私の手を取ってください
テシ悟覚ラナブ選ヲ僕
私達は貴方達と世界を守る為に産まれました
タレラ造ニ為ルセラワ終ヲ界世ノ達君ハラ僕
刀堂博士とその協力者によって行われた過去の戦船に宿っていた霊核の回収を目的とした計画。
それは日本帝国海軍に籍を置いていた船に留まらず、戦後の海から、解体中の船渠からあらゆる抜け道を使って連合国側でまで彼等は回収を行った。
深海棲艦を作り出すシステムを根幹に抱える鎮守府の中枢機構。
オカルト技術故に認知されていなかったとは言え他国の軍事兵器を盗み出す愚行。
それらはどちらか一つでも外部に漏れればそれだけで世界を巻き込んだ戦争の始まりを告げかねない巨大な地雷だった。
それを理解した精神的な衝撃でその場に座り込みそうになった田所は何とか脱力を耐えて震える身体を岳田へと向ける。
「・・・なるほど、確かに今日お伺いした話が全て国家を揺るがしかねない機密事項であると了解しました」
気力を振り絞り多少歪であるが澄まし顔を浮かべた青年は襟元を正し、努めて平静を装いながらも頭の中で目の前の状況を分析し、そして、自分にとって懸案事項ではあるが目的としている鎮守府と言う組織の是正には関わりが無いと割り切った。
そんな真面目顔を見せた田所に対して岳田は顔を歪ませ肩を震わせ、次の瞬間、青白い光で満ちた地下世界に日本首相の大袈裟にも感じるほどの大笑いが響く。
「くはっ、そうか、あ~そうだな、国家を揺るがしかねないな確かに、くくくっ、その程度の問題で済むならわざわざ私が案内をしてまで、こんな面倒な社会見学をする必要など無いだろうがねぇ」
たっぷり数十秒の大笑いは止まったが目尻に涙を浮かべて腹を抱えながらまだ小さい笑いの波が治まらない岳田の姿に田所は戸惑い、ふと困惑にさ迷わせた視界の中に護衛や案内の職員である宇宙服達がエレベーターの上から降りて来ていない様子が見える。
彼は岳田を害するつもりは一切無いがそれでも護衛対象であるはずの総理大臣を置いたままにして護衛の人間がまるでこの空間に怯えるように固まって立ち尽くしている事に田所は不審を感じた。
彼等もここにいる以上は予めこの施設の正体を知っていたと言う事であり、それが原因であの様な態度を取っているなら何か自分が見落としているモノが存在していると言う事だろうかと田所はさらに思考する。
「・・・まだ何か聞いていない秘密が?」
「いいや、私はこの計画について君に全て伝えたよ、そして、それこそが君が不満に思って無駄を整理し排除しようとしている鎮守府や艦娘達の行動を我々が許容して無暗に甘やかしている原因と言っても過言ではない」
つい言葉にしてしまった呟きに芝居がかった言い方で周囲を指し示す様な手ぶりをする岳田の言葉、誰にも言った事が無い自分の目的を言い当てられて唖然とした田所に向かって老獪な政治家は自分の頭を突いて見せた。
「考えたまえ、一つの事が原因でそれは起こるわけじゃない、全てが繋がっていたからこそ我々は計画が完全に始動するまでそれに気付けなかった・・・だからこそ」
私達は政治家としての言い訳を使って自分達から艦娘を遠ざけて鎮守府を箱庭にして、その中に彼女達を閉じ込めた。
深海棲艦が現れた事よりも艦娘達が計画通りの能力を発揮出来ない不良を抱えていた事に胸を撫で下ろした。
計画の本筋を理解していない政敵による妨害の為の妨害と言う稚拙な工作も必要経費として割り切れていた。
あの日、自分達の同類である二人の青年が欠陥品であると高を括っていた彼女達の能力を覚醒させてしまうまでは。
「そうだなヒントを出そう・・・パンドラの箱は知っているかな? 神様から渡された災厄が詰まった箱を好奇心で開けてしまう女性の話だ。 だが彼女が仮に中に何が入っているのか知っていたとしてその好奇心は抑えられたのだろうか? むしろ中に入っているモノを利用するなんて身の丈に合わない野望を抱えるかもしれないぞ?」
