カオスクロススクールD×H 変人紳士な青龍帝 英雄王とアーサー王に育てられし元ニート物語   作:zeke

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第二十八変人:俺、盗まれたものは盗み返す!!下編

本家に帰った俺は直ぐに自室へと駆け上がる。

 自室には何冊ものライトノベルや漫画があるが本棚に整理してきちんと管理している。他に部屋にあるのは机と椅子。ベッドと巨大な俺でしか開けれない金庫がある。

 机の上から二番目の引き出しの中にある銃、コルト・パイソンを2丁とデザートイーグルを2丁とショルダーホルスターを取り出すとにそれぞれ装備する。

 そして、その下の段机の上から3番目の引き出しの中にある睡眠ガスグレネード10個を取り出し黒いロングコートを羽織り、ロングコートを勢い良く強く引っ張ると睡眠ガスグレネードの安全ピンが全て外れるようにしておく。

 

 全部無から有を創る力で創った自作品だ。

 睡眠ガスグレネードは麻酔薬を使用しており病院でよく使用される全身麻酔薬が中身だがこれの調合も自分でやった。

調合するまでが大変だった。麻酔薬の比率も材料も何も知らなかったから図書館に行って調べたり時には病院に忍び込んで関係書類を物色したりして調べた。無論、脚がつかないように細心の注意を払い、下調べとして事前に病院に直接行って監視カメラの数を調べたりもした。

 

 3番目の引き出しの中は二重底と成っており、二重底の中には金庫の鍵が入っている。この金庫の鍵は金庫を作動させるための鍵で部屋にある金庫は最新技術によって作られた最先端科学が詰まった金庫であり、高校入学の時にギルがお祝いでくれた。

ギルが何を思って金庫を俺にプレゼントしたのかは未だ不明だが何にしてもこの金庫は凄いしありがたい。金庫が最新技術の結晶と言えても可笑しくない。声紋認証から指紋認証、虹彩認識システム、顔認識システムだかを搭載した金庫らしい。これらを全て解除し終えて金庫の扉が開く。

 

 ゴゴゴと鈍い音と共に扉が開き中に俺の目的の物、3本の剣と弱芭蕉扇、幌金縄を取り出すと装備する。腰に幌金縄をベルトの様に巻きベルトに3本の剣を差す。弱芭蕉扇を後ろから幌金縄に差しこんで完成だ。

 

フル装備にすると同時にアランドロンが俺の前に突如現れた。

 

「お待たせしました。一誠殿」

 

息が荒いアランドロン。まあ、急ぎの様だったから仕方がない。

 

「おう、それじゃあレイナーレの所に連れて行ってくれ」

「はい」

 

 アランドロンはそう返事するとお決まりの如く体の真ん中が縦に真っ二つに割れて俺をブラックホールの如く飲み込みレイナーレの許へ転送する。

 

クク、待ってろよレイナーレ。手前の真意、俺が暴いてやるぜ。俺の予感が正しければお前……

 

一誠SIDE OUT

 

 レイナーレはアーシアを取り戻すとテキパキと部下に指示をだしアーシアの神器を取り出す儀式の準備を行う。

 

「レイナーレよ、俺はアザゼルの奴に呼び出されたので一旦神の子を見張る者(

リゴリ)に一時帰還する。俺が返って来るのを待たずに儀式を進めろ」

 

 コカビエルはそう言い残すと黒い翼を開き、夕闇の空へと消えていった。

 コカビエルを見送ったレイナーレはチャンスとばかりに動く。アーシアを連れて教会の外に出ると

 

「アーシア、貴女は逃げなさい!」

 

アーシアを逃がす段取りを始める。

 

「でも、レイナーレ様は!?」

 

 無論、何も知らないアーシアは目を見開きレイナーレの行動に驚きを隠せずに居た。自身を攫った本人であるレイナーレが自身を逃す算段を始めたのだ。アーシアが理解に苦しむのは当然の事だろう。

 

「私はここで少しでも足止めするからアーシア、貴女だけでも逃げなさい!」

 

「でも!「いいから逃げなさい!!」」

 

 これ以上何を言っても無理だろうと感じたアーシアは

 

「…分かりました。レイナーレ様もご無事で」

 

とだけ言うと廃教会とは反対側を走り始める。

上手くいくかと思われたが現実はそう上手くいかず「キャッ!」という悲鳴に近い声をアーシアが逃げた方向から聞きレイナーレは視線を向けるとドーナシークがアーシアを拘束していた。

 

「どうやら貴女が裏切り者だったか。レイナーレ」

 

ドーナシークの声を聞く限り敬意も何もなくただ、裏切者を憎む眼をしていた。

 

「やはりあの時の貴女のセリフに違和感を覚えたのでな」

 

「クッ!ドーナシーク」

 

 苦虫を噛み潰したかのような表情となるレイナーレ。

 

「おっと!動かないで貰おうか、レイナーレ」

 

 ドーナシークは、レイナーレが動こうとしたので直ぐに光の槍を出して矛先をアーシアの首筋に向ける。レイナーレが動けば直ぐにアーシアを殺すという状況。

 

「……」

 

 レイナーレは無言となりドーナシークを睨む事しか出来なかった。

 

「なーに、直ぐに終わるさ。直ぐに な」

 

一誠SIDE

 

 アランドロンに送って貰った俺の前にたくさんの神父がいる。と言ってもアランドロンが俺を送ったのは祭壇のような場所だった。

 すぐ後ろでアーシアが十字架のような装置で拘束されておりアーシアの直ぐ足下にはレイナーレが傷ついた状態で倒れており、レイナーレの直ぐ傍には俺が冤罪で刑務所にぶち込んだ露出魔のド変態が居た。

 どうやら此奴が恐らくレイナーレを傷付けたのだろう。

 祭壇の下で待機している神父の皆様は俺がアランドロンから登場した事に驚いてハトが豆鉄砲を食らった表情となっている。

 

 背後で倒れているレイナーレに視線を向けると

 

「一誠君。へへ、御免ね。ミスっちゃった」

 

 ボロボロで喋るレイナーレを見て俺は居た堪れなかった。

 

「もう喋んな。レイナーレ、お前はボロボロだ。黙っとけ」

 

 あちこち痣や傷が出来ているレイナーレ。俺と再会して全然時間は経過してないはずなのにこんなにもボロボロに成るって言うのは普通考えにくい。と言う事は

 

「そこの裏切者の心配か小僧」

 

 冤罪で刑務所にぶち込んだド変態が口を開く。裏切者、と言う事はやっぱりレイナーレは

 

「アーシアを逃がそうとしたのか」

 

 ド変態はフフフと腹を押さえて笑いながら答える。

 

「左様。馬鹿な奴だよ、そいつは。人間に同情するなど本当に馬鹿な女だ」

 

 ああ、解っている。このド変態に言われなくてもはっきりと解った事がある。レイナーレは、此奴はバカが付く位アーシアと同じく優しすぎる!

