「え?ま、マジっすか?」
「誠に申し訳ございません!何か入れ違いがあったみたいで…衣装の納品は夕方頃になります…!」
「夕方…、明日には間に合えばいいですけど……あの!本当に夕方には大丈夫っすか!?」
「はい!それは必ずお約束させていただきます!」
「だったらあたしら的にも大丈夫ですよ。また夕方頃に伺わせてもらいます」
「本当に!申し訳ございませんでした!」
今回は翔子のお話。
原宿に向かった翔子はあたし達Artemisの衣装を受け取りに行ってくれていた。
翌日のBREEZEとのデュエルの為に、あたし達Artemisの衣装も新調しようと…
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「ちょっと待って、梓お姉ちゃん!」
「ん?どうしたのなっちゃん、またあたしの過去話にダメ出しかな?」
「いや、ダメ出しとかじゃないけど…。
梓お姉ちゃん達Artemisもライブ衣装とか作ってたの?前回のお話でも翔子お姉ちゃんはそんな事言ってたし…」
「え?うん、あたし達もライブ衣装作ってたよ?
日奈子がライブ衣装とかも作りたいって言い出して、翔子も服飾好きだから乗り気になっちゃって…。あたしと澄香は恥ずかしいって言ってたんだけど…」
「あ、そうなんだ?私達Divalもライブ衣装作ったから…」
「でも澄香がライブ衣装とかみんなで揃えるって、なんだか戦隊ものみたいだね?とか言うから戦隊もの好きなあたしは乗り気になっちゃって…」
「…戦隊もの」
「あ、それで?なっちゃん何か言いかけてなかった?」
「いや、何でもないよ。考えてみたら私達の衣装を作る動機よりマシか…」
「なっちゃん?」
「いや!本当に何でもないよ!それで?翔子お姉ちゃんはどうしたの?」
「あ、それで翔子はね…」
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「これから夕方まで原宿をぶらぶらしなきゃなんねぇのかぁ…」
翔子は衣装が納品される時間が夕方頃になるとの事で、1人原宿をぶらぶらする事になった。
「まぁ、どっちにしろ今日は原宿で遊び倒す予定だったし、荷物が増えなかった分ありっちゃありか」
衣装の納品が間に合っていようがいまいが、翔子はずっと原宿で遊ぶつもりだったから、特に時間潰しに問題はないと思ったんだって。
原宿で遊ぶつもりだったからかえって良かったのかもね。
それから翔子は原宿の洋服屋さんとかトレンドの飲食物とかを食べ歩きしながら原宿を楽しんでいたらしい。
「さっきのは美味かったな。関西人のあたしの口にも合う味付けだったし、麻友と加奈子にも土産に買って行ってやろうかな?」
あたし達Artemisへのお土産は一切考えてなかったらしい。
そんな感じで翔子が1人ぶらぶらしていると…。
「よ、お姉ちゃん可愛いね、今暇?」
「俺らも暇なんだけどさ?一緒にカラオケでも行かない?」
2人組の男の人が翔子をナンパしてきたらしい。
いつもの翔子ならそんな男の人達なんて肉体言語で断ってるんだけど…。
「ごめんなさい、あたし今ちょっと忙しくて…(チ、明日は梓らにとって大切なデュエルだしな。うっかり手首でも痛めちまったら梓達に悪いし)」
翔子は翌日のBREEZEとのデュエルを考え、万が一殴った拍子に手首でも痛めたら大変な事になると思い、殴るのを我慢していたらしい。
あ、殴るとか言っちゃったよ。
「いいじゃんいいじゃん。絶対楽しいからさ!」
「ほんとほんと、1時間だけでいいからカラオケ行こうよ」