それがどうしたと怒鳴ってやれればどれだけ気がすっきりするだろうか、と頭の中で愚痴り自分を揶揄っている岳田の言葉に耳を傾けながら何が問題なのかを思案する。
冷ややかな顔立ちの美青年はどうやらそれが分からない限り、目の前の政治家は自分に実権と席を渡す気が無いらしい、と声に出さず独り言ちた。
「いや、君がそれに気付かなくとも約束通りに私は田所君への援助を惜しまないさ」
次の瞬間に告げられた言葉に表情を読まれたのか、と内心ビクつきながら青年は全身全霊を掛けてポーカーフェイスを作り上げ、目の前の妖怪狸の様な男へと少し険しくなった視線を向ける。
(御大層な神話を例え話に使って何が言いたいのか・・・鎮守府が深海棲艦を造り上げている? 他国の船から霊核を盗み出して隠した? それがどうした、そんなモノはこれまでと変わらず機密事項としてしておけば・・・)
そこまで考えて頬に触れる光粒の温かさに近くにある円柱の水槽へと目を向けた田所は霊力の結晶である霊核の輝きに目を瞬かせる。
「艦娘が深海棲艦を撃破できるのは基にしている力が同じ・・・霊力の結晶・・・利用・・・?」
ざわりと背筋を嫌な予感が這い上がってきた。
気付かなくとも約束通りの権利は得られると他の証人が居る状態で岳田総理がそう言い切ったのだからこれ以上の追及は無意味だと脳裏で警告する様な考えが過る。
(鎮守府の中枢が、
だが、田所の止まらない思考がついにそこに至ってしまい、そして、岳田が恐れている艦娘達の持つ本当の危険性を証明する仮説が組み上がっていく。
「た、岳田総理・・・艦娘の力は鎮守府を、その中枢機構を破壊する事が出来ますか・・・?」
恐る恐る、当たっていて欲しくない予測を口にした田所に対して岳田は光の中で上半分が白く染まった顔で口角を吊り上げ、まるで半月の様な笑みを浮かべた。
「ああ、壊せるとも、むしろ彼女達による攻撃に対して中枢機構は構造的に極端に弱く作られているらしい・・・刀堂吉行は、あのマッドサイエンティストはその様に設計していたっ!」
戦闘形態なら最も弱い艦娘ですら地球の内部まで根を張る鎮守府の中枢へと致命的な破壊を与えることが出来るのだと、保証されたくない情報が鎮守府を造り上げた者達の一人である岳田の口から告げられた。
「ふはっ、笑える話だろう? スペック上はアメリカのVIPに用意されている核シェルターよりも強固なはずの外部装甲が彼女らの霊力を素通りさせて中枢機構内部へと破壊エネルギーを打ち込めるようになっているんだ」
中枢機構の破壊、それはつまり深海棲艦と呼ばれているマナエネルギーを基にする怪物達の進化を抑え込んでいる首輪を砕く事、そして、まだ科学技術が全盛を維持している現代に神話の中にしかいなかったはずの存在が完全に復活する事を意味する。
現代兵器で深海棲艦を撃破する事自体は可能であるがその為にはハイコストを要求する消耗品を使い続けなければならない。
そして、地球の内部から溢れる無尽蔵のエネルギーの恩恵を受ける怪物の枷が外されればどちらの勢力が先に滅ぶかは考えるまでも無いだろう。
「だが、中枢機構の破壊がもたらす影響は日本に限って言うなら深海棲艦から枷を外すだけには止まらないんだ」
それ以上、何も言わないでくれと叫ぼうとした田所の口は唇が張り付いたように強張り、引き攣る喉から絞り出せたのは渇きを訴える呻きだけだった。
「あの内部では延々とマナエネルギーが圧縮され続け地球の内殻まで届くほど巨大な結晶体を形作っている。そして、たった五年で現在の世界に溢れるマナを上回るエネルギーが圧縮された中枢機構の崩壊が何を齎すか分かるかね?」
