艦これ、始まるよ。   作:マサンナナイ

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最終海域攻略時間

2年10ヶ月6日14時間23分16秒】

多分これが一番早いです・・・




第三十四話

 遠近法がおかしくなりそうなほど巨大な渦とそのすり鉢状の中心に浮かぶ赤黒く歪な島を見下ろし、身の内から溢れてくる心を凍えさせるような恐怖に駆逐艦時雨は表情を強ばらせ無意識に手を強く握り込んだ。

 

『怖いの? 時雨』

 

 耳に届いた自分の名前を呼ぶ通信に振り返ると空色の視線の先、ここまで自分達を送り届けるために護衛してくれた友軍の少女が普段より幾分か緩さを感じさせない表情で時雨を見詰めている。

 本当なら彼女やその艦橋にいる子こそが自分の代わりに深海棲艦の巣から姉妹艦を助け出したいと願っている事を思い出し、少しの申し訳なさとそれでも譲れない思いを胸に時雨は自分の足を引っ張り込もうとしている黒い渦の淵に立つ。

 

『うん、怖いよ・・・でもだからこそ僕は、行かなくちゃ』

『そっか、じゃ~、わたし達はここまでだから後は頼んだよ』

 

 魂を締め付ける恐怖にも挫けない強い決心を宿した時雨の瞳を見て、ワンピースセーラーの駆逐艦娘は苦笑を浮かべて敵の砲弾を防ぐ為の盾にしていた自分の数倍はある巨大な重巡ネ級の尻尾を海に捨てる。

 重巡級の障壁を鋭い刺突による連打力のみで穿って撃破し、さらにその主砲を備えた尾を引き千切った両手の鉄爪。

 両手のそれを合体させ連装砲へと戻して肩掛け紐で腰にぶら下げた陽炎型艦娘は少し悔しそうに笑う。

 

『外は時津風達としれぇがなんとかするから皆のこと、雪風のこと・・・絶対に助けてきてねっ!』

 

 黒から灰色にグラデーションする毛先を跳ねさせ時津風は時雨に背を向けて自分達が敵を蹴散らしながら通り抜けて来た航路へと殺到してくる敵艦へと腰の後ろに装備した魚雷管を起動させる。

 

『ありがとう・・・提督、皆・・・時雨、行くよっ!!』

 

 砲撃の轟音が響く海原で背中合わせになった時雨と時津風は短く言葉を交わし、一拍、目を閉じて胸の前で手を握り込み雨の名を持つ少女は自分の中にいる指揮官と仲間達の声に強く頷く。

 

 そして、時津風の背中から誘導魚雷が飛び出す音を合図に自分の前の駆逐艦娘時雨が悔いながら死んでいった原因である因縁深い海域へと空色の瞳を見開いた時雨は飛び込んだ。

 

・・・

 

 闇よりも深い黒に覆われた世界、なのに私が感じるのは恐怖ではなく不思議な安心感。

 

 この感覚に私は自分が夢の中にいるのだと悟り、曖昧な意識がどこか遠くにいる扶桑姉様へと繋がっていく感覚に嬉しさがこみ上げる。

 地獄の底で目覚めた時にはほとんど覚えていないだろう一時の癒し、遠く離れた場所で優しい人達に囲まれて生きている姉様と重なって見る幸せな外の世界。

 

 重なっている時だけ感じる姉様の傷付きすり減った心が少しずつ癒えていく事が自分の事の様に嬉しく。

 でも、それを叶えているのが自分ではないどこか情けない顔立ちのメガネ男だと言う事に少しの嫉妬心が芽生え。

 

 でもそれ以上に、助けられなかった、と私達の事を思い出しては悲しみ憔悴に暮れる姉様の姿にもう自分の事など気にせずに貴女は幸せになって良いのだと伝えられない自身の無力さをもどかしく思う。

 

 そんな不思議な夢を見るはずなのに。

 

 今回はどんな景色が見えるのだろうと内心で期待していた私の前の闇は一向に暗いままで、でも確かに感じる姉様の存在は明らかに今までの夢よりも強くなっていく。

 

『ごめんなさい、山城・・・とても長い間、待たせてしまったわね』

 

(ぁ、あっ・・・姉様? 姉様なのっ!?)

 

 優しく耳に染み込んでくる懐かしい声、ふわりと身を包む記憶の奥を刺激する柔らかい花の香りに身体が強張る。

 そして、いつの間にか目の前の暗闇の中に私の身に着けた装束と揃いと分かる朧気な紅白の人影が揺れていた。

 

『あと少しだけ待っていて、すぐにそこに行くから・・・』

 

 懐かしく何度も求めていたその優しい微笑みに敬愛が心の奥から溢れ、私の声にならない声に答える夢の中の姉様と言う今までになかった状況にただひたすら嬉しさと戸惑いに心を騒めかせ。

 

(駄目です! 姉様! ここに来ては駄目です!!)

