バンやろ外伝 -another gig-   作:高瀬あきと

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第62話 周年記念だよね?

\\ワー!キャー!!//

 

俺達、Canoro Feliceの1曲目、『idol road』が終わった。

 

会場の反応は上々だ。

ここに居るオーディエンスは秋月の家のメイドと、澄香さんの私設部隊のお姉さま達、そしてファントムのバンドのメンバーだけだ。

 

今日は見知った顔ぶればかりで、一般のお客様は入っていねぇ。

だからこそ、この程度の盛り上がりで満足はしていられねぇ。

 

……何となくモノローグを進めていたが。

まさかまた周年記念企画の続きとはな。

 

俺の名前は松岡 冬馬。

Canoro Feliceでドラムを担当している。

 

周年記念が春太、前回が秋月、そして今回は俺。

まさかとは思うが次回に続いて、次はユイユイがモノローグって事はないよな?

 

「そしてドラムの…」

 

おっと、いけねぇ。

 

今は春太がMCでメンバー紹介をしてくれてんだったな。自分の世界に入ってしまってたぜ。

 

そして俺はリズミカルに、ロックが好きじゃないオーディエンスにもノりやすいように優しくドラムを叩いた。

 

「松岡 冬馬です。よろしく」

 

ふぅ…、やっぱり見知った顔の前でも、ステージ上での自己紹介は照れちまうな。

 

「さて!メンバー紹介も終わった所で、俺達の次の曲に入らせてもらいます。皆さん、次の曲は俺の真似をしながら手拍子をお願いします!」

 

「みんなー!周りのお友達と一緒に手拍子してね!」

 

春太に続いてユイユイもオーディエンスに向けて叫んだ。

 

これが俺達の合図。

次の曲は『Clap』。

秋月は俺の方をチラリと見て頷いた。

そして、俺がドラムでリズムを…。

 

 

-パッ

 

 

「え?」

 

「あれ?照明が…」

 

「何故、このようなタイミングで…?」

 

俺が今まさにドラムを叩こうとした時、ステージの照明が何故か消えてしまった。

今日の照明担当は誰がやってくれてるのか知らねぇが、ファントムのスタッフにしろ、英治さん達BREEZEのメンバーにしろ珍しいミスだ。

 

…ってか、春太もユイユイも秋月も何で俺を見てんの?

俺のミスじゃねぇから。

 

 

\\ざわざわ…ざわざわ…//

 

 

チッ、まずいな。

オーディエンスもざわざわしだしてしまった。

いや、まずいとは思うが、オーディエンスが騒ぎだしたって事、これはアクシデントであって、俺達のケツを叩くためのネタではないって事だな。

そうだよね?ただのアクシデントだよね?

 

ああ…春太は俺を困った顔で見てるし、ユイユイは俺を見ながらほっぺたを膨らませて怒っている。

秋月にいたっては俺の事を汚物を見るかのような目で見ている。

だから俺のせいじゃないって…!

 

俺が春太達に文句を言おうとした時だった。

 

 

-ドン、ドン、ドンシャン、デュグデュグ…

 

 

な、なんだと!?こ、この曲は…。

この曲は忘れる訳ねぇ…。忘れたくても忘れられるもんかよ…!

 

「何で?何でファントムで…この曲が…」

 

ユイユイも驚きを隠せないみたいだ。

 

「間違いない…この曲は…南国DEギグの時の…」

 

春太にもわかっているようだな。

 

「interludeが登場した時の…」

 

秋月の言う通りだ。

この曲は、南国DEギグの時にinterludeがステージに登場して来た時の曲。

クリムゾンの曲だ。

 

何だってファントムでこの曲がかかるんだよ!

 

そして、クリムゾンの曲が止まったと同時に、ステージの照明が照らされた。

 

 

-パッ

 

 

「「「「………」」」」

 

よし、取り敢えず落ち着け俺。

 

ステージの照明が照らされた時、確かにCanoro Felice以外の4人の人物がステージ上に登場していた。

 

そのステージに立っているCanoro Felice以外の4人は、仮面舞踏会の時に着けるような…ヴェネチアンマスクだっけ?を、着けていた。

でも、こいつらどう見ても…。

 

「この4人…江口くん達、Ailes Flammeだよね?(ボソッ」

 

「ですわよね。何をやってますのこの方達は…?(ボソッ」

 

「むぅ!私達のライブに乱入してくるなんて!君たちは何者なのかな!?」

 

ああ、春太と秋月も気付いたか。

だよな?こいつらどう見ても、江口と秦野と内山とシフォン。Ailes Flammeじゃねぇか。

てか、何でユイユイはわかってないの?もしかして、やっぱりユイユイは仕掛人側なの?

