IS~筋肉青年の学園奮闘録~   作:いんの

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福音戦まで、日常と各キャラの掘り下げ的な事を描きます。よって、昭弘の出番が減ってしまう事もあるかと思います。予めご了承下さい。


第49話 乱戦

―――――6月28日(火) 19:30―――――

 

 IS乗りにとって、日々の鍛練は欠かせない。ただ乗って動かすだけでなく、実戦に役立ちそうな知識の吸収や反射神経・体力・運動能力の向上と、すべき事は時間が幾らあっても足りない。

 特にその中でも強くなる早道は、格上または実力が拮抗している相手と実際に戦う事だ。

 

 だが、それには第一にフィールドが無人の状態でなければならない。

 3年生のアリーナ使用頻度が減ったこの時期でも、丸一日フィールドの貸し切りなんて不可能だ。それが放課後なら尚の事。

 一対一で模擬戦を繰り返していたら、あっと言う間に次の利用者が訪れてしまう。打鉄弐式製作に時間を割かれている某巨漢にとっても、短時間で済むのならそれに越した事はない。

 

 ので、複数人を短時間で戦わせるのなら、全員一遍に戦わせる「集団戦」に近い形体が望ましい。今、此処アリーナCで進行している戦いの様に。

 三つ巴の戦い。文字自体は一見すると可愛らしいものだが、内容は大概壮絶で仁義の欠片も無い。決闘の駆け引きを幾重にも増した様なものだ。

 

 それが今、小さなフィールドで執り行われている。

 この1対1対1と言う状況で生き残るべく、敵を上手く利用する、或いは敵の敵を味方に付けると言った戦術は最早序の口。

 こうしてグシオンに相対する、白式と打鉄の様に。

 

 箒と一夏の戦い方は、三つ巴と言う戦況では一つの正解であった。

 昭弘がこの中で実力も機体性能も抜きん出ている以上、各々が各々をを対等に狙えば、先に白式か打鉄が落ちるのは確実。残った白式或いは打鉄が単独でグシオンの相手をする羽目になり、そうなれば昭弘の一人勝ちは必至だ。

 

 

 当然の様にバウンドビーストを使い、打鉄と白式の息の合った剣風を掻い潜る昭弘。

 どちらも接近戦型である故、やる事は単純だ。ただ距離を取って撃ちまくれば良い。更に付け加えるなら、2対1と言う状況を一早く脱する為、片方のみに狙いを絞るのが上等だ。

 その浅はかな考えを改めざるを得ない状況に、昭弘は今追い遣られていた。

 

(…やり辛ぇな)

 

 昭弘は最初、防御力はあっても機動力は多少劣る打鉄を集中的に狙っていた。

 だが、持って行かれる、意識を。白式の存在とそれを操る一夏によって。

 

 白式の脚部と前腕部付近にて等間隔で点滅している、赤い発光体。気を散らせる為だと頭では解っていても、本能的に逆らえないのが動物の意識だ。

 それに、ハイパーセンサーの広い視界では、どの方角だろうと嫌でも目に入る。

 

(駄目だ、作戦変更。先に白式を落とす)

 

 正しい判断だ。だが―――

 

(チッ、嫌な間合い取りやがる)

 

 高速で追い縋るグシオン。

 対し、即座に逃げの一手へと切り替えた一夏は、ハルバートがギリギリ届かない絶妙な至近距離でちょこまか動き回る。この間合いで激しく逃げ回られては、射撃武装のエイミングも間に合わない。

 

 途端、白式が雪片弐型を水平に構えて一気に距離を潰して来た。

 好機と見た昭弘はサブアームで腰部シールドを構え、高速切替でマチェットを呼び出す。

 

ピタッ

 

 一夏は、雪片が腰部シールドに当たる直前で振りを止めた。

 

《貰ったッ!》

 

 そして、昭弘の意識が白式に集中し切っていた刹那、打鉄の葵がグシオンを斜め後方から急襲した。

 

「ッ!」

 

《追撃よ》

 

 体勢を崩すグシオンに対し、一夏は止めていた雪片に零落白夜を発動させてそのまま横薙ぎにした。

 

ガギャァン!!