「あはは、本当に…あの、ごめんなさい…(何なのこいつらめんどくせぇなぁ。本当にやっちまうか?)」
翔子もまだ行ってみたいお店があったりと、まだまだ原宿を堪能したいと思っていたから、そのナンパ野郎達がめちゃくちゃ邪魔だったらしい。
それでもしつこく声を掛けてくるもんだから、もうなるようになればいいしぶっ飛ばしてしまおうかな?と、思っていた時、翔子を助けてくれる人達が現れた。
「あの~、その子迷惑してるみたいですし、そろそろ止めた方がいいんじゃないですか?」
「あ?誰だお前」
「俺らの邪魔すんなよ」
「な?トシキ、だから言っただろ。助けるなら知り合いの振りして無理矢理助けちまえば良かったんだよ」
「いや、でもさ、考えてみてよ宮ちゃん。
俺達が知り合いの振りして助けても、この子が『誰ですか?』とか言っちゃったら余計面倒くさくなるじゃん?」
そこに現れたのは、BREEZEのギタリスト佐藤 トシキくんと、BREEZEのベーシストの宮野 拓斗くんだった。
「何なんだよテメェらは!」
「邪魔すんなって言ってんだろうが!」
「わ、わわわ、ぼ、暴力は止めましょうよ。暴力反対」
翔子は助けに入ってくれた拓斗くんを見て、弱腰でカッコ悪いと思ったらしい。
でも、トシキくんに関しては『あたしを助けに来てくれた。まるで白馬に乗った王子様みたいだった。見えてた。あたしには白馬に乗ったトシキさんが見える』
とか言っていた。暴力反対とか言ってたのトシキくんなんだけどね。
この辺、翔子から聞いた話と、拓斗くんから聞いた話がチグハグなんだよね。
「(何だこいつら…女の子を助けに入っておいて弱腰かよ。ダセェ…。ってか、こいつらどっかで見たことあるような…)」
拓斗くんから聞いた話では、助けに入ったのにこいつらダセェとか思われてるみたいだったって言っていた。
「俺らの邪魔してんじゃねぇよ!」
-ドカッ!
トシキくんはとうとう翔子をナンパしていた男の子に殴られてしまった。
でも、殴られたトシキくんは何の抵抗もしないまま、『あはは、痛いじゃないですか。止めて下さいよ』と、言っているだけで、そのまま殴られ続け、とうとう拓斗まで殴られてしまった。
「痛えなコラ!テメェらいい加減に…!」
「ダメだよ!宮ちゃん!!」
「ウッ…」
殴られてしまった拓斗くんはやり返そうとしたらしいんだけど、トシキくんに止められてしまった。
翔子の言い分だとその時、トシキさんは抵抗もせずに殴られても、自分はバンドマンだから暴力は奮わないという想いからトシキくんは殴り返さなかった。
殴り返そうとした拓斗くんと違ってなんて素敵な人なんだろうと思って、翔子も殴られているトシキくんの間に入るのは我慢していたらしい。
…あくまでも翔子の言い分ね。
「オラァ!」
-バキッ
「痛ッッッ…。トシキ!このまま殴られてんのは我慢ならねぇ!やらせろよ!テメェが止めても俺はやるからな!」
殴られ続けて我慢の限界がきた拓斗くん。
だけど、このままやられっ放しでいる訳にはいかないと、とうとう殴り返そうとした。
でも…。
「ダメだよ!宮ちゃん!」
「言ったろ!テメェが止めても俺は…!」
「はーちゃんに言っちゃうからね!」
「……」
拓斗くんは殴り返そうとしたけど、何故か殴り返すのを止めたらしい。それどころか…。
「ト、トシキ…そ、それはいくら何でも…」
「はーちゃんにケンカなんかしたってのがバレたらその後どうなるか…。俺も暴力とかケンカは嫌だからさ。宮ちゃんがやるんなら、俺はそのままはーちゃんに報告させてもらう」
「グスッ…そ、それならここで殴られ続けた方がまだマシか。う、うぅ…」
「良かった、宮ちゃんもわかってくれて」
