ソードアート・オンライン〜真実を知る者〜   作:夜明けを齎す竜

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題名、ムズイ……
1話ごとの名前を考えるのって何でこんなに難しいんでしょうか?そんな訳ですが、本編いきまーす


3話 黒のビーターと冥いビーター

〜ソードアート・オンライン正式サービス開始から約1ヶ月〜

 

2022年12月2日

 

正式サービス開始から1ヶ月ほど経つが、未だ第1層のボスは攻略されていない。1万人のプレイヤー中、2千人が死亡した。俺の予想よりも多い結果となり、内心驚いている。今日はボス攻略の会議の為に『トルバーナ』のコロッセオに集まることになっている。この会議の主催者はディアベルというプレイヤーで比較的高レベルのプレイヤーたちに声を掛けていたようだ。もちろん、俺も呼ばれていて何の因果かディアベルの横でお目付け役として立っている。声をかけられた時は茅場から貰った装備を着ていたが、印象が悪いとディアベルが言うので今は外している。

 

おいおい、そんな目で俺を見るな…。おっさんがゲームやってて悪いかよ……ほとんどが10代から20代くらいの男性だが、ガタイのいい黒人が1人、女性プレイヤーもチラホラ見える。

 

「それじゃ、5分遅れだけどそろそろ始めさせてもらいます!」

 

そう言ってディアベルが会議を始めた。自己紹介を始めに、集まってくれた人への労いなどで場の空気を和ませる。上手い。多分、現実でも人気の上司なんじゃないか?そして、ディアベルは声のトーンを落としてこう言った。

 

「今日、俺たちのパーティが迷宮区の最前線でボス部屋を発見した。」

 

ザワザワ、どよどよ、とプレイヤーたちが蠢いた。

 

「1ヶ月…ここまで来るのに1ヶ月かかった。けれど、それでも俺たちは示さなきゃならない。ボスを倒し、第2層に到達して、このデスゲームそのものもいつかきっとクリアできるんだってことを、始まりの町で待ってるみんなに伝えなきゃならない。それが俺たちトッププレイヤーの義務なんだ!そうだろ、みんな!」

 

いい演説だ。やっぱり、上に立つものはこうでなきゃイカン。ま、俺はテキトーに相槌を打つだけなんだが

 

「なぁ、ちょっとエエか?」

 

小柄な男が声を上げた。チクチクの栗みたい髪のやつだ。高圧的な声で、なんとなくめんどくさそうな感じがしたので、話は無視することにした。なんとなくβテスターへの文句を言っていたのはわかった。そこにさっきの黒人プレイヤーが反撃し、いいことを言ったのか他プレイヤーが騒つく。ほぼ立ったまま寝ていた俺は全く聞いてなかった。それに気づいたディアベルが俺を小突きながら

 

 

「それじゃあさっそくだけど、近くにいる人で6人パーティーを組んでくれ!」

 

と起こしやがった。因みに、立ったまま寝るのは殺し屋時代に身につけてたちょっとした特技で自慢ネタの1つだ

 

「おいおい、寝るのは困るよ。あなたはこの場で最も経験のある人なんだ。ゲーマーとしても人生てしてもね。だから、頼みますよ」

 

「すまんな。栗頭のやつの話がめんどくさそうな感じがしてな、許してくれ」

 

「怒ってはいません。ただ、年長者としての自覚を持ってください。会議はうまく進めるにはあなたみたいな人が私側の人間だという情報を与えた方が良いからです。」

 

こ、こいつ、予想以上にやり手だ!表情からは分からなかったが、リーダーとしての資質が飛び抜けてやがる!