 

「はははは、どうやら驚きのあまり声も出ないよーだな!そうや!ワイらがクリムゾンのバンドや!」

 

「え?いや、私は声出したよ?何者なのか聞いたけど?」

 

「はははは、どんまい!」

 

やっぱり江口じゃねーか。

 

「わ、わた…いや、何て呼べばいいんだっけ?えっと… interludeの白石みたいに関西弁使わなくてもいいんだよ?早くやる事やっちゃおうよ」

 

今、内山のやつ『渉』って呼びかけなかったか?

 

「フッ、そうだな。オレ達が何者だなんか関係ない。通りすがりの蕎麦屋と思っていればいいさ」

 

いや、何でだよ秦野。

さっき江口のヤツが下手な関西弁で、クリムゾンのバンドって言ったじゃねぇか。

何で通りすがりの蕎麦屋なんだよ。

設定グダグダかよ。

 

「通りすがりの蕎麦屋…?蕎麦屋が何でファントムに?」

 

ほんとだよ。ユイユイの言う通りだよ。

何で蕎麦屋がライブハウスのステージの上に立ってんだよ。

 

「そうだな!早く終わらせて、にーちゃんにまたそよ風に連れて行ってもらいたいし!さっさとデュエルやろうぜ!」

 

いや、にーちゃんとか葉川さんの事だろ?

晴香さんのそよ風の事まで言っちまってるし。

 

「それで?江口くん、秦野くん、内山くん、シフォンさん、私達は本当にデュエルをやりますの?」

 

秋月、わざわざみんなの名前を出さなくても。

 

「フフフ。姫咲さんが何を言ってるのか、さっぱりわからんちんだけど、ボクらは今からデュエルをやるよ!

わかってる?クリムゾンのミュージシャンにデュエルで負けたらどうなるか?」

 

あ?確か、クリムゾンとのデュエルギグは、負けたバンドはもうバンドをやれなくなるんだったよな?

……って、マジか!?お前らこんな周年記念の話で、そんなデュエルギグをやるつもりなのか!?

 

「ね、ねぇ、ちょっとシフォンも何を言ってるのか、俺にはわからないんだけど、そんなデュエルギグを今からやるの?俺達Canoro Feliceと、君たちAiles Flammeで」

 

春太の言う通りだ。

確かに俺達、ファントムのバンドは仲間でもあり、ライバルのような存在ではあるが、バンドを辞めるだのどうだのなんて、馬鹿みたいな事賭けてやる必要はねぇだろ。

 

「はははは、俺達はファントムのバンド、Ailes Flammeじゃねーしな!俺達は負けても痛くも痒くもねぇ!」

 

いや、なに理論だよそれ。

 

「って訳で!行くぜCanoro Felice!!」

 

江口のヤツ…!マジでこのままデュエルをするつもりか!?

 

 

「ちょ~~~っと!待ったぁぁぁぁ!!」

 

 

江口の掛け声と共に、今まさにAiles Flammeと俺達Canoro Feliceのデュエルギルドが開始されようとしていたが、謎の声によりそのデュエルは開始される事はなかった。

 

一体誰だ?今、俺達を止めたのは…。

 

俺がそんな事を思っていると、1人の女の子が、やっぱりベネチアンマスクを着けて、ステージへと上がってきた。

 

「ダメだよ。えっと……江ノ島くんと、蕎麦屋くんと、スイーツくんと、シフォンケーキちゃん」

 

「あ、俺、江ノ島って名前なのか?」

 

「蕎麦屋くんか…いい名前だな」

 

「僕はスイーツくんなの?」

 

「シフォンケーキちゃんって…」

 

そう言ってステージに上がって来たのは…。

evokeのドラマー、河野 鳴海さんの妹の河野 紗智だった。

 

「そして私の名前はさっちゃん。…ミス・さっちゃん!」

 

誰も聞いてねぇのに勝手に名乗ったよ。

そりゃミセスじゃなくてミスだろうが、紗智だからさっちゃん?安直過ぎない?

 

 

 

\うぉぉぉ!紗智ー!マスクをしてても可愛いぞー!/

 

 

 

客席から正体バラされてんぞ?

 

「フッ、Canoro Felice!私達クリムゾンフラムは、貴方達にデュエルギグを申し込むわ!」

 

クリムゾンフラム?

いや、そもそも江口達もデュエルしようって言って来てたじゃねぇか。河野がわざわざ改めて言う意味は?

 

「クリムゾン…フラム…?クリムゾンエンターテイメントとは別のクリムゾングループなんだね…!」

 

ユイユイ?本当に仕掛人側じゃないんだよな?

 

「本当にデュエルギグするかな…?どうしたらいいんだろう…」

 

「春くん。迷う必要はありませんわ。

Ailes Flamme…おっと、クリムゾンフラムでしたか?今、お互いのレベル差を知る良い機会ではありませんか。

デュエルをするならデュエルをするで、相手が誰であろうとギタギタに叩き潰すだけです。徹底的に。完膚なきまでに」

 

秋月が言うとほんと怖い。

 

でもまぁ、秋月の言う通りだな。

こいつらが何を思ってクリムゾンだとか、デュエルをすると言って来てんのかわかんねぇが。

 

こいつらも仕掛人でデュエルをするしかねぇ訳だろ。

だったら俺達も俺達で本気でデュエルをするだけだ!

