―――――4月15日(金) 某時刻―――――
2人の教師が、人払いが為されている映像資料室にてある映像とデータを照らし合わせていた。
映像はISとMPSによる模擬試合を映したモノだ。
肝心なのはデータだった。
有り得ない数値が出ていたので、真耶は千冬に再度訊ねる。無論、計器の方には異常など無い。整備課のお墨付きだ。
「……織斑先生、確認なのですがISと搭乗者との『シンクロ率』は高くても80%前後、最大でもあなたと『暮桜』の92.7%…そうですよね?」
「ああそうだ」
この『シンクロ率』という数値が高ければ高い程、搭乗者の思い描いた通りの生物的な空中機動が可能となる。
「では、アルトランドくんとグシオンの数値…シンクロ率99.4%。この数値が示す意味って…」
普通に考えれば有り得ない数値だが、昭弘は神経を有線で機械側と直結させている。そうなれば話はまた変わってくる。
「…MPSは分からないがISならこのシンクロ率が100%に達した場合、ISとその搭乗者は理論上完全に“一体化”する」
一体化すると搭乗者がどうなってしまうのかは、千冬にも真耶にも分からない。前例なんて無いのだから。
兎も角、先ずは昭弘の体調面や精神面に気を配るしかない。彼女達にとってはMPSなど未知数な代物だ、心配し過ぎるに越したことは無い。
「可能であれば2週間に1回のペースでアルトランドの身体検査やメンタルチェックも行うべきだろうな」
「はい…そうですね」
2人は教師として、生徒の安全を第一に考えることにした。
それでも2人にとって、グシオンは余りにも不可解なことが多すぎた。
ISにはそのコアが放つ識別信号があるが、グシオンからの信号は少なくとも純正のISコアでは有り得ない反応が検出された。この反応からして、少なくともグシオンは擬似ISコアにより動いていると2人は判断した。無いとは思うが、純正ISコアの信号を「何らかの方法」で改竄している可能性も頭に入れている。
シンクロ率がMPSとその搭乗者にどんな影響を及ぼすのかもまるで不明だ。
映像からも、ブルー・ティアーズとグシオンはほぼ互角の戦いをしている。ティアーズとセシリアのシンクロ率は77.3%。そのティアーズと互角と言うことは、MPSにとってシンクロ率とはそこまで重要なファクターでは無いのかそれとも…
一つだけ解ったことと言えば、グシオンの装甲がISの纏っている部分装甲とほぼ同じ原理で稼働しているということだけだ。
堅牢な装甲を更にエネルギーシールドで覆っている所だけは、ISと変わらない仕様らしい。
ある意味一夏以上の爆弾かもしれないと千冬は心の中で呟き、右手で目尻を抑えながら真耶と共に映像資料室を後にした。
有機体の消えた室内には、大小の機械が今迄と何ら変わりなく並んでいた。
―――――4月17日(日) 21:32―――――
昭弘は寝間着姿のまま、自室の窓から唯々外を眺めていた。
その日の分の筋トレもノルマは達成し、明日の授業の予習も済んでいた。この時間帯は、アリーナのスケジュールが埋まっているので機動訓練もできない。箒と一夏も明日に備えてもう寝ているかもしれないので、彼らの部屋にお邪魔するのも遠慮しておいた。
特にやることが無いので唯何となく気晴らしに外を眺めていたのだ。
と言っても、時刻はすでに21:30を回っている。窓越しに昭弘の目に入る景色は、暗黒の中でポツンと照明に照らされながら不気味に輝くアリーナAくらいだ。
ピロリロリロン ピロリロリロン ……
唐突に昭弘の液晶携帯が静寂の中で鳴り響く。