 

「今言いましたが、6人ほどのパーティーを組んでくれと皆に伝えました。あなたはそうですね………奥にいる2人組に加わってください。その方が戦力の分散もでき、文句を言う人は出ないでしょう」

 

「了解した。じゃあ、明日の朝までのお別れだな。連携の確認とかおこたるなよ」

 

「あなたに言われなくてもやりますよ。皆んなの為にボスを攻略しましょう」

 

そうしてディアベルと俺は別れた。短い付き合いだが、あんなやつが北欧での研究チームにいたらどれだけ捗っていたことか

 

「おーい、お2人さん?俺もパーティーに入れてくないか?」

 

「あぁ、いいぜ!2人じゃ心許ないと思ってたところなんだ。俺は『キリト』。よろしく」

 

パーティー申請の許可のボタンを押す

ん?『キリト』だと⁈あの⁉︎

 

「キリトっ!お前が!意外に若い子だったんだなぁ」

 

「ん?どこかでお会いしたことが?」

 

「急に敬語なんてやめろよ。俺は『ルーキス』だよ。ソードスキルとか教えてくれたじゃん」

 

「ルーキスぅ!えっ!あんたおじさんだったのか⁈」

 

「まあな。お前の親父さんぐらいはあると思うぜ。改めてよろしくな、キリト!」

 

「よろしく、ルーキス!」

 

手を出してきたので握手をした。何となく、本当に何となくだが、コイツとの付き合いが長くなるような気がした

 

「そっちのフードの子は?」

 

「そいつはあまり喋りたがらないんだ。理由は分からないけど、詮索するのもマナー違反だから深くは聞いてないんだけど…」

 

名前は何て言うんだ?アバターの上部に視線を向けるとアバター名が浮かぶのだが……『Asuna』、アスナか……

 

「確かにお前の言う通りだ。そこはゲームマナーに従うのが正解だろうな。」

 

「パーティーは組めたか?では、今日はこのあたりで解散とする!明日のボス攻略に向けてパーティー内での連携の確認や、チームワークの向上に努めてくれ!集合は朝10時だ!」

 

ディアベルが攻略会議を閉じる宣言をした。集まったプレイヤーは全てパーティーを組めたようだ。元から一緒にいたやつら、俺たちみたいにこの場でパーティーを組んだやつらと色々な組がいた。

 

「早速で悪いが役割分担を先に決めたいんだが、パーティーのリーダーはキリトがやってくれ。見たところ、片手直剣がメイン武器なんだよな?なら、お前がメインで攻撃を担当してくれ。俺は短剣が主だが、曲刀も少しは使える。惹きつけ役は俺だ。」

 

「その線で行こう。フードの君もそれでいいか?」

 

うん、縦に首を振り答えた。シャイなのかは知らないが、RPGでのパーティーでこの態度はどうかと思うぞ?

 

夜になり辺りが暗くなってきた頃

 

「まぁ、明日にならなきゃ話は始まらん。とりあえず、腹が減ってきたんだが……なにか美味い食いもんの店知ってる?フィールドと宿と武具屋のローテーションしかしてなくて…」

 

「それなら、あのパンはどうだ?」

 

キリトが買ってきたのはパサパサの丸いパンだった。どこで食おうかと迷っていると

 

「それ、意外と美味しいよな?」

 

さっきのフードの子が同じものを食べていた。名前もそうだったが、この子は女の子だよな?食べ方がお上品な感じもするし

 

「本気で美味しいと思ってるの?」

 

「この街に来てから、1日1回は食べるようにしている。まぁ、工夫はするけど」

 

「え?キリト、お前料理できんの?」

 

「心外だな。ほら、そのパンに使ってみろよ」

 

小瓶をポケットから取り出して、差し出してきた。フードの子・アスナと俺は中のクリーム?らしきものを恐る恐るつけて食べみる

 

「それじゃあ、いただきます。」

 

ハムっ!モグモグ

 

「美味!ゲーム内で今まで食ったもん中で1番うめぇぞ!」

 

アスナも一瞬で平らげたみたいだ。

 

「1個前の村で受けられる『逆襲の雌牛』ってクエストの報酬。やるならコツを教えるよ。」

 

「是非!教えてくれ!あとから借りは返す!」

 

グイグイ迫り過ぎたか?だが、食欲に勝てないのが人ってやつだ。が、

 

「美味しいものを食べる為に私はこの街に来たんじゃない。」

 

「じゃあ、何のため?」

 

「私が私でいるため。最初の街の宿屋にこもって、ゆっくり腐っていくくらいなら、最後の瞬間まで自分のままでいたい。たとえ怪物に負けて死んでも、このゲーム、この世界には負けたく無い。どうしても……」

 

