応する。
「何の事だ?」
ルルーシュは男にとぼける様に質問する。
「ルルーシュ、もう終わったんだよ。ナナリーもお前の手を握った時に全てを知っているだろう?」
男とルルーシュは、ナナリーの方を向くと
「はい。お兄様の手を握った時に全てを知りました」
ルルーシュのゼロ・レクイエムの真相を知ったナナリーがいた。
「どうやら全てを知られてしまったようだねルルーシュ」
声のする方向に視線を向けると、ゼロがゼロの仮面を外す姿があった。
そして、ゼロが仮面を外すと枢木スザクの素顔が現れる。
「さて、次の所に行こうか」
「次の所?」
「ああ。次はお前の力が必要だ。枢木スザク」
「何処に行こうとしている?」
金色の翼を生やした男は一拍あけ、答える。
「ユーフェミアの遺体がある所だ」
男の言葉にルルーシュは気まずそうな顔と成り、スザクは眼が飛び出す様に驚く。
そして、男の胸ぐらを掴みくってかかる。
「君は何をしようとしているんだ!」
スザクは、怒号とも捉える事の出来る声で男に尋ねる。
男は面倒臭そうにしながらスザクに質問する。
「スザク、君は未だユーフェミアが好きか?会える事なら会いたいか?再び生きているユーフェミアに触れたくは無いか?」
「――――っ!」
男に言われ、スザクの脳裏に生きていた頃のユーフェミアの楽しそうに笑う姿が映し出される。
「お前もルルーシュが生き返ったあの時、あの場に居たのなら分かるだろう?俺ならば、ユーフェミアを生き返らせる事が可能だ!!」
「!!!………」
男の胸ぐらを掴んでいたスザクの手から力が抜け、男の胸ぐらから離れる。
男の言葉を聞いたルルーシュは顔を険しくする。
自分が殺した女が、初恋の相手が、親友スザクが好きだった相手が生き返るのだ。
ルルーシュの心境はかなり複雑だろう。
「もう一度言う。俺ならば、ユーフェミアを生き返らせる事が可能だ!」
スザクは体を震わせながら言う。
「俺は、俺はユフィに、ユーフェミアに会いたい!」
男はそれを聞くと男はニヤリと笑い、スザクに言う。
「よかろう!ならば、その願い叶えよう!!だが、その前に……」
男はスザク、ルルーシュ、ナナリーC.C.を背に向けると手を前に出す。
男が手を出した前方に光の粒子が集まり始め一つの大きな扉の形を作ると発光した。
強烈な光のため4人が眼を瞑り、再び目を開けるとピンクの扉があった。
男はその扉を開け中に入って行く。
男が扉の中に入って暫らくすると男が出てきた。
「C.C.とナナリーは、この扉の中に入って待機していて」
男に言われC.C.は、やれやれと言った様子で扉に向かい入って行く。
ナナリーは、何だろうと不思議な様子で男にお姫様抱っこをされ、扉の中に入って行く。
二人が扉の中に入るとそこには3体の大きな龍が横になり眠っていた。
「暫らくここにいてね。大丈夫、その3匹の龍はナナリーとC.C.を襲わないから」
男はそう言うと扉を閉めた。
すると、最初から扉など無かった様に扉は消え、360度辺り一面3匹の龍を除けば広がる草原と成った。
二人はまるで、狐につままれた感覚に襲われる。
「一体、彼は何者なんでしょうか」
「さあな?だが、待機と言う事はいずれ出されるのだろう」
ナナリーとC.C.は、よく解らないまま取り敢えず今現在、このだだっ広い草原で待機するのだった。
二人をペットを飼っている草原で待機させると、男はスザクとルルーシュの方を向いた。
ルルーシュは、最愛の妹 ナナリーが消えた事に驚き、男に食って掛かる。
「ナナリーを何処へやった!!」
スザクと同じく男の胸倉を掴むルルーシュ。
そんなルルーシュを面倒くさそうに男は対処する。
「草原で待機して貰っている。ペットも草原にいるが、ちゃんと躾けているし俺の命令には逆らわないから危険の心配なんて無いから大丈夫だ」
それでもギャースカと騒ぐルルーシュ。
男は、「ハア」と溜息を作ると手をルルーシュの背後に向けた。
男の手の前方に再び光の粒子が集まると発光し、先ほどのピンクの扉が出現する。
男は胸倉を掴んでいるルルーシュの手を払いのけると、扉の方へ歩いていき扉を開く。
「お前もこの中で待機していろ」
ルルーシュにそう言うと男はルルーシュの腕を掴み、扉の中へと弧を描くように放り込む。
運動神経ゼロのルルーシュは、扉の中で尻餅をつく。
ルルーシュが立ち上がり、周囲を見渡すとナナリーとC.C.が、3匹の昼寝をしている巨大な龍にもたれ掛かる様に昼寝をしていた。
驚くルルーシュ。
それもそうだ。はたから見れば、自分から餌に成りに行く様な物だ。
「ナn……」
ナナリーと叫ぼうとしたが、ナナリーの傍で寝ている巨大な龍を起こしては、ナナリーを餌にしかねないのでそろりそろりとナナリーに寄ると、ナナリーの肩を揺すり起こす。
「う……うん………お兄様?」
眼を開けたナナリーの視界に入ったのは、「静かに!」と口に人差し指を当てるルルーシュ。
首を傾げるナナリー。
「どうしたんですか?お兄様??」
「ナナリー、声が大きいよ。龍が起きると大変な事に成る」
「いえ、先程の男性が言ってましたが、3匹の龍は私とC.C.さんを襲わないみたいですよ」
3匹の龍は、ナナリーとC.C.を襲わない。だが、ここにはルルーシュがこの草原に居る。
ルルーシュとナナリーが話していると1匹の龍が起きてしまった。
体を起こし、ナナリーの背後に近づく1匹の龍。
「だが、絶対に襲わないというh……」
ルルーシュは視線が向けられている方向を見ると1匹の巨大な龍(イビルジョーのジョー)がルルーシュを見ていた。
龍に見られ固まるルルーシュ。
他の龍に、もたれ掛り寝ているC.C.