 

「全く、この様な堕天使が居たのでは我々堕天使全体の品位が知れるわ!」

 

 笑いながら言うド変態。

 ……確かに社会として組織としての歯車で言うならレイナーレは社会にとって、組織の悪だろう。害なのだろう。でもな、

 

「黙れ!」

 

 そんな馬鹿が居ても良いじゃねえか!!

 俺は覇気を出しながらド変態に言う。

 

「死ね!悪魔め!!」

 

  祭壇の下にいる神父が祭壇に駆け上がってくる。祭壇の下に居るのは恐らく悪魔祓い達。レイナーレがそう言っていたのだから多分そうなのだろう。悪魔祓いの何人かは懐から銃を取り出そうとしている。

 チッ!あの発砲音の出ない銃か!

 

「悪いがこっから先は一方通行だ!」

 

 俺は勢いよく羽織っている黒いロングコートをめくる。ロングコートをめくると睡眠ガスグレネードの安全ピンが勢いよく外される音が聞こえる。これで睡眠ガスグレネードの安全装置が外れた。

 

「ほら!俺からのプレゼントだ!ありがたく受け取んな!!」

 

 後はレバーを外し、祭壇に登って来る悪魔祓いに向かって4個放り投げる。

 祭壇の階段を勢い良く落ちていく睡眠ガスグレネード。登って来る悪魔祓いの足下に落ちた睡眠ガスグレネードはタイミング良く登って来る悪魔祓いに向かって睡眠ガスを発射すると悪魔祓いたちの視界を遮り夢の世界たるネバーランドへ強制的にご招待する。

 

 俺は、さらに懐から銃を出していた悪魔祓いの居た場所に睡眠ガスグレネードを3個程プレゼントする。黙々と煙を出す睡眠ガスグレネード達。良い働きをしてくれるよ全く。

 

「な!貴様!!」

 

 レイナーレを傷付けたであろうド変態は激高し光の槍を出して俺に向けてくるがそれよりも俺の方が速かった。ロングコートの下に装備していたホルスターに収めていたコルト・パイソン2丁を両手で持つとド変態の額に突きつける。

 

「チェックメイトだ。クソッたれ!」

 

 撃鉄を起こし引き金を引くとコルト・パイソンの銃口から銃弾が発射される。銃弾は寸分違わずド変態の額に命中する。ド変態は勢いよく後ろの地面に倒れた。クッソ!地面とのキスは無理だったか。まあ、良い。そんな事よりもアーシアとレイナーレだ。

 

「一誠さん」

 

 俺がド変態を倒して近づくとアーシアは拘束された状態でパアと表情が明るくなった。

 

「お待たせ、アーシア」

 

 俺は両手に持つコルト・パイソンをホルスターに収めると腰に差している剣方式・法則殺しの剣(ルール・ブレイカー)を抜き勢い良くアーシアを拘束している十字架に当てる。

 ガキイインと金属音が室内に響き渡り、方式・法則殺しの剣(ルール・ブレイカー)から衝突の際の振動が手にヒシヒシと伝わってくる。

 

「この者の拘束を拒絶する。ぶち壊せ方式・法則殺しの剣(ルール・ブレイカー)!!」

 

【break】

 

 剣から声が発せられアーシアを拘束していた鎖はアーシア+鎖=現状 の方式が壊されアーシア+鎖≠現状 と成ったので拘束を解除する。何事も大抵が方式や法則で出来ているこの世では方式・法則殺しの剣(ルール・ブレイカー)は万能の剣だ。方式・法則殺しの剣(ルール・ブレイカー)を鞘に納めるとアーシアとレイナーレを両脇に抱える。

 煙は直ぐそこまで来ている。流石に7個も睡眠ガスグレネードを室内で使ったらガスの充満が速い。

 

「行くぞ、アランドロン。転送を俺ん家の自室で頼む」

 

「はい」

 

 再び縦に体が真っ二つに割れて俺と俺が両脇で抱えているレイナーレとアーシアを転送する。

 レイナーレは恐らく手酷くやられた傷が原因で気絶しているし、アーシアはと言うと「はひい!人が真っ二つに割れました!!」と言って再び気絶した。

 ……今回は悪くない!だって両腕が塞がってんだもん!何処でもドアを使用できないもん!!だから俺は悪くない!

 アランドロンに転送された俺はすぐさまレイナーレとアーシアを俺のベッドで寝かせる。

 本家の自室にあるベッドは大きいので俺が幾ら寝相が悪くても落ちる心配がない位の広さとなっているので人(?)が二人使用しようが問題無い大きさだ。

 ……一応心配だから看護出来る奴を呼んでおくか。グレイフィアは何かと忙しいかもしれねえから。そうだな~アテネにしとくか。

 

「お~い、アテネ。ちーくと俺の部屋まで来てくれ~」

 

 部屋から出て言う。

 これからもう一回さっきの所に行くから看護する人物が必要だからな。

 起きて誰も居ねえとアーシアが不安がるかもしれねえし、何よりもレイナーレが手酷くやられている。体全体が痣や傷で見てられない。

 つうかレイナーレの顔にまで痣や傷が出来てんじゃねえか!