「・・・人間の死滅、日本の消滅ですか・・・?」
「死滅? 違うよ、局地的な現代から次の時代へと塗り替える更新が起きるのさ!」
「こ、更新・・・?」
それはつまり、日本だけが他の国よりも一足先に次の時代へと駒を進め、国内では無秩序に神や悪魔を体現する人外が現れるだけでなく、中には人から次の時代に適応した者も生まれ出てくるのだと岳田は語る。
「鎮守府の中枢機構と艦娘達を中心にここを含めた日本国内に存在する13か所の霊核保管施設の霊核も巻き込む増幅と共振によって地殻からマナの大量放出が起こり、その影響は我々を含めた全国民、全生物に降りかかる!」
岳田達が一人の科学者に唆されて手を貸した最高機密の事業、世界各地からせっせと集めた数千の霊核の影響によって現在まで日本人が磨き上げてきた文化や技術はガラス細工よりも簡単に砕け散る事になる。
そして、
「強制的な進化によって生物としての人間は生き残る・・・だが、文明を失い原始的な本能に突き動かされるそれはもう人間と言って良いものかね? どうだい、これこそが刀堂博士が残してくれた有難迷惑な置き土産の正体というわけだっ!」
白々しい笑顔を張り付けたまま大仰な手ぶりと共にひょうきんなピエロの様に小首を傾げて見せる岳田の姿に言い知れない恐怖を感じ、後退る田所は背中をまた霊核の保管装置へとぶつけ、ゼイゼイと嫌な音を立てる呼吸音を抑え込もうと胸に手を当て。
「我々が艦娘と共存しようが、見放されようが、国家が滅びたとしても人間と言う種族は生き残れるように計画は立てられていた! 最高のブラックジョークだとは思わんかね!?」
その手に透明な何かが重なっている事に気付き、その人の手の形をした輪郭が繋がる何かへと顔を向ける。
彼の視線の先に人の形をした靄、目も口も曖昧であるのに女性の姿をしていると分かる形が光の粒を纏った指先で田所の頬や手を撫でるようになぞっていた。
「うあぁああっ!? な、なっ・・・!?」
「・・・さて、話しは変わるが、刀堂博士の理論と設計では艦娘の人格や記憶はクレイドルで製造される肉体に依存して霊核そのものには明確な意思はなく、その身体が死亡した場合には艦娘としての経験や記憶は次の艦娘には引き継がれないと言われていた・・・」
心霊現象にしか見えない透明な女性との接触と言う現象を前にして今度こそ腰を抜かして床に尻もちを着いて怖気づいた田所の姿を眺め、先ほどの興奮から打って変わって岳田は淡々とした様子で話を続ける。
「だが、最近になって前の身体の記憶を完全ではないが、その一部を維持したまま再生される艦娘が居る事が分かったんだよ」
へたり込んだ田所の周りに幾つかの未成熟な少女や艶めかしい体つきをした女性の形をした靄が水の中を泳ぐように宙を舞い。
それぞれが霧散してはまた集まると言う幻想的な光景を作り出す。
「どうして記憶を持ったまま戻ってこれる艦娘が現れたのか理由は分からない、だが・・・その報告を聞いた私達が何を思ったか分かるかね?」
「た、岳田総理・・・? 何を・・・言って」
「その彼女達の中にはね、過去に計画の否定派が行った妨害工作によって受けた苦痛を覚えているだけでなく、その記憶から自衛隊と言う組織や我々にまで不信感を抱いている者もいるんだそうだ」
捲し立てられるように告げられた言葉の意味に呆然としながら田所の頭の中で一つの可能性が浮かび上がって来る。
「我々が鎮守府と艦娘を特別扱いして規律よりも彼女らのご機嫌を取る為だけに自衛隊の組織としての体裁までもを歪めている、もっともな評論だ。そして、それは間違いのない事実でもある」
何故なら、過去の管理者の横暴を覚えている艦娘がその記憶を隠したまま中枢機構の正体を知ってしまった場合に起こる最悪の事態よりも待遇の改善と過剰な貢ぎ物で目を反らし懐柔してしまう方が無暗に縛り付けるよりも簡単でかつ安全な方法であり。