ルルーシュが話をやめた事にキョトンとして首を傾げるナナリー。
「「……………」」
暫しの沈黙が流れる。
3匹の龍に知らされていたのは、これから二人の女性が来ると言う事。
男性が来るとは知らされていなかった為、ルルーシュは龍からしてみれば不審者扱い。
「グオオオオオオオオオオオ!!!」
龍(イビルジョーのジョー)は雄たけびをあげ、ルルーシュを威嚇する。
あまりの雄たけびの大きな声にしゃがんで耳を塞ぐルルーシュと脚が不自由な為、耳を塞ぐだけのナナリー。
雄たけびが成り終わるとルルーシュに近づく龍(イビルジョーのジョー)。
運動神経皆無ながらも龍を背に逃げるルルーシュ。
逃げるルルーシュを追いかける龍(イビルジョーのジョー)。
いつの間にか消えているピンクの扉。
人がピンチに成ると火事場の馬鹿力が発動すると言われるが、この時のルルーシュは正にその諺通りと言えるだろう。
何故なら、普段なら2kmも走れはしないだろうが、この時龍に追われる身となったルルーシュは2Km以上も走っているのに息疲れをしていないからだ。
龍(イビルジョーのジョー)とリアル鬼ごっこをする事20分間、ぶっ続けで走るルルーシュ。
遂にはナナリーやC.C.、他の龍2匹も見えなく成る程走り続けると龍(イビルジョーのジョー)は、ルルーシュを追い掛けなくなり、もと来た道のりを歩いて帰って行った。
ルルーシュは緊張が解け、一気に体力の消費と疲労に襲われ、その場で倒れる。
そんなルルーシュの事は露知らず、スザクはユーフェミアの遺体がある彼女の墓とその周囲を思い出させられていた。
傍では金色の翼を生やした男が、眼鏡を掛けておりスザクを見ていた。
「ふむ、もう良いぞスザク。墓の居場所は分かった」
「本当に、君は何者なんだい?」
「単なる皆のお兄ちゃんだ」
さっきと言ってた事違うじゃん!と内心で突っ込みを入れるスザクだが、男はそんなスザクを背にすると手を前に出す。
先程と同じように男の前方に光の粒子が集まり始め、扉の様な直方体の形を作ると発光する。光が収まると2回ほど見たピンクの扉がそこにはあった。
「それじゃあ、行くよ。白兄、行くよ~」
「は~い♪」
金色の翼を生やした男が扉を潜ると、スザクも続く。そして、白い翼を生やした男が最後に扉を潜ると扉を閉める。
一同が付いた場所。それはユーフェミアが眠る皇族専用の墓。
ユーフェミア・リ・ブリタニアここに眠ると書かれた墓の石碑をのけると、肉付きのまま綺麗な状態で今でも、ただ眠っているのではないかと思うような様子で永眠しているユーフェミアの遺体があった。
金色の翼を生やした男は腰に差している黒い剣を抜くとユーフェミアに遺体に突き刺す。
生き返らせる為とはいえ、遺体に剣を突き刺す様子にスザクは思わず目を背ける。
「この者の今現在の傷と死を拒絶する。ぶち壊せ
『break』
黒い剣から機械の声が発せられ黒く剣が光ると、金色の翼を生やした男が剣を抜く。
男が剣を抜いて暫くすると永眠していたユーフェミアの瞼が動き、眼を開ける。
ユーフェミア・リ・ブリタニアの蘇りの瞬間であった。
ユーフェミアは眼を開けると上半身を起こす。
「ユフィ!!」
スザクが涙を流しながら生き返ったユーフェミアに抱き着いた。
「スザク、その恰好は?……………確か私は、死んだ筈では??」
ユーフェミアに何故かゼロの格好をしながら抱き着いているスザク。
ルルーシュに銃で撃たれ、傷を負った筈なのに最初から傷など無かったように消えた傷。
そして、死んだ筈なのに何故か自分が生き返っているこの現状。
ユーフェミアには、全然解らなかった。
「始めまして。ユーフェミア元皇女殿下。貴方を生き返らせた張本人 兵藤一誠だ」
自分に抱き着き、泣いているスザクの隣で黒い剣をしまいながら挨拶する金色の翼を少年。
「あなたが私を生き返らせたのですか?」
「ああ、そうだよ。あなたも記憶にあるんだろう?死んだ記憶が」
「ええ。ですが、傷を負い死んだ筈なのですが傷がまるで最初から無かったかの様に消えています」
「ええ。俺が特別サービスで消しましたので」
「信じろと仰るのですか?」
「信じたくなければ別に構わんよ。世の中には不思議な事が多いから今回の事もまた、その内の一つだと割り切ればよいだけだ」
「何が望みですか?」
「しいて言うなら、人生を楽しみたいだけだ。俺について来てさえしてくれれば別に大した望みはねえよ」
「………」
「嘘だと思うか?」
「はい」
「フン、まあ良い。俺は異世界から兄と共に来た者だ。異世界の力ならば人を生き返らすこともできると思わねえか?」
「確かに………」
「そうだな。しいて言うなら俺があんたに望む事は俺と共に異世界へと渡る事だ」
「………解りました。良いでしょう。あなたと共に異世界へと渡りましょう」
「本心は?」
「面白そうだからです!」
「やっぱりな」
ハアと何故か溜息をつく男。
「ユフィ!?」
突然のユーフェミアの発言に驚くスザク。
「あ、スザク、お前は強制だからな」
「な!」
突然強制連行を宣言されスザクは驚くが、一誠は何を言っているんだと言った表情でスザクを見る。
「当り前だろう?仕えるべき主が異世界へと渡るのに騎士がついて行かないでどうする?なあ、ユーフェミア」
