「わかった。その勝負受けるぜ!」
「はい!」
そう言って姫咲と松岡くんの勝負が始まった。
「そう!そして実況と解説は私!夏野 結衣と一瀬 春太でお送りします!」
えぇ~…俺達そんな事するの…?
「では!早速二人に意気込みを聞いてみましょう?」
ノリノリだね、結衣…
「さぁ!まずは姫咲!今の意気込みをどうぞ!」
「ゲームでの十本勝負。確かにもちかけたのは私ですが、必ず全て勝ってみせますわ。私に1勝でも出来ると思っているとか……傍らいたしとはまさにこの事ですわね」
「うんうん!さすが姫咲だね!まさに笑止!って感じだね!」
結衣、わざわざ言い直さなくていいよ…
「じゃあ次はまっちゃんに聞いてみようかな?まっちゃん!意気込みをどうぞ!」
「俺もゲームは得意だからな。しかもこの勝負は俺の指定でいいときてる。いくら秋月相手でも全部負ける事はねーよ」
「うんうん!まっちゃんもやる気満々だね!まずはどのゲームで挑むのかな?」
「まずは格闘対戦ゲーム。秋月のフィールドで戦ってやる」
「お?姫咲は格ゲーが得意なのかな?あえてそのゲームで挑む理由は?」
「ゲームで対戦ってなるといつかは通る道だからな。先に秋月の得意なゲームで集中力と体力を消耗させる」
「なるほど!まずは勝てないとわかってても消耗させる為のあえて格ゲーから行くと?」
「ああ、この十本勝負……1勝でもすれば俺の勝ちだしな。俺は必ず勝つ!」
松岡くんもノリノリだね……
「さぁ!まずは格闘対戦ゲームです!準備はいいかな?」
「ええ」
「ああ!」
「じゃあ行くよ!格ゲーファイト!レディー……」
「「ゴー!!」」
そして格闘ゲームでの対戦が始まった。
今日はバイトなくて良かったなー…
「おおっと!?これはどういう事だぁ!?姫咲選手、棒立ちのまま動かないぞー!?」
「どうした秋月!わざと負けるつもりか!?」
「ハンデですよ。最初から本気を出すと秒で終わってしまいますので」
「チ、舐めやがって……!」
「姫咲選手!余裕のハンデときたもんだ!だが、そうこう言ってるうちに体力ゲージがもう半分しかないぞーぅ!?」
結衣はほんっっっとノリノリだね!
ああ、バンドやりたい……
「ハッ、余裕を出し過ぎたな秋月!ここから巻き返す事は出来ないだろ!?俺はハンデでも甘んじて受けるぜ?勝てばいいのだ勝てば!」
「負ける…?私がですか?クス、では、そろそろいかせていただきますわね」
そう言って松岡くんの超必を避けた姫咲の怒涛の攻撃が始まった。
「なっ!!?」
「おおっと!?ここで姫咲選手の怒涛の攻撃!まっちゃん選手はガードで手一杯だぁぁぁぁ!!」
「もう少しハンデがあっても良かったかも知れませんわね」
そして松岡くんはそこから逆転する事も出来ず、必死にガードするも削り倒されてしまった……。なかなかえげつない攻撃するんだね……。
「そんな……クッ、だが格ゲーは負けるとわかっていた勝負だ。次のゲームで勝つ!」
「さぁさぁ!まっちゃん、次はどのゲームで勝負するのかな?」
「何でもよろしいですわよ?」
「フッ、次はガンシューティングで勝負だ」
松岡くんが選んだのはゲームセンターによくあるゾンビを倒して行くガンシューティングだ。
「まっちゃんが選んだのはガンシューティングだぁ!で、どうやって勝敗決めるの?得点の高い方?生き残った方?」
「それも松岡くんにお任せしますわ」
そう姫咲が言った瞬間、松岡くんはニヤリと笑った。
「総合得点の高い方の勝ちだ」
「わかりましたわ」
そう言って松岡くんがゲームの筐体にコインを投入した。そして…もう1枚松岡くんがコインを投入した。
「あら?」
「おおっと!?これは!まさか!?」
「そう2丁拳銃だ!総合得点の高い方の勝ちって言っただろう!?」
そして松岡くんがゲームを始めた。
松岡くん…先にプレイする方がそれをやっちゃ…姫咲も自分のプレイする時に2丁拳銃出来ちゃうよ?