仮にこちらの真意がばれたとしても艦娘が中枢機構を破壊して新世界の開始を告げるよりも今の時代の方が過ごし易いと思ってくれていれば岳田達旧世界の人間にとっては願ったり叶ったりと言える。
「有難い事に彼女らはほぼ全員が軍人の見本と言えるほど節制を苦にせず理性的であり、過去の義理だけで日本国民を守る為にその身を戦いに捧げる事を厭わない精神性を生まれながらに持っている」
中枢機構の崩壊は艦娘にとって戦いの傷を癒す揺り籠を、死してもまた新しい身体を造り出せると言う恩恵を失わせる事を意味する。
しかし、彼女らは元々そのマナが当たり前に存在した世界の住人の再現体であり、それに対して何%がマナに適応できるかも分からない霊的素養が低い現代人と違い彼女達は確実に新世界の住人として強者の側に立つ事が出来る。
「だが、それに我々が甘えきった時、当たり前に守ってくれる相手だからと蔑ろにした時、果たして彼女達は理性的に対応してくれるだろうかねぇ?」
マグマが煮え滾る地獄の釜の上で自分達が薄氷に守られながら生活している事を知らない、それは無数の警備と欺瞞情報の下に隠されているのだから仕方ない。
「気付かずに触れてしまうのは仕方ない、事情を知らずに驕るのも無理はない、だが、遠回しにとは言え散々に注意したのに世界を滅ぼせる地雷の上で踊る阿呆には居なくなってもらう方が皆の為だろう?」
仮の話だが、虐待者に対する復讐心を抱えたままの
ある日、出撃を控えていた艦娘が突然に港から鎮守府を砲撃し始め、乗っていた指揮官がそれを止めようとしたら艦橋にいる他の艦娘に羽交締めにされた。
「もしくは、その指揮官が現代の終わりを望む艦娘に絆されて彼女達と新しい世界を願ってしまったら?」
たったそれだけの事で現在は過去の世界になり、新世界が始まりを告げる。
艦娘が兵器として造られた存在であるにも拘らず、多種多様な自我と意志を独自に持っている理由、それは彼女達一人一人が人類の行く末を判断する天秤の守り手としての役目を与えられているからだと岳田は断言する。
「まぁ、それはともかく、人間に都合の良い存在として効率を重視して艦娘を管理する。国家の利益の追求は総理大臣としても歓迎できる事だ。大いにやり給え、君が非常に優秀な人材であり社会の歯車となって働く事に喜びを覚えるタイプの人間である事も良く知っているからね、君には約束通りの席を用意しよう!」
君は利益を出せない出来損ないを切り捨てる事を躊躇い無く実行できる優秀な管理者だ、と岳田から太鼓判を押され。
事実それが前世から続く自分の人間性を正しく評価している言葉だと理解できると同時に田所は自分が最もその場所に就いてはいけない人間であると今さらながら気付かされた。
「ははっ、おめでとう! 田所君、キミは人類が築き上げてきた地球上にある全ての現代文明を破壊できる方法を知り、それを実行できる地位を得た!」
岳田の白々しい笑顔と芝居がかった言い回しの褒め言葉と共に場違いな拍手が地下空間に響く。
「さて、この事実を知ってしまったからには君はもうコチラ側の人間だ、もう、知らぬ存ぜぬとはいかないわけだね?」
青白い光を背にして逆光に染まった岳田の顔、その口元だけが半月型につり上がっている様子だけが見える不気味な顔が無様に尻餅をついている田所を見下ろす。
「とは言え選択権は君の意志と手にある・・・がだ、これを知っている人間の内、何人が君のやり方を許容できるだろうかねぇ?」
自分達が無自覚に持っている世界を塗り替えてしまう権利を艦娘に気付かせない為に過剰な支援と彼女らが望む環境を用意する事こそが今の危ういバランスの上に立っている世界を維持している。