深緑色の外殻で覆われた液晶携帯の画面に表示されている名前を見て、昭弘は表情を曇らせる。電話越しだろうと、彼にとって余り積極的には話したくない人物だった。
そんな思いの中、昭弘は渋々と電話に出る。
《夜分遅く失礼致しますぅ↑》
男性にしては若干高く独特な発音をした若々しい声が、電話越しに昭弘の脳を揺らす。
この男こそT.P.F.B.の代表取締役であり、束と“秘密の契約”を結んだ張本人『デリー・レーン』である。生粋のアメリカ人だ。
束とT.P.F.B.との取引がスムーズに進んだのも、この男の異常に早い決断力のお陰である。
束から持ち掛けられた取引は、昭弘の阿頼耶識システムに関する技術の譲渡であった。
束は昭弘の背中に埋め込んである阿頼耶識のピアスは自分が創り出したと嘘を吐き、阿頼耶識の技術をT.P.F.B.に“条件付き”で提供したのだ。無論、束への見返りは無い。
その「条件」とは
1.今後、昭弘・アルトランドのMPSの戦闘データを私「篠ノ之束」を通じてT.P.F.B.に送ることになるが、その際のデータに関しては決して余計な詮索を入れないこと。
2.送ったデータはあくまで兵器としてのMPSの性能向上や量産化の為だけに使い、それ以外の用途を禁ずる。
3.今後、MPSと少年兵に使われている有機デバイスシステムの総称を『阿頼耶識システム』と改名すること。
デリーはこれらの条件を受けて尚、この取引に快く乗った。MPSに関する最新の技術を無償で提供してくれる様なものだ。
無論デリーは不気味な程にこちらが有利な取引に裏を感じなかった訳でもないが、取引相手は世界を揺るがすあの大天災。無下に断ったとしたら何をされるか分かったものではない。だからこそ、彼は危険を承知で即決したのだ。今後どんな災厄が起ころうと、今滅ぼされるよりはマシなのだから。
束もデリーのその即決さと狡猾さが解っていたからこそ、この取引をT.P.F.B.に持ち出したのである。
「何の用だ?グシオンの戦闘データならもう束がそっちに送った筈だが」
《もぉそんな冷たい反応しないで下さいよぉ~~。さぁ気を取り直してぇ↑先ずは昭弘様、遅くなってしまい恐縮ですがセシリア・オルコット嬢への勝利、おめでとうございますぅ↑!》
「…そいつぁどうも」
デリーからの祝福の言葉に、昭弘はどうでも良さそうに返事をする。
《それにしても素晴らしいデータでしたよぉ↑!やはり天災様様でございますなぁ。あの戦闘データさえあれば、従来のMPSなど比較にならない強力なMPSが作れること間違い無し!》
と、技術部の連中が呟いていたらしい。勿論、昭弘の操縦技術が勝敗を分けたことはデリーも重々承知している。
T.P.F.B.は“人体”側の阿頼耶識システム技術はもう持っているが、“MPS”側の技術は束から与えられていない。理由としてはやはり、グシオンに純正のISコアが使われている事実が大きい。
ISコアは現状束にしか作ることができない。グシオンのデータをそのままT.P.F.B.に送ったとしても、擬似ISコアしか作れない彼等ではデータの扱いに困り果てるだけだ。
ISコア内の詳細な技術データ込みで送り付けることも可能ではあるが、そうなると束にとって不都合が起きるのだ。自身の計画の為にも、彼等の様な武器商人にISそのものを“兵器”として量産化されてしまっては堪ったものでは無い。
だからこそ束は、グシオンのデータを彼等でも
態々IS学園で戦闘データを取るのも、有名なIS操縦者との戦闘の方がデータに箔が付くからである。理由としてはもう一つあるが、ここでは省略する。