 あ~、あのド変態絶対に許さねえ。顔は女の子の命だぞ。女に手をあげるとか男としてどうよ。

まあ、五百兆歩譲って良しとしても顔はあかんだろう。顔は。

 

 待ってろよレイナーレ。お前の顔の仇は俺が取るかんな。まずあのド変態を逆モヒカンにして額に肉と落書しておホモダチサイトに強制エントリーさせてやる!

 

 もしくは警察捕まえて記憶改ざんのギアスを使ってあのド変態を幼女を誘拐して誘拐した幼女に女王様のコスプレをさせて幼女にブーツで踏みつけられてハアハア言う真正ド変態として記憶を改ざんさせたろうか。俺はどっちもお断りだが前者は精神的にも肉体的にも死ぬだろう。ノーマルなら。

 

だが、後者は間違いなく社会的に死ぬ。俺がやられたなら間違いなく自殺ものだ。

精神的かつ肉体的に死ぬか社会的に死ぬかの二つに一つ。我ながら恐ろしい事を考えてしまった。

 

 ……ふと思ったのだがあのド変態の性癖を俺は知らない。もしかしたら幼女をコスプレ服で女王様に仕立て上げてその女王様に仕立て上げた幼女に踏まれたり鞭でシバかれたりして興奮を覚える真正のド変態なのかもしれない。

 

 ……ここで殺しておかなければ子供に害が及ぶやもしれん。

 俺は苦渋の決断を迫られているな。

 

 ま、まあ、あのド変態の将来など知った事じゃねえ。刑務所にぶち込むよりも俺が管理した方が良いような気がする。うん、そうしよう。

 

「一誠様」

 

 あのド変態の処分が決まったタイミングでアテネが部屋に入ってきた。

 

「それで御用と言うのは何ですの?」

 

「あ、うん。俺のベッドで寝ている子らの管理をお願い。一人は堕天使で一人はシスター。多分人間と同じく治療すれば治ると思うから」

 

「堕天使!!」

 

「アテネ五月蠅い。病人が寝てるんだから静かにしなきゃ駄目じゃないか」

 

大きな声で驚くアテネに注意する。全く病人が寝てんだから静かにしなきゃ駄目じゃないか

 

「お待ちください一誠様!」

 

「ん~、どったの?」

 

「あの、一誠様は何も思わないんですか?」

 

 レイナーレの方を見て不安がるアテネ。まあ、確かに堕天使とかファンタジーな存在だけれども

 

「まあ、俺も悪魔って言ったじゃん?」

 

 俺は背中から悪魔の翼を見せながら言う。

 

「……仰せの通りに」

 

 アテネはそう言うと俺の部屋から出て行った。救急箱でも取りに行ったのかな?まあ、アテネがああ言った以上確実に仕事をしてくれる。これで俺も安心して仕事ができる。

 俺はアランドロンの方を向くと言う。

 

「アランドロン、再びさっきの奴らの所に送ってくれ」

 

「はい」

 

 再び真っ二つに割れたアランドロンに俺は吸込まれるかのように転送される。

 行けば確実に睡眠ガスが俺を襲うだろう。

 先ずは睡眠ガスを除去しなければいけない。と成ると手は一つ。弱芭蕉扇で睡眠ガスを吹き飛ばし除去する。これが一番確実かつ効率的だろう。

 ただ、煙を除去するには空気溝、もしくは空気の通り道を作っておく必要がある。

  先ほどアーシアとレイナーレを救出した時の転送先が祭壇だった。

 その祭壇の向かい側に扉があったのが確認している。 

 恐らくあれが外に出る為の扉なのだろう。と成ればやる事は一つ。迅速に扉を開け空気の通り道を確保し弱芭蕉扇で睡眠ガスを吹き飛ばす。これに限る。

 

 俺が転送されてからの行動計画を立てているとついに先ほどの祭壇に転送された。 

 うひゃあ、滅茶苦茶睡眠ガスが充満してんじゃねえか!やべえ、ガスの量が多すぎたか?改良の余地があるようだな。凄く煙たい。真っ白で何も見えねえ。

 

 俺は袖で口と鼻を防ぎ睡眠ガスを吸わないようにする。

 そして、弱芭蕉扇を掴むと思いっきり扇ぐ。弱芭蕉扇から強い風が出て睡眠ガスを吹き飛ばし前方の景色が確認できる。転送されたすぐ前方に大勢の悪魔祓い達と女堕天使が倒れている。そして、その更に奥に扉があった。

 

「よっしゃ、目標を発見」

 

 祭壇から飛び降り何人かの睡眠ガスを吸って寝ている悪魔祓いを踏みつけながらも扉まで走ると俺は扉を開ける。

 これで空気の通り道は確保した。後はこの煙たい睡眠ガスを除去するだけだ。

 扉を開けるまでの間にも俺が吹き飛ばした睡眠ガスがまた充満し始めている。

 まあ、密室で煙を吹き飛ばしたところで一時的に充満を阻害しただけだから充満し始めるのは必然なんだが……何か釈然としない。

 

 再び祭壇に戻ると弱芭蕉扇を握りしめ力強く一振りする。

 弱芭蕉扇が出て睡眠ガスを扉の方に吹き飛ばす。煙は一気に薄まり徐々に景色が見え始める。つっても俺が立っている祭壇の下に悪魔祓い達と女堕天使が二人ネバーランドへご旅行中なだけで何もねえな。祭壇にはアーシアを拘束していた十字架と俺に撃たれたド変態が仰向けに倒れているだけだし……暇だ。

 あれか、全員起きるまで待ってやらなきゃいけない感じか?残念ながら俺はそこまで優しくねえZE☆

 祭壇で寝ているド変態の足を掴むと引きずりながら祭壇を降りる。ゴツンゴツンと祭壇の階段を降りる度にド変態が祭壇の階段に頭をぶつけるが知らん!祭壇を降りた俺はネバーランドヘ集団でご旅行中の大勢の悪魔祓いと女堕天使が寝ている方へド変態をぶん投げる。何人かの悪魔祓いの上にド変態は落ちる。俺はすぐさま幌金縄に命令する。

 

「寝ている奴らを全員縛れ!」

 