「そうですよ、スザク」
「まさか!こっちの世界にユーフェミア以外の女を作ったのかスザク!?」
とんでもない事を言い出す一誠。
抱き着いているユーフェミアから殺気に近い気を感じ、視線を一誠から抱き着いているユーフェミアに向けると背後に般若の様なものを出しながら、にこやかな良い顔でスザクを見ているユーフェミアの姿があった。
「ユ、ユフィ?」
「スザク?後でお話があります」
「誤解だ!話を聞いてくれ、ユフィ!!」
「弁解は後で聞きましょう」
まるで浮気がばれた夫の様な様子のスザクと、にこやかな表情で夫の浮気の証拠を突きつけた妻のコントを繰り広げるユーフェミア。
「やれやれ、生き返って直ぐなのに元気だな~」
呟くのは、コントをさせた張本人の一誠。その隣で楽しそうに二人を見る兄の白蘭。
「他のパラレルワールドじゃ、こんな結末に成らなかったから楽しいね~」
「え、白兄、他のパラレルワールドじゃあこんな結末に成らなかったの?」
「うん♪」
白蘭と話し終えた一誠は浮気現場をコントしているユーフェミアとスザクの所に行くと話しかける。
「あ、すまんが後一つ用事があるのでな、暫くついて来てくれ」
一誠はそれだけ言うとユーフェミアとスザクを背にして手を前に出す。
一誠が手を出した前方に光の粒子が集まり始め、直方体の形を作ると発光しピンクの扉ができる。一誠は振り返り、ユーフェミアとスザクに「ついて来て」とだけ言うとピンクの扉を潜る。その後に続いて白蘭も扉を潜った。スザクとユーフェミアは互いの顔を見ると頷き、スザクが最初に潜り一番最後のユーフェミアが扉を閉めるとピンクの扉は消失した。
一誠がピンクの扉、何処でもドアを潜るとそこには青い空、広大な草原。草原の中で昼寝をしているペットの龍、ナル、レックス、ジョーの3匹。そして、レックスにもたれ掛りながら昼寝をしているC.C.と、ナルにもたれ掛り昼寝をしているナナリー。微笑ましい風景。
だが、ふと人数確認をするが周囲にいるのは、龍が3匹と人間二人。
一人、ルルーシュが足りない。
一誠は、ジョーに近づくとジョーを起こす。
そして、翻訳こんにゃくを作りかじるとジョーに話しかける。
「ジョー、男が一人ここに来なかったか?」
「あー、来たよ。不審者だったから追いかけたら、逃げたからそのままにしたけど」
ここで一誠は自分の失敗に気付いた。
3匹にナナリーやC.C.の事は話していたが、ルルーシュの事は一切話していなかった事に。
頭を抱える一誠。
「あ~、しまった!お前らにルルーシュの事を説明するのを忘れていた!」
「客人だった?」
「あ~、うん。いや、お前は悪くないぞ、説明するのを忘れていた俺が悪かったし」
「そう?」
「ああ。お前は悪くない。あ、それと、これから来る人らも客人だから襲っちゃ駄目だぞ」
「分かった」
一誠はそう言うと金色の翼を広げ羽ばたき空を飛ぶと周囲を旋回し始める。
そして、だいぶ離れた所にルルーシュが横に成っている姿を確認すると移動する。
ルルーシュの傍に降り立った一誠をみてルルーシュは怒る。
「おい!龍が居るなんて聞いてないぞ!」
「あ、うん。だってお前に言ってないから」
「虐めか!危うく死ぬ所だったんだぞ!!」
「死ぬ心配は無いぞ。あいつらには不審者は追い返すだけで何もするなと言いつけてあるからな」
「事前に説明ぐらいしておけ!」
「いや、悪かった。マジで素で説明するのをお前に忘れていた。ナナリーやC.C.には説明していたし、あいつらにもナナリーやC.C.の事は説明していたんだがお前の事を説明するのを忘れていた」
ルルーシュは一誠の言葉でハアとため息を一つ吐く。
「事前に説明ぐらいしておけ」
「いや、悪かったって。と言うか、お前がナナリーがどうたらこうたら言い始めたのが原因じゃねえか?」
一誠に最もな事を指摘され、ぐうの音も出なくなるルルーシュ。
「……そんな事よりだな」
「逃げやがって。ったく、まあ良い。そんな事よりルルーシュ」
「あ、はい」
「シャーリーに会いたくねえか?」
「!シャーリーに会えるのか?」
「yesかnoで答えるならyesだ」
「………会えるなら会いたい」
「この浮気者!」
「な!お前それ聞き捨てならないぞ!」
「C.C.やナナリーと言う者がありながらシャーリーにまで手を出すなんて………お兄ちゃん悲しい!!」
「C.C.やナナリーに手を出していない!C.C.は共犯者だし、ナナリーは実の妹だぞ!!」
「この童帝坊や」
一誠にあー言えばこう反論され、ありもしない事を言われ更にC.C.の様に童帝坊やとまで言われ頭を抱え、胃がキリキリと痛み始めるルルーシュ。
「もう好きにしてくれ………」
どっと疲れ出てどうでもよくなるルルーシュ。
「それではナナリーやC.C.に手を出し、シャーリーにまで手を出すというのだな?」
「あー、そうだ」
「それではナナリーに報告をしにいk」
突然起き上がり一誠の手を掴むルルーシュ。
「待て!何をナナリーに言おうとしている!?」
「ルルーシュが童帝坊やだと言う事と、シャーリーに手を出そうとしている事ぐらいかな?」
「貴様、何と言う事を!!」
「それじゃあな。ルルーシュ」
一誠はルルーシュの手を振りほどきナナリーの許へ行く為疾走する。
「な、貴様!待て!!」