拓斗くんは何故か泣き出してしまったらしい。
「テメェら何をごちゃごちゃ言ってんだ!」
翔子をナンパしてきた男の人の1人が拓斗くんの胸ぐらを掴んだ。
また拓斗くんは殴られるかも知れない。
そんな時にトシキくんが…。
「あ!おまわりさーん!助けて下さーい!僕達暴力を奮われてて!」
と、叫んだ。
う~…ん、ここからは拓斗くんに聞いた話と翔子に聞いた話を織り交ぜて話すね。
まずは翔子から聞いた話なんだけど…。
「なっ!?ポリ公だと!?」
「テメェ!マッポを呼ぶとか卑怯すぎだろ!」
翔子をナンパしてきた男の人達はそう言って去って行った。
「マッポって…あ!てかポリスメンはヤベェ!トシキ!俺らも逃げんぞ!」
「あはは、大丈夫だよ宮ちゃん。
おまわりさんはこの辺には居ないよ。そう言ったらあいつらも逃げ出すと思って」
「え?…は!?お前…あれって嘘だったのかよ」
「うん、まぁね。さすがにこれ以上殴られたくはないでしょ。まぁ、あいつらも信じて逃げてくれて良かったよ」
トシキくんが『おまわりさーん!』って叫んだのは、警察が来たらこの男の人達は困って逃げるだろうと思っての嘘だったらしい。
でもその嘘のおかげで翔子は助かったし、トシキくんも拓斗くんもこれ以上に殴られる事はなかった。
「(この人…、あいつらを追い返す為に警察を呼んだ振りをするなんて…なんて機転の効く素晴らしい人なの!?)だ、大丈夫ですか!?」
そう言って翔子はトシキくんに駆け寄った。
「大丈夫じゃねぇよ、めちゃくちゃ痛えよ」
「うっせぇんだよ!テメェには聞いてねぇ!」
拓斗くんの返答に翔子はそう応えたらしい。
「あはは、大丈夫だよ」
「殴られても1発もやり返さないなんて…」
「俺は大丈夫、それより君の可愛い顔が殴られたりしなくて良かった」
あたし的にはトシキくんらしくない台詞だ。
「あたしなんて…それよりあなたが…」
-ピピピピ…ピピピピ…
翔子がトシキくんと話しをしていると、注文していた衣装が届く時間を知らせるアラームが鳴ったらしい。
「(ああ…なんて、なんて運命は残酷なの!?こんな素敵な人に出逢えたのに、もう衣装を取りに行かないといけないだなんて!きっとシンデレラもこんな気持ちだったんだろうな…)ご、ごめんなさい。もっとあなたとお話しをしていたいんですけど…あたしはもう…行かなくちゃ…」
「そっか、俺ももっとキミと一緒に居たかったけど、大事な用なんでしょ?」
「…はい」
「なら行って。きっと、俺たちはまた逢えるよ。だって…赤い運命の糸で俺たちは繋がってると思うから」
-ズキュン!
翔子はその時、トシキくんが運命の相手だと確信したらしい。
トシキくんは絶対そんな台詞言わないと思うんだけどね。
そして翔子は後ろ髪を引かれながらも、衣装を受け取る為にトシキくんと別れたらしい。
……っていうのが翔子から聞いた話。
ここからは拓斗くんに聞いた話を話すね。
「なっ!?ポリ公だと!?」
「テメェ!マッポを呼ぶとか卑怯すぎだろ!」
翔子をナンパしてきた男の人達はそう言って去って行った。
「マッポって…あ!てかポリスメンはヤベェ!トシキ!俺らも逃げんぞ!」
「あはは、大丈夫だよ宮ちゃん。
おまわりさんはこの辺には居ないよ。そう言ったらあいつらも逃げ出すと思って」
「え?…は!?お前…あれって嘘だったのかよ」
「うん、まぁね。さすがにこれ以上殴られたくはないでしょ。まぁ、あいつらも信じて逃げてくれて良かったよ」
トシキくんが『おまわりさーん!』って叫んだのは、警察が来たらこの男の人達は困って逃げるだろうと思っての嘘だったらしい。
