艦これ、始まるよ。   作:マサンナナイ

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なんか、冷静に考えるとどっちが侵略者なのか分かんなくなってきた。



・・・「どっちもそう(・・)だろ」なんて正論(事実)はこの際考えない事にする。

 


第百四十七話

「我々は・・・何を(・・)、見せられているんだ? 何を見ているんだ・・・?」

 

 壮年の指揮官が顔を真っ青にして呻く(英語)を背にガトー級潜水艦の一隻をその魂の原型とする潜水艦娘は艦橋のメインモニターに映るこの世のものとは思えない光景に鈍い痛みを残す喉を抑えて身震いする。

 旧約聖書に記されるモーゼの奇跡が如くわれた海が真横へ落ちていく様子を横目に競泳水着に白いショートパンツを重ねて穿いている艦娘は自分の体が冷や汗でずぶ濡れになったかの様な錯覚に厚手のロンググローブに包まれた両腕で自らの身体に抱く。

 そして、数十秒前にいきなり出現した重力に従って海底へと崩落していく大海に刻まれた断崖とその発生源が我が物顔で存在している光り輝く水晶の島の間で視線を何度も往復させ、星飾りと黒いリボンで彩る灰色の髪を揺らし米海軍の戦士として産まれてきた彼女は今にも床に崩れ落ちそうな程に膝を震わせながら歪な笑みを浮かべた。

 

(どれだけ派手に見えても所詮はタネの割れた手品だぁ?)

 

 そのセリフを吐いたのはあまりの物量差によって味方本隊と分断され敵に四方を囲まれて追い詰められたところに踊り込みスクラップ処理場の作業員よりも手際良く深海棲艦を解体してみせた日本艦娘達の指揮官。

 その男は敵陣の只中で孤立したアメリカ海軍の艦娘部隊にあろう事か戦闘中に各部隊の編成を組み直せと命令し、戦闘形態(身長十数m)の旗艦の手から交代要員が受け渡されるまでの数分間を弾丸一つ無防備な味方に掠らせる事無くその場を凌ぎ。

 オマケにそれぞれの部隊に最低一人行き渡った潜水艦娘達にすぐさま命じられた急速潜航によって荒波蠢く真っ黒な海に飛び込む事になり、彼女達はレーダーどころかソナーすらも碌に機能しない泥の様に身体に纏わりつく漆黒の海中に数秒後の死を覚悟する。

 1cm先も分からない水の中で「もしも自分のミスで逃走する仲間の足手まといになるぐらいならより多くの敵を引き付けて反撃の魚雷と一緒にド派手にくたばってやる」と口が悪い(反骨心の強い)ガトー級潜水艦は怖じ気づきそうになる自身を鼓舞した。

 

 しかし、「死ぬなら敵と諸共に」と攻撃的な諦観を抱えて敵中で孤立した部隊の全員がゴーヤ(伊58)と名乗る潜水艦の先導で海上を埋め尽くす深海棲艦の包囲網を呆気なくすり抜けて友軍との合流を成功させてしまった。

 

(バカ言うな、原理が理解(わか)ってもできる(・・・)って事にはなんねぇよっ!)

 

 まるで自分達を探し回る敵の位置だけでなく複雑にうねる海流の全てを知っているとでも言うかの様に真っ暗闇の海中を鼻歌交じりに先行して本隊の仲間達の下へと案内して見せた日本の潜水艦娘。

 そのゴーヤの指揮官である日本人に言われるがまま従っておいて今更な話ではあるが『深海棲艦の霊力で造られたモノは艦娘の霊力で相殺できる』と言うあの男の断言は本当に根拠として扱って良いモノだったのか、と米潜水艦娘は暗黒の海中を共に乗り越えた仲間達と一緒に放った大合唱によって浄化され青く輝く海を見下ろす。

 

 そして、人の姿として生まれ変わってから初めて使った己の身体に備わっていた艦種固有の能力、日本では潜水艦娘の奥の手と言われているらしい超振動音波を最大出力でぶっ放したせいでヒリヒリと痛む喉元を確かめる様に撫でる。

 