 幌金縄はすぐさま俺の腰から離れ蛇のように蛇行しながら全員を縛り上げる。

でも、誰も起きない。まあ、起きたら起きたで睡眠効果が薄いので問題なのだが……

痺れを切らした俺は無から有を創る力でワサビチューブ、カラシチューブを創る。 そして、幌金縄で拘束した悪魔祓いの一人の鼻の穴にカラシチューブとわさびチューブの蓋を取りいつでも出せる用意をするとそれぞれ照準を合わせロックさせる。ゴクリと生唾を飲み込み、一気に悪魔祓いの鼻の穴にわさびチューブとからしチューブを突っ込む。それぞれが照準通りに鼻の穴に入ると一気に鼻の穴にカラシとわさびを押し込む。

 

「ぎゃああああああああ!!!」

 

 流石にこれは堪えたのか悪魔祓いは睡眠ガスの所為でネバーランドヘご旅行中だったのが強制帰還して眼を覚ましかん高い悲鳴を上げる。悲鳴をあげた悪魔祓いの所為で一誠に撃たれたド変態以外ネバーランドから帰還する。

 

「何よ全く五月蠅いな~」

 

 寝ていたゴスロリ服を着た女堕天使が起きる。何か年齢的に少女って感じだな~あの子。

ぞろぞろと起きる悪魔祓い達。もう一人の女堕天使も眼を覚ます。

 

「よお、おはようさーん」

 

「あ、貴様は!!」

 

悪魔祓いの一人が幌金縄拘束されながらも俺を睨み付け敵意をむき出しで食って掛かる。

 

「おう!それでだな「悪魔めが!今すぐこれを解け!滅してくれる!」あんたらに「滅してやる!!」訊きたいことが「さあ、解け!今すぐ解け!!」」

 

……流石の俺も堪忍袋が切れたので

 

「五月蠅え!雑魚が!!」

 

ショルダーホルダーのコルト・パイソンを抜き、ギャースカ喚く悪魔祓いの額に向けて発砲する。銃弾が額に当たり、悪魔祓いは後ろに若干吹っ飛び倒れる。

 

「殺したの?」

 

不安そうに尋ねるゴスロリ服を着た女堕天使。

 

「阿呆か。よく見ろ寝てんだろうが」

 

俺に指摘されゴスロリ服を着た女堕天使が俺が発砲した悪魔祓いを見ると

 

「…寝てる?」

 

幸せそうな顔をして寝る悪魔祓いの姿があった。何か腹立つ。

俺はゴスロリ服を着た女堕天使に悪魔祓いに向けて発砲したコルト・パイソンを見せながら言う。

 

「こいつは麻酔銃でね。恐らく象でも半日もしくは一日は起きねえ代物だ。そこのおっさんが証明品だ」

 

俺はレイナーレ救出の時に発砲したド変態をコルト・パイソンで指さしながら言う。

 

「んなもん使うなよ!!」

 

「そう言えばあん時は2丁コルト・パイソンを使ったんだっけなー」

 

ド変態を見ると静かに寝ている。ただ、胸が動いているので死んではいないみたいだ。

 

「まあ、そんな事よりも「そんな事!?銃で撃ったことがそんな事!?」五月蠅い」

 

俺はコルト・パイソンの銃口を騒ぐ悪魔祓いに向ける。悪魔祓いは銃口を向けられて口を塞ぎ喋るのをやめた。うんうん、お兄ちゃん悪魔祓いさんの理解が早くて助かるよ。余計な銃弾を使わずに済んだからね~。

シーンと静まり返った状況でコホンと咳払いを一つして

 

「は~い、君たちに質問。ここ、君たちの支配地?」

 

うつむく悪魔祓い達。そんな中ボディコンスーツを着た女堕天使が俺の問いに答える。

 

「否、魔王の妹リアス・グレモリーの支配地だ」

 

「ふ~ん、よそ様の地で君達は何をしようとしたの?」

 

「アーシア・アルジェントから神器を抜く様、上から極秘任務が下ったのだ」

 

「ふ~ん、成程ね~。それで神器を抜かれたアーシアはどうなるの?」

 

「死ぬ。神器を抜かれた神器所持者は大概死ぬ」

 

死ぬ!?やべえ。ぎりぎり間に合ったのか。もう少し到着が遅かったらアーシアが死んでたのか。

 

「ふ~ん。……君達さ~、これから自分らがどうなるか想像出来る?」

 

「無論、私達を助けに来て「はい、甘ちゃん」何!?」

 

「あんさ~、良~く考えてみなよ。組織が極秘任務を出すと言う事は表立って主張できないって事じゃん?そんな事は大概末端の人らにやらす。つまり、トカゲの尾っぽ切りって事」

 

俺の指摘に一同が無言と成り静まり返る。こいつ等………全員馬鹿ばかりじゃねえか!!阿呆か、普通こういう事に気付く人が一人位居ても良いような気が済んだけれども。

 

「「「そんな!」」」

 

悪魔祓い達と女堕天使の二人が動揺を隠せないみたいだけれども、まあ追撃と言わんばかりに俺は言う。

 

「ついでに真実を述べるなら恐らくあんたら、この後この土地の管理者に消されるぞ」

 

「「「……」」」

 

全員黙り込みこの現状(クソッタレ)を理解したみたいだな。

 

「んで、他に後一点だけ質問」

 

「何だ?」

 

うわあ、胸元が大きく開いた黒のボディコンスーツを着た女堕天使さんが不機嫌そうな声で反応する。いや、俺が悪いわけじゃねえだろう?まあ、兎に角、今一番気に成ってることを聞いてみよう。このボディコンスーツを着た女堕天使さんが知らなくとも誰かしら知ってる筈だし。

 

「あんさ~、……レイナーレをボコッタの誰よ」

 

「……そこで寝ているドーナシークだ」

 

ボディコンスーツを着た女堕天使さんは、顎でクイッと俺が眠らせたド変態を指す。ふ~ん、このド変態はドーナシークって言うのか。OK.名前を覚えた。後でこいつの処分は被害にあったレイナーレと共に決めるとして今は目の前の悪魔祓い共と堕天使の処分だよな~。

 

「なあ、アンタらは組織の命令に忠実に従っただけなのか?」

 

