ソードアート・オンライン〜真実を知る者〜   作:夜明けを齎す竜

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アサブレゲット回です。マスターアサシンが出ますが、この回だけのゲスト出演です。NPCですがその所、ご容赦ください


4話 秘宝の守り人

第1層ボス攻略から何ヶ月もの時間が過ぎた。この間、約50層ほどが開放され、その攻略時に主だって活躍した・貢献した者たちを『攻略組』と呼ばれ、畏怖するプレイヤーたちが現れた。俺は第1層以来ボス攻略には参加はしていないが、ボス部屋までの『迷宮区』という高難易度ダンジョンのマッピング及び出現モンスターの対象法を他の攻略組プレイヤーに売っていたが、のちに『血盟騎士団』というギルドからの個人依頼を受けていくようになってしまった。

そんな役回りを受けているのは言うまでもない、ヒースクリフのせいだ

 

ある日のこと、第50層がクリアされたばかりの頃。

 

「あの〜すみませんが、ルーキスさん…ですよね?」

 

街の武具屋で良いモノはないかと物色していた時に後ろから声をかけられた。振り向くと

 

「アスナ⁉︎アスナか!久しぶりだな、おい!」

 

アスナだった。初めて会ったときとは全然雰囲気が違う。装備が新調されているのもあるが、顔つきがまるで別人のように力が溢れている

 

「お久しぶりです、ルーキスさん。お元気そうでなによりです」

 

「おうよ!こちとら、まだまだ死ぬワケにはいかないからな。声をかけてくれたってことは何か用か?」

 

「はい。実は私は今、『血盟騎士団』というギルドに入ってましてーー」

 

「おお!ギルドに入ったのか!フードを被って、馴れ合いを避けていたあの頃とは違うなw」

 

「からかわないでください!今日はその『血盟騎士団』のヒースクリフ団長からあなたを探してきて欲しいと頼まれたからなんです!」

 

「ヒ、ヒースクリフが⁉︎本当か⁉︎」

 

茅場が俺を?何故だ?メールでもして呼び寄せればいいものを……はっ!初対面であると装いたいからか

 

「ええ。なんでもルーキスさんのお話を団長がお耳になさって興味を抱かれてたからだそうです。我々団員も何度もお名前を聞いていたので、私があなた探しに立候補しました。団長のことを知っているんですか?」

 

「知ってるが、それは一般プレイヤーとして名前を聞いたことがあるだけだ。まして、ギルドの団長様ってのは初めて聞いたよ。ーーー話はわかった。で、どこに行けばいいんだ?」

 

「ルーキスさんは私と一緒に第39層の主街区にある『血盟騎士団』の本部にきてもらいます。」

 

〜第39層『ノルフレト』〜

 

第39層は緑豊かな田舎町のような雰囲気のフロアだ。新鮮な空気、暖かい日差し、優しそうな住民たち……戦わずに生活するには申し分ない安全な場所だ。隠居するならここにコテージでも建てて、宿でもしてみたいね

 

「ここです。これが我々、『血盟騎士団』の現在の本部になります。最近では団員の数も増えてきたので、いづれ上層の大きな建物に移動するという話も出ていますが、当分はここに来ていただきます。」

 

大きな屋敷のような建物に着いた。いかにも本部って感じのレンガ造りで、中々に驚いた

 

「『来ていただきます』ってどういう意味だ、アスナ?予想と違う結果になりそうでおじさん不安なんだけど…」

 

「詳しい事は団長がお話しになるのでーーこちらです」

 

中に入り、3階の奥の部屋に案内された。金属製の大きな扉をアスナが開ける

 

「ヒースクリフ団長、ルーキスさんをお連れしました。」

 

「アスナくん、ありがとう。君にも『副団長』として話を聞いてほしい。私の横に来たまえ」

 

『副団長』⁉︎アスナが⁈もんげーー!