 その日本人の功績は彼女が軍艦だった頃の(過去の)記憶(経験)からの戦況予測を涼しい顔で覆して黒い絨毯が如き深海棲艦の包囲網から全員脱出させただけでも戦術的大勝利と言っても過言では無い。

 だと言うのにソイツは何で燃えているのか何が燃えているのかすらもわからない海上に吹き荒れる火災旋風と地獄の業火に耐える味方部隊に気付いてから数秒の間も置かず「全員で最大出力のアクティブソナーをぶちかますぞ」と言い出し。

 

 結果、鋼鉄すら蒸発しかねない高温渦巻く超巨大オーブンが文字通り掻き消える。

 

 そんな日本の艦娘部隊(頭のオカシイ連中)は海中航路を追従していた米潜水艦達へ本隊と合流しろと一方的に命令し、そのまま冗談みたいなサイズの白いドレスを纏った本作戦の最優先撃破目標である陸上要塞型深海棲艦(泊地水鬼)が無造作に揮った超大規模テレポーテーションでその周囲の海ごと姿を消す。

 

 改めて脳裏にその光景を思い浮かべれば『馬鹿な日本人のやった事に悩むな』とか『陳腐な手品師がハンカチを振ってリンゴを消す様なものだと軽く笑い飛ばしてやれ』と生来の反骨心が彼女の胸中(霊核)で騒めく。

 

「信じらんねぇ、マジかよ」

 

 しかし、実際には目の前で起こった現象を理解しようとすればする程に自分の中の常識が音を立てて崩れていく感覚に襲われ、ついにアメリカの守護者として生まれた艦娘は目の前から一瞬で居なくなった日本の艦娘達に向けて震える呻き声を漏らした。

 

『おいおいおい! さっきの見たか!?』

『何なんだあの連中はっ! ヤクでもキメてやがんのか!?』

『おお、神よ、・・・どうか軽はずみに奇跡を起こすのは止めてください』

『ダメだ、幻覚が見えた、幻覚だよな? 頼む、そうと言ってくれ!』

 

 掠れた喉から一人の艦娘が乾いた笑いを漏らしているそんな時、アメリカ海軍の士官達と言えば海原に突然切り開かれた今も自分達を剥き出しになった海の底に引きずり込もうとしている大瀑布に対してではなく自分達のアドバイザーである部隊がやらかした狂気の沙汰に対して悲鳴を上げる。

 しかし、どれだけ信じがたい事実だったとしてもレーダーと同期したマップ(海図)に表示された敵と味方を識別するシグナルの位置関係が彼女達の目に映った一瞬の出来事が現実であると容赦なく肯定する。

 

『ど、どう考えてもマトモじゃない! ジエイタイってのはあんなのばかりなのか!?』

『俺が弱腰なのか? それとも奴らがクレイジーなだけか? 頭がどうにかなりそうだっ!!』

『ま、まさか、あのレベルにならないと深海棲艦に勝てないとか言われたりしないよな?』

落ち着け! すぐに隊列を組み直せ、タナカ中佐の艦隊に続くぞ! 全隊急げ!』

『そうだ、日本人に遅れるな! 深海魚の化け物共に一発キツイのをぶっ喰らわせやろうぜ!!』

 

 敵の最終防壁を踏み越えて障害物など一つもないだだっ広い海に出たとは言え全力疾走する米軍艦娘が並ぶ隊列から見てもまだ輝く島影は水平線に頭の先が辛うじて見えるぐらいには離れている。

 だと言うのに数万トンの海水ごと抉り取られる様に消え去った友軍の青いシグナルが水晶の島の中心にある泊地水鬼を示す赤いマーカーに重なって表示されていた。

 

「くはっ、はっ、あはははっ♪ 最高だぁ! アイツら最っ高にぶっ飛んでやがるっ!!(It's so COOL Fleet!!)