「悪いな秋月!俺は例え卑怯と言われても必ず勝つ!」
「春くん春くん」
実況のはずの結衣がいきなり小声で話し掛けてきた。
「あんな事言ってるけど、姫咲に卑怯者って罵られたらまっちゃん落ちこみそうだよね?ね?」
うん、俺もそう思うよ。
そしてかなりの高得点を出した松岡くん。
ゲーセンのガンシューって意外と2丁拳銃でやるの難しいんだけどな。
それでもあの高得点って、松岡くんのゲームの上手さがよくわかる。
「どうだ!秋月!」
「ふむ。私も2丁拳銃でやっても良いのですが……まぁ、普通にプレイしますね」
そう言って姫咲のプレイが始まった。
上手いなんてレベルじゃない。
特に得点には関係ないが、出る敵の急所を確実に撃ち抜いている。
なんでわざわざ急所ばかりを…恐ろしい。
「ふぅ、こんなもんですわね」
姫咲はゲームをクリアしてしまった。
得点なんかとっくに松岡くんを越えている。
そして俺が何よりも恐ろしいと思ったのはヘルプって助けを求めてきた一般人まで撃ってた事だ。
「ゾンビに囲まれた所から助けを求めて来ても、もうゾンビウィルスにやられて手遅れかも知れませんわ。それならいっそひとおもいにやってさしあげるのが一番だと思いますの」
本当に恐ろしかった。
このゲームが一般人を撃ったら減点方式じゃなくて、ライフ消費方式だったら松岡くんが勝ってただろう。
「さぁさぁ!まっちゃん!次はどうする?どのゲームで挑戦する?」
「ま…麻雀ゲームだ!」
「おー!麻雀ゲーム!!確かにあれなら運も必要だもんね!」
「姫咲は麻雀のルールわかる?」
「もちろんです。雀姫と恐れられた私の力を見せつけてやりますわ」
姫咲、会って間もないけど、君がすごく遠くの人に見えるよ。
「でも雀ゲーは積み込み出来ないしね!なかなか厳しいかもしれないよ!」
「確かに…配牌はコンピュータ任せですものね」
「ねぇねぇ姫咲、今度一緒に麻雀やろうよ」
「いいですわね。結衣も麻雀は得意なのですか?」
「そんな得意ってわけじゃないけど、アイドルやってた時はグループ内では坊や結衣って呼ばれてたよ。燕返しくらいしか出来ないけどね。あはは」
ああ、さっきから結衣まで遠くの人に感じるようになったよ。
「と!とりあえず雀ゲーで勝負だ!2人打ちで最終的に持ち点の多い方の勝ち!いいな!?」
「はい。構いません」
そして2人の麻雀対決が始まった。
一瞬で勝敗が着いた…。
確かに持ち点の多い方の勝ちってルールなら、安上がりでさっさと終わらせた方がいいしね…。
高めを狙ってしまった松岡くんが悪いな…。
「こんな打ち方…つまらないですわね…」
「ねぇ、まっちゃん。まだやる?」
「あ…当たり前だろ!まだ3回だ!次は音ゲーで勝負だ!俺はドラマーだしなリズム感はある。ここで一気に決着を付ける!」
「音ゲーは私の2番目に得意とするところ…望むところですわ」
そして軽快な音楽と共にゲームが始まった。
まずは選曲…。
ルールとしては好きな曲、好きな難易度でプレイし、得点の高い方の勝ちだ。
松岡くんは最近テレビでもよく聴く曲だ。
姫咲もあえて松岡くんと同じ曲をチョイス。
だが……
「秋月…エキスパートモードとはやるじゃないか」
「高得点を狙うならエキスパートの方が狙えますから」
姫咲がそう言った後、松岡くんはニヤリと笑った。
もうこれフラグじゃないかな?