意思のこもった言葉だ。そうだよ、本当に死んじまうゲーム、世界なんだ。恐怖を感じて当たり前だ。それでもこの子は立ち向かおうとしている。いい子だ……

 

「パーティーメンバーには死なれたくないな。せめて、明日はやめてくれ」

 

「おい、キリトさんよ。そんなこと言うなよ。明日だろうが今日だろうがいつだろうが、死ぬのにいい日なんてもんは来ない。お前らに約束する、決して死なせはしない。必ず、生きてボスを倒す!未来ある若者を導くのも年寄りの仕事だからな」

 

それを聞いて勇気づけられたとキリトは言ってくれた。その後、今日はお開きになった。

 

〜次の日の朝〜

 

ボス部屋までの森の中

 

「確認するぞ。あぶれ組の俺たちの担当は『ルインコボルトセンチネル』っていうボスの取り巻きだ。」

 

「わかってる」

 

「了解」

 

「俺がやつらのポールアックスをソードスキルで跳ね上げさせるから、そこを空かさずスイッチして飛び込んでくれ」

 

「スイッチって?」

 

おいおい、ここにきてスイッチの説明かよ……

 

「も、もしかしてパーティー組むのこれが初めてなのか?」

 

「うん」

 

「マジか…」

 

つい口に出してしまった。キリトも驚きでうなだれている。不安だ……

 

そんなこんなでボス部屋の前に到着した

 

ディアベルが

「皆んな聞いてくれ。俺から言うことはたったひとつだ。勝とうぜ!」

 

場の空気が引き締まる。さすがのディアベルだ。

 

「行くぞ!」

 

扉に手をかけて、開いた

 

さぁ、始めてのボス戦だ!ゲーマーの血が騒いでしかない!バトルってのはこうでなきゃ!

 

奥の方に大きな影。ボスの『』のお出ましだ。

 

「ヴオーーー!」

 

大きな鳴き声を出して、走ってきやがった!ご丁寧に取り巻きたちを召喚しながら

 

「攻撃、開始ーー!」

 

ディアベルの号令で俺たちも走りだす!さぁ、開戦だ!

 

キィン、キィン、ガン、ガツン!

剣が擦れる音、鎧に当たる音、いろんな音が声と共に部屋に響きわたる。俺たち3人は順調に取り巻きたちを捌いていた。

 

ズオォォチ!

ボスが大きな剣を抜いた。

 

「ダメだ!!」

 

キリトが叫ぶ。

 

「全力で後ろに跳べ!」

 

ディアベルのやつ!あの大馬鹿野朗!もう、ソードスキルのモーション中だ。あのままじゃ避けられないぞ!クソ、このチビ共め!いい加減にしろよ

 

取り巻きたちの対処で反応が遅れた。ディアベルがまさにボスに突っ込んで行っている。キリトの焦りから大技の範囲にあいつがいるのは火を見るより明らかだ。

 

「グハッッッ!」

赤いダメージエフェクトが弾ける

 

 

天井から飛びかかったボスの攻撃がディアベルに当たる。手の届く距離までなんとか走ったが間に合わなかった

 

「ディアベルはん!」

 

栗頭が叫ぶ。だが、ボスはその栗頭の方にタゲを移した

 

「「ディアベル!」」

 

俺とキリトは倒れたディアベルの元に向かう。死ぬな、馬鹿たれ!リーダーのお前が死んでどうする!

 

「何故、1人で⁉︎」

 

ポーションを取り出しながらキリトが声をかける。だが、ディアベルはポーションを断った

 

「お前もβテストプレイヤーだったな……分かるだろ?」

 

「ハッ…!ラストアタックボーナスによるレアアイテム狙い…。お前もβ上がりだったのか?」

 

そうだ。ディアベルはβテスト経験者。俺はそれを知っていた。知っていた上でコイツに協力していた。そんな自分に反吐が出る

 

「ーー頼む……。ボスを…ポーションを倒してくれ…皆んなの為に!」

 

「おい、馬鹿!死ぬな!若いやつが年寄りより先に死ぬのがどれほどツラいかお前分かるか!」

 

久しぶりに、他人の前で泣いている。付き合いは短いがコイツは将来有望な先導者だ。それだけは分かってる。コイツが死んじまうのも……

 

「ありがとう…ございました……」

 

パリィィィン。ディアベルの身体が光のカケラになって散った。

コイツはβテスターながらに他のプレイヤーたちをまとめ上げ、ゲームをクリアしようと必死になって頑張った。

それを無かった事にしてたまるか!