「そうだ。我らは誇り高き堕天使。尊敬する堕天使総督アザゼル様の為に働く事を生きがいとする。例えそれが極秘裏の仕事、表立って言えなくともそれを忠実に遂行するのみ」

 

フーン、忠実ねえ。良いね、それ。

 

「ハハハ」

 

「何が可笑しい!」

 

ボディコンスーツを着た女堕天使さんは、俺が笑ったことに激高するが。

 

「ハハ、悪い。あんた等最高だわ。うん、組織の歯車としちゃあ上等だわ」

 

決めた。こいつらの処分。

 

「あんた等はこの後、消される」

 

「……」

 

「そこでだ!あんた等に質問に答えてくれたサービスをやろう」

 

「サービスだと?」

 

おお、全員不安そうな眼をするねえ。まあ、当たり前だろうけど。

 

「ああ、サービスだ。あんた等、俺に鞍替えしないか?」

 

「!……我らに組織を裏切れと言うのか!?」

 

「ノンノンノン、そんなナンセンスな事を言ってんじゃねえ。単に捨てられる命を俺が拾おうってわけよ。俺は悪魔だが主らしき者は居るけど主として認めちゃいねえ。あんた等は俺に仕えるだけ。悪魔に成れとか言ってるわけじゃねえ。元の組織を裏切れとか命令する事も一ミクロも思ってもねえから安心しな。単にそんな組織(クソッタレ)を見限って俺に仕えねえかって言ってるだけよ。俺はそんな組織(クソッタレ)みたく平気で仲間を裏切らねえ。そんな最低な人間(クソッタレ)に成りたくねえからよお。まあ、悪魔だが」

 

「……仮にお前に仕えたとして我々の今後はどうなる?」

 

ん~、痛い所を突かれたねえ~。別に何も考えて無かったんだけれどな~。執事やメイドもハヤテやアテネ、グレイフィアにヒルダで間に合ってるしな~。………そうだ。

 

「別に~、あんた等戦闘能力が高そうだから警備会社でも起ち上げて警備員に成って貰おうかと思ってさ」

 

「子供に会社が起ち上げれる訳がない!悪魔祓い達は確かに悪魔を倒す為に戦闘能力

はそこら辺の警備会社の連中に比べたら高いだろうが」

 

「んじゃあ、俺が会社を立ち上げたら従業員に成ってくれる?」

 

「出来たら成ってやるさ。どの道我らに後は無い」

 

「へえ、交渉成立」

 

俺はニヤリと笑いポケットから携帯電話を取り出す。

そして、ある所に電話を掛ける。

幾つかのコール音の後に相手は出た。

 

『はい、こちら兵藤です』

 

『あ、グレイフィア。ギル、居る?』

 

『はい、こちらにいらっしゃいますが』

 

『ギルと代わって!』

 

『分かりました。暫しお待ちください』

 

『どうした一誠。ベル坊がお前を待っておるぞ』

 

『あ、あんさーギル。俺会社を起ち上げたいんだけれども』

 

『フム、起業か。会社起こすとなると資本金が必要か。まあ、10億位あれば良かろ

う。更に必要ならば申せ。金は一誠、お前の口座に振り込んでおく』

 

『うん、ありがとう。10億貰っても大丈夫なの?』

 

『はした金に過ぎん』

 

『ありがとうね』

 

『そんな事よりも早く帰ってきてやれ』

 

『あ、うん、もうすぐ帰るよ』

 

俺は電話を切ると直ぐに悪魔祓い達や女堕天使の方を向くという。

 

「会社を起業するための資本金を確保したぞ。約束通りこれであんた等俺の部下、従業員な」

 

「な!あまりにも速すぎる。それに資本金がはした金ではすぐに潰れるぞ」

 

ボディコンスーツを着た女堕天使さんは、そう言うが

 

「あ~、うん、確かにはした金かもしんねえな」

 

「……起業するための資本金は幾らだ?」

 

「10億」

 

10億と聞いた瞬間にブッと噴き出す悪魔祓い達と女堕天使二人。

 

「「「 10 億 !!!」」」

 

「うん、そう、10億。やっぱ、ギルが言った通りはした金かな?う~ん、それじゃあどん位金かけりゃあ良いんだ?起業の相場が解んねえ」

 

「いやいや、普通に十分すぎるだろ!」

 

ボディコンスーツを着た女堕天使さんは、大きく眼を見開きながらおっしゃるが

 

「そう?」

 

やはり起業の際の資本金相場はこの位で上等なのだろうか?

まあ、何はともあれタダでGEBOKUS GET。

 

「!」

 

コツンコツンと俺が換気の為に開いた扉の向こうから足音がし、人がこっちに向かって来る気配を感じ俺はショルダーホルスターに収めている銃、コルト・パイソン2丁を抜くと撃鉄を親指で起こし、引き金に指をかけ扉のすぐ隣の壁に入って来る侵入者から見えないように隠れる。

足音はどんどんこちらに近付き、遂に扉の入り口に来た。

ゴクリと唾を飲み、息を殺す。

侵入者が扉の中に入って来ると同時にすぐ隣の隠れていた壁からコルト・パイソンを侵入者の頭に突きつける。

 

「動くな!」

 

俺は侵入者に向かって言う。コルト・パイソンの照準は紅のような髪の頭……紅の髪?

