イナズマイレブンGOクロニクル ~集え!銀河最強の戦士達~   作:ヒビキ7991

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第23話/甦った友

ドカーン!!

 

 

突然、外から大きな爆発音が聞こえ、ギャラクシーノーツ号が大きく揺れた。

 

 

天馬

「な、何だ!?」

 

 

リズ

「シロウ、外に何かいる!」

 

 

士郎

「外?」

 

 

士郎と天馬達はドアを開けて外を見る。外には骨でできた人形の怪物がうじゃうじゃいた。

 

 

天馬

「何だこれ!?」

 

 

士郎

「コイツは・・・まさか竜牙兵か!?」

 

 

ガシャン!ガシャン!

 

 

竜牙兵は各々、剣・槍・斧でギャラクシーノーツ号を攻撃していた。

 

 

信助

「何なのこれ!?」

 

天馬

「分からない。でも、このままじゃギャラクシーノーツ号を壊される!ルカリオ、アブソル!」

 

ルカリオ

「ガルッ!」

 

アブソル

「アッブ!」

 

 

天馬・ルカリオ・アブソルはギャラクシーノーツ号を降り、竜牙兵と対峙する。竜牙兵も天馬達に気付き、武器を差し向ける。

 

 

天馬

「波動弾!シャドーボール!」

 

 

ルカリオは波動弾、アブソルはシャドーボールを発射し竜牙兵を攻撃。

 

 

ドカーン!!

 

 

竜牙兵は爆風で吹き飛ばされバラバラになった。

 

 

カラカラカラ・・・

 

 

だが、竜牙兵は次から次へと沸いて出てくる。

 

 

シトロン

「また出た!?」

 

士郎

「コイツら、いったい何処から沸いて来やがるんだ!?」

 

 

ビューン!

 

 

突如、数体の竜牙兵が天馬・ルカリオ・アブソルに向けて武器を投げた。

 

 

天馬

「マズイ!逃げろ!」

 

戦兎

「危ない!」

 

 

天馬・ルカリオ・アブソルはその場から退避し、戦兎はギャラクシーノーツ号のドアを閉めた。

 

 

グサッ! グサッ!

 

 

投げられた武器は地面とギャラクシーノーツ号のボディに突き刺さる。

 

 

サトシ

「このままじゃマズイ!俺たちも行くぞ!!」

 

セレナ

「うん!」

 

シトロン

「了解!」

 

エグゼイド

「OK!」

 

ビルド

「おっしゃ!」

 

 

サトシ・セレナ・シトロン・エグゼイド・ビルドはドアを開け、ポケモン達と共にギャラクシーノーツ号の外へと出た。

 

 

士郎

「遠坂!バゼット!カレン!俺たちも!」

 

遠坂

「オッケー!」

 

バゼット

「はい!」

 

カレン

「いいでしょう。」

 

士郎

「セラとリズは、桜とイリヤとお客さんを守ってくれ!」

 

セラ

「も、もちろんです!貴方に言われなくとも!」

 

リズ

「了解。」

 

 

士郎・凛・バゼット・カレンも後に続いた。

 

 

サトシ

「10万ボルト!水手裏剣!爆音波!フライングプレス!」

 

セレナ

「火炎放射!悪の波動!妖精の風!」

 

シトロン

「ミサイル針!マッドショット!スピードスター!」

 

 

サトシ達はポケモン達に次々と技の指示を出し、ポケモン達は竜牙兵に向けて技を繰り出す。

 

 

『ガシャコンブレイカー!』

 

 

エグゼイド

「おりゃあああああああああ!!」

 

 

エグゼイドはガシャコンブレイカーブレードモードで、竜牙兵を次々と斬り倒す。

 

 

『天空の暴れん坊!ホークガトリング!イェーイ!』

 

 

ビルドは復活したフルボトルの中から、鷹フルボトルとガトリングフルボトルを選びベルトにセット。ホークガトリングフォームへと変身した。

 

 

ビルド

「これで一気に片付ける!」

 

 

『One Hundred!Full Bullet!』

 

 

ダダダダダダダダッ!!