ルルーシュも一誠を追うために走る。追いかけっこと成るが、一誠の体力とルルーシュの体力の差は歴然。それは火を見るよりも明らかであった。
「ま、待て!ハアハアハア。クソッ!何であいつは飛ぶのにあんなに足が速いんだ!」
自分に体力が無い事を棚に上げて、一誠の体力がある事に毒づき始めるルルーシュ。
しかし、再び一誠を追い始める。
一足先にナナリーの許に着いた一誠はナナリーに話しかける。
「やあ、ナナリー。君にプレゼントだ」
「プレゼントですか?」
「ああ。どうやらプレゼントが到着したみたいだ」
ナナリーは、一誠の視線の先を追うとスザクの後にピンクの扉を潜ってくるユーフェミアの姿があった。
「!ユーフェミアお姉さま!?どうして?」
「ふふ、お兄ちゃんが生き返らせただけだよ、ナナリー」
信じられないと言った表情で一誠を見るナナリー。
そんなナナリーをニヒルに笑いながら楽しそうに見る一誠。
「き~さ~ま~!」
二人が声のする方向に視線を向けると怒りで体を震わせるルルーシュの姿があった。
「お!随分と早く追いついたんだねルルーシュ」
「お、お兄様!?」
驚くナナリーを見て一誠が全てを話したと思い、更に怒りで体を震わせるルルーシュ。
本当は、ルルーシュが怒っている事にナナリーは驚いただけなのだがルルーシュがそんな事を知るはずもない。
「よくもおおおおおおお!!!」
一誠に向かって殴りかかるルルーシュ。
その眼に涙を浮かべている事は幻ではないだろう。
ルルーシュの拳を軽やかに避ける一誠。
ルルーシュの拳は空振り、一誠はルルーシュの脚を引っかけるとルルーシュはバランスを崩して地面に倒れた。
「ったく。何を想像してんだお前は」
ハアと溜息をつく一誠。
「貴様が、貴様が!」
まるで親の仇でも見る様に一誠を睨みつけるルルーシュ。
そんなルルーシュに向かって一誠は嘆息しながら言う。
「俺は、ただナナリーにプレゼントを上げただけだぞ?」
「プレゼントだと?」
「ああ、そこにいるユーフェミアと言うプレゼントをな」
一誠が視線を向けた先をルルーシュは見ると生き返ったユーフェミアの姿があった。
「な!………本当に生き返らせたんだな」
ユーフェミアが生き返った事に何とも言えないルルーシュ。
そんなルルーシュの背中を一誠は押す。
「ほら、行って来いよ。話さなきゃいけない事もあるだろう?」
「……ああ、すまない。行ってくる」
ルルーシュはそれだけ言うとユーフェミアの方に歩いて行った。
「ったく。世話の焼ける子だ」
ルルーシュの背中を見ながら呟く一誠。
「あ、あの!」
横からナナリーに話しかけられ、一誠は横を向く。
「ん、どうした?」
「お兄様を生き返らせて頂きありがとうございます」
「ん、そんな事か。別にいいよ気にしなくて」
「お兄様だけではなく、ユーフェミアお姉様まで生き返らせて頂き、本当にありがとうございます」
「ナナリー、お兄さんはキッカケを作っただけだよ。君は、ルルーシュがユーフェミアにした事の全てを知っている?」
「……はい。お兄様がギアスでユーフェミアお姉さまに日本人虐殺を命じた事」
「う~ん、まあ、そうっちゃ、そうなんだけどね。でも、真実は少しばかり違う」
「と、言うのは?」
「行政特区日本でユーフェミアとルルーシュ、ゼロが対談をした時ルルーシュの持つギアスが暴走したんだ」
「ギアスが暴走ですか?」
「ああ、ギアスの事をユーフェミアに説明しようとしたルルーシュは、例えとして本来のユーフェミアが絶対に行わないであろう行政特区日本に来ていた日本人を虐殺すると云う例えを出したんだ。そして、その例えの時ルルーシュのギアスが暴走し、ユーフェミアはルルーシュのギアスに掛った。これが本当の真実。ユーフェミアがルルーシュのギアスに掛ったのは事故なんだよ」
「!それでは、お兄様は!!」
「ああ、ギアスが暴走しなければユーフェミアにギアスを掛ける事も無く、ユーフェミアに協力をしていたと思うよ。まあ、別のやり方で反逆をしたかもしれないけど」
「私は、私は!」
「ナナリー、ルルーシュとの関係を再び築きたいなら君もここで死に、俺のいる世界に来れば良い。この世界でのナナリー・ヴィ・ブリタニアは死に、新たにナナリー・ランペルージとして生きれば良い」
「………」
「出来ないか?」
「いえ、ただ私は、「この手で大勢の人をフレイアで殺したか?」!!」
「そこに罪悪感があると言った所かい?」
「……はい」
「ナナリー」
「はい、なんでs!あう!!」
ナナリーにチョップを軽く入れる一誠。
「君はルルーシュの死を無駄にするのか?全ての悪意をその身に向けさせた一人の少年の命を願いを無駄にする気なのかい?」
「………」
「それにね、君もここで死んだ事にすれば良いだけだと思うがね。人々を殺したのは、ナナリー・ヴィ・ブリタニアなのだから」
「………」
「それでも罪悪感があるか?」
「はい」
「そうか。ならば呪いを受けるかい?」
「呪いですか?」
「ああ、不老不死の呪い。周りの人間が死んでも自分が生きる呪い。老いることも死ぬことも許されぬ呪い」
「お願いします。呪いを私に」
一誠はハアと溜息を一つ吐くと腰に差している黒い剣を抜き、ナナリーの左手を突き刺す。
ナナリーは剣を突き刺された事に困惑するが、痛みは感じられない。
