極限の名を冠するIS   作:赤枠改

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めちゃくちゃ遅くなったにも関わらず話が進んでいません。
申し訳ないです…






第4話 天災と再開?

「織斑先生、俺のことを調べてくれませんか…?」

 

 

 

その言葉を受け織斑先生は少し悩んだ様子だったが

 

「わかった。これは普通ではないと私も思う」

「じゃあ!」

「だがその前に確認したいことがある。お前に覚悟はあるか?」

 

覚悟…そんなものは調べてくれと言ったときから決まってる。

 

「覚悟ならあります。このままISに乗っても記憶がないままならいっそ乗れなくなる方がマシです」

「…すまん愚問だったか。」

「いえ確認は大事なことですから気にしないでください」

「そうか、だがその覚悟は忘れるなよ?お前に会わせたい奴がいるがそいつはブッ飛んでるなんてものじゃないからな」

「一体どんな人に会わせる気なんですか…?」

「一言で言うとISの開発者だ」

 

なるほどISの開発者か、IS関連だからその分野の人の力を借りれば何かわかるかもしれない

でもブッ飛んでるのはちょっと不安なんですがそれは…

と織斑先生はケータイを取り出し俺に会わせたい人に電話をかけた。

…すると何処からか着信音が鳴る

ん?俺のケータイかな?それにしてもすごいタイミングだな、と自分のケータイを見るが俺のではなかった。

では誰?と思っていたらピッと電話に出る音が聞こえた。

 

「もすもすひねもすぅ。わたし束さん。今生徒指導室の前にいるの」

 

生徒指導室の外から女性の声が聞こえてきた。

なんかメリーさんの電話みたいなことを言ってる

こわいから誰か注意して…

てか会わせたい人ってもしかしてこのメリーさん的なことをやってる人!?

 

「…はぁ」

 

織斑先生がでかいため息をついたぞ…

もしや俺に会わせたい人っていつもこんな調子なのかな?

織斑先生が諦めたような顔をして生徒指導室のドアを開けた。

すると声の主と思われる女性が立っていた。

頭にうさ耳を着けていて不思議の国のアリスのアリスが着ていたドレスっぽいのを着ていた

あとでかい…てか待てこの人どっかで見たような?

 

「やっほー!みんなのアイドル、束さんだよー♪」

「束、いつからそこにいた?」

「もーちーちゃんってば感動の再会なのに冷たいなー、そんなところも好きだけどね!」

「いいから答えろ」

 

ひぇ…

織斑先生こっちに向けてないのにプレッシャーが半端ないんですが…

そんなプレッシャーをぶつけられてもけろっとしてる束?さん

すごいな、こっちは息が詰まりそうなのに…

 

「ちーちゃんの『これを見て思ったことを素直に言ってほしい』ってところかな?」

 

最初からじゃないか…

 

「最初からじゃないか…」

 

織斑先生も困惑してるよ…

 

「そんなことよりちーちゃん!ハグさせてハグ!」

「ダメだ」

「なんでさ!いつもならハグさせてくれるのに!」

「一度もハグさせたことなどないはずだがな?」

「ちきしょう!なら実力行使だ!とぉ!」

「ふん!」

 

織斑先生にハグを要求したが却下され、それでもめげずに織斑先生に飛びつこうとしたが織斑先生の片手で頭を鷲掴みにされてハグできなかった

えっ人の頭鷲掴みってやばくね?

 

「束、私の言いたいことがわかるか?」

「もちろん!『愛してる束』でしょ!」

 

そう言った途端、織斑先生の手に力が入る

 

メキョメキョメキョメキョメキョメキョメキョメキョメキョ‼

 

ちょっと待ってちょっと待って!!??

人の体から出しちゃいけない音が出ていませんか!?

死んじゃう!あの人死んじゃう!!

実際「オガァァァァ!!?」って女性が発していい声じゃない声出しちゃってるよ!?

た、助けなきゃ!

 

「おおおお織斑先生、そそその辺にしといた方が…」

「…命拾いしたな束」

 

そう言い織斑先生は鷲掴みしてた手を離した

そしたら死にそうになってた人はそのまま頭を抱えて蹲ってしまった…大丈夫かな?

それと今後織斑先生は怒らせないようにしよう…

もしあれを喰らったら俺確実に死んじゃうよ…

てかあの強烈な出席簿はあれはあれで拘束具だったのか?

いや手加減してたのか?…手加減ってなんだっけ?

 

「まさかこんな俗物に心配されるとは束さんも落ちたものだね」

「ぞ、俗物…」

 

なんとか助けてあげたのに罵られた

いや別にお礼が欲しくて助けたわけじゃないけどいきなり罵らるのは心に来ますね…

 

「その辺にしとけ束」

「…ちーちゃんがそう言うなら我慢するよ。まぁ束さんもお前のことは気になっていたからね」

「お前が他人に興味を持つとは珍しいな?」

「まーねー」

 

織斑先生が言うにはこの人は他人に興味はないのか…

とジーッとこの人を見ていたら…あっ思い出した!

この人元祖ISの開発者の“篠ノ之束”博士だ!?

確かISを発表したあと日本の研究所でISを作ってたはずだけどISの心臓とも呼べるISコアを467個を作ったところで謎の失踪を遂げた人。

ISコアの謎は深くこの人しか作れなくて、IS自体の数が増えないからか全国で指名手配されてるんだっけ…

天才だけどやることが色々とぶっとんでいるからか呼ばれた名が『天災』…

てかなんでこんな人がこんなところに!?