 

 

ビルドは右手に装備したガトリング型の武器《ホークガトリンガー》から鷹の様な形状のエネルギー弾を無数に発射。辺りの竜牙兵を一気に粉砕した。

 

 

士郎

「スゴいなありゃ!」

 

「ちょっと衛宮君!感心してる場合じゃないわよ!」

 

 

士郎は近くに落ちていた長い枝を強化し、竜牙兵を次々と叩き崩す。凛とバゼットは格闘技で、カレンは謎の赤い布を巧みに操り竜牙兵を次々と薙ぎ倒す。だが竜牙兵の数は減るどころか、どんどん増える一方だった。

 

 

ビルド

「ったく、倒しても倒してもキリがねえ!」

 

エグゼイド

「なんか、逆に増えてないか!?」

 

 

すると・・・

 

 

カタッ

 

 

突如、竜牙兵達がその場で固まった。

 

 

バゼット

「これは?」

 

カレン

「静止しています。いったい何が?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ、中々やるじゃないか?」

 

 

士郎

「っ!?」

 

 

突然、森の何処かから男の声がした。声の主は静止した竜牙兵達を避け、天馬達の前に姿を見せる。そして男の姿を見た途端、士郎と凛、そしてギャラクシーノーツ号の窓から外を見る桜は驚いた。

 

 

「ナッ!?アンタは!?」

 

士郎

「慎二!?」

 

 

士郎は男の名を叫ぶ。男は士郎と凛を見て、不気味な笑みを浮かべた。

 

 

慎二

「久し振りだな。衛宮、それに遠坂。」

 

天馬

「もしかして、士郎さんの知り合いですか?」

 

士郎

「ああ、アイツは《間桐慎二》。俺の友達で、桜の兄。でもって、アイツは本来ここに居る筈の人間じゃない!」

 

 

士郎の言葉に、天馬達は驚いた。

 

 

プシュー

 

 

突如ギャラクシーノーツ号のドアが開き、桜とイリヤ達が外へと出た。

 

 

「兄さん!」

 

慎二

「桜。久し振りだな、元気してたかい?」

 

遠坂

「どういう事?アンタは半年以上前に聖杯戦争で負けて死んだハズじゃ・・・。」

 

慎二

「フッ、確かに僕は半年以上前命を落としたよ。でも、驚いた事に僕は甦ったんだ。あの御方、グランドファーザーの力によってなあ!!」

 

天馬

「グランドファーザー?」

 

慎二

「アースイレブン・・・だったかい?君たちが追っているグランドチルドレンって連中がいるだろ?グランドファーザーは、彼らを率いている御方だ。」

 

 

慎二の言葉に、天馬達は驚いた。

 

 

慎二

「衛宮、あの時お前が僕に手を貸してくれていれば・・・お前のセイバーが僕のライダーを殺さなければ・・・僕が死ぬことは無かった!」

 

士郎

「慎二、お前・・・!」

 

慎二

「だから、今度は僕がお前を殺す!」

 

 

ブウォン!

 

 

「キャッ!?」

 

 

慎二は念力で桜を自分の元へと引き寄せた。

 

 

士郎

「桜!」

 

慎二

「だがその前に、桜、お前の力を頂くぞ。」

 

 

慎二は桜の胸に手を近づける。

 

 

「っ!?ぎゃああああああああああ!?」

 

 

その直後、桜の身体に激痛が走った。そして慎二は桜の身体から、何やら欠片の様な物体を取り出した。

 

 

ドサッ

 

 

欠片を取り出された途端、桜は倒れた。

 

 

士郎・凛

「桜!?」

 

天馬

「桜さん!」

 

 

士郎達は急いで桜に駆け寄る。そして士郎は桜を抱き上げた。

 

 

慎二

「くくく、ついに・・・ついに手に入れたぞ!コレが僕の求めていた物だ!!衛宮、近いうちに決着をつけよう。首を洗って待っていろ!!」

 

 

シュン!

 

 

慎二はその場から一瞬で姿を消し、同時に多数居た竜牙兵も一瞬にして消えた。

 

 

サトシ

「消えた!?」

 

士郎

「桜、大丈夫か!?」

 

「はい、大丈夫です・・・先輩・・・。」

 

 

桜は士郎の腕の中で気を失った。

 

 

士郎

「桜?しっかりしろ桜!おい!?」

 

「気を失っただけよ。それよりも、ここは危険だわ。何処か安全な場所に移らないと。」

 

イリヤ

「一先ず、アインツベルン城に向かいましょう。あそこなら安全なハズよ。」

 

士郎

「分かった。行こうみんな!」

 

 

士郎は桜を抱き上げ、一同は森の奥へと向かった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~アインツベルン城 客室~

 

 