「この者の死を、老いを拒絶するぶち壊せルール・ブレイカー!!」
『break』
黒い剣から声が発せられ、剣が黒く光ると一誠は剣を抜いた。
剣を突き刺されたはずなのに、何故か自分の手に傷一つついていない事に少しばかり困惑するナナリー。
一誠は剣をしまいながらナナリーに言う。
「これで呪いは完了したよ」
「ありがとうございます」
「これで君は、生きているとも死んでいるとも言えなくなった」
「はい。ですが、私が選んだ道です」
「ナナリー、君が後悔していないならば良いさ」
「後悔は……あると思います。ですが」
「何もしなければ罪悪感に押しつぶされるか」
「…はい」
「まあ、良い」
「本当にありがとうございます」
「呪いをかけた俺に感謝するとは……変な奴だ」
「変なのは、あなたの方ですよ」
「変なのは俺か。ハハハハハハハハハ」
「フフフフフ」
可笑しそうに腹を抱えて笑う一誠を見てナナリーもつられて笑ってしまう。
「二つ教えて下さい」
「何だ?」
「貴方は一体何者なんですか?」
「ああ、自己紹介がまだだったな。俺の名は兵藤一誠。気まぐれで他人の運命を左右する神に近い超越者だ」
「兵藤一誠さん……運命を左右する」
「ん、ああ、君のお兄さんルルーシュもあの時死ぬ筈だったんだ。しかし、今はこうして生きている。故に他人の運命を左右出来る力を持つ気まぐれな超越者だよ」
「兵藤さん」
「一誠で良いよ」
「それでは、一誠さん!」
「ん?どうした??」
「最後に教えて下さい!何故お兄様やお姉様を助けたのですか?」
「つまらぬ」
「?」
「愚問を投げかけるなナナリー。言ったであろう。他人の運命を左右出来る力を持つ気まぐれな超越者だと。故に単なる俺の気まぐれに過ぎぬ」
「優しいんですね」
「優しいか……違うな。俺に優しさなど持ち合わせておらぬだろうな」
「十分あなたは優しいですよ」
「俺は自分の事など分からぬ。知る気もない。故に俺に優しさが有ろうと無かろうと知らぬ」
「?」
「俺が超越者に成る代償として失った物、それは俺自身を知る事だろうな」
ナナリーの眼に映った一誠の顔。何処か悲しくも誇らしそうな顔で遠くを眺める一誠であった。
● ○ ●
ルルーシュは一誠に背中を押され、ユーフェミアに寄ると対峙する。
「……ユフェミア」
「ルルーシュ」
「生き返ったんだな。ユーフェミア…いや、ユフィ。俺は、君に謝らなければならない。すまない。事故とはいえ、君に日本人を虐殺しろと言う命令を出した。そして、君の命をも奪ってしまった」
「そうですか」
「何故だ!何故罵らない!咎めない!憎まないんだ!!俺が憎いはずだ!君の命を奪い、君の人生を一度奪ってしまった俺を何故憎もうとしない!殺したい筈だ!」
懺悔の様にユーフェミアに言うルルーシュ。
自らの罪の重さを知り、罪を滅ぼしたいが為に鬼気迫るようにユーフェミアに問いかける。
「確かに私はあなたに銃で撃たれましたし、死にました」
ユーフェミアはルルーシュにニコリと笑い、答える。
「ですが、貴方は銃を撃った事に後悔をしています。ならば、それで良しとしませんか?確かに、私は一度死にました。ですが、今現在こうして蘇り生きています。なので貴方が後悔しているならば、それで良いではありませんか」
ユーフェミアの言葉を聞きルルーシュは膝をつき、嗚咽する。
ユーフェミアはルルーシュを前から優しく抱きしめる。
「もう、過ぎた事なのです。ルルーシュ、忘れるなとは言いません。忘れるなと言うのは無理でしょう。ですが、私達は生きています。生きているならば前に進まなければいけません」
再びユーフェミアの優しさに触れたことでルルーシュの心は痛む。
そんな二人に歩み寄る者がいた。兵藤一誠だ。
「感動の場面に水を差す事申し訳ないが、ルルーシュ、お前に用がある」
ルルーシュは涙を拭うと一誠を見る。
「何だ」
「次の目的地に行くぞ。シャーリーに会うのであろう?」
「ああ」
ルルーシュが立ち上がり、一誠に向かって歩むと一誠の隣に立った。
「ルルーシュ、シャーリの遺体がある所をイメージしろ」
一誠に言われルルーシュは眼を瞑りシャーリーの遺体がある場所をイメージする。
「ふむ、成る程。分かった、もう良いぞ」
一誠に言われルルーシュが眼を開けると、そこにはいつの間にか眼鏡を掛けた一誠の姿があった。
一誠は眼鏡を外し、手をルルーシュの横に出す。
一誠が手を出した前方に光の粒子が集まり、直方体の形を作る。
光の粒子は直方体の形を作ると直視する事が出来ないほど発光した。
ルルーシュが眼を開けるとそこにはピンクの扉が存在しており、一誠は「行くぞ」とだけ言うと扉を開け、中に入っていった。
ルルーシュも頷き、扉の中に入っていく。
ルルーシュが扉の中へと入っていくと墓地にたどり着いた。
辺りにはたくさんの墓石が並んでおり、目の前の墓石にはシャーリー・フェネットとこの下に眠る、眠り人の名前が墓石に刻まれていた。
「さて、発掘しますか。死人の墓を荒らすようで気が引けるが、死人を蘇らすためだ」
一誠はそういうと、いつの間にかスコップを握っており、シャーリーの眠る墓石の周囲を掘り始めた。
「………」
ルルーシュはその姿を見て何とも言えない心情と成る。
本当にこれで良いのだろうか?