 

 凄まじい音と共に、グシオンのSEが大きく減少する。競技用にリミッターを掛けられている為、零落白夜と言えど装甲の破壊(グシオンの場合、絶対防御機能が備わっていない)には至らないが、相変わらずの凄まじい威力に昭弘は戦慄する。

 

(…仕方がない。戦術もへったくれもないが、2機同時に狙うしかないな)

 

 どの道、このままでは一夏の思う壺だ。

 ならば下手な戦術に拘るより、持ち味を活かすのが一番良いのかもしれない。操縦技術と性能なら、昭弘とグシオンの方が上だ。

 

 よって、夫々サブアームに携えたミニガンと滑腔砲で白式を撃ちつつ、マチェットとハルバートで打鉄を討ち取る事にした昭弘であった。

 

 

 

 結局どうにか生き残れた昭弘ではあったが、受けたダメージは甚大であった。SEは0.7%しか残っておらず、滑腔砲も2丁がおシャカとなった。

 乱戦は得手だと自負していた昭弘だが、結果はまさかの辛勝となってしまった。

 

 

 

 ピットに舞い戻って来た昭弘たちを、4人が軽く労う様に出迎える。

 

「乱戦での昭弘を相手に、良くもまぁ喰らい付いたもんだな」

 

「ほんとだよ!何あの発光体?」

 

 呆れ気味に褒め称えるラウラと興奮冷め止まないシャルロットに、一夏はレンズの光で目の色を隠す様に、静かに答える。

 

「相変わらず、1対1じゃまるで敵わないけれどね。集団戦で真価を発揮出来るのも、あの赤色LEDのお陰さね」

 

 タイマン以外の、様々な集団戦を想定した機体と立ち回り。それに白式の高い機動力と鈴音の助言も加味した結果、生まれたものがこの「引きつけ戦法」だ。

 

「オレはレゾナンス隣のホームセンターで買っただけで、付けてくれたのは1組整備科志望の面々よ。今度お礼をしなくちゃね」

 

 日中でもより目立つ様、カバーに特殊な染料が含まれている赤色灯だ。

 それがホームセンターで気軽に買えるとは、便利な時代になったものだ。

 

 それと、案外簡単に付けられるものなのだ。ましてや整備士を目指している彼女たちからすれば、装甲に電池ごと外付けするなんて朝飯前だ。

 後は、量子化やらシールド保護やらをコアに任せるだけ。

 

「もう少し誇っても良いんじゃないのか一夏」

 

 そう言って、一夏の戦いを高く評価する昭弘。戦術を考えたのも、それを最大限生かしたのも他ならぬ一夏自身だ。

 それでも尚、一夏はやはり納得の表情を見せない。

 

「ありがとうね昭弘。けど、まだまだ発展途上だよ。慢心せず、精を出さなきゃね」

 

 口調の割に随分とストイックな一夏を見て、妙なギャップを感じた昭弘。

 だが、以前の様な危うさは微塵も感じられなかった。寧ろ自分の強みと弱みをしっかり把握していて、良い具合に割り切れている感じがした。

 

「ああそれと、零落白夜だ。あんだけ自由自在になるとはな」

 

「それ僕も思った。どんな練習したの?」

 

 腕を組みながら感心の目を向ける昭弘と少し距離を詰めながらまじまじと見詰めてくるシャルロットに対し、一夏は半歩後退りしながら答える。

 

「何も特別な事してないわよ。色々な運用方法模索する為に何度も使い続けたら、自然とね。上手く行かなくて癇癪起こしかけもしたけど」

 

「癇癪って…この2週間でどれだけ稼動させたのだ貴様は」

 

「忘れた」

 

 今日皆に披露するまで、どれ程の労力を白式に費やして来たのか、その疲れ切った一言だけで昭弘たちに解らせた。

 

 一見、和気藹々とした雰囲気の4人。

 

 だがそんな中、紅く光る瞳が射抜く。昭弘の背中から生えた阿頼耶識に未だ覆い被さる、待機形態のグシオンを。

 

 模擬戦だろうと、全力で挑んでこその闘争。ラウラが一番良く解っている、相手への礼節であり自分への特恵だ。

 故に、昭弘が延々と単一仕様能力を使っている事に、とやかく言うつもりは無い。

 

 だがラウラは、漠然とした悪しき予感が拭えなかった。阿頼耶識から離れないグシオンを見る度、磁力によって弾かれる様に目を逸らしてしまう。

 

 

 

「やるじゃない箒!また腕上げたんじゃないの!?」

 

「グシオン相手にあれ程善戦するとは、失礼ながら思いませんでしたわ。乱戦と言う状況を、とても上手く利用していた様に思えます」

 

 セシリアと鈴音も、そう言いながら箒の戦いぶりを称える。日々鍛錬を欠かせていない2人から見ても、箒と打鉄はかなりの段階まで仕上がっている様に思えた。

 それでも、当の箒の反応は明るいものではなかった。

 

「…調子は極めて良好だった。白式との連携も申し分無かったし、判断ミスも無かった。それでも、最初に脱落したのは私だった」

 

「それは…」

 

 セシリアが口籠る。

 普段から箒の瞳に宿る気高き光沢は、黒々と擦れていた。

 毎日特訓を積み重ねても、絶好調でも、専用機とそれを操る者にどうしても箒は勝てない。

 

 無論全てがそうではない。千冬の様に、人間の域を逸したIS適性を持つ者。谷本の様に、多種多様な射撃兵装を組み合わせる者。

 だが箒は違う。攻撃手段は、近接ブレードである葵だけ。装甲とブースターをどれだけ追加しようと、IS適性が特別高い訳でもない箒が、量産機で専用機と渡り合うのはやはり厳しいものがあった。