夕方、一同は冬木市郊外の森の奥に聳え立つ古城、《アインツベルン城》に到着した。到着して直ぐに士郎は桜を客室のベッドに寝かせ、セラが桜の容態を見た。

 

 

セラ

「・・・命に別状はありません。少し眠れば、直ぐに目を覚ますでしょう。」

 

士郎

「ありがとう、セラ。」

 

セラ

「お礼を言われる程ではありません、衛宮様。では、私達はコレで。」

 

 

そう言って、セラとリズは客室を離れた。

 

 

士郎

「慎二のやつ、まさか甦ったうえに天馬達の言ってたグランドチルドレンと繋がっていたとはなぁ…」

 

バゼット

「先程、彼は桜さんから何かを引き抜いたみたいでしたけど、あれはいったい・・・。」

 

士郎

「分からない。いったい慎二は何が目的なんだ?」

 

 

悩み始める士郎達。すると、天馬が士郎にあることを聞いた。

 

 

天馬

「あの、さっき慎二って人が言ってた聖杯戦争って何なんですか?士郎さんや凛さんが魔術の使い手なのと関係あるんですか?」

 

士郎

「・・・。」

 

 

士郎は俯き、考え始める。そして数秒後、士郎は顔を上げ天馬に真剣な眼差しを向けた。

 

 

士郎

「天馬、俺と遠坂は半年以上前に、7人の魔術師がある物を求めて戦う争いに参加したって言ったよな?その戦いが、さっき慎二の言ってた《聖杯戦争》なんだ。」

 

「聖杯戦争・・・7人のマスターと、彼らと契約した七騎の《サーヴァント》が、万物の願いをかなえる《聖杯》を奪い合う争いの事。そして私と士郎と慎二は、半年以上前に冬木市で行われた、第五次聖杯戦争に参加したマスターなのよ。」

 

天馬

「そのサーヴァントって言うのは?」

 

バゼット

「サーヴァントとは、簡単に言えば過去に死んだ、もしくは架空に存在する英雄の霊の使い魔といったところです。英霊をサーヴァントとして召喚し、サーヴァントと契約を結んでマスターとなることで、初めて聖杯戦争に参加出来る権利を得ることが出来るのです。」

 

「七騎のサーヴァントは各々、剣士のサーヴァント《セイバー》、弓兵のサーヴァント《アーチャー》、槍兵のサーヴァント《ランサー》、魔術師のサーヴァント《キャスター》、騎兵のサーヴァント《ライダー》、暗殺者のサーヴァント《アサシン》、そして狂戦士のサーヴァント《バーサーカー》と七つのクラスに分けられるの。で、前半年以上前に冬木の街で行われた聖杯戦争で、士郎はセイバー、私はアーチャー、慎二はライダーのサーヴァントと共に参加したの。」

 

士郎

「その聖杯戦争の途中で、俺は慎二と戦った。戦いの末、俺のセイバーが慎二のライダーを倒し、慎二はマスターの権利を失った。でもその後、慎二は他のマスターのサーヴァントであるバーサーカーによって殺されたんだ。」

 

シトロン

「・・・じゃあ、その慎二って方が桜さんから引き抜いた欠片は、何なんでしょうか?」

 

士郎

「分からない。でも、前に慎二が言ってたんだけど、慎二は魔術師の力の源である《魔術回路》を持ってないんだ。魔術回路は親から子へ受け継がれるモノでもあるんだけど、慎二の魔術師としての家系は親の代で終わってると言っていた。それに魔術を受け継ぐのは、その家で最初に生まれた子だけと決まっているらしい。だとすれば、妹の桜には魔術に関する事は何も無いハズなんだが・・・。」

 

 

「あの・・・。」

 

 

突如、桜が目を覚ました。

 

 

イリヤ

「サクラ!大丈夫?」

 

「先輩、あの、私・・・。」

 

 

パチン

 

 

一同

「っ!?」

 

 

突如、客室の照明が一斉に落ちた。だが照明が落ちたのは客室だけではない。廊下、ロビー、食堂、そして外灯・・・アインツベルン城の全ての灯りが一斉に消えたのだ。日も完全に落ち、灯りが消えた城は真っ暗な闇の古城と化した。

 

 

戦兎

「おいおい、今度は何だよ!?」

 

 

ガチャ

 

 

廊下に通ずる扉が開き、一人の老人がゆっくりと入ってきた。

 

 

???