シャーリーに会えるのならば、会いたい。
しかし、本当にこれで良かったのか迷ってしまう。
ルルーシュが考えにふけっていると、こつんと音が聞こえた。
「どうやら見っけたようだ」
一誠は、そういうと手にしているスコップを地上に放り投げる。
そして、棺の蓋を開けた。
棺の中には、安らかに眠るシャーリーの姿が。
一誠は腰に差している黒い剣、ルール・ブレイカーをシャーリーの遺体に目がけて突き刺した。
「この者の死を傷を拒絶する。ぶち壊せ!ルール・ブレイカー!!」
『break』
剣から機械音が発せられ、剣が黒く光ると一誠は剣をシャーリーの遺体から抜き、剣を鞘に収める。
暫くすると、シャーリーの指がピクリと動き、瞼が動き始める。
そして、シャーリーは眼を開け、上半身を起こした。
「ここは?………そうだ!私は銃で撃たれて死んだ筈じゃ……って、無い。傷が無い」
シャーリーは銃で撃たれたお腹を触ってみるが傷が一つもない。
シャーリーが顔を上げると横に金色の翼を生やした男が立っていた。
「あ、貴方は?」
シャーリーに問いかけられ、一誠はシャーリーの方を向く。
「質問は後だ。すまぬがしばらく我慢をしてくれ」
「一体何をって、きゃあ!」
一誠はシャーリーをお姫様抱っこで持ち上げると翼を羽ばたかせ、土の中から出ていく。
一誠は土の中から出るとルルーシュの横に舞い降り立った。
「ルル?」
「シャーリー、本当に生き返ったんだね」
「え?あ、うん。生き返ったの私?」
「良かった。本当に良かった」
ルルーシュはそう言うと再び泣き出した。
「ちょっと、ルル」
ルルーシュが突然泣き出した事に困惑するシャーリー。
ルルーシュが泣き終わるまで一誠は荒らした墓土の土を戻していた。
一誠が墓土を戻し終える頃にはルルーシュは泣き止み、一誠はルルーシュに向かって言う。
「帰るぞルルーシュ。もう、ここに用は無い」
「あ、ちょっと待って!」
「何だ?シャーリー・フェネット」
「あの!貴方は一体何者何ですか?それに私は」
「説明は後でしよう。だが、それよりも人を待たせているのでな」
一誠は、そう言うとピンクの扉の方へ行き扉を潜った。
「行こう、シャーリー」
ルルーシュはそう言うとシャーリーの手を取る。
「……うん」
シャーリーとルルーシュは一誠の後を追う様に扉を潜った。
二人が扉を潜るとC.C.やスザク、ユーフェミアにナナリー、白い翼を生やした男や一誠、それに昼寝をしている3匹の龍が草原にいた。
一誠はルルーシュとシャーリーが草原に来ると手招きをする。
シャーリーとルルーシュは、一誠の方に行くと一誠は皆に招集をかけた。
「皆、集まって!」
一誠の招集によって全員が一誠の傍に行くと一誠は話を切り出した。
「さて、聞いてない人もいるからもう一度説明をしよう。ルルーシュ、シャーリー、ユーフェミア、君たちは確かに死んだ」
「私は、やはり死んだのですか」
一誠の説明を聞き、何とも言えないという表情をするユーフェミア。
「覚えているだろう?自分の死の直前を」
「ええ」
「まあ、こうして生き返ったのだから問題無いだろう」
「あ、あの!」
一誠は、手を上げ質問をするシャーリーの方を向く。
「何か質問か?」
「え~と~、私は死んだんでしょうか?」
「yesかnoで言えばyesだ」
「でも、銃で撃たれた傷が無いんですが」
「それは僕が傷を消したからね」
「そんな事が出来るんですか?」
「論より証拠だ。実践して見せようルルーシュ」
一誠はルルーシュに向かって歩く。
「何だ?」
「君の腹を見せてくれないか?未だ傷が塞がってないと思うのだが」
「分かった」
ルルーシュが服をめくると穴が開き、内臓が見え血が出ていた。
「「「うっ!」」」
ユーフェミアとシャーリー、ナナリーの3人はその様子を見ると思わず顔を背けてしまう。
「顔を背けるな!今から証拠を見せるのだから」
一誠はそう言うと腰に差している剣を抜く。
そして、剣先をルルーシュの腹に向けると突き刺した。
ユーフェミアとナナリー、シャーリーは驚く。
「この者の傷を拒絶する。ぶち壊せルール・ブレイカー!!」
『break』
ルルーシュに突き刺した剣から黒い発光と共に機械音が聞こえ、一誠が剣を抜くとルルーシュの腹の傷があたかも初めから無かったかのように消えた。
一同はその光景に驚きを隠せなかった。
「一体貴方は何者なんですか?」
ユーフェミアは一誠に尋ねた。
一誠は剣を鞘にしまいながら答える。
「俺の名は兵藤一誠。気まぐれな超越者であり、他人の運命を左右出来る力を持つ者だ。まあ、一誠と呼んでくれ。それよりも、君たちのこれからの道は二つある」
「道だと?」
「ああ、そうだよルルーシュ。特にナナリー以外は厄介な事だ。スザク、ユーフェミア、C.C.、ルルーシュ、シャーリー。君たちは既に死んでいる。よって戸籍がない。この問題は非常に厄介だ。ルルーシュ、君は戸籍が無いうえに人々にその素顔を知られている。そこでだ、君たちは俺と共に異世界に来ないか?という提案だ。まあ、勿論強制はしないスザク以外は。残りたくば、残れば良い」
スザクは一誠に食って掛る。
「何で僕は強制なんだ!」