ふと、侵入者の顔を見ると

 

「リアス・グレモリー」

 

オカルト研究部の部長、リアス・グレモリーだった。

 

「部長!」

 

声と共に扉の中に入ってきたのはオカルト研究部で俺以外唯一の男子生徒、木場だった。木場は持っている剣を俺に向ける。

 

「おいおい、木場あ~、銃刀法違反だぜ」

 

俺は木場に注意をするが木場は

 

「君が言えた事じゃないだろ」

 

と呆れ顔で剣を収めながら言う。

 

俺はコルト・パイソンをショルダーホルスターに収めながら尋ねる。

 

「んで、何であんた等ここに居んの?」

 

俺の問いにリアス・グレモリーは一歩出ると答える。

 

「ここは私の縄張りよ!何名かの堕天使が私の縄張りに侵入して来たので堕天使側に

問い合わせてみたけれども侵入しろ等と言う命令は出してないそうよ。だから、排除しに来たのよ!」

 

立ち退きじゃなくて排除かよ……まあ、侵入者を処罰しなきゃ他者に示しが付かねえのかもしんねえなあ。でも、排除とは物騒だな~。

 

「ほ~ん。こいつ等を始末しに来たと」

 

俺はその場から横にずれて背後で拘束している悪魔祓い達と堕天使をリアス・グレモリーに見せる。

気まずくなったのかうつむく悪魔祓い達と堕天使2名+寝ている堕天使1名と悪魔祓い1名。

しかし、俺は再び拘束した悪魔祓い達や堕天使とリアス・グレモリーの間に割って入り立ち塞がる。

 

「リアス先輩よお。あんた等の出番は無いぞ。もう、こいつ等は俺の手下に成ったんだからよお。今更後からノコノコ出て来て手柄を横取りする…なんて真似は、しねえよなあ?」

 

「……」

 

俺の指摘に無言と成るリアス・グレモリー。

 

「し ね え よ な あ !!」

 

再度大きな声で尋ねる。やはり、こう言う時は大声で尋ねるのが一番効果的だ。はたから見たら恐喝に見えるかもしれねえが人命救助が最優先だ!

リアス先輩は暫し考える素振りを見せて暫くすると口を開いた。

 

「ああ!もう解ったわよ!!でも、良い事!?貴方は私の眷属に戻る、これが条件よ」

 

「OK.契約成立」

 

リアス・グレモリーに踵を返し拘束している悪魔祓い達と堕天使に向かって声高らかに宣言する。

 

「今、この時より契約は成立した。汝らは我のもの。我は汝らの為に!汝らは我の為に付き従え!!汝らを脅かす敵を我は汝らの剣と成りて切り捨てよう!我と共に生きよ!!」

 

悪魔祓い達と堕天使達(寝ている2名を除いて)は眼が生き生きと輝き始め歓喜の声をあげる。

喜びの為自然と笑みが出て幸せそうにしている。

それもそうだろう。もう少しで死ぬ所だったのだから生き残る事が出来て喜びの為自然と笑みが零れるのは当然だろう。

 

「カリスマ性があるわね、貴方」

 

俺の背後にいるリアス・グレモリーが嘆息しながら言う。

これで今回の1件は万事全て解決!

こいつ等の寝床は、ギルにお願いして英雄王の宝にでも暫く住まわせて貰おう。

俺は拘束している悪魔祓いと堕天使達の傍で待機しているアランドロンに向かって命令する

 

「アランドロン、転送準備」

 

「はい」

 

クルリと木場の方を向くと俺は安全ピンの外れた睡眠ガスグレネードを持ちレバーを外すと

 

「ほれ、プ レ ゼ ン ト !!」

 

木場の方に投げる。

 

「………え!?」

 

間抜けな声を出す木場。俺が投げた睡眠ガスグレネードは木場の手に落ちると睡眠ガスを噴射し始める。

 

「さっきは良くも俺に剣を向けたな。ごらあ!!」

 

黙々と睡眠ガスを出し木場を眠らせた睡眠ガスグレネード。

木場は睡眠ガスを吸ったせいで後ろに倒れて寝ていやがる。

 

「アランドロン、俺と悪魔祓いと堕天使達全員を俺の家の前まで転送だ!」

 

「はい」

 

睡眠ガスグレネードが黙々と煙を出して周囲が見えなくなる中アランドロンは俺と悪魔祓い、堕天使達をいつも通り体が縦に真っ二つに割れながら転送する。転送途中、リアス先輩と姫島先輩が咳き込む音が聞こえたが問題ないだろう。だって、ガスの中身は全身麻酔薬だし。

……うん、大丈夫だろう。

 

 

 

んなこんなで俺ん家の前に転送された俺とその他諸々なのだが、さすがに拘束しなくてももう良いかな。

 

「幌金縄、拘束解除し戻れ」

 

拘束していた幌金縄は、命令を聞くとスルスルと一人で悪魔祓いと堕天使達の拘束を解除する。拘束を解除した幌金縄は蛇行しながら俺の所に来ると俺の脚を軸にして蛇のように螺旋に登り腰に巻きつく。

 

「お疲れ様」

 

腰に巻きついた幌金縄を撫でながら悪魔祓いと堕天使達に近づく。

 

「ちょっと待っててね」

 

それだけ言うと俺は自宅に向かって走っていく。

門を抜け玄関まで少し距離のある道を走り玄関の扉の前につくと扉を開ける。

 

「ただいま~」

 

「遅かったではないか」

 

玄関の扉を開けるとベル坊を抱っこしているギルが迎えてくれる。

 

「ごめん!ギル、ベルの面倒を見てくれてありがとう」

 

「礼には及ばぬ。それよりも可愛がってやれ」

 

「うん」

 

ベルを渡されクシャクシャとベルの頭を撫でる。

 

「ダ~」

 

嬉しそうに喜びの声を上げるベルを見ていてほっこりするな~。

やはり、家族というのは良いものだ。

 

「あ、そうだ!ギル、お願いがあるんだけど」

 

「何だ?金か??」

 

「あ、いや、まあ金で解決は出来るんだけれども暫く英雄王の宝に人を泊めてあげて欲しいんだ」

 

「ふむ、良かろう。して、期間は何時までだ?」

 

「う~ん、会社を起ち上げて一緒に会社の寮を作ろうと思っているからそれまでかな~」

 

「部屋は余っているから構わんぞ」

 

「うん、ありがとう」

 

玄関で靴を脱ぎベルを抱っこして2階にある自室の扉を開け中に入るとアテネが部屋で待機していた。ベッドでぐっすりと寝ているアーシアとレイナーレ。

アテネは俺が扉を開ける音で気付いたのかこちらを向いている。

 

「お帰りなさいませ」

 

「うん、ただいま。それで、二人の様子はどう?」

 

「はい、怪我の治療はしましたので後は意識を取り戻すのみかと」

 

「そう、分かった。ありがとうね、もう下がって良いよ」

 

「はい」

 