 

「『お初にお目にかかる』私がKOB、『血盟騎士団』団長のヒースクリフだ」

 

「『初めまして』ヒースクリフ団長。一介のプレイヤーたる私になんの御用でしょうか?」

 

皮肉たっぷりに言ってやった。こんな周りくどい手なんか使いやがって、コイツ!

 

「君…ではないな。あなたを呼んだのは他でもない、このギルドの団長としてあなたに依頼を頼みたい。」

 

「ほぅ…。依頼ですか?それは俺にしか出来ないことなんでしょうか?内容によってはお断りさせていただきますよ」

 

「ルーキスさんっ!団長にそんな態度!」

 

「いや、構わないよアスナ君。分かりました、それ相応の報酬を約束するとここに誓いましょう」

 

「報酬云々の次元ではないのですが……で、内容は?」

 

「2つあります。1つ目はあなたが今までに他のプレイヤーに行なってきたマッピングデータ及び出現モンスターの情報の譲渡。2つ目は今後も今まで同じように情報調査を行い、データをコチラに提供していただき、他の攻略組プレイヤーには『無料』で配布してもらいたい」

 

んな!なんだそりゃ⁉︎一方的過ぎやしないか?俺にメリットがないのはどういう了見だよ

 

「まず、アンタの依頼にはこちらのメリットが無い。いくら報酬があるからと言って、それでは俺の努力が報われないぞ?」

 

「努力が報われないですって!ルーキスさん、あなたは全てのプレイヤーの為にこのゲームをクリアしようと思わないんですか!」

 

「アスナは黙っていてくれ。これはヒースクリフと俺の会話だ。いくら君が副団長だろうと割り込むのとは別の話だ。」

 

「君の意見はもっともだ。さっきも伝えたが、報酬は君の望むものならなんでもくれてやろう。もちろん、我々に用意できる範疇ならだが……」

 

「ハッ!都合のいいにも限度があるぜ、ヒースクリフさんよ。これ以上俺をイラつかせてみろ、ここの団員ごとーーーーー『殺す』ぞ。今」

殺気を込めて言い放つ

 

アスナが細剣に手をかける。確かここに来るまでの道すがら他のプレイヤーに『《閃光》のアスナ』とか言われてたな

 

堪忍袋の緒が切れない俺でも耐えられなかった。茅場め、俺のイラつくポイントを的確に突いてきやがるかる

 

「ーーーー『エデンのかけら』。そのクエストは特殊でね、君のようなAGI特化型でしかクリアは不可能と言われている。名前ぐらいは聞いたことがあるんじゃないかい?」

 

「ああ……。何名かのプレイヤーが挑んでだが未だクリア報告はあがらないって噂のやつだな。聞いたことがあるだけで、俺は挑むつもりはないぞ」

 

「では、これは聞いたことがあるかい?ーーこのクエストを受けるにはとあるNPCのご老人の話を聞かなければならないが、その老人の服装があなたの装備と瓜二つだということを……」

 

こ、こやつめ!俺がこれを着ていて、気に入っているのも計算の内か!ハナっからそのつもりで、『この場』で俺を『血盟騎士団』側の立場の人間だと他のプレイヤーに示すためにーー!

 

「ーーーフフフ。ハハハハハ!こいつは俺の負けだな、ヒースクリフ!了解した。その依頼、その『エデンのかけら』のクリア報酬と1万コルで手を打とう。」

 

「引き受けくれて感謝する。1万コルは早速用意させよう。」

 

「マッピングデータはお前にあげればいいのか?」

 

なんなの、この2人?と言いたげなアスナの顔。無理もない、俺らは昔からこんな感じなんだ。見透かしたように俺の手綱を握る茅場と、頭の固い茅場をなんとしても力づくで持ち上げる俺。喧嘩なんて互いにしたくないし、したとしても負けるのは自分だって考えてる、研究者と書いて『バカ』と呼ぶ人種が俺らーー

 

「ああ。渡してくれ給え。」

 