スザクのその様子に一誠は嘆息し、ハアと溜息をつきユーフェミアの方を向いた。
「と言っていますがどうします?ユーフェミアさん。スザクさん、他に女を作ったご様子なんですが」
ユーフェミアはニコリと笑い、スザクに言う。
「やはりこっちに他の女を作った様ですねスザク?騎士としての自覚が無いようですね?」
「え、あ、ユフィ?」
「O☆HA☆NA☆SIの時間を倍にした方が良さそうですね。フフフフフ」
ユーフェミアの言葉を聞き、文字通り顔を真っ青にするスザク。
最早こんなキャラだったかと思うぐらい変異したユーフェミアを見てルルーシュはこころの中でスザクにご愁傷様と呟き、他の人は頬を引き攣らせ苦笑いと成っていた。
一誠は手をパンパンと叩くと収集を着ける。
「はいはい、夫婦漫才はそこらへんにしておいてね。んで、どうするの?着いて来るの来ないの?着いて来るなら新しい生活を保障しよう」
「私はついて行きます!」
声高らかに宣言するユーフェミア。
「ユ、ユフィ!?」
ユーフェミアの宣言に驚くスザク。
「はい!それじゃあ、枢木夫妻はついて来ると言う事で決定!他の方々はどうします?」
一誠により最早夫妻扱いされ、スザクの横でキャーと悶えるユーフェミア。
「前途多難だ」と呟き、頭を抱えるスザク。
「お兄様、異世界に行きましょう」
ナナリーはルルーシュの袖を掴み、ルルーシュに賛成の意を示す。
「ナナリー」
「異世界に行けばもう一度お兄様と生活出来ます。私は、お兄様と一緒に再び生活したいです」
「………分かった。異世界に行こう、ナナリー」
「はい!」
「それじゃあ、ルルーシュとナナリーは行くとして、C.C.とシャーリーはどうする?」
「面白そうだ。長年生きて来たな中で、異世界に行くなど有りはしなかった」
「それじゃあ、C.C.はルルーシュと一緒に行くと言う事?」
「無論だ」
「OK、了解した。で、シャーリー、君はどうするの?」
「私は…」
少し渋る様子のシャーリーに一誠は近づくと彼女の耳元で囁いた。
(来るならルルーシュと一緒の家に生活する事が、出来なくも無いよ)
「!行きます!!」
一誠の悪魔のささやきを聞いて即決断したシャーリー。
一誠はニヤリと意味深な笑みを浮かべる。
「OK、全員行くと言う事で決定だ。異論は無いな」
一誠が全員の顔を見ると全員が頷いた。
「それじゃあ、行こうか」
一誠はそう言うと今まで見ていた反対側に体を向け、手を前に出す。
光の粒子が集まり、直方体の形を作ると発光しピンクの扉が現れた。
一誠が扉を開き、潜ると一同も続く。
一同が付いた先は、山の中に立った家だった。
一誠は後ろを振り返り、手を広げ皆に言う。
「ようこそ、異世界へ」
辺りをルルーシュは見渡すと口を開いた。
「ここが異世界。特に変わった様子は無いな」
「想像していた世界と違って落胆したか?」
「いや、前の世界より平和そうで良かったよ」
「ルルーシュ、お前はどんな世界を想像していたんだ?」
「オバーテクノロジーな世界とかな」
「……ルルーシュ、お前も男の子だったんだな」
一誠は温かい目でルルーシュを見る。
「そんな眼で見るのは、やめろ」
「まあ、良いか……あ!」
突然何かを思い出したような表情の一誠。
白蘭が一誠の傍によると話しかける。
「どうしたの義弟君?」
一誠はクルリと皆から背を向け、白蘭に小声で話しかける。
(実は、家を買うの忘れてた)
(家?家ならあるじゃない家が)
(そうじゃないって!あいつらの家だよ)
(あ~、そう言えば義弟君。コードギアス反逆のルルーシュを全話見て、ルルーシュが可愛そう過ぎるとか言って号泣してたよね)
白蘭の言葉を聞き恥ずかしそうに顔を真赤にする一誠。
(う、五月蠅い!だって、あれじゃあ、ルルーシュが浮かばれないじゃんかよお!)
(それで、「ルルーシュに選択肢を与えに行く!」とか言ってコードギアスの中に入っていったんだよね)
(……うん)
(それで、後先考えずに救出したのは良いけど、こっちでの生活用具、家とかを買ってなかったと?)
(うん……どうしよう?金目の物を作れるけど、俺って未成年だから売る時にグレイフィアやセイバー、ギルの署名が必要だし)
(僕の署名じゃ駄目だよね?)
(うん。保護者は、グレイフィアやギル、セイバーに成っているから。それに、白兄じゃ少し年の離れた兄って感じだし)
(それじゃあ、僕のキャッシュカード使う?)
(あれ?白兄、口座とか作ってたの?それにお金はどうしたの?)
(ああ、お金は宝くじで二等とか三等とか競馬とかを当てたから)
(何で宝くじや競馬を当ててるの?)
(ほら、僕♪)
白蘭は自分を指さしながら一誠に言う。
(パラレルワールドの知識を共有出来るから)
(成る程。その知識を使って宝くじや競馬を当ててたと)
(うん♪)
白蘭に半分あきれた状態の一誠。一等は、おそらくギルだろうと容易に想像がついた。
(それじゃあ、使わせて貰っても構わない?)
(別に良いよ。使うにしても会社を買収しようか、建設しようか、株をしようか悩んでた所だし。それにその位のはした金なんて直ぐに稼げるし♪)
(ちなみにこの中にどん位入っているの?)
(う~ん?ざっと10億位かな?)