アテネは扉まで行くとペコリと一回俺にお辞儀をして退出していった。

俺がレイナーレとアーシアが寝ているベッドに近づくと腕の中にいるベル坊がアーシアを心配そうに見ている。

 

「ベル、心配すんな。アーシアは気を失っているだけだから直に目を覚ます」

ベルの頭を優しく撫でると

 

「う~ん、ほえ?」

 

アーシアが眼を覚ました。寝ぼけ眼で天井を見て上半身を起こし周囲を見渡す。

 

「ダ~ブ!」

 

ベルもアーシアが目を覚ました姿を見て嬉しそうにしている。

 

「ほらな、ベル坊。アーシアが復活しただろ」

 

「一誠さん?」

 

「おはようアーシア」

 

 

「!そう言えばレイナーレ様は!?」

 

勢いよくベッドから出ようとするアーシアを止める。

 

「ほら、隣で寝ているから静かにしてあげな」

 

アーシアが俺に言われ視線を隣に向けると同時にレイナーレの目が開いた。

体を起こそうとするが痛みが走ったのかベッドに倒れるレイナーレ。

 

「ったく、怪我人なんだから大人しくしとけよ」

 

「……一誠君。ここは?」

 

「俺の家、ついでに俺の自室だ」

 

「私は」

 

「俺が救出してお前とアーシアをここに連れて来た」

 

「そう。……!部下達は!?」

 

痛みを堪えながらも上半身を起こすレイナーレ。

ったく。どうしようもないバカが付くほどのお人好しも考え物だな。

 

「アーシア、ベルの面倒を暫く見ていてくれ」

 

ベル坊をアーシアに任せレイナーレの手を引き体を引き起こすと

 

「ほら、部下の所に行くぞ」

 

肩に手を置き体を支えてやりながら自室を出る。

階段を降り、廊下を渡り玄関を抜けて外に出る。

門を抜け俺とレイナーレの視線に移ったのは俺の部下となった悪魔祓いと堕天使達。いつの間にか睡眠効果が切れたのかあの眠らせた悪魔祓いとド変態も起きていた。

皆レイナーレを見ると視線をそらし気まずそうな表情を浮かべる。

 

「こいつ等は俺の部下に成った。簡潔に状況説明するとレイナーレ、お前が気を失った後こいつ等と一騒動起こしてこいつ等は俺に負けた。んで、こいつ等に現状を教えてやってこいつ等の死ぬ命を部下に成る対価として俺が救ったってのが現状だ。あそこの男の堕天使と悪魔祓い一人の意見は聞いて無いが他全員は俺の部下に成った。お前を傷付けた男堕天使の処罰はお前に任せる。お前はどうする?どうしたい?」

 

「私は……ドーナシークを許したい」

 

「……お前を傷付けたのに、か?」

 

俺の問いにレイナーレは首を縦に振り肯定の意を示す。

 

「ええ」

 

「……そうか」

 

レイナーレ、やっぱりお前は優しいな。

だからこそ

 

「レイナーレ、ケジメだけはつけようか」

 

俺は腰に装備している方式・法則殺しの剣(ルール・ブレイカー)を鞘から抜く。

 

「……あの時の清算をするのね」

 

「…ああ」

 

あの時、俺を殺した時の事を言っている。

俺は方式・法則殺しの剣(ルール・ブレイカー)をレイナーレに向け構える。そして、

 

「さようなら。堕天使レイナーレ」

 

一気に踏み込みレイナーレに剣を突き刺す。

方式・法則殺しの剣(ルール・ブレイカー)の剣先はレイナーレの心臓をやすやすと貫いた。

 

「「「レイナーレ様!!」」」

悪魔祓いと堕天使達が驚きの声を上げる。

 

「この者が堕天使であることを拒絶するぶち壊せ!方式・法則殺しの剣(ルール・

ブレイカー)!!」

 

【break】

 

剣から声が発せられ剣を抜くと

 

「!レイナーレ様、そのお姿は」

 

ゴスロリ服を着た女堕天使が再び驚きの声を上げる。

何故なら

 

「え!?」

 

剣を突き刺した箇所から出血はしておらず、代わりに黒い翼だった羽は純白のような白さと成り、頭上には天使のような光の輪っかが現れ、まさに天使の姿となったのだから。

レイナーレ自身も驚きの声を上げている。

「堕天使レイナーレは死んだ。お前はレイ、レイナーレの文字を取って天使 レイとして生きろ。それがお前の贖罪だ」

レイナーレは眼に涙を浮かべ頷く。

 

「はい」

 

「……俺を恨みたくば怨め、憎んでくれても構わない。だが、俺はお前に相応しいと思う道を示した。お前が道を踏み外そうと俺が正そう」

 

「恨みはしないわ。ありがとう一誠君」

 

レイナーレは俺の胸に倒れこむようにバランスを崩した。おそらく、怪我が治って無いからだろう。

俺の胸に顔を埋めるレイナーレ。彼女の顔が当たっている部分から濡れる感覚がする。

ただ、ありがとう。ありがとう。と小さい声で聞こえる彼女の声に俺は彼女を優しく抱きしめる事しか出来ない。

暫くその状態が続いたが俺の胸から顔を上げたレイナーレの表情はとても活き活きとしていた。

 

「良い顔に成ったじゃねえか。お前らしい良い顔に成ったな。……とても綺麗だ」

 

「フフ、ありがとう一誠君。それとね」

 

うつむくレイ。一体どうしたんだ?

 

「あん?」

 

レイに近づくと行き成り胸倉を掴まれ、レイの顔が近くなる。そして、俺の唇に何かがふれている。と言うよりも何かが当たっている。

(え!?ちょっ、何!?なん何だ!?)

状況を把握するまでに暫し時間が掛かった。そして、全てを把握した。俺の唇に当たっているのはレイ、つまりレイナーレの唇。と言う事は………俺はレイ、レイナーレとキスをしたのだ!

 

「キッス、キッス!」

 

「ひょおおお!」

 

「レイナーレ様。いや、レイ様大胆!」

 

周りでは悪魔祓いや女堕天使達が騒ぎ立てている。つーか、あいつ等!