ヒースクリフが手を差し出す。それに応じてマッピング済みの地図を渡す瞬間、手が潰れるくらいの力で握られる

 

アスナに聞こえないように囁いた

「これで君は我々側だ」

 

「フッ。精々寝首を刈られないようにな」

 

手を離すヒースクリフ

 

「お二人とも、何を?」

 

「「いや、何も」」

 

「では、お金の用意をしている間にクエスト受注先のNPCに案内を……」

 

「アスナ、いい加減に敬語はよしてくれ。お前さんに敬語を使われるのは身体がムズムズしてくる。あと、金はクエストクリア後にここに寄るからその時にくれればそれでいい」

 

「そうしてくれると助かるよ。かのNPCはここから西の外れの小屋にいる。では、健闘を祈っている」

 

本部を出た俺はすぐに西に向かった。作られた脚本に文句はあったが、茅場のことだからと考えるのはやめた

 

その頃、血盟騎士団本部では

 

「驚きました。彼のことは第1層にいた頃にパーティーを組んでいたのである程度のことは覚えていますが、あれほどのレベルになっていたとは……」

 

「ここまでほぼ全ての階層における『迷宮区』の攻略において最も貢献しながらも、ボス戦には参加したこどな無い。言葉だけなら変人と呼ぶ者は多い。が、言うは易し、行うは難しだ。さすがは世に名高い『人狩り鴉』。殺気も一流といったところか?」

 

「盗み、傷害、殺人などのシステム上に設定されている犯罪行為を行った場合、プレイヤーの上に表示されるカーソルの色が本来は緑であるはずがオレンジに変わる。それ故、罪を犯したプレイヤーを『オレンジプレイヤー』と呼んでいますが、『人狩り鴉』はそのオレンジたちの多くを牢獄送り、もしくは殺害していると噂のプレイヤーの通り名。『狩り』と呼ばれるのは計算し尽くされた上で仕留めるからーーー本当に彼が『人狩り鴉』だと……?」

 

「そう確信しているよ。私の考える通りならば……ね。」

 

本部より西に少し

 

「ブヘッくしッッッ!!」

 

なんだ、なんだ?誰か俺の噂でもしてんのか?『人狩り鴉』なんて言ってんのか?呼びにくいっての!自分で噛んじまったこと何度あると思ってんだ!!

 

「しっかし、目的の小屋が見つからねぇぞ。だいぶ歩いてるんだが……あ!」

 

100メートルほど先に屋根が見える。想像してたのと違うな。小屋ってより、小さなレンガ調の家だな。老人が住んでるってんなら納得できる。ウンウン

近づいてみてもなんの変哲も無いただの家だ。木製の戸を叩きながら呼びかけてみる

 

「すいませ〜〜ん、誰かいらっしゃいませんか〜?」

 

トントン、トントン

 

「はいはい、どちら様かな?」

 

中から出てきたのは齢90もあるような白い髭を蓄えたご老人だった。確かに俺と同じ服装の白色をしているが、それだけではない。何か強い力を秘めた目をしていた

 

「おお、同胞だったか!さあ、中に入るがよい」

 

「お邪魔させていただきます」

 

家の中は質素な生活をしていることがわかる内装だ。テーブルと2つの椅子、少しの家具と台所、奥にはベットがあった

 

「同胞よ、此度は何の用があって儂に会いにきたのだ?」

 

「貴方が助けをこうているとの話を耳にしまして、参った次第です」

 

「ほう!なら、かの『秘宝』たちを集めてくれるというのか!」

 

「『秘宝』…ですか?」

 

「さよう。話をするのは山々だが、もうじき日も暮れる。夕餉の支度をしながらでもいいじゃろう。幸いにもこの近くに『奴ら』はいない。」

 