 

「フフフ、さすがだね。秋月さん!

よし!デュエルギグをやるよ!準備はいい?」

 

「なぁ、何でさっきからさっちが仕切ってんだ?ここは俺の見せ場な予定じゃなかったか?」

 

「わた…じゃないな。江ノ島だっけか?気にすんな。ミス・さっちゃんに任せようぜ。早く帰りたいし」

 

「そんな…蕎麦屋くんが…私の事をさっちゃんって呼んでくれるなんて…///」

 

「まだ河野さ…ミス・さっちゃんは蕎麦屋が好きって設定を守ってるの?」

 

「ダメだよ、スイーツくん。表向きはそのままの設定でいようよ。江ノ島くんにたか兄の変な所ばっかり似られても困るのボクらだし」

 

こいつら何でこんな余裕なんだ?

まぁ、いい。その余裕をここで終わらせてやるぜ!

ついでにこんな茶番もな!

 

そうして俺達のデュエルギグは開始された。

 

 

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…、こんな…こんな事って…」

 

「嘘…嘘だよ。私も本気でやったし…。春くんも姫咲もまっちゃんも…私も調子良かったのに…」

 

「……」

 

「チッ…くそ…!」

 

春太やユイユイの言う通りだ。

俺もここまで差があるとは思っていなかった。

勝てなくても負ける事もねぇとも思っていた。

それなのに…。

 

秋月は…放心しちまって何も言えなくなってるな…。

 

さっきの俺達の台詞からもわかるように、俺達はクリムゾンフラムに…いや、Ailes Flammeにデュエルギグで負けた。

 

誰が聴いてもわかる圧倒的なレベルの差。

ユイユイも言っていたように、俺達は調子が良かった。

これまでに無いくらいの完璧な演奏だった。

 

それなのに…、俺達は手も足も出なかった。

 

「はははは、春さんどんまい!」

 

「松岡もなかなかやるじゃねぇか。中学ん時にデュエルしてた頃より、圧倒的にレベルアップしてやがる」

 

「あはは…。結衣さん達も調子良かったみたいですし、ちょっとヤバいかと思ったけど、予定通りの展開になってくれて良かったよ」

 

内山?今、何て言った?予定通り?

 

「姫咲さんもまだベースの声はまだ聴こえてない感じかな?でも、このデュエルギグはボク達……えっと、クリムゾンフラムだっけ?」

 

「ああ、俺達の…」

 

ああ、そうだな。

今回は俺達Canoro Feliceの負けだ。

 

「「「「クリムゾンフラムとCanoro Feliceの引き分けだな!」」」」

 

「え?引き分け…?」

 

「今のデュエル…私達の負けじゃないの…?」

 

「そ、そうですわ!引き分けってどういう事ですの!?納得がいきませんわ!」

 

「江口…じゃねぇ。江ノ島だったか?お前ら、引き分けってどういう事だ?同情のつもりか?」

 

誰がどう聴いても、俺達の負けだったろうがよ。

 

「フフフ、Canoro Felice!今のデュエルギグは、普通のデュエルギグじゃないの!エンカウンターデュエル!」

 

エンカウンターデュエルだと…?

それって確か…。

 

「紗智さん、先程のデュエルが、あのクリムゾンのミュージシャンとデュエルする時にやるという…。相手のライフを削って勝敗を決するという、あのエンカウンターデュエルだというのですか!?」

 

何で秋月は説明口調なんだ?

そんでライフを削るって何だ?

 

「フフフ、その通りだよ。秋月さん、説明ありがとう。そして、私は紗智ではないので。ミス・さっちゃんなので」

 

「そうだな!さっち……じゃなくて、ミス・さっちゃんは俺達の大事なチューナーだし!」

 

\江口ぃぃぃ!俺達のってどういう事だぁぁ!/

 

河野さん…。

 

「江口くん…私が大事な人って…///

じゃない!江ノ島くんもお兄…変なお兄さんも何を言ってるの!」

 

何なのこの話。早く本編に戻らないかな?

 

「そうだな。オレ達にはチューナーが居るが、お前らCanoro Feliceにはチューナーが居ない」

 

秦野?