(あ~、成る程。まあ、俺が能力をフルに使えば一晩もしない内に稼げるね)
(そうだね♪)
(まあ、使わせて貰うよ。もしかしたら能力で家を創る事に成るかもしれないけれど)
(まあ、その時は、その時だよね♩)
(借りにしとくよ)
(うん♪)
白蘭から10億の入ったキャッシュカードを受け取る一誠。
この者達の家族にとって10億などはした金に等しいらしく、何処か一般人との金銭感覚がずれていた。
一誠は白蘭からキャッシュカードを受け取ると皆の方を向く。
「さて、買い物に行こうか。まずは、家を買いに行こう」
「待て待て!」
一誠の発言に違和感を覚えたルルーシュが一誠を止める。
「どうしたんだルルーシュ?」
「おかしいだろう!」
「何が?」
「何故に買い物で家を買いに行くと言うのが先なんだ?」
一誠はハアと溜息を吐くと答える。
「あのね、ルルーシュ。家がなければ日用品を買えないじゃないか」
「それでも、普通は家を借りに行くとかだろう?」
「他にも家を創ると言った選択肢もあるけど?」
「……もう良い。家を購入で」
頭を抱え、もうどうでも良いと言った表情のルルーシュ。
「それじゃあ、レッツゴー!」
一同は町に行き、モデルハウスへと向かった。
「んじゃ、この中で気に入った家があれば教えてね。それじゃあ解散」
一誠の言葉で一同はモデルハウスを見に行く。
残ったのは白蘭と一誠、脚の不自由なナナリーが自ら残ったぐらいだ。
「あ!白兄」
「ん?どうしたの義弟君」
白蘭にキャッシュカードを見せながら言う。
「あのさ~、これ、ATMじゃ30万位しか引き出せ無かったから隣にある支店に行ってお金を引き出したいんだけど一緒に来てくれる?」
「あ~、良いよ。印鑑とかも持っているから大丈夫だよ♪」
一誠はナナリーに寄ると彼女に言う。
「ナナリー、ちょっと隣の銀行でお金を引き出してくるね」
「あ、はい。分かりました」
「……やっぱり、ナナリーだけじゃあ不安だな~。そうだ!スザクを呼ぶか」
「あ、それじゃあ僕だけが行って来るから義弟君はここで待機ね♪」
「そう?それじゃあお願い」
一誠はそういうと白蘭にキャッシュカードを渡した。
白蘭がお金を引き下ろしに行っている間に一同は、これから住む家を見てきたが納得いく物件に出会わなかった為一誠の許へ戻って来た。
一誠は納得のいく物件が無かった事にしばし考えると一つの提案をした。
「ギル、うちの親が運営している孤児院で暫く生活する?」
一誠の一言に全員が頷いた。
白蘭も金を下したらしく、一誠達の方へと戻ってきている最中。
白蘭が到着するとこれからの事を話した。
結局ルルーシュを筆頭とする一同はギルガメッシュが運営する孤児院『英雄王の宝』で一時的に生活する事と成った。
勿論のごとく、一誠はギルガメッシュと交渉して許可を貰っている。
「それじゃあな」
一誠はルルーシュ、ナナリー、枢木夫妻、C.C.、シャーリーに挨拶をして家に帰ろうとすると、
「あ、あの!一誠さん!」
車椅子に乗るナナリーに呼び止められた。
一誠はナナリーの方を向く。
「何かな?ナナリー」
「え~と~、ちょっとこっちに来て貰えませんか?」
一誠は頭に?を浮かべながらナナリーの傍に寄る。
「?どうしたの?ナナリー」
「少し耳を貸してください」
「え、あ、了解」
一誠はしゃがみ、ナナリーと同じ目線に成ると
「!?」
ナナリーと唇が重なった。
一誠はあまりの事に驚く。
ナナリーが自らキスをしてきたのだ。
「ほう!」
「まあ!」
「あ!」
「ナナちゃん!?」
驚くC.C.、ユーフェミア、スザク、シャーリー。
そして、
「ナナリいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
あまりの事に発狂するルルーシュ。
「え~と~、ナナリー?」
「私は一誠さんの事が好きに成りました。好きです兵藤一誠さん」
「え、あ、うん。ありがとう。だけど、何故に好きに成った?俺は別に何もしてないぞ?」
「お兄様をお姉様を生き返らせてくれました。私が望んだものを与えてくれました。現実なら出来なかった事をしてくれました」
「だから好きに成ったと?」
「はい」
「悪いけど今回の告白は断らせてもらうよ。今の君は恩義と感情がごちゃ混ぜに成っている。そんな君の告白を受けても俺は嬉しくない」
一誠は一呼吸空けてナナリーに言う。
「だけど君が本当に本心で俺の事が好きなら俺は応えるかもしれない」
「かもですか?」
「ああ。俺は気まぐれだからね」
一誠はそう言うと立ち上がりナナリーを背にして歩き出す。
一誠は『英雄王の宝』を後にし、白蘭も一誠の後に続く。『英雄王の宝』を出ると一誠は何処でもドアを創り、家の前へと繋げると白蘭と共に帰宅した。
「あ!そういえばスザク?浮気をしたみたいですが私の騎士が何をしているんですか?」
凄い笑顔なのに目が笑ってないユーフェミアにスザクは後ずさりをする。
「ご、誤解だよユフィ!」
「誤解?何が誤解なのですか?」
「僕は浮気なんてしてないよ!何時でもユフィ一筋だあああああああああああああ!!!」
「スザク、嬉しい!!」
スザクに抱き着くユーフェミア。
ふう、命拾いしたと内心思うスザク。
「ですが、浮気すればどうなるか言うまでもなく分かっていますよね?」
にこやかにスザクに言うユーフェミアの背後に般若が見えたのはスザクの気のせいではないだろう。
「あははははは。僕がそんな事をするわけ無いじゃないか」
ユーフェミアとスザクのやり取りを見てルルーシュは内心《スザク、強く生きろよ》と応援するのだった。
一誠と白蘭が『英雄王の宝』から帰宅した後にこんな事が起こったのはまた別の話。
と言うわけでルルーシュを筆頭とするコードギアス反逆のルルーシュキャラを何名か連れてきました。
挿絵を描いてくれる方を募集しています。
玉座に座る一誠とその背後にギルガメッシュとセイバーが並んでいる絵が欲しいですね。
まあ、メイド姿のグレイフィアも待機して一誠の膝に黒歌と白音が寄りかかっていたら最高ですね。
挿絵を描いてくれる方が居ればお願いします。
自分は挿絵を描く能力が皆無なので
兵藤家の者らを一誠をキングとした場合グレイフィア、黒歌、ギルガメッシュ、セイバー、白蘭、ライナ、フェリス、ティガレックス、ナルガ、イビルジョーは何に成るんでしょうかね?白音は原作通りリアスの眷属にします。