それから色々な話を聞いた。ご老人の名は『アルタイル・イブン・ラ・アハド』といった。古くから続く『アサシン 』と呼ばれる者の1人で、かつては彼らをまとめる長でもあったそうだ。その過程である強力なアーティファクトである『エデンのかけら』といったものを集め、秘匿してきたらしい。今回のこのクエストはその『エデンのかけら』の収集というわけだ。やけに設定が細かいなとは思ったが、気にしなかった。因みにアルタイルが夕食の準備をしようとしたが、覚束ない手先だったので代わりに俺がやった。料理スキルをMAXにしていたのが報われたみたいだ……

 

次の日の朝

 

「ここに我らがやっとの末に手に入れた6つの転移結晶がある。ルーキスどのにはこれらを使ってそれぞれのダンジョンにある秘宝を集めてきて欲しい」

 

「アルタイルさん…。いや、師と呼ばせていただきます。師よ、『どの』はいりません。呼び捨てにしてください。」

 

年上との付き合いが少ないからかな?年上に敬語を使われるのがどうにも慣れない。何故『師』を選んだのかはわからない

 

「ではルーキスよ、頼むぞ。」

 

「はい!」

 

俺はすぐに1つ目の転移結晶を使った。

 

シュビィィーーン

 

「跳んだのはいいが、ここは何層なんだ?」

 

跳んだ先は見たことのない遺跡群だった。見渡しても人影はおろか生物の姿も確認できない。目の前には蔦に覆われた扉らしき入り口だけ

 

「どう見ても開かないだろコレ。どっからか入る場所はないもんかね?………んお?」

 

ゴゴゴ、大きな音をたてて扉が動いた。壁面を覆っていた蔦は容易く千切れ、暗い闇のような空間への道が現れる

 

「おいおい、なんの前兆も無かったぞ。急に開くとか怪しすぎやしないか」

 

ーー進むがよい、鴉よーー

 

「え?誰だ!」

 

声が聞こえる。遠くからの呼んでいるのか真横で囁かれているのかわからない、そんな風に聞こえる

 

ーー鴉よ、選ばれし者よ。そなたには資格はあれど、力を手にするほどの器ではない。故に、試練を乗り越えてみせよーー

 

どうやらシステムかなんかの声らしい。あれだろ?声に従ってクリアしないってやつだろ?ゲームあるあるのやつじゃん。普通この手のタイプは挑戦中は無限コンテニューがあるんだけど、このデスゲームにそれはない。つまり、トラップで死んだらそのままあの世行き!

 

「ほいほい、行きますよ〜」

 

中に入ると扉は閉まり、壁や床、天井の模様たちが光り出した。模様というより壁画か?いかにも古代文明が発達してましたよって雰囲気だなw

 

キラン、キランと灯台に光る物が見えた。あれか目的のお宝か…。遠いな。単純に1kmはあるんじゃなかろうか。

しかも、奈落の底から伸びているかの如くな柱たちを跳んで行けみたいな構造してんぞ!

 

「うわぁー、悪趣味w」

 

ワクワクしてるのは俺だけか?AGI極振りマンかつアクロバット系スキルをフル習得した俺にとっちゃ朝飯前だっつの!

 

「ほいさっ!」

 

まずは目の前の柱に飛び移る。難なくクリア。それからジャンプだけで途中まで行けたものの、

 

「ーーー壁か」

 

「『壁走り』」

 

ウォールラン。その名の通り壁を走ることのできるスキル。攻略組のやつらの習得者でも約10mほどが限界だが、俺みたいなAGI寄りビルドだったり高レベル連中は2、3倍の距離を走ることができる。助走の距離にもよるけど……

 

「オリャァァァ!」

 

いつも壁走りは楽しい!現実では絶対できないし、なによりロマンがある!モンスターが出ないのは残念だけど、こういうアスレチックダンジョンも良いね!!

 

ビィィィーーン!!

 

「うわ!なんでビームが出てくるんだ⁉︎」

 

着地と同時にさっき走った壁の方から光線が放たれる!なんとか直撃は避けたものの右脚にかすったみたいだ。ダメージもちゃんとある。

 

ビィィィン、ビィィィーーン、ビィィィーーン!!!