 

 そして、気安く超常の大災害を引き起こす敵の異能力を逆手にとってゼロコンマ数秒で敵の懐に飛び込んだ命知らず共に目撃者達はそれぞれ感動や驚愕や畏怖など込めた感情の違いはあれど叫ぶ様な大声を荒れ海に響かせる。

 

・・・

 

 

 距離と言う概念を捩じり穿つ真珠色の指先が輝く海面を無造作に撹拌し、その五指が纏う歪んだ空間が海中を抉る様に吸い上げ。

 

 超常の力によって強制的に混ぜ合わされた水と空気が発生させる強力無比な圧力渦の中で輝く光粒が円を描いて黄金の扉を作り出す。

 

 それは時間にしてほぼ一秒、ゼロコンマの世界で海が割れる。

 

 抉り取られた莫大な質量の海水が無造作かつ大雑把に千km程離れた黒い海に捨てられていく。

 

 そして、敵の侵入を防げなかった従僕の不甲斐なさを喜ぶわけではないが一隻だけとは言え不愉快極まる義姉妹の仇を自らの手で始末出来た手応えに深海棲艦の支配者は口元を吊り上げ。

 

 突き出された時と同じ様に出来て当然とでも言う様に水晶の玉座に遠く離れた海面へと振り下ろされ海底まで切り裂いた真珠色の腕が纏っていた異能力の波動が霞を散らす様に消え。

 

 いとも容易く距離と言う概念を無視して大災害を生み出した真珠色の指先で歪んだ空間が閉じる寸前に一つ結びのお下げ髪が深海の女王の居城たる水晶島へと引き寄せられる(・・・・・・・)

 

 不意に聞こえた神経を無性に苛立たせる甲高い汽笛の音、泊地の鬼姫は紅い視線を音の聞こえた方へと向け。

 

 木の葉の様に宙に投げ出され落下しながら自分を睨む敵艦と目が合った白磁の美貌は満足げに吊り上がっていた口角を一瞬で真下へと逆転させた。

 

・・・

 

計画通りっ! なんて見栄は張れないかぁ!?

《司令官来ます! 腕が、大きぃい!!》

 

 あまりにも大きいせいで至近距離では白い城壁を備えた巨大建造物が意志を持って動いている様に見える泊地水鬼の前に転移してきたセーラー服の駆逐艦娘、吹雪が体操選手の様に空中で身体を捩じり、その袖口やスカートはためく脚に浮かぶ幾何学模様が細長い光の線(推進力)を放出する。

 

『落ちながら避けろ! 補助はっ、姿勢制御だろ!』

 

 巨大な深海棲艦が苛立たしそうに腕を振っただけで発生したソニックブームをギリギリで避け、余波の余波でしかない暴風に煽られ姿勢を崩しながらも着地の寸前でなんとか落下の勢いを許容範囲に収めた身長14mの両足が硬い破砕音を立てて水晶の地面に二本のわだちを刻む。

 

『吹雪走れ!』

《はい! 司令官!!》

 

 打てば響くとでも言うかの様に指揮官の声を聞いた直後に泊地水鬼と比べものにならないぐらい小さな身体の艦娘が駆け出し、その背を押すスクリューの勢いを借りて金属装甲で補強された革靴が輝く地面から森の木々と錯覚しかねない程に生えている無数の水晶柱の合間を猛スピードで走る。

 

『全兵装水平射っ、どこでもいい! とにかく撃てっ、撃ちまくれ!!』

 

 その命令に従って全力疾走中の駆逐艦娘が備える全ての武装が火を噴き、吹雪は疑問一つ挟む事無く言われるがまま12.7cm連装砲を輝く水晶の大木へと撃ち、魚雷管から飛び出した円筒の爆発物を蹴り飛ばし、水よりもはるかに摩擦抵抗の強い陸上を駆ける靴底(船底)が重さと速さで深海棲艦の力によって造られたマナ粒子の結晶を踏み砕く。

 駆逐艦娘を中心にばら撒かれた砲弾と銃撃が広大かつ歪な水晶の森の一角を乱暴に打ち砕き、魚雷の炸裂と空気を押し退け走る艦娘が巻き起こした風で地吹雪の様に結晶の鱗片が空中で舞い踊る。

 

 そんな吹雪の暴挙の一部始終を見せられる事になった泊地水鬼はただでさえ悪い機嫌をさらに悪化させ、その自分の所有物を土足で踏み荒らす罪人に対する怒りに呼応して全高200mが地に落とす大影から無数の髑髏が紅い炎を噴き水晶島の空へと飛び立つ。