 

 だけど、姉様が言った言葉を理解したと同時に私はもどかしく動かない口を一生懸命に開こうとして心の中で悲鳴を上げる。

 姉様が言う言葉がそのままの意味であるなら、それは自分にとって掛け替えの無い大切な人がこの地獄へと足を踏み入れようとしていると言う事なのだから。

 

(山城の事はもう良いんです! 姉様は、姉様は外の世界で幸せにっ!)

 

『心配しないで、山城・・・貴女達を助けたいと思っているのは私だけじゃないの、だから大丈夫よ』

 

(待って、待ってください姉様っ、扶桑姉様ぁっ!!)

 

 目の前で揺れる姉様の影に動かない手を伸ばそうと金縛りになっている身体を捩り、頬に触れる手の平の温かさと繊細な指の感触に私は目を見開いた。

 

「ねぇ、さま・・・!?」

 

 急に金縛りが解けて自由になった手を伸ばして自分の頬に触れているその手を握り、白々しい太陽に照らされ影を作っている廃船の残骸の中で私は目を覚ます。

 

「山城さん、ごめんなさい、起こしてしまいましたか?」

「雪風・・・? あれ、私・・・いったい・・・どうして?」

 

 目を開いた先には少し申し訳なさそうに肩を落としている愛らしい顔立ちの駆逐艦娘の姿であり、姉妹艦の形見だと言う白い服の切れ端を持っている彼女の手を握った私は寝起きでぼんやりする頭を振って周りを見回す。

 周辺を警戒する担当以外の仲間達が身を寄せ合って雑魚寝している天井が割れている元は食堂だっただろう場所で私の近くで寝ていたらしい雪風が毛布を肩にかけて膝立ちしている。

 

「ごめんなさい、山城さんが泣いていたので、雪風・・・」

 

 雪風が私の頬を撫でていた布切れを両手で握り俯き、そのいじらしい姿に訳もなく申し訳なさを感じた私は気にしなくても良いと言ってからヒビ割れ黒い海水を滴らせている元は輸送船だっただろう残骸の床に立ち上がった。

 

「だから大丈夫、丁度起きようとしていた所だったの、ありがとう」

 

 何か強く心を揺り動かす事があったはずなのに霞みがかった頭から寝ていた間の記憶は無情に解け消え、かろうじてどこかにいる姉様を夢見ていたのではないかとだけ分かる程度しか残っていない。

 

 何度も頭を下げてくる雪風の頭を撫でてからもう寝る気分でも無くなった私はすぐ隣で寝ている船だった頃から馴染み深い朝潮型姉妹の二人に気付き。

 私が立ったことでその小さな身体から落ちたらしい毛布をかけ直し、そして、寝ている子達を踏まないように気を付けて残骸の中で唯一まともな部屋として残っている船室へと向かい傾いたドアを開ける。

 

「あら、山城さん、まだ寝ていても大丈夫ですよ?」

「貴女の方こそ、大淀・・・阿武隈もそうだけど、まったく軽巡は頑張り過ぎるのが特徴なのかしら?」

「阿武隈さんほど空回りしているつもりはないんですけどね、ふふっ」

 

 船室に置かれた机に向かって作業をしていた大淀はちょっとだけ揶揄いを混ぜた私の言葉に苦笑を返して端が少し欠けた眼鏡を指で押し上げた。

 

「今回は前以上に順調だからって、少しは休まないと持たないわよ」

「順調すぎるのが怖いと思ってしまう性分なんです。全員の霊力の温存が出来ているとは言え敵の数が今までにないぐらいに少ないのも気になって・・・」

 

 まるで意図的に相手が手を抜いているのではと勘ぐってしまうほど少ない敵の数、今までも多少ではあるが敵が少なくなる周回は存在していたが今回はそれよりもさらに少ない。

 

「二日目に起こった限定海域を揺らした大きな振動、その前後から半分近くまで数を減らした敵艦・・・考えても考えても分からない事ばかり・・・」

 

 妙に敵艦の数が少ない事に気付いたのは前衛を勤めてくれている水雷戦隊のメンバー、そして、必ずと言って良いほど私達の前に立ちふさがっていた重巡ネ級が影も形も無く、戦闘した敵艦は両手で数えきれる程度しかいない。

