上里友海は勇者である   作:水甲

23 / 26
22 滅びゆくもの

牡丹SIDE

 

蒼くんに連れてこられた場所は、英霊碑がある場所だった。蒼くんは人間体に戻ると、膝を付いていた。

 

「かはっ、邪神め……」

 

「蒼くん、大丈夫?」

 

「何とかな……」

 

蒼くんは痛みに耐える中、私達の所に星海さんが駆けつけてきた。

 

「みなさん!?」

 

「星海、あんたどうしてここに……」

 

「蒼くんにここに避難するように言われて……皆さんの様子を見る限り、やっぱり邪神が」

 

「あの邪神は何なのよ。友海を使って何をするつもりなの?」

 

夏凛おばさまがそう言う中、星海さんは目をつむり、あることを語りだした。

 

「邪神は例外の力を使い、自身の力を強くしようとしています」

 

「力を強く……強くしてどうするつもりかしら?」

 

「神樹様は邪神はこの世界だけではなく、全ての平行世界を支配するつもりです。そのために自身の司る悲しみと絶望をかき集めています。そしてより大きな絶望を食らうために……」

 

「友海ちゃんを利用したの?」

 

「そんなのひどいです……」

 

「私達はまんまと騙されたみたいね」

 

みんなが怒っている中、持っている端末から今までよりも大きな警報が鳴り響いた。

 

「これって……」

 

「邪神の目的を阻止するために天の神が動き出した」

 

蒼くんがそういった瞬間、壁の外から巨大な何かが現れた。あれは天の神が作り出したシステム?ううん、こっちの世界だとあれが天の神……

 

そしてその先には黒い何かがいた。あれは邪神と友海?すると邪神の声が響き渡った。

 

『天の神か。私を排除するみたいね』

 

天の神からまばゆい光が放たれた瞬間、邪神を包み込んでいった。そうだ、同じ神でも天の神ならきっと邪神を……

 

「やったのか?」

 

『ふふ、その程度の攻撃……前の私なら一撃でやられただろうけど……私を崇拝するものたちの絶望を……そしてこの子の絶望を食らった私には効かないわよ』

 

邪神は無傷だった。そして手を上に掲げた瞬間、黒い閃光が天の神を撃ち抜いた。

 

「天の神が……倒された……」

 

『天の神、吸収させてもらうわよ』

 

邪神の中に天の神が吸い込まれていき、邪神はみるみるうちに禍々しい姿に変わり、胸の中心には友海が飲み込まれそうになった。

 

「友海!?」

 

『あははは、あとは神樹。あなたを食らうだけでこの世界は私のものよ』

 

邪神の声が響き渡る中、私達は………

 

「あんなの……倒せるの?」

 

風おばさまがつぶやく中、友奈おばさまは勇者の姿に変わった。

 

「なるべく諦めない!!友海ちゃんを助け出して、みんなで力を合わせればきっとなんとかなる」

 

こんな時でもおばさまは……

私は立ち上がり、勇者に変わった。

 

「そうです。私たちは勇者部五箇条が今でも心の支えになっています。きっとなんとかなる。なせば大抵なんとかなる」

 

私と友奈おばさまが顔を見合わせ、笑顔になるのであった。

 

「あんた達……まったくさっきまで絶望していた私が馬鹿だったわ」

 

「意外ね。風がそんな風になるなんてね」

 

「でもまだ世界を救う方法があります」

 

「きっとなんとかなるはず」

 

「私達はいつだって諦めなかったよね~ミノさん、見ててね。世界を救ってみせるから」

 

「あの子を救って、この世界を救う……やってみせる」

 

みんなが決意をする中、星海さんと蒼くんは……

 

「みなさん、信じています。この世界を救うって、みんなが笑顔で戻ってくるって」

 

「お前たち……僕も最後まで諦める訳にはいかないよな」

 

蒼くんも立ち上がり、私達の隣に並び立った。

 

「それじゃ勇者部全員出撃よ!!」

 

『おぉーーーーーーーーーーーー!!』

 

みんなが決意を秘め、樹海へと入るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女神の間

 

「それじゃ頼んだわよ。境界の勇者、女神の勇者、そして守護の勇者」

 

天の神が僕らに向かってそう告げた。

 

「さぁ、邪神とかいうのをぶっ潰すぞ」

 

「いや、二度と復活できないくらいにボコボコにしてやる」

 

「あ、あの、ノリについて来れないんだけど……」

 

『頑張ってください。蕾。それにしても海』

 

「何だよ?」

 

『貴方は……いいえ、きっと必要なのね』

 

サンチョ……ヒメノさんはあるものをみて何かをいいかけるのであった。そりゃ必要だからな。何せ……

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。