 

『あれは猫戦・・・じゃなくて地獄艦爆かっ!?』

《じごく、艦爆? 爆撃機なら対空迎撃を!》

『いや、ナイスタイミングだっ!』

 

 地面から空へと降る雨が如く数え切れない程の攻撃機が生物的な動きで巨大な暗雲と見紛う航空編隊をくみ上げたかと思えば一つ一つが弾丸の様な速度で急上昇していた爆撃機が一斉にその紅い炎を纏う矛先を地上の一点に向けて急降下を実行する。

 例えるならば巣を突かれて怒り狂った蜂の群れだろうか、お互いに数mしか離れていないと言う戦闘機動にあるまじき密集でありながら一機たりとも衝突する事無く乱杭歯を剥き出しにした泊地水鬼の飛行端末が火炎弾をたった一人の艦娘に向かって集中投下した。

 

『さぁ、好きなだけ爆撃しろっ! ただし的は俺達じゃなくて地面だがなっ!』

 

 そして、降り注ぐ火炎弾の豪雨を見上げた吹雪の左目に青白い光が閃きヒビ割れだらけの地面にあった駆逐艦娘の影がブレて(・・・)消え、直後に水晶の森で轟音を轟かせて巨大な火柱が立ち上り。

 さらにその炎の勢いは吹雪の砲雷撃によって砕けて四方八方に飛び散った水晶の鱗片への誘爆によってさらに巨大な破壊力へ変わり、赤い炎が内側から無色の閃光に食い破られ。

 巨大な龍にも見える光の柱が超高温の余波で周囲にある物質全てを蒸発させて破局噴火に匹敵するエネルギーの奔流が数千m上空にある虹色の輝きを目掛けて十数メガトンの大咆哮を放つ。

 

 しかし、それを目撃した全ての者が己の死を想像するよりも早く世界の終わりを告げるが如き閃光の柱は突拍子も無く、まるで初めから存在していなかったかの様に掻き消えた。

 

『クソッ、思ってたより爆発しなかったのか!?』

 

 水晶の樹木をなぎ倒して広がる巨大なクレーターだけが残った爆心地から遠く離れた宝石粒の砂浜を見下ろす小高い丘にその姿をブレさせながら現れた吹雪が荒く乱れた呼吸をそのままに勢いを殺しきれずに横滑りする身を捩って後ろを振り返る。

 

『いや、空間転移? ちっ、つくづく便利に使う!』

 

 その左目に浮かぶ花菱紋はジリジリと漏電の火花にも似た明滅を繰り返し、肩で息をするセーラー服が背負う艤装は明らかに異常だと分かる白煙を立ち上らせ、千切れかけた肩掛けベルトの先で手持ち式12.5cm連装砲が砲塔そのものを赤く焼け爛れさせていた。

 

『オマケに大したダメージも無いとか、まったく丈夫に出来てるな深海棲艦のお姫様ってのは!』

 

 毒づく指揮官の声に吹雪は最大望遠で視界の中に拡大された泊地水鬼とその上空に蠢く雲霞が如き爆撃機の大群の姿に敵の健在を察して口元を一文字に結び、声に出さずに鈍く痛む身体に活を入れて赤熱化は収まったもののまだ火傷しかねない程の熱を帯びている連装主砲のグリップを握り構える。

 だが、吹雪が白煙を立ち上らせている主砲を再び頭上へと迫る爆撃機に向けようとしたと時、アッと声を漏らす暇も無くその身体が光粒へと解けて宝石の砂浜の上で金の枝葉が大きな輪を描く。

 そして、水面の様に揺らめく輝きに鈍い銀色で阿賀野型軽巡洋艦一番艦の名前が記されたかと思えばその向こう側から突き出された指先に銀文字が弾けて噴水の飛沫の様に華々しく光が舞い踊った。

 

『阿賀野、やる事は吹雪と同じだ! 引っ掻き回せ!』

 