恐らくデリーも、戦闘データが後から手を加えられていることは察している。彼にとっては、利益にさえなればそれで良いのだろうが。
「そんなことよりアイツらは元気にやってるか?」
《おや気になりますかぁ?元気も元気ぃ↑ですよぉ↑》
“アイツら”とはT.P.F.B.の本社支社の警備に就いている少年兵達のことである。本社等の重要な拠点においては、MPSで武装させている場合もあるのだ。MPSのデータを取らせる意味合いも有るのだろう。
ただ彼等も表面上は義手義足等を開発・販売する真っ当な企業。MPSの存在が公となる訳にもいかないので、待機中のMPSを戦力として駆り出すのはあくまで最終手段だ。
昭弘も束と共にT.P.F.B.本社へ訪れた際、彼等少年兵に会っていた。皆生き生きとしており、私兵として雇ってくれたT.P.F.B.には感謝してもしきれないといった思いを持っていた。
昭弘はそんな彼ら少年兵の笑顔を見て、T.P.F.B.に対し複雑な感情を抱いた。
昭弘はT.P.F.B.のことが正直気に入らなかった。子供を商売の道具にすることがどれ程薄汚れたものなのかは、昭弘自身がその身をもって体験している。“物”としてぞんざいに扱われる日々、過酷で危険な仕事、いつ死ぬかもしれないという恐怖。それと同じことを、T.P.F.B.が子供たちにやらせていると思っていたのだ。
だからか生き生きと仕事に励む少年たちを見て、昭弘は何が正しいのか何が間違っているのか解らなくなったのだ。分かったことは、彼等少年兵がT.P.F.B.を慕っているということだけだった。
昭弘は、そんな彼等少年兵のことを唯々心配する。昭弘にとって彼等の境遇は最早他人事ではない。
変わらず元気にやっているのか、T.P.F.B.の技術者共に騙されてはいないか。今の自身と似ている様で似ていない境遇の彼らを、昭弘は気にかけずにはいられない。
《彼等にも本当に感謝してますよぉ↑。彼らが我々を護ってくれているからこそ、我々も日々の業務に集中できる訳ですからねぇ↑。貴方様のことも「MPS乗りの誇りだ」と良く言っておられます》
昭弘は、このデリー・レーンという男に対して束とはまた違った不気味さを感じていた。
少年兵を商品や実験体としか思っていない割には、まるで彼らに敬意を払っているような素振りも見せる。昭弘に対してもそうだ。物としか見ていない癖に、今回の様に不必要な連絡を入れてくる。デリーが何を考えているのか、昭弘には良く解らないのだ。
それとも、社会に身を置いている商人という人種は皆こうなのだろうか。
一先ずこの男には仕事のこと以外では関わらないようにしようというのが、昭弘の出した結論だった。
「アイツらが変わらずやっているならそれでいい。そんじゃもう切るぞ?明日も早いんだ」
《はいは~い↑!もし差し支えなければ束様にも宜しく言っておいて下さいましぃ↑。何故か我々からでは一切連絡が取れませんのでぇ》
「わかった。そう伝えておく」
そう短く返すと、昭弘はそそくさと逃げるように通話を切った。
その後昭弘は静かにベッドに腰を下ろす。考えることは“今の自分”についてだった。
自分は本当に此処に居ていいのだろうかと、昭弘はそう思わずにはいられないのだ。
本来なら昭弘は、彼等少年兵と同じ道を辿っていたかもしれないのだ。それが何の因果か篠ノ之束という天災に偶然拾われ、此処IS学園という学校で平穏な日々を送っている。
昭弘は、そのことに少なくない罪悪感を覚えているのだ。自身がこうしている間にも彼等少年兵は戦場で生きるか死ぬかの瀬戸際であり、大人たちから理不尽な暴力を受けている。
ゴッ!!