でもその嘘のおかげで翔子は助かったし、トシキくんも拓斗くんもこれ以上に殴られる事はなかった。
「(こいつら…あんだけ好き勝手に殴られて1発もやり返さずに…!)だ、だせぇ!!」
そう言って翔子はトシキくんに詰め寄った。
「あ?せっかく助けてやったのに何だその言いぐさはよ」
「うっせぇんだよ!テメェには話してねぇ!」
拓斗くんの返答に翔子はそう応えたらしい。
「あはは、でもみんな無事だったしさ」
「殴られても1発もやり返さないなんて…テメェらそれでも男かよ!」
「あはは、気持ちはわかるけどさ。やっぱり暴力はよくないよ」
「あんだけ好き勝手殴られててよ!悔しくねぇのかよ!」
翔子はずっと殴られててもやり返さないトシキくんと拓斗くんの事を情けないと思って怒っているようだった。
せっかく助けてやったのにこの仕打ちだぜ。って笑ってたけど…。
「まぁ、ちょっとはそんな気持ちもあるけどさ。もしやり返してて俺たちが勝ったとしても…」
「ああ、そうだな。やり返した所で勝ったとしてもタカのヤツは『あ?お前らバンドやってんくせに何ケンカなんかやってんの?』ってグチグチグチグチうるせぇだろしな」
「だよね…。でも負けたら負けたで、また情けないだのダサいだのグチグチグチグチうるさいだろしね…」
「それがまたしつこいんだよなぁ…あの野郎は。
想像しただけで泣きそうになるぜ」
「バンドやってんのに…?テメェら…もしかしてバンドやってんのか…?」
翔子はトシキくんの言った『バンドやってんくせに』って台詞が気になったらしい。
-ピピピピ…ピピピピ…
翔子がトシキくん達と話しをしていると、注文していた衣装が届く時間を知らせるアラームが鳴ったらしい。
「(チ、もう衣装が届く時間か…こいつらを問い詰めて説教してやりてぇけど…まぁ、もう会う事もねぇだろうし…)テメェらの気合いを入れ直してやりてぇけど、残念ながらあたしには時間がねぇ…。いいか!テメェら!
あたしはもう行くけど二度とあたしの前に現れんじゃねぇぞ!」
「あ、あははは…まぁ、また近い内に会うことになるんだろうけど…」
「…あ?」
「近い内に会うことになる?トシキ、そりゃどういう意味だ?」
「まぁ…その内わかるよ」
その時、トシキくんはあたし達Artemisのライブ映像を聖羅から観させられていて、あたし達の事を知っていたらしい。
タカくん達は面倒くさいとかの理由で観てなかったみたいだけど。
そして翔子はトシキくんの『近い内に会う』という言葉を特に言及もせずにその場から去って行ったらしい。
ここからはまた翔子に聞いた話に戻るね。
トシキくん達と別れてから衣装を受け取り、しばらくの時間原宿を満喫していたらしい。
「さすが原宿楽しかったな。でも、まぁあたしには関西のが肌に合うな。ここら辺入り組んでるし…」
翔子は原宿を堪能し終わって、そろそろホテルに帰ろうたしてたんだけど、ちょうどその時に…。
「お、さっきのお姉ちゃんじゃん」
「さっきは邪魔な奴らが来て遊びに行けなかったしさ。これから遊びに行こうよ」
またさっきのナンパ野郎達に出会ってしまったらしい。
「あはは、ごめんなさい。あたしもう帰ろうと思ってまして…」
「いいじゃんいいじゃん、遊び行こうよ」
「ほらほら、行こうよ。ちょっとだけだし」
翔子が断ってもしつこく声を掛けてくる男達。
翔子はホントは殴って蹴散らしてやろうと思ったんだけど、衣装を持っていたから、衣装を傷付けたりしたらヤバいと思って手を出せなかったみたい。
「いや、あの…ホントにそろそろ帰らないといけないので…」
-バチン
翔子はいきなり頬を叩かれた。
「…え?」