 

短剣を強く握る。ボスのHPはまだ多い、ディアベルのために葬い合戦といこうか!

 

「私も」

 

「俺もやるぜ、キリト!あの馬鹿の為にもボスを倒す!」

 

「頼む!」

 

キリト、アスナ、俺で陣形を組んでボスに向かう!

 

「手順はセンチネルと同じだ」

 

「わかった」

 

「はいよ」

 

ボスが剣を構える。どうやら抜刀術系のスキルで走ってくる俺たちをぶっ飛ばしたいらしい

 

「ウォーー!」

 

キリトが飛び出た。ボスをすかさず攻撃すが、

 

ギィィィーーン

 

キリトが上手く弾いた

 

「スイッチ!」

 

俺とアスナが出る。俺はボスの身体を駆け上り、頭上からソードスキルを構える。ボスが剣を俺ではなく、目の前のアスナに振りかざす!

危ない!

 

「「アスナ!」」

 

キリトと俺の声が重なる。アスナは剣を避けるが、顔を覆っていたマントが壊れた

 

「こいつを食らえ!」

「ハァァァーー!」

 

俺は脳天に短剣を突き立て、アスナは腹に細剣で一撃を入れる!

 

「次、来るぞ!」

 

ボスのHPはまだ削りきれない。クソっ!強すぎだろ!キリトのやつはこの正面で数撃を受ける。俺は振り落とされそうにながらも身体にしがみつき、何度もソードスキルをブッ刺す!

 

「グハッッッ」

 

キリトが攻撃に耐えきれず、アスナと一緒に飛ばされた!

 

「この野朗!」

 

ボスから飛び降り、2人の前に立ち塞がる!低い姿勢を取り、構える。

 

「オラァァァァ!」

「クソッタレがぁぁぁ!」

 

俺と同時に後ろから攻撃があった。それはボスの一撃を吹き飛ばし、身体を仰け反らせるほどのパワーだった。それに続いて、みんながボスに向かっていった。振り向くと、

 

「回復するまで俺たちが支えるぜ!」

 

黒人プレイヤーだった!コイツ、漢たぜ!

 

「キリト!無事か⁉︎」

 

「なんとかな。あんたは?」

 

「無事に決まってんだろ!」

 

「「危ない!」」

 

返答したとこで黒人プレイヤーたちがボスの攻撃に晒されている瞬間だった

 

「届けぇぇ!」

「とぉぉりゃーー!」

 

俺とキリトが跳び、ボスへと斬りかかる!

 

ズバシュッッッ

 

空中のボスを下に叩きつける

 

「アスナ、ルーキス!最後の攻撃、一緒に頼む!」

 

「「了解!」」

 

3人でボスへと最後の攻撃をしかける!

 

「「「ハァァァァーー!」」」

 

バシュッ!ザクッ!ドスッ!

 

いくつもの斬撃を叩き込む!

 

「ハァァァァーーーーー!!!!!」

 

キリトが逆袈裟のようにボスを切り、最後のHPを消し飛ばす!

 

ボスは光り輝く粒子となって消えた

 

や、やったぞーー!

おおーー!

皆んなが勝利の雄叫びを上げる!肩を組む者、ガッツポーズをする者、様々だ。

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ……」

 

「大丈夫か、キリト?」

 

「お疲れ様」

 

「見事な剣技だった。Congratulations.この勝利はアンタのものだ。」

 

俺、アスナ、黒人の人が膝をついて息の上がったキリトに労いの言葉をかける。

 

「ーーいや…………」

 

そんな俺たちに続いて皆んながキリトに声をかけてくれた。満更でもない顔のキリト。疲れてはいるが、顔が暗いわけじゃない。これで初戦は終わりか……犠牲者はディアベルだけか………

 

「なんでや!」

 

栗頭が叫ぶ。

 

「なんで、なんでディアベルはんを見殺しにしたんや!」

 

「「見殺し?」」

 

「そうやろが!シブンらはボスの使う技、知っとたやないか!」

 

いや、俺は知らんぞ。キリトは知ってたが、俺は最速で反応しただけ。手が届かなかっただけ………

 

「最初っからあの情報伝えとったら、ディアベルはんは死なずにすんだんや!」

 

ザワザワ、ザワザワ

嫌な予感がする

 

誰かが、きっとアイツらβテストプレイヤーだと叫んだ

違うと名乗ることも出来たが、それではキリトだけが責められることになってしまう。それだけは絶対に容認できない!