俺の唇から唇を離したレイは顔を真っ赤にしながら。

 

「お礼なんだけど……嫌だったかな?」

 

上目使いで聞いてくる。

ここは

 

「嫌じゃ…ない」

 

うん、俺自身の気持ちなんて解んないが嫌では無かった。

 

「そう、ありがとうね」

 

なんて言いながらレイは俺から二、三歩離れるとクルリとその場で一回転する。

 

「フフ、良かった」

 

レイは満面の笑みを浮かべた。

その笑みはまさに天使の微笑み。

周りの悪魔祓いや女堕天使達からは「「「アンコール!アンコール!」」」との俺とレイのキスのアンコールをねだる声がドンドン広まっている。あいつ等、絶対後で後悔させてやる!

レイも「ええ~!」と恥ずかしそうにしているし。うん、ここいらで辞めさせよう。

パンパンと手を叩きながら皆の意識を注目させると注意をする。

 

「はいはい、もうお終いだ」

 

「「「ええ~!!」」」

 

全員落胆をしながらブーブーと不満を述べ始める。

 

「ここで終わりは無いだろ~」

 

「そーだそーだ!」

 

「キス!キス!キス!キス!」

 

こいつ等は全員餓鬼か!?何だよキス!キス!キス!キス!って。良い歳こいてんだから少しは成長しろよな!

 

「ええと、それじゃあ」

 

と言いながらレイは顔を真っ赤にしながら俺の方に近付いて来る。

 

「あ、あの、レイさん!?」

 

戸惑う俺など知った事か!と言わんばかりにレイの顔はどんどん近付いてきてレイの唇が俺の唇に当たる寸前

 

「はうう!レイナーレ様ズルいです!ズッコイです!!私だって一誠さんとキスします!!」

 

アーシアの声が俺の背後からして俺の背に何かが乗った。

うん、言わずとも声で分かる。

 

「あ、あの~、アーシアちゃん?」

 

顔だけ背に乗っているアーシアに向けるといつの間にか俺の自室から出てきたアーシアちゃんがプッと頬を膨らませている可愛らしいお姿が。

しかも、アーシアの背にベル坊がしがみ付いているプリティーコンボ。

前門にレイ、後門にアーシア+ベル坊という状況。

他の奴らニヤニヤしてやがるし。しかも、レイをぼこりやがったドーナシークとか言う男堕天使もニヤニヤしてやがる。滅茶苦茶腹が立つ~。

しかし、「この状況を何とかしなければ!もし、他の奴に見つかったりでもしたら」

 

「ほう!見つかったりしたらどうなるのだ?」

 

どうやら思っていたことを口に出してしまっていたようだ。だが、そんな事は問題ではない。問題なのはその絶対零度を思わせるような声を発した人物だ。俺はその声を聴き絶望した。

 

「ヒ、ヒルダさん!」

 

「女をたぶらかすとは……死ねドブ男!」

 

俺はここにいては危ないと直感が告げたので悪魔の羽をすぐさま広げ上空に逃げた。俺の背にアーシアとベル坊がいるのでアーシアをお姫様抱っこしてベル坊共々俺の腕にいて貰う。

レイも天使の翼を広げ俺と共に上空へと避難する。

視線を地面に向けると俺の居た所に剣が振るわれておりパックリと地面がヒルダによって斬られていた。

ヒルダは上空にいる俺を見ると舌打ちをして

 

「アランドロン!」

 

アランドロンを呼ぶ。アランドロンがヒルダの前に現れると真っ二つに割れてヒルダを転送する。

…これは拙い。非常に拙い!アランドロンは優秀な次元転送悪魔だ。何処にヒルダを転送するかわからない。

 

「死ね!ドブ男!!」

 

上空からヒルダの声がし、スグサマ右に旋回しようとするが俺が避けるとレイに当たる可能性があった。

 

「ああ、もう!」

 

面倒くさいのでレイもまとめてお姫様抱っこしてヒルダの上空からの突きを回避する。一本の矢となったヒルダはそのまま地面へと落ちて行った。

 

「大丈夫なのでしょうか?」

 

土煙をあげてヒルダが落下した地点を心配そうに見つめるアーシアがそう漏らす。

 

「あいつなら大丈夫だよ。うん、あん位で死ぬような可愛げのある奴じゃ無いから」

 

少なくともあいつのベル坊への忠誠心と強さは買っているつもりだ。

土煙の中で黒い球体が出てきた。ユラユラと不気味にユラメクそれは見た事があった。といっても、漫画の中で、だ。

 

「魔言召喚か!」

 

思わず苦虫を噛みしめた表情と成ってしまう。

魔言召喚…剣に魔力を集中させて攻撃する。衝撃波として放つことも可能なヒルダの技。

俺はその日、日が暮れるまでヒルダの攻撃を避ける羽目になった。

セイバーとの修業に何時までも来なかった俺を探しにセイバーが来ると、レイとアーシアをお姫様抱っこして逃げ回る俺を見て参戦。

振るわれるセイバーの剣とヒルダの剣を命からがら逃げた。

 

一騒動治まった後にセイバーが参戦した辺りで俺が死ぬか生き残るかを賭けていた何名かの悪魔祓いとドーナシークをまっさt……OHANASHIして堕天使を全員法則・方式殺しの剣(ルール・ブレイカー)で天使にした。

1週間後に白兄の手助けを借りながら警備会社 AUOを設立。

後に政治家のボディーガードをする事に成るとは思ってもみなかった。

レイの肩書は社長である俺の秘書。ボディコンスーツを着ていた元堕天使カラワーナは窓口業をして貰い、後日分かった事なのだが意外とスーツ姿が似合っていた。俺もあまりにも似合っていた事に驚いて凝視してしまいレイに強く頬を引っ張られた。俺が冤罪で刑務所にぶち込んだ事のある元堕天使ドーナシークは、悪魔祓い達と一緒に警護の依頼が無い時は戦闘訓練。日々汗を流して貰っている。ゴスロリ服を着た少女 元堕天使のミッテルトは見た目通り未成年だったらしくあの見た目で高2と言う事だったので駒王学園に転入。俺の隣のクラスに転入してきた。

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