「おたおた言ってんじゃねぇよ。俺らが遊びに行こうってんだろうがよ」
「黙って着いて来いよ」
頬を叩かれた翔子は『あ、ヤバい。こいつらしばいちゃいそう』と思った。
でも、衣装が万が一傷付いてしまっては、あたし達にしばかれるだけでは済まなくなる。
そんな思いからまだ手を出せないでいた。
「おら!来いよ!」
ナンパしてきた男の内の1人が翔子の腕を掴んで思いっきり引っ張らない。
普通の女の子ならここで怖いと思うんだろうけど、
「や、止めて!離して下さい!(こいつら…後10秒以内に手を離さなかったらぶっ飛ばす。右ストレートでぶっ飛ばす)」
「これ以上殴られたくなったらついて来いよ!」
よし、殴ろう。もし衣装に傷が付いたらこいつらを梓達の前に連行しよう。
そう思って思いっきり右ストレートを叩き込もうとした。
「近い内に会うことになるとは言ったけど、こんなに近い内に会うのは想定外だったなぁ…」
「マ、マジでまた会うことになるとはよ…。トシキ、テメェいつの間にエスパーになった…?」
翔子がまさに殴ろうとした時、トシキくん達がまた翔子達の前に現れたのだった。
「あん?お前らはさっきの…」
「ちょうどいいぜ。こいつらにもさっきの礼をしたいと思ってたしよ」
「テメェら…何で…?(こいつら…ヘタレのくせに何でまた…)」
「俺らの邪魔すんじゃねぇってんだよ!」
翔子の腕を掴んでいた男は翔子から手を離し、トシキくんに向かって殴り掛かろうとした。
「ヤ、ヤベェ!テメェら!あたしの事はいいから逃げろ!」
「もう遅ぇよ!俺らはこいつらにもムカついてんだからよ!」
トシキくんは今にもまた殴られそうだった。
だけどその時…。
「
-ドカン!
トシキくんは殴り掛かってきた男を蹴り飛ばした。
「グハッ…お、お前…!」
「お、おい。いいのかよ、トシキ。
もしケンカしたなんて事がタカにバレたら…」
「大丈夫だよ。
はーちゃんの事だから女の子が殴られたのに助けなかったとしたら、その事で余計に怒ると思うよ。暴力付きで」
「ああ…確かにあいつなら怒るだろうな。容赦ない暴力付きで」
「あはは、容赦ない暴力を受けるのは主に宮ちゃんと英ちゃんだけどね」
「お、お前…い、いきなり蹴りくれやがって…」
「このガキ!調子乗りやがって!」
今度はトシキくんに向かって、2人がかりで襲い掛かってきた。
「トシキ、手伝うか?」
「いいよ、俺1人で。宮ちゃんはあの娘の事お願い」
「お前!余所見してんじゃねぇぞ!」
「ぶっ飛ばしてやんよ!」
「
-ガコン!
「グハッ…」
「こ、このガキ!」
「
「ま、確かにこいつら程度ならトシキ1人で大丈夫か」
そして拓斗くんは翔子に近付いてきて…
「よぉ、お前大丈夫か?」
「あ?あたしは無事だけど…あいつ…」
「あ?トシキの事か?」
「
「め…めちゃくちゃ強ぇじゃねぇか…」
「
「あ?あいつ一応あれでも手加減してやがんぜ?」
「手加減…あれで?」
翔子にナンパをしてきた男達は、トシキくんに一切手を出せずやられるがままにやられていた。
「
・
・
・
トシキくんは翔子をナンパしてきた人達をあっという間にやっつけた。
そして、また変な奴らに翔子が絡まれては大変だと、駅まで見送りしてくれる事になった。
「お前…何であんな強いのに昼はやられっ放しだったんだよ」
「え?うーん…やっぱり暴力はいけない事だと思うし…俺もケンカとかは嫌だしね」
「で、でも、さっきは殴られてもねぇのに…」
「殴られてたでしょ。神崎さんが」
「あ、あたしは…。ってちょっと待て!何でテメェがあたしの名前を…」
「明日の
Artemisのギタリストの神崎さんでしょ?さすがにデュエルの対戦相手のライブ映像は観させてもらうよ」