 

視線が俺とキリトに集まる

 

「おい、お前!」

 

黒人さんとアスナが栗頭に注意をする

 

「フハハ!フハハ!」

「ハ。ハハハハ。クハハハハハハ!」

 

「元βテスターだって?俺をあんな素人連中と一緒にしないでもらいたいな!」

 

「全くだ!この場にすら来はれない腰抜け共とは違う」

 

どうやらキリトは俺の意図を上手くとってくれたらしい

 

「な、なんやと!」

 

栗頭がほざく。いかにも小物が言いそうなセリフだwテンプレ過ぎて笑いそうになる

 

「SAO のβテストに当選した1000人の内のほとんどはレベリングのやり方も知らない初心者だった。」

 

「今のお前さんらの方がまだマシだ。」

 

「「だが、俺たちは違う。」」

 

「俺たちはまだ誰も到達できなかった層まで登った。」

 

「ボスの刀スキルを知っていたのは、ずっと上の層で刀を使うモンスターと散々戦ったからだ。他にも色々知っているぜ、情報屋なんか比べ物にならないくらいにな!」

 

「な、なんやそれ⁉︎そんなん、βテストプレイヤーどころやないやんか!もう、チートやチーターやんそんなん!」

 

栗頭の言葉が他の連中にも伝染する。チートだとか、文句ばっか。βのチーターだから『ビーター』なんて言う奴もいた。

 

「ビーター…いい呼び名だな。そうだ、俺たちはビーターだ。元テスターごときと一緒にしないでくれ」

 

そう言いながらキリトはアイテムウィンドを触り、黒いマントを着る。

俺もウィンドから茅場からのプレゼントを選び、装備する。プレイヤーたちの間を抜けて出口まで歩く。だが、最後の階段に差し掛かった時、

 

「待って」

 

アスナが俺たちを呼び止めた。

 

「あなたたち、戦闘中に私の名前呼んだでしょ」

 

「ごめん、呼び捨てにしたりして。それとも呼び方違った?」

 

「どこで知ったのよ?」

 

へ?今?それ?こんなシリアスな雰囲気なのに?知らなかったのかアスナは……

 

俺は空中を指差して

「この辺に自分の以外のHPが見えないか?その下に何か書いてないかな?」

 

「キリト、ルーキス。これがあなたたちの名前?」

 

「そうだよ」

 

「フフっwなーんだ、こんなとこにずっと書いてあったのね」

 

アスナが笑った。控えめに言って可愛い。ま、俺の守備範囲ではないが……

 

「キミは強くなれる。だから、きっといつか信頼できる人にギルドに誘われたら断わるなよ。ソロプレイには絶対的な限界があるから」

 

「じゃあ、あなたたちは別々にやっていくの?」

 

「ああ」

 

キリトは喋らなかった。そうして、ウィンドのパーティー解散のボタンを押した。もちろん、俺も

 

ズゴゴ、ウィーン

 

扉が開いた。外は転移門があり、上層への道があるようだ。

 

「ありがとう、ルーキス」

 

「何がだ?βテスターだって嘘をついたことか?俺はお前が見捨てられなかった。それだけだ」

 

「心から感謝するよ。ありがとう」

 

「改まるな。俺は若モンのお前が堕ちていくのを止めたかっただけ。結局、一緒に堕ちちまったがなw」

 

「これからどうする?」

 

「ソロでやると言った手前、俺たちは別行動をとろう。お互い、死なない程度に頑張ろうぜ」

 

そして俺たちは別れた。キリトは街に戻り、俺は転移門のアクティベートをやって第2層に入った。

 

ここからが俺の本番だ

 




書きだめ第一号っす
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