「私としてはそこらの年頃の少女達と同程度でしかない艦娘達のワガママを叶えて事なきを得ている方が楽だとは思うのだよ」
そう締めくくった内閣総理大臣は表情を軽い苦笑へと変えて後ろ手を組んだ。
「こんな事、許されるわけが無い、一体、い、いつまでそれは続くんですか? この異常な状態は・・・」
「ほぉ、良い質問だ・・・ふむ、確か中枢機構が崩壊しても地上への霊的災害などの被害が出ない程度まで大気中のマナが安定するのは・・・今から百二十年後だったかね?」
田所の絞り出すような問いかけに後ろ手を組んだばかりの手を解き顎を指で擦る岳田は軽い調子でエレベーターの上に棒立ちになっている者達へと話しかけ、その中にいる案内役の施設職員が同意の言葉を返す。
「ですが、現在の計算方法では十年前後の誤差が出ると思われます」
「ふむ、そう言えば濃度計測を続けてくれている研究者が安定期に入ってから更に約1万飛んで数年ほどマナが当たり前になる新時代は続くなんて予測を言っていたねぇ・・・」
この時代に産まれてしまった以上は宇宙にスペースコロニーでも作って逃げない限りはこの新しい世界から逃れることは出来ないだろう。
「これは大変だ、田所君、我々が寿命一杯まで生きたとしてもこの異常な世界は終わってくれないらしいぞ、ハハッ♪」
そう言って笑う岳田の姿にやっと田所は目の前の男が全人類の運命を左右できると言う重すぎる重圧を理解し、それから逃げられない事を思い知らされて投げやりな態度になっているだけなのだと理解する。
そして、総理大臣と同じ思いを共有する事になった青年は一歩間違えば自分が今まで切り捨ててきた人間と自分が同じ、いや、もっと悪い運命を辿る事になるのだと知ってしまった。
「さぁて、差し当たっては各地の保管施設に収容されている彼女らに母国へと帰国してもらう計画の取り纏めを君に任せたい、艦娘の管理者の一人として初仕事というわけだ」
万が一、中枢機構が破壊されたとしても国内で共振を起こす霊核が少なければ気休め程度には日本を襲うマナの大放出を薄めることが出来るのだと岳田は言う。
だが、その内容が世界全体に現代のカンブリア大爆発とでも言うべき大異変を巻き起こす可能性を広げる片棒を担げと言っている様なものであると聡明な青年の頭脳が答えを弾き出す。
「田所君、私は君の働きに期待しているよ?」
仲間意識が人間よりもはるかに強い艦娘達の逆鱗に触れかねない合理的だが危険な思想を持つ人物。
優秀であるからこそ驕って危なっかしい事を勝手にされるより先に手元で手綱を握っていた方が安全であり。
もしかしたら今後の政府が何か失態を晒した時に艦娘のご機嫌を取るための怒りの矛先である
「ぐっぅぅ・・・了解、しました・・・」
やっとここに自分が連れて来られた本当の理由を教えられた田所は座り込だまま項垂れて小さく首を縦に振る。
そんなストレス性の胃痛に呻き意気消沈している青年の頭の上をふわふわと舞う様に少女達の幻影が宙を泳いでいった。
岳田「君は艦娘達を便利な道具として管理したいと思っているぅ。
そんな馬鹿な事を考えた罰だ。
その望みを断つぅ・・・。
田所浩輔ェ!!
何故、我々が短絡的な方法で邪魔者を排除しているのか?
何故、艦娘達に必要以上の娯楽を与えて甘やかすのか!?
何故、彼女達や指揮官達の勝手な行動への罰則を緩くしているのか!!
その理由はただ一つぅ
・・・はっはぁっ♪
田所クゥンン!
それは我々が艦娘のぉっ!
人類の文明を終わらせる事が出来る力を恐れているからだあああっ!!」
田所「う、嘘だっ、総理は僕を騙そうとしているっ・・・こんな事赦される筈が・・・うあぁ・・・」
身の丈に合わない高望みは身を亡ぼすだけと言う実例。
ふと想う、ギリシャ神話の神様が現実にいたら人間にとっては質が悪いとか言うレベルじゃ無いよね? ねぇ?