昭弘は、右拳の甲の部分で己の額を殴った。
(しっかりしろ!どんなにウジウジ考えたところで過去は変えられねぇ)
変えられないのなら、今も戦っている少年たちの分まで今を必死に生きるしかないのだ。
昭弘はそう自身に言い聞かせて、半ば無理やりプラスの思考へと引っ張ろうとする。
明日からまた
そんなことを考えながら昭弘は部屋の明かりを消しベッドに潜り込み、瞼を閉じる。
此処での日常に備えて。
―――――翌日 08:11―――――
屈強な男が、その風貌に似つかわしくない制服をキッチリと身に纏いながらIS学園の廊下を歩いていく。
すれ違う女子生徒たちは、そんな彼を見ると反射的に目を逸らしてしまう。理由は簡単、恐いからだ。しかし少数派ではあるが彼の制服越しでも解る屈強な肉体を一目でも拝もうと、頬を赤く染めて凝視している女子生徒も居るには居る。
そんなすれ違う女子生徒たちの反応に一切動じず昭弘は1年1組の教室に辿り着き、扉を左に引いて入室する。
「おはよう」
昭弘はそう短く朝の挨拶を発する。
箒、一夏、本音の3人が自然な調子で昭弘に挨拶を返すと、他の生徒達もそれに続いて若干震えが混じった声で昭弘に返す。
昭弘が座席に着いた直後、同じく教室右前方の扉がガラリと引かれ、セシリアが入室してくる。
彼女は先ず皆にさらりと挨拶すると、直ぐ様一夏の下へと軽やかな足取りで駆け寄る。
「一夏!おはようございますっ!」
「おっ!?おう、おはよう
桃色の笑顔で挨拶をしてくるセシリアに、一夏は困惑しながら返す。
そんな馴れ馴れしく自身の想い人に近づくセシリアを、鋭く睨みつける箒。
「わ~いセッシーだ~おはよ~。ぎゅ~~っ」
「はぁ…はいはいおはようございます布仏さん」
毎日どれだけあしらってもそれを上回る勢いで距離を縮めてくる本音に対し、セシリアは諦めの籠った挨拶をする。
「その…挨拶をする度に抱き着いてくる癖はどうにかなりませんの?」
「だって~~セッシーは抱き着き心地が良いというか~」
「何ですの抱き着き心地って…」
セシリアは困惑と疲労が混ざった表情をしながら、後ろから抱き着いている本音の拘束を優しく解く。
そんなセシリアが、本日最初の目的を果たすべく向かうは昭弘の席だ。
そして早くも、座していて尚巨大な青年と真正面から対峙する。
1年1組に一週間半ぶりの緊張が走る。今度は何を言う気なのだと、ビクビクしながら皆は2人の様子を伺う。一夏は不安気な表情で2人を見つめ、箒は既に臨戦態勢でセシリアを注視している。正に虎と龍の再会だ。
しかしセシリアの表情からは、昭弘に対する侮蔑の様なものは感じられなかった。
直後セシリアは身体を前方へ90度に曲げて、その姿勢を維持しながら次の言葉を発した。
「昭弘・アルトランドさん。貴方の背中の突起物を皆の前で侮辱したこと、心の底から後悔しておりますわ。…大変、申し訳ございませんでした」
その言葉に皆唖然とする。あのプライドの塊の様なセシリアが、あれだけ忌み嫌っていた昭弘に謝罪したのだ。しかも、あんなにも腰を折り曲げながら。
昭弘が口を開こうとするより前に、セシリアが謝罪を続ける。
「それと…貴方をモルモット呼ばわりしたことに関しても猛省しておりますわ。既に口から出てしまった言葉が消せないことは重々承知しておりますが、それでも謝らせて下さい。本当に、申し訳ありませんでした」
昭弘は意外そうな顔をしながら、未だに腰を深々と折り曲げるセシリアを見る。あの時の口約束に、その件まで謝って貰うとは一言も言っていなかったからだ。
セシリアは姿勢を元に戻すと、真剣な、と言うよりも何処か悔しげな面持ちで更に言葉を連ねる。
「貴方が今迄どの様な血の滲む努力を重ねてきたのかは、私にも測りかねます。確かな事は、貴方が私よりも“強い”ということ。出自等関係無く、その一点だけは私も認めざるを得ませんわ」
セシリアがそこで言葉を区切ると、今度は昭弘が口を開く。
「…ならばオレからも謝罪の言葉を贈らせて貰おう。オルコット、すまなかった。オレもアンタを誤解していた」
「だがあの戦いでオレも気づいた。アンタにも譲れない何かがあるということをな」
謝罪の後そうセシリアのことを評すると、徐に右手を差し出す。
「だからまぁ今までの事は水に流して、仲良くしてくれると嬉しいんだが」