「ま、マジかトシキ。こいつが明日の相手の…」
翔子もBREEZEのライブ映像は観たことあるはずなんだけど、この時にやっと助けに入ってくれたのはBREEZEのギタリストであるトシキくんと、ベーシストである拓斗くんだと気付いたらしい。
そしてここからはまた翔子と拓斗くんとで話がちょっと違っている。
まずは翔子から聞いた話を…。
「そんな…あなた達があたし達の…明日の対戦相手…?」
「トシキ、お前何でわかったんだ?」
「宮ちゃん達はせっかく聖羅さんがライブDVD持って来てくれたのに観なかったもんね…。あんな可愛いギタリスト。1度観たら忘れないよ」
「そんな…可愛いだなんて///
あ、あなたの方がかっこよくて素敵です///」
「なるほどな。そういや聖羅の奴がそんなの持って来てたな。タカに今夜のオカズにしてもいいわよとか言ってたがありゃどういう意味だったんだ…?」
「そ、それより!お怪我はありませんか?」
「トシキの圧勝だったろうが。怪我なんかある訳ねぇだろ」
「(無視)」
「あはは、俺は大丈夫だよ。それより翔子の可愛い顔がこれ以上殴られたりしたら…俺はたまったもんじゃないから…。ごめんね、助けに来るのが遅くなって」
「あたしは大丈夫です。それより…何で昼はやられっ放しだったのにさっきは…。それに蹴り技ばかりで…」
そんで拓斗くんから聞いた話ではこんな感じ。
「え?あなたと…あの野郎があたし達の対戦相手?」
「トシキ、お前何でわかったんだ?てか、あの野郎ってのは俺の事か?」
「宮ちゃん達はせっかく聖羅さんがライブDVD持って来てくれたのに観なかったもんね…。かっこいいバンドだったから覚えてるよ」
「あたしらのライブDVD…。そっか聖羅から…」
「なるほどな。そういや聖羅の奴がそんなの持って来てたな。タカに今夜のオカズにしてもいいわよとか言ってたがありゃどういう意味だったんだ…?」
「そ、それより…あんた怪我してねぇかよ?」
「トシキの圧勝だったろうが。怪我なんかある訳ねぇだろ」
「テメェには聞いてねーよ。あんただあんた」
「あはは、俺は大丈夫だよ。それより…神崎さん…でしたっけ?殴られてたみたいだけど大丈夫?ごめんね、助けに来るのが遅くなって」
「あたしは大丈夫だよ、あんくらい。それよりあんた、昼はやられ放しだったのに何でさっきは…。それに蹴り技ばかりで…」
そしてここからは翔子と拓斗くんの話は一致してくる。
「ケンカは嫌いだけどね。でも…どうしようもない時は…闘わなきゃいけない時もある。今がその時だっただけだよ。
だけど俺はギタリストだから。ケンカで手を痛める訳にはいかないからね」
-ズキューーン
「な!?何だ!?銃声!?」
「ち…違う…。あたしの…あたしの胸を撃ち抜かれた音だ…」
「あ?お前、何言ってんだ?」
翔子はトシキくんから話を聞いて、胸を撃ち抜かれた感覚に陥ったらしい。
その後の翔子は気持ちここにあらずみたいな感じで、トシキくんと拓斗くんに駅まで送ってもらい、衣装も無事にホテルまで戻ってきた。
その日の夜にホテルで翔子から話を聞いた時、あたしと澄香は『あははは!翔子って意外とチョロかったんだね!』と笑ったんだけど、その後すぐに日奈子が『え?梓ちゃんと澄香ちゃんがこれ笑うの?あたしからしたら2人も一緒だよ?』と言われ、あたしと澄香は翔子に土下座した。
そして次のお話は、予想してると思うけど池袋に行ったあたしと澄香のお話。
その話ももちろんホテルでしたんだけど…。
日奈子はこう言った。
「あ、みんな骨抜き状態じゃん。これ明日はあたしら負けちゃうね」