 仲間達は落伍者どころか怪我人一人無い状態で拍子抜けするほど早く最後の休息地へと辿り着き、艦隊の指揮を執りながら半信半疑だった私も状況の変化を実感する。

 この先に待ち構えている姫級深海棲艦が自分の前に大戦力を並べている可能性を考慮して念のために足の速い数人に限定海域の中心へと偵察に出て貰ったのだが、帰ってきた偵察部隊は口を揃えて要塞に腰掛けている巨大な鬼女以外の敵艦が存在していないと言う。

 

「・・・そう言えば大淀、私達は何時からこの光を霊力って呼ぶようになったのかしら・・・?」

 

 基本的に無駄な行動はしないがそれ以外は謎だらけの深海棲艦の思惑を看破する事は出来ないと割り切った私はこの限定海域の海図と情報を机の上でつぎはぎの紙の上でまとめている大淀にふと湧いた疑問を投げかける。

 

「へ? 確か・・・二十いえ三十一? あの、何周前の時かは忘れちゃいましたけれど・・・、そう、阿武隈さんがこの力の特性を妙に詳しく説明し始めた時のはずです」

「あぁ・・・、えっと、それは阿武隈が夢の中でお姉ちゃんがそういう風に力を使っていましたって言いだした時だったかしら」

 

 大淀の言葉で根拠が夢と言う妄言としか言い様が無い話をし始めた仲間の姿にその場にいた全員が胡乱気な視線を集中させた時の事を思い出す。

 しかし、その長良型軽巡艦娘が語る情報の全てが正しく、今まで特に何も考えずに使っていた自分達の力の応用によって仲間達の生存率は劇的に変わる事になった。

 

「あの時の私はついに気狂いを起こした子が出てきたのねって思ってしまったわ」

「そう言えば、あれも何が切っ掛けだったのか未だに分からない事の一つですね」

 

 彼女の言葉からそれぞれの艦種によって放つ光弾の性質が異なる事が分かり。

 重巡艦娘が障壁を閃光弾の様に飛ばす事が出来る事や軽巡と駆逐の発射後も誘導できる魚雷の発見はこの貧弱な人間の身体ですら深海棲艦を出し抜ける様にしてくれた。

 

「お陰で私達は助かってるわけだけど・・・」

 

 そもそも何度も同じ時間を繰り返し、常に迫りくる壁と敵に追い詰められている状態だったそれまでの私達は指の間に小さく光を圧縮する事で火を熾せると言う生活の知恵の様な使い方さえ思いつく余裕も無かった。

 

 そして、最近ではほとんどの仲間達が休息地での眠りから目覚めると要領を得ない曖昧なモノであるけれど外の情報をここではない場所にいる姉妹艦娘の眼や耳を借りて手に入れてくる。

 

「それにしても夢の中で姉妹艦に会うってどう言う感覚なんでしょうか・・・」

「別に直接会って話をするって言うような夢じゃないわよ、もっと抽象的でほとんどが目覚めたら直ぐに解けて消える頼りないモノよ」

 

 彼女の原型である大淀型軽巡洋艦には姉妹艦が居ない、計画段階では仁淀と言う二番艦がいたらしいが起工直前に建造が中止され実際に誕生する事はなかった。

 そう言う意味では私や他の仲間達と違って大淀は外と完全に隔てられている為か彼女は最低限の仮眠以外は寝ずに働く事を選んでいる。

 随分と前に一度無理にでもと休むように説得した時に酷く憔悴した顔で悪夢しかみない眠りより頭を働かせている方がよっぽどマシだと理知的な表情をかなぐり捨てて叫ぶように言い切った彼女の姿は今でも忘れられない。

 その痛々しい嘆きを聞いてから私も仲間達も彼女の前では夢の中の話題を控えるようになっているのだが、内心では一時でもこの地獄を忘れることが出来る私達を大淀は羨ましいのか遠回しにその話を振ってくるようになった。

 

 だが彼女に頼まれて話すとしても起きた直後ならともかく時間が経った夢の記憶はひどく曖昧になる為に言った私達までもどかしい思いをすることになり、その後には自分のわがままで仲間を困らせた事に表情を曇らせる大淀とそれを励ます周囲と言う悪循環を私達は繰り返している。

 

「ちーっす、鈴谷艦隊、偵察から戻りましたぁ」

「もぉ、鈴谷さん、まだ寝てる子達が居るんだから騒がしくしちゃダメですっ!」

 

 仲間が寝ている食堂とは別のほとんどが海面に沈んだ甲板に繋がる壊れたドアを開けて重巡艦娘が緑色の長い髪を揺らして辛い環境でもへこたれない快活さで帰還の言葉を告げ、その後ろに続いて現れた長良型軽巡の阿武隈が口をへの字にして注意を促すが正直に言うと私には彼女の甲高い声の方が耳に響くと感じる。

 とは言え、彼女達の帰還によって少し大淀の気が紛れたのかクスッと微笑みを浮かべた彼女は鈴谷と阿武隈が警戒に出ていた駆逐艦と共に持ち帰った情報を整理して机の上の海図へと書き込む作業に戻った。

 

 念には念を入れて、それでどうにかなる相手であるなどともう期待はしていないと言うのに私達はまた巨大な姫級へと挑む七日目へと進んでいく。

 

(そう言えば、なんで私達はアイツを姫級って呼んで・・・確か初めに言い出したのは雪風だったかしら?)