 

「そうだね。ボクらにはチューナーがいた。だからエンカウンターデュエルで勝てた。だけど、Canoro Feliceも最後まで演奏をやりきった」

 

「うん。だから僕らとCanoro Feliceのデュエルは引き分け。Canoro Feliceにチューナーが居たらどうなってたかわからないもんね」

 

チューナー。

音色を可視化してリズムを伝えるという、エンカウンターデュエルには欠かせない存在の…。

 

「まぁ、私もチューナーの役割ってあんまりよくわかってないんだけど」

 

「ああ、俺とミス・さっちゃんで、にーちゃんと三咲ねーちゃんに、ちょっと教えてもらっただけだもんな?」

 

お前らホントぶれぶれだよな。

お前らが本当にクリムゾンのミュージシャンなら、なんで葉川さんと三咲さんがお前らにチューナーの事を教えてくれんだよ。

 

「つまりだ。一瀬さん、結衣さん、姫咲さん、松岡。

あんたらCanoro Feliceにはチューナーがいない。だから、オレ達には勝てないんスよ」

 

秦野…。

確かにさっきの俺達の演奏は、今の俺達に出来る最高の演奏だった。

演奏の質ってのか?演奏に関しては俺達に差はそんなに無かったような気もする。

 

つまり、さっきのエンカウンターデュエルは、チューナーが居るか居ないかの差って事か。

 

そして、さっきのデュエルが終わってから、俺達の衣装がボロボロになったのは何でだ?

俺達演奏してただけなんだが…。

 

「って訳で~。もっかいデュエルやるよ!Canoro Felice!」

 

シフォン!?

 

「うん。今度こそは僕達が勝つ。Canoro Felice、覚悟してよね」

 

内山まで!?

 

クソッ、俺達にはチューナーが居ない。

そのせいでさっきのデュエルが負けたってのは理解出来た。

Ailes Flammeの恩恵で引き分けにしてもらった訳だが…。

 

また、こいつらとデュエルするなら…今度こそ負ける…。

 

「ま、待ってよ!さっきのデュエルは俺達にチューナーが居なかったから、何とか引き分けって事だったよね?」

 

「ああ!そうだぞ!だから次は俺達も本気でやる!あははは、どんまい!」

 

いや、意味がわかんねーんだけど!?

 

「いくぜ、Canoro Felice!」

 

秦野のヤツも本気かよ…!

やるしか…ないのか…。

 

俺達が覚悟を決めた時だった。

 

 

 

 

 

 

 

「そこまででございます!」

 

 

 

 

 

 

 

その人は俺達とAiles Flammeの間に入ってきた。

あの人は…セバス?いや、澄香さんは客席に居るのがずっと見えている。何者なんだ?

 

「始めから見させて頂いておりましたが…Ailes Flamme…じゃなくて…クリムゾンフラムでしたかな?退いては下さりませぬか?」

 

「あ?じいさん何者だ?退けだと?」

 

いや、このくだり、特別編で葉川さん達と宮野さん達がデュエルした時のやつじゃね?

 

確かこの時って葉川さんだけセバスの正体が澄香さんって気付いてて、英治さんもトシキさんも、宮野さんも気付いてなくて…。

 

この茶番はあの時をなぞってやってんのかな?と、思った俺は、春太達へと目をやった。

 

春太も困った顔をしながら俺達を見ている。

ユイユイは知らないって感じで顔をフリフリと振っている。

秋月も誰か知ってます?って顔をしながら俺達を見ている。

 

もちろん俺も知らない。

誰なんだマジで。

 

「ふざけんな!俺達はCanoro Feliceを倒すんだ!今日ここで!」

 

「わ、渉!じゃない、江ノ島!その台詞、江ノ島の台詞じゃないよ!?僕の台詞だよ!」

 

「え?あ、そうだっけ?わりぃ…」

 

「周年記念は自分達がやりたかった。そう思って動揺されてますな。本当は自分達が周年記念の物語をやりたかったから」

 

「「「「!?」」」」

 

いや、本当なんだよ、この茶番。

俺がそう思っていると、セバスは俺達に近付いてきた。

 

「春太さんと結衣さんはともかく、姫咲と松岡もわからない感じ?」

 

俺を松岡って呼んで、秋月を姫咲呼びだと…?

まさか俺と秋月の知り合いなのか?

 

「結衣さん、今回のライブでギタリストには必要になる物…と、メガネを持っててもらいましたよね?今もちゃんと持ってますか?」

 

「え?メガネ?持ってるけど…」

 

そう言ってユイユイは胸の谷間からメガネを取り出してセバスにメガネを渡した。

ってかユイユイはどこにメガネしまってたんだよ!

 

「ありがとうございます」

 

ユイユイからメガネを受け取ったセバスは、カツラとマスクを取りタオルで顔を拭いて…ウィッグネットを外すと綺麗な長い黒髪が現れた。

そしてメガネをかけて…。

 

「あなたは…四季さん?」

 

「生徒会長…!?」

 

セバスの正体は、俺と秋月の通う学校の生徒会長。

綾小路 四季(あやのこうじ しき)だった。

何だって生徒会長がセバスに…。

 

「姫咲と松岡はわかってくれたみたいだけど…、春太さんと結衣さんは私の事はわからないですよね」

 

そりゃそうだろう。

生徒会長とは俺もクラスメートではあるし、ほぼ毎日顔を見合わせる仲ではあるが、春太とユイユイは接点なんてまるでないだろう。

 

俺がそう思った時、生徒会長は俺が見馴れた長い髪とメガネを外し…。

って!その髪ってヅラだったの!?