「・・・。」

 

 

士郎達は驚き、戦兎と永夢は武器を持ち臨戦態勢に入る。老人はよほどの高齢のハズなのに凛とした瞳。そして小さな体には不釣合いな威圧感を放っていた。

 

 

???

「・・・衛宮切嗣の息子、衛宮士郎君で間違い無いかね?」

 

士郎

「えっ?そうですけど、貴方は?」

 

???

「私は《間桐臓硯》。間桐家の当主にして、間桐慎二と間桐桜の祖父に当たる者。」

 

「お爺様・・・何故貴方がここに?」

 

臟硯

「お前達に真実を伝える為に参ったのだ。」

 

士郎

「真実?」

 

臟硯

「慎二の過去と、桜の秘密についてだ。」

 

 

臟硯の言葉に、一同は固まった。

 

 

 

臟硯

「事の始まりは第五次聖杯戦争の11年前、桜が養子として間桐の家にやって来た時だ。」

 

天馬

「養子?桜さんって、養子だったんですか?」

 

 

天馬が桜に向けて問うと、桜は真剣な眼差しで語り始めた。

 

 

「・・・私は元々、遠坂家で生まれた子。つまり、遠坂凛の妹です。」

 

士郎

「えええっ!?」

 

 

凛以外、士郎を始めとするその場に居た誰もが驚いた。

 

 

臟硯

「11年前、桜は遠坂家から養子に出され、間桐家にやって来た。その理由は、遠坂と間桐の同盟が続いていることの証として。そして当時、断絶寸前だった魔術師の家系を存続させるために、魔術の才能がある子供を間桐が求めていたという事情があった。」

 

「桜が間桐家に入って以後は、遠坂との接触は原則的に禁じられていた。だから私達は同じ学校で顔を合わせても、ただの先輩・後輩の関係で通していたの。」

 

臟硯

「一子相伝である魔道の家において、ニ人目の子供には魔術を伝えられず、そして遠坂の姉妹は共に魔道の家門の庇護が不可欠であるほど希少な才能を生まれ持っていた。だから桜を養子として迎え入れたのは、双方の未来を救うための方策でもあった。そして私は、桜を間桐家の魔術師へ改造する修練を受けさせた。だが三年前、慎二は妹である桜が魔術の修練を受けている事を、偶然にも知ってしまったのだ。」

 

士郎

「じゃ、じゃあ慎二が桜にキツく当たっていたのって・・・。」

 

臟硯

「養子としてやって来た妹の桜が、自分の欲していた物を全て持ち、それ故に間桐の後継者に選ばれた事、自分が間桐家にとって必要の無い存在だった事、憐れんでいた桜に、実は自分こそが逆に憐れまれていた事が、奴を歪みに導いたのかも知れん。」

 

士郎

「じゃあ、慎二が第五次聖杯戦争の時に、ライダーのサーヴァントを連れていたのは?」

 

「ライダーは、元々私が召喚したサーヴァントだったんです。ですが私が聖杯戦争への参加を拒否して、兄さんにマスターの権限を譲渡したんです。」

 

「・・・じゃあさ、さっき慎二は桜から何か欠片みたいなモノを抜き取っていたんだけど、何か知ってる?」

 

臟硯

「欠片か・・・それについては、墓まで持っていく秘密にするつもりだったのだが・・・。」

 

 

臟硯はゆっくりと目を閉じ、そして再び目を開き、天馬に目を向けた。

 

 

臟硯

「・・・そこの少年、君は聖杯戦争に勝利した者は、あらゆる願いを叶える事が出来ると思っているかね?」

 

天馬

「えっ?あ、はい・・・。」

 

臟硯

「確かに、聖杯は本来あらゆる願いを叶える万能の願望機であった。だが今から二百年前、第三次聖杯戦争で召喚されたとあるサーヴァントが原因となり、聖杯の本質が決定的に歪んでしまったのだ。」

 

天馬

「・・・どういう事ですか?」

 

カレン

「敗れたサーヴァントを集めてできた魔力、またはそれを世界の外側へ放ち出来た孔から引き出した魔力が、願いを叶えられる力の正体。この時サーヴァントを集めるのが、マスターとサーヴァントが手に入れようとする《聖杯の器》、そして世界の外側に通じる孔を固定するのが《大聖杯》とされています。聖杯の器の役割は、敗れたサーヴァントを集めて大聖杯に通じる孔を開け、大聖杯を完全に起動させること。サーヴァントが六騎も集まれば、世界の内側のことは何でも叶えられるだけの魔力になります。」