 

 最大級の深海棲艦には鬼級と姫級と言う二つの階級が存在しており、外の海を無数の艦隊を率いて侵攻するのが鬼級でここの様な限定海域と言う閉鎖された異空間の主をしているのが姫級であると分類されている。

 ある日の仮眠から目覚めた小動物のような雰囲気の陽炎型駆逐艦娘が訳知り顔で言い出した事を思い出したけれど、何故、そんな情報が外にあるのだろう。

 

(立ち向かうどころか近づいただけで死んでしまうような相手の情報を外の艦娘はどうやって集めたと言うの?)

 

 まさかあの化け物と同類を打ち倒す方法が存在していて、それによって情報が集められたのではと妄想にも程がある考えが過り、私はその絵空事を散らすように頭を振って大淀が紙にまとめている情報を横から覗くように確認した。

 

・・・

 

 そして、始まる七日目。

 

 それが何回目の七日目なのかもう誰一人として数えておらず、最初の頃は辿り着くことすら出来なかった怪物が座する要塞へと少女達が乾坤一擲の意志の元に駆ける。

 

 何人もの仲間が屈してこの世界の主に飲み込まれ、その妊婦の様に膨らんだ腹の中に閉じ込められた。

 

 声も届かない距離と強固な障壁を纏った白い肌に阻まれ食われた仲間との意志の疎通は叶わず。

 それでも姉を妹を、仲間を必ず取り戻すのだと戦艦娘である山城を中心にした艦隊はそれぞれの手にここまでの道中で立ち寄った船の残骸などから前の周回で所在を調べ、掻き集めて手に入れた銃火器のグリップを手に握る。

 

 霊力を纏わせることで威力は代わらない通常兵器の鉛玉でも敵の障壁に若干のダメージを与えられると言う情報。

 通常の光弾を撃つよりも霊力を節約でき手数を増やせると言う利点を持ったその戦闘方法はこれまでの周回の中で駆逐イ級などを実験台にして試され。

 障壁に小さな穴を開けて駆逐艦達が夢に見たと言う頼りない情報を集め割り出された弱点部位へと複数の光弾を同時に打ち込む事で敵艦を撃破できる事が証明された。

 

 何度も失敗の記憶を持ち越しながら同じ時間を繰り返すと言う異常空間であるからこそ可能だった数え切れない試行。

 それによって山城達は待機形態の艦娘のみで深海棲艦を撃破すると言う外の世界ではあり得ない偉業を成し遂げる。

 

 霊力の使い方を仲間達に教えた阿武隈はその戦術が艦娘の戦い方としては外道であり、自分達の力を引き出してくれる指揮官が居ればもっと強い本来の力が使えるようになると言う。

 だが、人間など一人たりとも居ない限定海域である事や自分達が持つ本来の能力や戦い方を知らない為に彼女達は今の戦い方を一縷の望みとして怨敵の腹に風穴を開けて仲間の救出を実行に移すしかなかった。

 

「全艦戦闘用意っ! これより敵姫級への強襲攻撃を開始するわ!!」

 

「「「了解!!」」」

 

 姉と似通った儚げな美人顔に臨戦の意気を宿して山城が号令を出し、仲間達が了解を返してさらに船足を早める。

 そして、事前に打ち合わせした作戦に従ってたった十数人の艦娘は巨大な玉座に座する支配者へと無謀な戦いを挑む。

 

(姉様、どうか私達に力をっ・・・!)

 

 白々しい太陽が妖しい月に場所を奪われ、最後の夜が始まりを告げ、終わりへと秒針が加速する。

 




実は夕張が限定海域に閉じ込められていた時に睡眠時間を削ってまで通信機を直していたのは大淀と同じ理由で寝るのが怖かったから。

そんな夕張は鎮守府に戻った今はマシになったけれどそれでも不眠症の気がある。

なので寝れない日は増設艤装の設計に没頭してたり、艦娘寮の談話室で深夜アニメとか見ている。

そして、何故か五月雨と一緒に毛布に包まって談話室のソファーで寝落ちしている姿がたまに目撃されたりする。
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