なんか松岡くんを応援したくなってきた…。
そしてゲームが始まった。
松岡くんのリズム感、そして反応の良さがよくわかる。
なんと全てパーフェクトだ。
このままパーフェクトでフルコンしたら…。
「フ、秋月、お前なら俺とあえて同じ曲をチョイスすると思ったよ。確かに同じ曲でハードモードの俺とエキスパートモードの秋月とじゃ、秋月の方が有利だろう」
確かに普通ならそうだ。だけど松岡くんは…。
「だが俺はこの曲のハードモードならパフェコンが出来る!そしてこの曲のエキスパートモードにはリズム感を狂わせる怒濤の譜面がある。そこで大体のやつがミスをする。これは俺の勝ちだ!」
そうだ。いくらエキスパートモードでもパフェコン相手には…。
「お喋りしていても大丈夫ですか?パーフェクトコンボを逃してしまいますわよ?」
「俺を誰だと思ってんだ。余裕だよ!」
松岡くんは喋りながらでもパーフェクトでコンボを取っていっている。
姫咲も今まではノーミスだけど、パーフェクトコンボってわけじゃない。
「確かにこのままなら負けるかもしれませんわね。ですがこの曲には怒濤の鬼譜面がありますから」
「何!?知っていてあえてこの曲の勝負に乗ってきたというのか!?」
あ~、やっぱりフラグだったか。
それより結衣はさっきから静かだな?
あ、クレーンゲームのコーナーでぬいぐるみ取るのに必死になってる。
結衣に気を取られている間に曲も終盤。
怒濤の鬼譜面が降ってくる。
「今日もフルコンは取りたいものですわね」
「!?」
姫咲の動きは凄かった。
まるで譜面と手が磁石か何かで引き合っているような…。
「これはあくまでもゲームですわ。先程のガンシューティングと同じ。譜面をエネミーに見立てて、私の指を武器に確実に1つ1つ潰していけば良いのです」
リズムを完全に崩しにかかってるような譜面。
それなのに姫咲は未だにノーミスだ。
そして姫咲の動きにリズムを崩された松岡くんは…。
「あ」
最後の最後にミスをしてしまった。
パフェコンどころかフルコンすら逃してしまった。
もちろんこうなってしまった以上は姫咲の勝ちだ。
そうして音ゲー対決は幕を閉じた。
「あ、音ゲー対決もう終わっちゃったんだ?」
結衣が背中に大きなぬいぐるみを背負って帰ってきた。やけに違和感なく似合ってるから不思議だ。
「次はメダルゲームだ!制限時間は1時間!100枚のメダルをどっちが多く稼げるか勝負だ!」
不正をしないように俺が姫咲、松岡くんには結衣がついて見張っておく事になった。
「まっちゃん…10分もしないのに0枚になったら勝てないよ…」
「結衣、松岡くん、ヤバい。姫咲がもう5,000枚くらい稼いでる」
「ここがカジノでしたら良かったのに…」
「次はカラオケだ!選曲は1曲のみ!得点の高い方の勝ちだ!!」
♪~
♪~
「結衣」
「どしたの春くん?」
「俺がボーカルでいいのかな?姫咲がボーカルの方がいいんじゃない…?」
「大丈夫だよ!春くんの声は腐じょ……女の子に受ける声してるし!」
腐じょ…?なんて言いたかったんだろう?