 

長い髪の下から現れた紺色の髪、そしてメガネを外したあの顔は…。

 

「あ!き、君って澄香さんの…!」

 

「あの『タイが曲がっていてよ』の人だ!」

 

俺も驚いた。

いや、生徒会長がこの場に居る事も、セバスに扮してした事も、あの長い黒髪がヅラだった事にも驚いてはいるが、今、俺達の目の前に居る生徒会長は、澄香さんの私設部隊の…、よく秋月の家で見る女の子だった。

 

 

-パッ

 

 

「え?なになに?」

 

「急にステージの照明が消えた?」

 

俺達の居るステージの照明が何故か消され、そして…。

 

 

-パッ!

 

 

「フフフ、姫咲お嬢様、驚かれておりますね。その通りでございます」

 

ステージの一部分にスポットライトが照らされ、そこには澄香さんが立っていた。

澄香さん、ついさっきまで客席に居たのに…。

それにこの絶妙な照明技術は誰の演出?

 

「澄香さん、いつの間にステージに…。いや、その前に姫咲はさっきから何も喋ってませんよ?その通りでございますって何ですか?」

 

「わわわ、とうとう春くんがツッコミしちゃった!?」

 

わかるぞ春太。

俺は驚きで何も口から出なかったが、ツッコミたい気持ちはいっぱいだった。

 

「そう。この子は姫咲お嬢様の想像通りでございます」

 

「澄香さん…、あの、すみません。私、驚きのあまりまだ頭が回ってなくて…想像通りって何の事かわからないのですが、もしや、四季さんが澄香さんの私設部隊の一員で、私の警護のために姿を変えて私の学校に入学式して生徒会長として私を守り、そして、その四季さんが、私達Canoro Feliceのチューナーになってくれるというのが訳ですか?」

 

何だと?生徒会長が俺達Canoro Feliceのチューナーに…?

いや、それより秋月は驚きのあまり頭が回ってないのに、そこまで想像したのか?それ澄香さんの手のひらの上じゃね?

 

「フフフ、姫咲お嬢様もまだまだでございますな。その程度までしか想像出来ないとは」

 

いやもう十分じゃないか?

 

「はははは!姫咲ねーちゃんもまだまだだな!」

 

「そうだな。

姫咲さん、綾小路さんは姫咲さんがまだ幼女の頃から、澄香さんの元で日々音楽の訓練を受けて…」

 

「姫咲さんの為に…ううん、Canoro Feliceの為にチューナーになる為に、ずっと姫咲さんの側に居てくれたんですよ」

 

「まぁ、Canoro Feliceが結成されてまだ半年も経ってないのに、昔からCanoro Feliceの為にって変な話だけどね」

 

…シフォン。わかるぞ。

前に澄香さんもそんな事言ってた時に俺もそれ思った。

 

「……うん、そうだったんだ。綾小路さん、ありがとうございます」

 

春太…。淡白だな。

 

「うぅ…グスッ、しっきーはそんな昔からCanoro Feliceの為に…グスッ」

 

ユイユイ、だからCanoro Feliceは結成してから半年経ってないから。泣く程の事じゃねぇから。

それにもうあだ名呼び?

 

「私…そんな事にも今まで気付かずに…四季さん…うぅ…グスッ」

 

いや、だからな、秋月…。

って、何で春太もユイユイも秋月も俺を見てくんの?

俺も何か言えって事?それよりユイユイも秋月も今のは嘘泣きなの?

 

「あ、あ~…生徒会長、ありがとうな」

 

ホント俺何やってんの?いや、何やらされてんの?

 

「あ、えっと、綾小路さんは俺達Canoro Feliceのチューナーになってくれるって事でいいのかな?ってもしかしてこの周年記念の茶番は俺達Canoro Feliceのチューナーが決まる話みたいな感じなのかな?」

 

あ~。なるほどな。

この周年記念って何の茶番かと思ってたが、そういう事だったのか。

 

「春太さん。その周年記念っていうのが何の事かはわかりませんが、私はもし皆さんがよろしければ、Canoro Feliceのチューナーをさせて欲しいと思っています」

 

俺達のチューナーか…。

 

「ちょっと待ってくれ生徒会長」

 

「松岡?」

 

澄香さんの紹介でもある訳だし、音楽に関して、いや、チューナーに関しても文句ない実力なんだとは思うが、本当にCanoro Feliceのチューナーとして、生徒会長は大丈夫なんだろうか?