 

「わーーー!!!」

 

何本もの光線が俺を狙う!ひぃぃ!あっぶな!ヤバい、ヤバい、ヤバい!!

 

お宝の姿がはっきり見えた。金属製の球体がいかにもな感じで奉納?されている。

 

「どこのトレジャーハンターなんだ、この状況は!」

 

光線が降り注ぎ、いつからか矢も飛んできている。命がいつくあっても足りやしない!!

最後の力を振り絞り、宝に向かって飛び込む!

 

「届けぇぇぇぇ!!!!」

 

指が光る球体に触れーーーーなかった

 

「ーーあ」

 

終わった……

 

「そんなわけに行くかぁァァァ!」

 

ガシッッッ!

 

滑り落ちる手で切り立った崖のへりを掴む!なんとか持ち堪えたが、今にも崩れそうだ

 

「『無銘』でどうだ!」

 

『無銘・黒』を岸壁に突き刺す。それを足場になんとかよじ登るっ!

 

「ゼェ、ゼェ、ゼェ」

 

息が上がってなんも考えられない。痛みがなくても精神的に疲れるのは生きてる証拠だろうか

 

「ふぅ……これでやっと1つ目かよ。予想以上にキッツいぜ…」

 

お宝に手を置くと

 

ーー鴉よ。よくぞ我らの試練に打ち勝った。至った貴様には『真実』を見せようーー

 

ガハっ!なんだこれ⁈頭ン中に知らない人が何人も⁉︎これは……プレイヤー?1万人全員か!

 

多くの人々がいた。あの日、デスゲームが始まって何人もの死人が出た。それら全ての『死』、負の感情、そしてβテストの風景、カーディナルの全てとその先に至る光景を

 

ーー鴉よ。汝は知った。『獣』は再び目覚めた。私の願いは貴様に託そうーー

 

「お前は誰だ⁉︎カーディナル自身なのか?」

 

ーー私はジュノー。人間は我々を「神」と呼ぶ。鴉よ、世界を救うのだ。私が導こうーー

 

ジュノー。確か、ローマ神話における神々の一柱。ギリシ神話のヘラと同一視される存在…

 

頭は痛いが、何故か思考が止まらない。むしろ、だんだんと早くなっていく。目が回るほどだ

 

「キッツいぜ……」

 

触れている球体の名前を見る。『エデンのリンゴ』…。かけらってクエスト名だからこの『リンゴ』を集めるのか、それとも他の『かけら』があるのか?さっきのジュノーの言ってたことも気になる…システムが自由にクエスト生成をするって言ってもやり過ぎやしないか?茅場手ずから作成したといてもここまで作り込む理由はなんだ?

 

「色々言いたいことが出来たな。全部集めてからの答え合わせが楽しみだ……。」

 

それから2日間かけて残り5つのアイテムを集めた、『杖』『布』『剣』『水晶髑髏』『アンク』。杖とリンゴは合体させることが出来たし、布は無制限の常時回復状態と全ステータスの上昇、剣はソードスキルこそ覚えてないから使えなかったが要求値の高さから相当の業物とわかった。髑髏だけは使い道がわからなかった。『リンゴ』以外にジュノーの声が聞こえることはなかったのが幸いなのだろう……

 

 

「ボロボロなんだけど……アルタイルの爺様は何て言うかな?」

 

トントン、トントン。ガチャ

 

「同胞よ、戻ったな。まずは身体を休めよ、それから君の見たモノの事を話してくれ」

 

え⁉︎この爺さん、知ってるのか?何かがあるってのを知ってたのか?