「次は野球ゲームだ!」
「ハンデは変化球無しくらいでよろしいですか?」
松岡くんの4回コールド負け。
良かった。コールドゲーム有りにしてて…
「こうなったらパズルゲームだ!」
「松岡くんパズルゲーム得意でしたっけ?」
「まっちゃんまっちゃん、後2回だよ?大丈夫?まだやる?」
十本勝負の8回まで終わった。
残り2回……もうどんなゲームでも姫咲が負けるとこ想像出来ない……。
「ふ、ふふふ…ここまでは想定内さ…」
その割に顔が青ざめてるんだよなぁ…。
「次はどのゲームにしますか?」
姫咲も余裕だなぁ…。
「フ…フリースロー対決だ…お互いに10球……」
それも姫咲の圧勝だった。
「私、中学の時はバスケを嗜んでましたので。もう少しで全国大会に行けてたのですけれどね…」
「まっちゃん…」
さて、そろそろ止めた方がいいかな。
こんなのでバンドに入ってもらっても正直嬉しくない。
「さ…最後の勝負は…」
「松岡くん、姫咲もう止め…」
「腕相撲だ!!」
腕相撲……!!?
ここに来て腕相撲!?
ゲームで勝てないからって腕力で!?
「腕相撲ときましたか。確かに男性の松岡くん相手に、か弱い女の子の私では敵わないかもしれませんわね」
「最後の勝負だね。まっちゃん…勝てるかな?」
そうだよね。松岡くんは男だしドラムもやってるから手首も強いだろうし単純に腕力もあるだろう。
それに比べて姫咲は普通の女の子より細身の印象だ。
……なのに松岡くんが勝てるとは思えない。
「さ、さすがに腕相撲はダメか?」
「私は構いませんよ。でも最後の勝負ですのよ?本当に腕相撲でよろしいのですか?腕相撲なら私に勝てるとお思いですか?」
「さ…さすがに腕相撲ならな…」
「わかりました。腕相撲で決着をつけましょう」
そして松岡くんと姫咲が腕相撲の体勢に入る。レフェリーは結衣だ。
「じゃあ、最後の勝負だよ。まっちゃんも悔いのないようにね!」
「ああ…」
「それじゃあ力を抜いてね?二人共OK?」
「来い!」
「いつでもどうぞ」
「それじゃあ行くよ!」
「こうやって松岡くんと手を握るのは初めてですわね…」
「え?秋月…?」
え?まさか!?姫咲…!!
「ドキドキしますわね。あの…私初めてなので……」
「レディー……!」
「優しく……して下さいね?」
「あ……秋月…!」
「ゴー!!!!」
〈〈バァン〉〉
一瞬だった。さすが姫咲だ。
腕力じゃさすがに勝てないと思ったんだろう。
男の動揺を誘ってその隙を付いて一気に終わらせる。
結衣の言葉を発するタイミングを見計らっての上目使いからの優しくして下さいね攻撃。
これは松岡くんじゃなくても男ならみんなたまったもんじゃないだろう。
「私の勝ち…ですわね」
「あ…あ……」
「では、約束通り命令をひとつ聞いてもらいましょうか」
いや、ダメだ!こんな形のバンドなんて俺は…!
「あ、あのね姫咲……」
結衣も多分そう思ったんだろう。
だけど松岡くんが…
「わかったよ!負けは負けだ!お前らのバンド引き受けてやるよ。でもやるからには本気でやるからな」
「松岡くんそれは…」
「あの……誰がバンドに入ってくれって言いましたか?」
「「「え?」」」
俺達はみんな姫咲の言葉に驚いた。
松岡くんにバンドに入ってもらう為にやってたんじゃなかったの?