そこを確認しない内に、よろしくとは言えねぇ。

 

「生徒会長は秋月がガキの頃から、Canoro Feliceの為に音楽の特訓をしていたってのはわかった。それに澄香さんのお墨付きだ。チューナーとしての実力は確かなんだろうとは思う」

 

「ぷぷ…、澄ちゃんのお墨付き…『夏野ー!アウトー!』…え?あっ」

 

-パァン

 

あの笑ってはいけないルールまだ生きてたのか。

わざとじゃないんだが…ユイユイすまん。

そして生徒会長も容赦なく叩くのな。

 

「冬馬くん、冬馬くんがそう疑問を抱くのも想定通り。ほら、前にうちに冬馬くん達が遊びに来た時。あの、ファントムに所属するかどうかを決めた日の事、覚えてる?」

 

「澄香さん…。あの、うちにって…まるで秋月家が澄香さんの家であるような言い方を…。ハッ!?ま、まさか、そういう事ですの!?」

 

うん、秋月が何に気付いたのかは今はいいとして、あの日の事はちゃんと覚えている。

色々衝撃的な事もあったしな。

それよりも俺は、澄香さんが俺がそう疑問を抱くのも想定通りだという発言に、やっぱり手のひらで転がされてるんだなと確信した。

 

「ええ、覚えてます。…それにまぁ、あの日、澄香さんの私設部隊の人らが、これ見よがしに音楽の特訓してたのは、今日の為の布石だった。って事も気付きましたよ」

 

「…これは驚きました。さすが冬馬くんですね」

 

「わ!?まっちゃん正解なんだ!?まさかのだね!」

 

ユイユイ?

 

「まさかこの松岡くんも日奈子さんの仕込みで偽者?」

 

いや、本物だから。

 

「冬馬が…鋭いだって…!?」

 

え?春太?春太も俺の事そんな風に思ってたの?味方じゃなかったの?

 

「まぁ、あん時に何でこんな所で特訓なんてしてんだろ?って不思議には思ってたしな。生徒会長に限らず、澄香さんの私設部隊の人らが、俺達のチューナー候補だったって事じゃないスか?」

 

「松岡、いや、それ違う」

 

生徒会長!?違うの!?

 

「良かったぁ、違うんだぁ。やっぱまっちゃんはまっちゃんだよね!」

 

ユイユイ?

 

「あんな自信満々に仰ってましたのに。……なんて恥ずかしい男なんでしょう」

 

いや、自信満々だったのはそうだけどさ?そこまで言わなくても…。

 

「……」

 

頼む。春太、無言は止めてくれ。

 

「冬馬くんもまだまだですね」

 

…ホントすみません。

 

「四季は音楽の才能があり、リズムを可視化するチカラもありました。しかし、本人は音楽が好きという事はあっても、本気でチューナーをやろうとか、クリムゾンを倒そうとか、そう言った想いはありませんでした」

 

リズムを可視化するチカラ。

確かチューナーにはそんなチカラが必要なんだったか。

 

「しかし、そう、あの日。あの嵐の日の夜の事でございます」

 

 

 

 

ん?今の・・・って何だ?あ、ここから澄香さんの回想が始まる感じか?

って俺、普通にモノローグ語ってしまってるけど…。

 

「あのCanoro Felice結成後、そして、南国で姫咲お嬢様に虚空を託してしばらく経った日の嵐の夜の事でございます。私は自室に四季を呼び出しました」

 

「お姉様。お話というのは?」

 

いや、2人で会話しながら進めるの?

てか、南国DEギグから帰って来てからどころか、Canoro Felice結成後に嵐の日なんて無かったと思うんだけど…。

 

「四季。私はセバスの衣を脱ぎ、澄香の姿のまま姫咲お嬢様をお守りする事を誓い、Irisベースを姫咲お嬢様に託しました」

 

「はい。私も学校外でも姫咲お嬢様を女の姿でお守りする。お姉様と同じように私もそう誓いました。

…いえ、私だけじゃありません。私の仲間達、お姉様の私設部隊のみんなそう決意しました」

 

「フフフ、強要などしていないというのに…。みんな物好きですね。でも、感謝しています」

 

「とんでもございません!みんな、姫咲お嬢様と澄香お姉様を想っての事でございます」

 

……いや、意味がわからねぇ。

何で秋月を守る為に男装なの?男装する必要があったとしたら、何でみんな揃って同じタイミングで辞めたの?

 

「四季。あなたを呼び出したのは他でもありません。

私が姫咲お嬢様に虚空を託したのは、今後クリムゾンとの闘いが激しくなると思っての事。

四季、あなたもこれからCanoro Feliceのチューナーとして、姫咲お嬢様と春太くんと、結衣ちゃんと冬馬くんの力になるのです」

 

「お断りします」

 

「ピカッ!ゴロゴロゴロ…」

 

え?何だ今の澄香さんの『ピカッ!ゴロゴロゴロ…』って?