 勢い良く飛び出した身体に光の糸が纏わり付き紺襟のセーラ服を編み上げ、白い布地に包まれた豊かな胸元に翻るネクタイへと白い錨が印され、括れた腰をミニスカートの鮮やかな臙脂色が飾る。

 戦装束に続いて金輪から飛び出してくる無数の部品が艶やかな黒髪の踊る背に武骨な兵装を施し、組み上がった鋼造りの靴底が水晶の砂を踏みつけて脚部に装備された魚雷管の重みが深い足跡を刻む。

 

《いよいよ出番ね! すっごーく、待ってたんだからっ♪》

 

 水晶島の中央、十数キロ離れても水晶樹の玉座に座る姿が見える泊地水鬼に何故か両手でVサインを向けてポーズを決めている阿賀野の艤装が腰の右側で展開し、かつての最新鋭軽巡の艦橋を模した機構がその圧縮空間を備えた内部から赤鞘の太刀を突き出して柄頭を主へ捧げる。

 

《きっらりーんっ♪》

 

 その可愛らしくも能天気な掛け声にどこか幼さを感じる満面の笑顔は全く以て戦場には不釣り合い、しかし、力みも弛みも無く自然に踏み出された一歩から繰り出された居合抜きの構えは一分の隙も無く。

 鯉口を握る阿賀野の指に鍔を押されて赤鞘から僅かに刃を覗かせた太刀が一瞬で音速を超えて砂浜と水晶樹の大森林を隔てる小高い丘を一刀の下に両断する。

 

『さぁ、爆撃したければしろ! むしろ今なら銃弾一発でも俺達をやれるぞ!?』

 

 軽々しく音よりも早く振り抜かれた白銀の軌跡が真空の通り道を造り出して風の裂け目に砂浜を巻き込み、霊力に由来するあらゆるモノを分解する力を持った斬撃によって地から宙に舞い上がった大量の水晶の砂が無数の光粒へと解け。

 紅い炎を眼孔に滾らせ弾丸の様な速度で迫り艦娘へと一斉攻撃を掛けようとしていた深海棲艦の爆撃機の大群がマナ粒子の飽和現象による光が渦巻く浜辺の上空を慌てて避けていく。

 そんな猛スピードで自分達の頭上を避けて旋回する敵機の編隊を見上げ、阿賀野は刀を振り抜いた残心の姿勢から流れる川の様に抜刀後の前傾姿勢から滑らかなステップへと動きを繋げてきっかり三歩分の足跡を残して跳ぶ。

 

『だが・・・撃たない?』

 

 艶黒のロングヘアが長く太い尻尾の様にしなり、長い髪を身体に巻き付ける様な螺旋回転のジャンプと同時にその手に握られた太刀が降り注ぐ光の雨粒の中で横薙ぎの弧を描き。

 ガラスを削る様な耳に痛い音を立てて原子レベルで振動する銀の刀身から伸びた斬撃(・・・・・)が回転によって横薙ぎの一刀から多重の円へと変わり、阿賀野を中心に霊力の刃が水面に広がる波紋にも似た形でさらに周囲のマナ結晶を手あたり次第に分解していく。

 

『撃てないって事はやっぱり深海棲艦もあの規模の大爆発は流石に怖いって事だよな!』

 

 そして、結晶構造から解放された急激なマナ粒子濃度の上昇が空間をしわ寄せ歪ませ姫級深海棲艦達が寄り添い睦み合ってもなお余裕のある広々とした白浜が不安定な霊的エネルギーが発する光に包まれ。

 その大量の可燃性エネルギーが溢れる砂浜の中心でフワリと風に舞う花びらの様に艶やかなロングヘアと臙脂のスカートを躍らせる阿賀野の姿が眩い光の中へと溶け込む様に消えた。

 




 

「思ってたより私は自分で作ったこの泊地水鬼の事気に入ってたんだな」って今更に自覚してしまってから筆がめっちゃ重い。(遅刻の言い訳)

でもそう言う風にプロットを組んだのは自分で、つまり自業自得なわけで。

だから二次創作者であっても書き始めた以上は彼女の最期を描く責任があると自分に言い聞かせてどれだけ時間がかかっても続きを書きます。





・・・でも、やっぱつれぇわ

 
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