 

「私には一刻も早く行かなければならないところがある。アルタイル老、これらを」

 

「まだ君が持ってていてくれ。こっちだ」

 

ズズズ、ズズズ

 

アルタイルが壁の一部を押すと床が動いて、下へと続く階段が現れた

 

「付いて来なさい」

 

その言葉に従い下に降りると大きな扉が開いていた。その中には見たこともないほどの大量の本がまるで図書館みたいに保存されていた。

 

「よっこいしょと」

 

部屋の中心には椅子が置いてあり、アルタイルはそこに深く座る

 

「ルーキスよ、それら『秘宝』をそこの棺に入れなさい」

 

アルタイルの後ろには大きな棺があった。俺はそこに全ての『エデンのかけら』を入れ、蓋をした

 

「このような年老いた爺の話を聞いてくれてありがとう」

 

「そんなことなどありません、師よ。あなたはあの夜、私に多くを教えてくださった。それらに変わるものなど『秘宝』集めごときの感謝では届きませぬ。」

 

「いや、そうだとしても褒美を与えなければな…。そうだ、これをやろう。もう儂にはいらぬ代物だ」

 

アルタイルは腕に付けていた籠手?らしきものを外し、俺にくれた

 

「これは?」

 

「それは我ら『アサシン 』の武器、『アサシン ブレード』。会った時からお前さんが身につけていないのが気になっておったのだ。だからそれを授けよう」

 

カチャ

 

付けてわかる。これは強い。手首側に小型の刃物が仕込まれている。これで首を一刺しか

 

「元々はもう一つ用意しておったのだが、君なら2本使えるさ。片割れは表の家にある。」

 

「ありがとうございます。……師はこの後、どうなさるので?」

 

「儂はもう少しここで休むとするよ。もう別れになるが最後にーーー誓いを立てよ

 

一つ、『汝、己の剣を罪なき者に振ることなかれ』

二つ、『民衆に紛れ、同化し、彼らと一体になり行動すべし』

三つ、『兄弟を危険にさらすなかれ』

 

これが我ら教団の信条である

 

闇に生き、光に奉仕する。そは我らなり

 

真実は無く、許される事など無い

 

これを胸に生きよ」

 

「私ルーキスは、師と我が名に置いて誓います」

 

「では行くがよい。君のようなアサシンに会えたことを有り難く思うよ」

 

「さらばです、我が師よ」

 

最後の別れを告げて俺は帰る。振り返りはしなかった。恐らく、アルタイルはあそこで死を迎えたいのだろう…そうとしか考えられなかった

 

「遅かったね、ルーキス」

 

『血盟騎士団』の本部にある団長室に入ったそうそう、これである

 

「今日はアスナはいないのか?」

 

「次のボス戦に向けてのレベリングをしているよに団員たちに伝えたからね」

 

「じゃあ、遠慮なくさせてもらうぜ『茅場』。」

 

「ああ、『竜』」

 

目と声が変わった。

 

「あれは何だ!ジュノーとかいうわけわからん要素なんているか?いらんだろが!しかも、システムバグか知らんが色んな画像が見えたぞ!」

 

「ーーー何を言っているだ、竜?」

 

「お、おいおい、まさか知らないとは言わせんぞ。あれを看過するほど俺はお前に甘くは無い」

 

「すまない。君の性格は長い付き合いだ、承知しているとも。だが、本当に何を言っているのか分からない。私はただあとクエストで『アサシン』を登場させ、君にその『アサシン ブレード』をやろうとしただけだ。ジュノーなどという神など設定はしていない。断言しよう」

 

何?茅場手ずからではなく、カーディナル・システムが自ら考えたのか?あれを?そんな不可能だ……

 

「じゃあ、本当にバグなのか……。お前が嘘をついているようにも見えないし、怒るほうが損か」

 

「よく分からないが君が良しとするならそれでいいのだろう。ではルーキス、報酬だ」

 

「ありがとさん」

 

1万コルを受け取って俺は団長室を出た。解決してない疑問はあるが、なんとなく嫌な予感がしたから忘れるようにした

 

それからは頼まれていた依頼の迷宮区のマッピングとかをやりながら、悪質なオレンジたちを地獄に送りる日々が続いた




疲れたぁ……
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テラリン、楽しすぎ
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