あ、嵐の日の夜だから雷とか?

 

「四季、聞き間違いですか?今、あなた断ると言いましたか?」

 

「はい。申し訳ございません。お断りします。ピカッ!ゴロゴロゴロ…」

 

あ、生徒会長も雷の音を口で表現する感じか?

 

「ザーザー…。しばらくの無言」

 

…シチュエーションまで口頭で。

もう澄香さんも生徒会長も役者にでもなった方がいいんじゃねぇか?

 

「何故です四季!理由を…理由を言いなさい!」

 

「お姉様。私は幼少の頃から姫咲お嬢様の側で…。いえ、ここでは友人として姫咲と呼ばせてもらいますが、姫咲の側に居て、ベースの腕も音楽への情熱も、他人へのドSっぷりも相当なものだと思っています。音楽への情熱が欠けている私でもそう思う程に…」

 

「四季…では何故?」

 

聞き流そうと思ったが、生徒会長も秋月のドSっぷりは相当だと思ってんのか。

 

「春太さんは声も良いし、ダンスも上手い。歌唱力はまだまだだとは思いますが、これから先は伸びていくと思います。松岡もさすがライブ馴れしていると思います。以前の松岡ではここまでが限界でしたでしょうが、今の…変わってきた松岡がこれからCanoro Feliceの音楽を引っ張っていけば、Canoro Feliceはどんどん素敵なバンドになるでしょう」

 

変わってきた俺がこれからのCanoro Feliceの音楽を…。

確かに今の俺は以前のような、かっこよさやこだわりなんかじゃなく、今のCanoro Feliceで奏でる音楽が楽しいと、そんな音楽をやりたいと思っている。

そして、そんな音楽を追求したいとも。

 

「そして問題は結衣さんです」

 

「結衣ちゃんが?」

 

「え!?私!?私がダメなの!?」

 

ユイユイが?だと?

何を言っているんだ生徒会長!

ユイユイはCanoro Feliceには一番大切な存在だ!

春太の声に合う声でのコーラス。オーディエンスに楽しさを伝えるようなダンスを交えた演奏!

確かにギターの腕前は、ファントムのメンバーの中ではまだまだな所もあるが、他の誰にも出来ないCanoro Feliceらしさがユイユイにはあるんだよ!!

 

「私が…私のギターが下手っぴだから…」

 

ユイユイ…!

俺が澄香さんと生徒会長の茶番劇の間に入って、生徒会長にものを申そうとした時、春太と秋月も同じ気持ちだったようだ。

 

春太も秋月もその場から動き、澄香さんと生徒会長の間に割って入ろうとしていた。

 

しかし、澄香さんもそれに気付いていたんだろう。

そんな俺達を止めるように、澄香さんは手振りで俺達を制した。

 

「四季。聞き捨てなりませんね。

貴女の音楽の才能は相当なものです。なのに、結衣ちゃんのチカラを、Canoro Feliceに必要な存在をそのように言うとは…」

 

「え?Canoro Feliceに必要な存在?わぁぁ~、照れちゃうよぉ~」

 

良かった。澄香さんにはわかってもらえてたんだな。

だけど、ユイユイのチカラ?

どういう事だ?ユイユイには特別なチカラがあるって事か?葉川さんや梓さん、Irisベースを託された秋月達のような?

いや、それともただ単にCanoro Feliceにはユイユイの力が必要だって意味か?

 

くそ、こんな茶番劇の最中じゃ考えてもわからねぇな。

 

「違います。結衣さんは確かにギターの演奏という点ではまだまだな所もあるでしょう。しかし、結衣さんは元々はアイドル。ギターをやり始めたのもBlue Tearが解散する直前でしたし、ダンスや歌の方が…。だからこそ、結衣さんの春太さんに合うコーラスや、ダンスを交えたギターの演奏。そういったものに長けている。そして、それはCanoro Feliceにとって大切な存在だと思っています!」

 

「え?わ?私ベタ褒めだ?」

 

生徒会長もユイユイの事わかってんじゃねぇか。

ユイユイも安心したようだし、春太と秋月もその言葉を聞いて動くのを止めた。

 

でも、だったら何で?

俺のその疑問は、澄香さんがそのまま生徒会長へ聞いてくれた。

 

「では何故?何故結衣ちゃんが問題だと?そして、何故貴女はCanoro Feliceのチューナーを断ると?」

 

「…Canoro Feliceのチューナーでしたら喜んでやりたい所です。ですが、結衣さんは可愛いしスタイルも良いし、何よりおっぱいがでかい!!おっぱい好きの…巨乳好きのおっぱい星人である私が…。

Canoro Feliceのチューナーになって、結衣さんの側に居て!あのおっぱいを触るのを!我慢出来る訳ないじゃないですか…。ピカッ!ゴロゴロゴロ…」

 

……生徒会長はこんな大勢の人が目の前に居るステージの上で何を言ってんだ?