セシリアもまた呆気に取られていた。
まさかアレだけ罵声罵倒を浴びせた相手から逆に謝罪されるとは夢にも思わなかったのだ。しかも極めつけには仲良くして欲しいと来たものだ。
ここまで来るとお人好しを通り越して何か裏があるのではないかと、貴族特有の勘繰りが働いてしまうセシリア。
そういった勘繰りを抜きにしても、セシリアは昭弘とは特別仲良くなろうとは思わなかった。
無論昭弘への謝罪の気持ちは本物であるし、自身よりも腕が立つ強者だということも認めてはいる。しかし、それが仲良くする理由にはならないのだ。
実際セシリアは少年兵への憎しみを捨てた訳ではないし、昭弘とMPSの背後関係への疑念も失ってはいない。
何より彼女自身、昭弘とは馬が合わないと分かりきっていたのだ。貴族令嬢と元少年兵。考え方や価値観が余りにもかけ離れている事は、火を見るより明らかだ。それに先の戦いでも解ったことだがお互い我が強く、それこそ相手が負けを認めるまで己を貫き通そうとする。
自分と彼は正に水と油だ。
そんなことを考えながらも、温和な笑みを浮かべたセシリアは昭弘からの握手をきっちりと右手で握り返す。
「…ご厚意、感謝致しますわ。しかしながら単刀直入に言わせて頂きますと、「仲良くする」ことに関しては丁重にお断りさせて頂きますわ。気の合わない相手と無理をして仲良くする程、私も大人では御座いませんの」
どうやら振られてしまった様だ。
たがそれならそれで構わない。無理して仲の良い振りをするのも可笑しな話だ。
故に昭弘は握手の意味合いを少し変える。
「それじゃあこれは“仲直り”ではなく、“互いの強さを認める”握手にしないか?」
昭弘がそう提案すると、セシリアも笑みの種類を温和から不敵へと変貌させて同意する。
そのやり取りが終わると、クラス中から安堵の息が漏れる。
この一週間ずっと2人の間で険悪な雰囲気が続いていたのだ。まるで骨を抜かれた様に、皆の身体から力が抜けていく。
「えぇ~?セッシーとアキヒーにはもっと仲良くなって欲しいのに~~」
どこか不満そうな顔をしながら発言する本音に、セシリアの不敵な笑みは困惑に上塗りされる。
「そんなこと言われましても…」
「オレも2人にはできれば仲良くなって欲しいなぁ」
今度は一夏がそう言うと、セシリアは途端に態度をコロっと変える。
「一夏まで!?…一夏がそう仰るのでしたらまぁ…仲良くしてやっても良くってよ?アルトランド」
唖然。
さっきまでの貴族令嬢らしい貫禄は、一体何処に置き去ってしまったのだろうか。「恋は盲目」とは恐ろしい言葉であると昭弘は実感した。
そんなことを考えながら、昭弘は心底呆れ果てた視線をこれでもかという程にセシリアへ向ける。
「む?何ですのその目は?それよりホラぁ前言撤回ですことよぉ?貴方の望み通り仲良くして差し上げますわよぉ?一夏の為に」
セシリアから挑発的にそう言われると、昭弘は先程の自身の発言を心底悔やんだ。そしてこの『捻くれ貴族令嬢』を突き放す様に次の言葉を放った。
「…オレも前言撤回だ。お前とだけは死んでも仲良くならん」
「なっ!?全くこれだから野蛮人は!柔軟な考え方を持ち合わせていないのですわね!」
「何が柔軟な考え方だ。大好きな誰かさんに振り向いて欲しいだけだろが」
普段の仏頂面で冷たくそう返すと、セシリアは大袈裟に取り乱す。
「何故そのことを!?」
「…逆にアレで隠していたつもりなのか?」
昭弘の爆弾発言も、「誰のことだろう」と首を傾げる一夏には被弾しなかった。お前のことだよ朴念仁。
「兎に角!私と仲良くなさいアルトランド!」
「断る」
「しなさい!」「断る」「しなさい!」「断る」「しなさい!」「断る」
まるで子供の様な押し問答を繰り広げる2人に、周囲は再びの困惑を迎える。
「良かった~。オリムーのお陰で2人とも仲良くなった~~」
「いや…多分違うと思うぞ?うん」
本音の楽観的な発言に、冷静なツッコミを入れる一夏であった。
一方で、事態の余りの急展開についていけなかった箒であった。
こんな感じに仕上がりました。
ISとのシンクロ率云々は完全にうろ覚えです。
あと、ようやくT.P.F.B.のトップの名前と声だけ出すことができました。
昭弘のリミット解除は大分先になるかと思いますが、今後の展開に乞うご期待ください。
最後に、のほほんさんかわいい。