「ち、違うのかよ。俺にバンドのドラムをやってもらいたくて勝負してたんじゃねーのかよ!?」
「違いますけど?」
「え?え?え?春くん、違うの?」
「いや、俺もそう思ってたんだけど…」
「そんなわけないじゃありませんか。勝負して勝った負けたでバンドを一緒にやっていただいても楽しくありません。春くんも結衣も松岡くんも私も」
「あ、ああ、俺もそう思うけど…」
「うん!やっぱりこんな形のバンドなんて楽しくやれないもんね!」
「はい。松岡くん自身が私達とバンドをやりたい。私達が松岡くんとバンドをやりたい。そう思わないと意味がありません。そして楽しくない音楽は聞いて下さっているオーディエンスのみなさんにも楽しんでいただく事は出来ません」
「姫咲…」
「うん!私もそう思うよ!」
「じゃ、じゃあ俺になんて命令しようとしたんだよ」
「1曲だけで良いのです。春くんのボーカル、結衣のギター、私のベース。そして松岡くんのドラムで今から演奏して下さい。それが私の命令ですわ」
「1曲だけ…?」
「はい。1曲だけです。本気で演奏して下さい」
「わかったよ。てか、そもそも命令を聞くって約束だしな。断れねーし1曲だけ一緒に演奏してやるよ」
「お願いしますね」
そして俺達は一緒に演奏をする事になった。
「春くんも昨日のように全力でダンスもお願いしますね」
「うん、わかってるよ」
「では、松岡くんお願いします」
「ああ…行くぞ」
♪~
すごい!松岡くんのドラム!
結衣と姫咲のメロディも上手く乗って…
俺も自然と身体が動く!
このリズム…心地いい…もっと、もっと踊りたい!歌いたい!!
「うわー!すごかったすごかったすごかったよ!みんな1つのメロディに乗って、まるでみんなで踊ってるみたいだった!」
「うん、俺も楽しかった!」
「松岡くんは?どうでしたか?」
「俺も…こんな感覚は初めてだ…他のバンドでは味わった事のない…俺のリズムに一瀬やユイユイや秋月のメロディが調和して…ひとつになったような感覚…すっげー楽しかった…」
そうか。姫咲はこれを狙ってたのか。
どうなる事かと思ってたけど、姫咲に任せて正解だったな。
「で、でもな!一瀬はダンスはいいが歌はまだまだだし、ユイユイはまだギターの技術的には全然ダメだ」
「うぅ…まっちゃんいじわるだ…。も、もちろんもっともっと練習するもん!!」
「でも楽しかった。お…俺はかっこいいバンドやりたかったけど……その…楽しいバンドを今はやりたい。かっこいいは…かっこいいドラムに俺がなる!うん!」
「松岡くん…」
「まっちゃん…」
「お…俺は…お前らとバンドを…ちょっとやりたいと思う…か、かっこわるい事したり中途半端にするようならすぐ抜けるけどな。なんか問題あるか?」
「ううん!全然だよ!」
「うん、松岡くん俺達の方こそよろ…」
「問題大アリですわ」
「「「え?」」」
姫咲の言葉に俺達は驚いた。
問題…あるの?
「私の命令は1曲だけ一緒に演奏をする事です。同じバンドになってしまいましたら1曲だけって約束を反故する事になってしまいますわ」
「「「え?」」」
「松岡くん、今日は楽しかったです。ありがとうございました。それではさようなら」
「ちょっ…秋月……?」
「また私達と演奏したいなら十本勝負もう一度しますか?今度こそ1回でも勝てると良いですわね?クスクス」
松岡くんが意識を飛ばして固まっている。
「ちょっ!姫咲、それじゃまっちゃんが可哀相だよ!?」
「そうだよ姫咲、せっかく松岡くんからやりたいって言ってくれたのに…」
「クスクス、冗談ですよ。私何故だかわかりませんけど…こうやって松岡くんに意地悪するのが楽しくてしょうがなくなってしまいましたの…今まではこんな事ありませんでしたのに……」
ああ、姫咲……そっちの世界に目覚めちゃったんだね…
「わわわ、姫咲が覚醒しちゃった…!」
「覚醒???」
その後、ようやく意識を取り戻した松岡くんに追い討ちをかけるように姫咲が弄って…。
必死にバンドをやりたいと言う松岡くん。
必死に姫咲を説得する俺と結衣。
しばらくこんなやり取りを繰返してから俺達は4人でバンドをやる事になった。
これからバンドをやれると思うと楽しい気持ちになる。
松岡くんの今後を考えると……うん、まぁ、好きな人に弄られるんだしいいかな?と、思っておこう。いつか松岡くんもそっちの世界に目覚めるかもしれないしね。
こうして俺達のバンドはボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人が揃った。