 

「え?私のおっぱい?」

 

元アイドルも何を言わされてんだか…。

 

「つまり、四季。貴女は結衣ちゃんの胸が気になるから、Canoro Feliceのチューナーはやれないと?」

 

「はい。その通りです。姫咲はちっぱいだから側に居ても何とも思いませんでしたが、結衣ちゃんは特別です。触りたい。揉みたい。あわよくばあの胸に顔を埋めたい」

 

「なるほど。よくわかりました」

 

いや、澄香さんよくわかったの?わかっちゃったの?

てか、秋月は二次被害受けて胸がないってみんなの前で言われちゃったけど…。

 

春太は相変わらず(・_・)って顔をしてるし、ユイユイは照れている。

秋月は…怖っ!あいつあんな怖い顔出来たの!?

 

 

 

 

「フフフ、回想シーンはここまででいいでしょう」

 

いや、回想シーンなんて無かったけどな。

 

「そして、お姉様は言いました。『四季、世の中にはラッキースケベというものがあるのです』と…」

 

「そして四季は、Canoro Feliceのチューナーをやる事を受け入れたのです。もちろん、春太くん、結衣ちゃん、姫咲お嬢様、冬馬くんの承諾を得られれば…ですが」

 

今の回想シーン必要だったか?

いや、でも今の回想シーンで生徒会長がCanoro Feliceのメンバーをどう見ていて、Canoro Feliceの音楽をどう見据えているかはわかったのか?

ユイユイへの見方はアレだったけど。

 

…待って。

何で澄香さんも生徒会長も、Ailes Flammeの連中も、オーディエンスも俺達をガン見してんの?

これの返事を今この場でしろって事か?

 

「お、俺は…綾小路さんがCanoro Feliceをどう見てくれてるのかはわかったし、まぁ…本当に俺達に合うならとは思うけど…」

 

春太…。無難な回答を選んだか。

 

「俺はいいと思うぜ。澄香さんの私設部隊にはたくさんの人が居る。その中でチューナーの実力も合って、Canoro Feliceに合うのは生徒会長だってんだろ?だったら他に適正なチューナーは見つけられねぇだろ」

 

俺も無難な回答だったな。

だが本心だ。

15年前にクリムゾンエンターテイメントとの闘いのど真ん中に居た澄香さんが選んだ人物だ。

生徒会長以上に俺達に合うチューナーは他にいないだろう。

 

「わ、私も!しっきーが私達に合うチューナーならお願いしたいよ!あ、あの、触るくらいなら…同じバンドの仲間なんだしいいかな?とも思うし?」

 

な、何だと!?触るくらいなら…同じバンドの仲間なら…?

 

-パァン!

 

-パァン!

 

そう思った直後、俺と春太は秋月にビンタされた。

いや、触るつもりとかないから。ちょっと考えちゃっただけで。

 

江口も河野にビンタされて、客席では葉川さんは奈緒さん達にビンタされ、英治さんは三咲さんにグーで殴られていた。

 

「まぁ、お馬鹿なお話は置いときまして。私の事を……まぁ、どう思っているのかも今は置いておきましょう。澄香さんのご推薦ですから、私も四季さんにとは思いますが、まぁ、ここでどうこう話していても時間の無駄でしょう」

 

まぁ確かにそうだな。

実際は生徒会長も一緒に演奏してみねぇとな。

 

「ですから、デュエルをやりましょう、クリムゾンフラム。その方が手っ取り早いですからね」

 

秋月。

ああ、そうだな。

さっきのAiles Flamme(こいつら)とのデュエルは、全然歯が立たなかったし、デュエルをもう1度やれば生徒会長の実力も見えてくるだろう。

 

「お、デュエルやるのか!いいな、やろうぜ!」

 

「ま、最初からそのつもりだったしな。やりましょう」

 

「Canoro Feliceのチューナーがどうなるかの大切なデュエルだもんね。実力はまだまだだけど、僕も今の精一杯を演奏するよ!」

 

「ここまで日奈子さんのシナリオ通りだと逆に怖くなるね。Canoro Feliceも仕掛人側じゃないの?って疑いたくなるレベルだよ」

 

は?俺達がこういう対応するだろう事まで日奈子さんは読んでたってのか?

 

「いくぜ!Canoro Felice!俺達の新曲!『BRAVE(ブレイブ)』!!」

 

なっ!?新曲だと!?

 

「春くん!結衣!松岡くん!…そして四季さん!私達もいきますわよ!新曲の『Shining Smile(シャイニング スマイル)』で!」

 

俺達も新曲で!?

よし、やってやろうじゃねぇか!!

 

 

そして、俺達Canoro Feliceにチューナーの生徒会長が加わったデュエルギグが開始された。

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