 

臟硯

「しかし第三次聖杯戦争の時、とある魔術師が召喚したサーヴァントを取り込んだ影響で、聖杯は汚染され本質が歪んでしまった。万能の願望器の機能はそのままに、叶え方に果てしない悪意が加わり、願いを恣意的に捻じ曲げて解釈するという悪魔の手段と化してしまった。聖杯が歪み果てた結果、願望は常に悪い方向へと解釈され、常に破壊と災厄をもたらす形でのみ実現され、解放されると汚染された大聖杯は聖杯の泥を垂れ流し、呪うべき人類すべてが滅びるまで悪意を振りまき続ける結果となってしまったのだ。」

 

サトシ

「・・・何が何だか全然分かんないんだけど・・・。」

 

 

難しい話に混乱するサトシ達。だが永夢と戦兎は理解している様だった。

 

 

永夢

「例えば大金が欲しいと願えば、他の富豪を死に追いやり、その財を聖杯の所有者に与える。」

 

戦兎

「争いの無い平和な世界にしてほしいと願えば、人類全てを呪い殺して争いが起こらない世界を作るって事だ。」

 

シトロン

「なるほど。」

 

 

永夢と戦兎の例えで、サトシ達は何とか納得した。

 

 

臟硯

「そして10年前の第四次聖杯戦争で、当時聖杯戦争の参加者であった衛宮士郎の父、《衛宮切嗣》によって聖杯は破壊された。そして私は、悪に染まり破壊された聖杯の器の欠片を回収し、それを桜に埋め込んだのだ。」

 

バゼット

「じゃあ、あのとき桜さんの身体から引き抜いたのは!?」

 

臟硯

「恐らく私が埋め込んだ聖杯の器の欠片。第五次聖杯戦争が終結した今、桜に埋め込んだ欠片はもう無用の長物に過ぎなかった。だが、奴がこの世の全ての悪に染まった聖杯の器の欠片を取り込み、この世の全ての悪を受け入れれば、この世の全てを破壊する怪物と化すであろう。」

 

 

ゴゴゴゴゴ・・・

 

 

突如、凄まじい轟音と共に城が揺れ始めた。

 

 

鉄角

「何だ?地震か?」

 

士郎

「いや、違う!」

 

 

シャー!

 

 

士郎は部屋のカーテンを開け、一同は窓の外を見る。遥か向こうには、夜空にポッカリと開いた黒い孔と、そこから流れ出す黒い物質。そしてそれを取り込む巨大な船の姿があった。

 

 

「何?あの大きな穴は?」

 

臟硯

「あの孔こそが、大聖杯へと通ずる孔。そしてあの流れ出る物質こそ、聖杯の泥。慎二の奴、ついにおっ始めおったか!」

 

「ねえちょっと、あっちって冬木のある方角じゃないの!?」

 

士郎

「ああ、それに・・・あのデカい船は何だ?」

 

天馬

「アレはスターシップスタジアム。グランドチルドレンの船です!」

 

士郎

「何だって!?」

 

天馬

「今すぐ冬木に戻りましょう!グランドチルドレンの目的はきっと、あの聖杯の泥に違いない!」

 

イリヤ

「一階にバスがあるわ!それで冬木に戻りましょう!」

 

士郎

「よし、みんな!今すぐ冬木に戻ろう!慎二とグランドチルドレンを止めるんだ!」

 

 

「オー!!」

 

 

アースイレブンは一斉に客室を離れる。と・・・。

 

 

「衛宮先輩!」

 

 

桜が士郎を呼び止めた。

 

 

「私も連れていってください!」

 

士郎

「そんな、危険過ぎる!相手は聖杯の欠片を持ってる慎二と、慎二を甦らせた宇宙人だぞ!」

 

「それでも行きます!兄さんを歪めてしまった責任は私にあります!先輩や天馬君達を、危ない目に合わせる訳にはいきません!」

 

「右に同じよ。これは彼等の問題でもあるし、私達の問題でもある。彼等だけ危険な目に合わせる訳にはいかないでしょ?大丈夫、万が一の時はみんなでバックアップするわ。」

 

士郎

「みんな・・・よし、分かった!」

 

 

士郎は凛・桜・イリヤ・バゼット・カレンと共に、アースイレブンを追いかける。一人客室に残された臟硯は、一人窓の外を見つめた。

 

 

臟硯

「・・・。」

 

 

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