 

「その顔を見るに束さんのことを思い出したようだね?あの日以来だね」

「はい、思いだしまし…へ?」

 

えっあの日以来?

篠ノ之博士とは初対面のはずだけど…どういうことだ?

 

「まさか覚えてないの?」

「は、はい…」

 

さすがに篠ノ之博士と会っていたら忘れないと思うんだけどなぁ…

まさかまた記憶喪失?憧れのIS開発者と会ってたのに忘れてるなんて…

 

「じゃあ記憶をなくす条件はISに触るってことじゃないのか…」

 

ぶつぶつと博士は何か考えてしまったが

 

「おい待て束、あの日以来とはなんだ?」

 

と織斑先生が俺の聞きたいことを代弁してくれた

 

「えっとね、男性IS適正者ってことでこいつ拉致しようとしたの」

「「はぁ!?」」

 

衝撃の事実、俺拉致されかけてた

 

「まさかとは思うが一夏にもそんなことをしようとしたのか?」

「いっくんは確かに男性適正者だけどそんなことしたら箒ちゃんが悲しんじゃうからね、お姉ちゃんとしてそんなことは断じてしません!」

「そうか、ならいい。続きを話せ」

 

いいのか…?

それと箒さんは博士の妹さんなのか

珍しい苗字だとは思ったけど特に気にしてなかったな…

 

「こいつが検査入院してた時に拉致しようと思ってね。で難なくこいつの入院室まで行ったの。だけどいざ拉致しようとこいつに触ろうとしたけど寝てるはずのこいつに手を掴まれてね…さすがの束さんも驚いたよね寝てるのを確認したのにさ」

 

えっ俺?

入院してたときは全日ぐっすり寝てたはずだけどなぁと考えてると

 

「その顔を見るに本当に覚えてなさそうだね」

「すみません…」

「…まぁいいや。でさ、こいつ私の手を掴んでこう言ったんだよ?『貴様、何をするつもりだ?』って」

 

俺は生まれてこのかた他人のことを『貴様』だなんて呼んだ試しはない…

だけど現に博士は俺が博士に貴様と言われたと言っている…

ますます記憶がない自分のことがわからなくなる

 

「そしてこいつとちょっと話したよ」

「何を話したんだ?」

「拉致していい?って」

 

ド直球で本人に聞いちゃうのか…

まぁその本人は覚えてないんですけど…

 

「そしたらこいつさ『日を改めてほしい』って」

「えっ」

 

ちょっと待って!俺は拉致を了承していたの!?

 

「『近いうちにまた会うことになるだろう…その時によろしく頼む』ってね。」

「お前なら無視して拉致を敢行していたと思うが?」

「束さん的には無視しても良かったんだけどこいつ普通じゃなさそうだししかも『準備がまだなんでな』ってなんか面白そうなこともいいだしたからその口車にのってやったのさ」

 

準備?本当になんのことだ?

俺の知らないところで色々と話がありすぎる

俺自身の話のはずなのに…

 

「そしてその日が今だと?」

「本人が調べてほしいって言ってるんだから今しかないでしょ!」

「いいのか巴?」

「はい。IS開発者の篠ノ之博士に見てもらえるなんて光栄ですよ」

「こいつもこう言ってるし!いいでしょちーちゃん!」

 

光栄に思ってるのは本当だ…ただ不安も多々あるけど

 

織斑先生も私も同行させるなら認めると一緒に来てくれた。

織斑先生がいてくれる!こんなに心強いことはない!

 

そして博士に連れられ海の方に来ていた

なぜ海?ISの倉庫なら反対側のはず…

 

と思ってたら博士がパチンと指を鳴らす

すごい綺麗な指パッチンだな…と関係ないことを思っていたら目の前の海から海水を掻き分け何かが浮上してきた。

浮上してきたものはオレンジ色をした潜水艦だった。

 

「束、この船は?」

「束さんが作ったニンジン型移動式研究所だよー」

「設備なら学園内にもあるが?」

「あんなちゃっちぃ設備でこの束さんが満足に調べられると思う?まぁ束さんなら出来なくはないけど揃ってるところが近くにあるならそれを使うのが手っ取り早いじゃん!」

「確かに早く調べられるならそれがいいな」

「でしょー!」

 

もうなんでもありだなぁと驚きながらそう思っていた俺は二人の会話を聞いていることしか出来なかった

 

 

そして艦内に入り色んな機械が置いてある部屋に入った。

その部屋の中心には塗装のされていないISが置いてあった。

博士によるとこのISは1つ前の試験機だったが、今は別の研究のためにそのままになってしまっているとのこと。

さらにそのISは規格外の468個目のISコアを使って作られたISだった。

 

「さて、じゃあ早速だけど始めるよ」

「あ、はいよろしくお願いします。」

 

色々とブッ飛んでいて理解が追いつかないが博士がやる気になってくれているならそのやる気を削がないそうにしないとな

自分のためにも…

 

「まずはこれを着けて」

 

と博士は俺に腕輪の形をした何かしらの装置を投げ渡した。

なんだこれ?

 

「それは君のバイタルなどを見るための装置だから腕輪してない方の腕にでも着けといて」

「あっ、はいわかりました。」

 

なるほどバイタルチェックか

それならと言う通りに腕輪を着けた。

 

「バイタルは問題なし。じゃあISに触ってみて」

「巴、何か違和感を感じたらすぐに離れろ。いいな?」

「了解です。」

 

俺は指示された通りにISに触ろうとする。

気絶にしないでくれと願いを込めながら触る…

 

 

 

そんな俺の願いは叶えられずに俺の視界は真っ暗になった。


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