System Mind──── 機械の少女は涙を流す 作:feel0330
美咲
……ここは?
美咲が目を覚ますと、見慣れない天井が見えた。
「あ、美咲さん。気づきましたか?」
突如、横から声をかけられ、視線を変えると、白衣を着た若い女性がいた。
「あなたは?」
「初めまして。私はマイシン技術科・製造担当の南と言います。ここは
南は明るく笑い、美咲に言った。
「…マイシンですか?私はどこか故障したのでしょうか?」
特に問題が発生したような記憶もないのだけれど…。
「そのことで少し、お聞きしたいことがありまして。目を覚ます前は何をしていましたか?」
「確か、いつも通りおじい様を起こして、朝食を食べてから、日課の散歩に行ったはずですが…」
そして、気付いたらここにいた…。
「そうですか。あなたがマイシンに連絡した記憶はありませんか?」
「私がマイシンに、ですか?」
「はい」
「すみません…。一切覚えてません…」
私がマイシンに連絡…。
美咲は何かが引っかかる感覚がした。
「いえいえ、それではこの件に関してはこちらで処理しておきますね」
「はぁ…」
「別室でおじい様がお待ちですよ。傍にいてあげてください」
「おじい様が!?」
美咲は寝ていたベッドから飛び起き、部屋から出た。
廊下にはスーツを着た、女性が立っており美咲を主の元まで案内した。
部屋に入ると、椅子に座った主がいた。
「おじい様!」
「おぉ、美咲!」
美咲と主は抱き合い、ともに涙を流した。
「よかった。やっと会えた」
「すみません、機械少女なのにおじい様を一人にしてしまって」
「いいんだよ。戻ってきてくれただけで、もう何も言うことはないよ」
美咲は主の言葉を聞き、更に涙した。
「それじゃ、帰ろうか」
「はい」
そう言って、美咲は主と共に部屋を出て、家へ向かった。
◇◇◇
「部長、彼女たちを返してもよかったんですか?」
青年が南に向かい問う。
「ん~?別にいいんじゃないかなぁ」
「そんな、適当な…」
南は何事にも興味を示し、完全に把握できるまで徹底的に追及することで部下や同僚にも有名だ。
「僕はバグの可能性を考えて彼女だけでも、ここに残すと思っていましたよ」
「彼女にバグはないよ」
南は迷いなく言い切る。
「どうしてわかるんですか?」
「だって、私が見たんだもの」
青年は軽くため息をつき、それ以上は何も言わずに部長室を出ていった。
はぁ、何が起きるんだろう?
外傷も付けずにリミットコードを抜き取り、中枢核を壊すなんて初めて聞いたよ。
おかげで、彼女の新品を用意しなくちゃいけなくなったけど、どうしてメモリーは壊さず、書き換えたんだろう?
南の興味はすでに美咲ではなく、美咲を壊した者に移っていた。
あぁ、愛おしい。
こんなにも惹きつけられなんて。
あなたの全てを知りたい。
絶対に知ってあげる。
南の目にはそのとこしか映らなくなった。
まず初めに、投稿が大幅に遅れてしまい、申し訳ありません!
まだまだ、忙しい日が続きますので7月はもう1話投稿し、8月の投稿はないものと思っていてください...
9月からは余裕ができるので、ジャンジャン投稿していきますよ!!
そして、今回もお読みいただきありがとうございます!
感想や評価のほどお願いします!