上里友海は勇者である 作:水甲
牡丹SIDE
あの大規模侵攻にて夏凛おばさま以外全員満開を使用し、後遺症が現れていた。戦いに勝利はしたものの、私達の目的は……
「まぁ気にする必要はないんじゃないの?」
「ですが……」
いち早く退院できた私、赤嶺さんは部室で、みんなを助けられなかったこと話していた。
「あの邪神が言うには私達は悲しい運命を変えるためにここに来てる。だけど今回の戦いが私達がやるべきこととつながっているのかしら」
「それは……」
「お二人ともここにいましたか」
部室の扉の前に星海さんがいた。彼女は椅子に座りあることを告げた。
「あなた方は今回の戦いについて気にしているみたいですね」
「は、はい……特に……」
私はこの場にいない友海のことが気になっていた。こういう時人一倍気にしてしまうタイプだ。
後悔し続けていなければいいけど……
「まぁ友海のことは牡丹がどうにかするとして、星海。あなたは今回の戦いについてどう思う?」
「……はっきり言うとあなた方のやるべきことの一つだったかもしれません。もしかすると誰も満開しなければ、あなた達の目的である悲しい運命に向かうことはなかったかもしれませんね」
「そ、それは……そうかもしれませんけど……」
「ですが牡丹さん、貴方はこれから起きることを分かっているのでしょう。でしたら悔やんでいる場合じゃありませんね」
そうだ。私と友海にはこれから起きることが分かっている。いや分かっていると言うよりかは聞かされている。
お母様がやるかもしれないこと……友奈おばさまが背負うこと……
「それだったらいいじゃないですか。まだあなた達にはチャンスが有るのですから」
「はい」
「まぁなるようにしかならないから、仕方ないわね。とりあえず今は……」
「はい、私、友海のところに行ってきます」
私は急いで部室から出ていくのであった。
「手がかかる子ね」
「そんな貴方は彼女たちのことを一番心配してますもんね」
「……そ、それはどうかしらね」
「隠さなくてもいいですよ。分かっていますから」
「全く……上里家特有なのかしら。そういうことがわかるのは……」
「さぁて、それはどうでしょうね」
私は家に戻り、友海の部屋をノックし続けた。
「友海!?落ち込んでるところゴメンね。ただ、これだけは言わせて……私達は確かに失敗したけど、まだチャンスは有るから……」
必死に呼びかけるけど、返事はない。私は更に続けた
「助けられなかった。助けられなかったけど………思い出して、師匠の教えを……」
「「師匠の教え一つ、どんなに失敗を繰り返しても、成功するまであきらめない!!」」
めぐみんさんとゆんゆん先生が一緒に考えた教えを言ったけど、何故か私の後ろから重なって聞こえた。振り向くとそこには友海が苦笑いを浮かべていた。
「え、えっと……おかえり。牡丹」
「ゆ、友海……いつから……」
「おトイレ行ってたんだけど……えっと、あと全部聞こえてたよ」
「うぅ……」
まさか部屋の外にいるなんて……思いっきり恥ずかしくなった。
「だ、大丈夫だよ。嬉しかったからね。牡丹が心配してくれたこと」
「でも……」
「それにまだ私達は頑張れるチャンスがあるんだよね」
「う、うん……まだある。知ってるよね。これからのこと」
「私達なら変えられるはずだから……だって私達は」
「うん、大親友だもんね」
私達はハイタッチをするのであった。
良かった。友海は落ち込んでいなかった。強くなったね。友海
ただ私はあることが気になっていた。悲しい運命というのは一体どのことなのだろうかを……
とある世界
彼の帰りが遅い。何かあったのだろうか?もしかして何かしらの事故に巻き込まれたのか?
それだったら迎えに行ったほうがいいのか……
「ただいま。千景さん」
「おかえり……遅かったけどなにかあったの?」
「遅い?いえ、いつもどおりの時間ですけど……」
私は彼の言葉を遮るように抱きついた。
「どうしたんですか?千景さんから抱きつくなんて」
「何だかすごく甘えたくなって……だからかな?あなたが帰ってくるのがすごく待ち遠しかったの」
「そうですか。すごく嬉しいです」
私は目を閉じると彼は私にキスをしてくれた。
「「「……………」」」
「って書いてあったよ~」
「桔梗くんのご先祖様、すごい幸せだったんだね」
「というかあっちの世界から持ち帰り忘れたものを何で園子が持ってるんだよ」
あの世界で天の神が送った日記が今になって届いたのはいいけど、どうして園子のところに持ってきたんだよ
「天ちゃん曰くカイちゃんと私の家は天ちゃんが着やすい場所なんだって」
「何だかすごい日記を見て、この人達に申し訳ないけど……桔梗くん、負けないくらい愛してね」
「あぁ、わかってるよ」
「「「いや、おかしい(です)」」」
風先輩、夏凛、樹の三人が同時にツッコミを入れていた。一体何がおかしいんだ?
「あの二人のいちゃいちゃはご先祖様が関係してるのね」
「というか、どんだけよ。どんだけ受け継いでるのよ!?」
「何だか桔梗さんをどうにかするよりも、過去に行ってこの人たちにいちゃつかないようにって行ったほうがいいのでは?」
「そうね。天の神に頼んで過去に行けるようにしてもらいましょう」
一体この三人はどうしたんだ?
本当に本編を書くよりもおまけのほうが楽しくかけている自分がいて、不安でしょうがないです