 

 セシリアはどうにも心が苦しくなった。

 確かにセシリアは、実力で専用機を手にした。だが、確かな実力があるのは箒とて同じ事。

 自分には専用機が有るのに、箒には無い。その構図が、セシリアの中に潜む後ろめたさを増大させていった。

 

「あーもう暗いったら2人共!過ぎた事ウジウジしたってしょーがないでしょーが!」

 

 鈴音が沈んだ気分を上げようと努めてくれるも、箒の様子は変わらない。

 

 しかし、セシリアはその言葉で我に返った。

 鈴音の言う通り、どれ程科学技術が進歩しようと過ぎた時間は二度と戻らない。ならば前を見据えるしかない。

 セシリアの友であり好敵手たちも、日々どんどん強くなっている。

 

 一々後ろを振り返っていては、容易く抜き去られる。

 

「さ!気持ち切り替えて、アタシたちも準備するわよセシリア」

 

「ええ、そう致しましょうか」

 

 鈴音の言葉に従い、箒に軽く会釈をしてから更衣室へと足を運ぶセシリア。

 

 2人が視界から消えた事を確認した箒は、調子の悪いブラウン管テレビを叩いて直す様に額を軽く2度殴った。

 

(惑うな!何時から勝つ事が目的になったのだ私は!)

 

 勝つ事だけに執着すれば、人はやがて力に溺れる。

 

 だが逆に、勝利を追い求めなければ、人は強さをも得られない。その事に、箒は果たして気付いているのだろうか。

 

 

 

 同フィールドでは、三つ巴の勝ち残り戦に続いて四つ巴の戦いが幕を上げた。

 字面では巴が一つ増えただけだが、中身の複雑さは更に数段上がっている。単に三角形から四角形へ、と言う訳には行かない。

 

 小難しい事は考えず打倒セシリアに拘るラウラは、執拗にティアーズを付け狙う。

 遠距離中距離無双のセシリアに生き残って欲しくないシャルロットは、シュトラールに便乗する形でティアーズを撃ちまくる。

 でもってラウラとセシリアによる潰し合いを狙っている鈴音は、更にラファールの邪魔をする。

 

 そしてセシリアはと言うと、ビット6機全てをラファールへと向け、自身は全速後退しながらシュトラールを狙い撃ち、どうにか凌いでいた。

 

 

 スタンドで観戦している昭弘がその中でも特に注目していたのは、やはりシュトラールの新武装であった。

 

(レイピア2刀に、モーニングスターが1本か。レイピアは解るが、スターメイスとはこれまた意外なチョイスだ)

 

 シュトラールの握るモーニングスターメイスは、鎖の無い槍型だ。

 柄の長さが2m程、先端で鎮座している星球の大きさが直径約50cm、突き出た複数の棘を含めれば70cm程と言った所か。

 生身の人間が受ければ忽ち肉塊へと加工されるであろうその凶悪な外見は、ISを纏う人間であろうと恐怖を植え付けられる。

 

 そんな巨鉄を構えながら超高速で飛び回れるISは、やはり超科学が生み出したPSなのだなと、昭弘は小さいシュトラールを眺めながら改めて感じた。

 

「凄いねラウラ。レイピアとモーニングスターを絶妙に使い分けてる。どっちもタイプがまるで異なる近接武装だから、アレをやられちゃ対処が難しいかも」

 

 一夏の的確な感想を聞いて、昭弘も試しに訊ねてみる。

 

「お前の剣でも厳しいか?」

 

「無理無理。悔しいけど、近接戦闘ならラウラはオレの遥か高みに居るわね」

 

 まるで走る様に空間を幾度となく蹴るラウラへ、一夏は諦観にも似た眼差しを向けながらそう言った。

 

「だそうだが、箒はどう思う?」

 

 昭弘は右から左へと首を回しながら、今度は箒に訊ねる。

 

「…一夏と白式で無理なら、私でも無理だ」

 

 箒のそんな言い草に、昭弘は左眉をピクリと動かす。

 

「随分とやけな言い方じゃねぇか。一対一の斬り合いなら、追加装甲のある分箒と打鉄の方が寧ろ白式より勝算は高いと思うが?」

 

「無理なものは無理だ。白式と打鉄じゃ、基本性能に雲泥の差がある」

 

 鬱陶しそうに昭弘を横目で見た後、溜め息交じりに箒はそう吐き捨てる。

 一夏はそんな箒の言葉に妙な含みを感じたのか、表情はそのままにフィールドの観戦へと逃げる。

 

 今日一日、箒は朝からずっとこんな感じだ。

 まるで全く違う方向から押し寄せる不安と迷いを同時に相手取ってる様な、そんな何かを昭弘は箒から感じ取っていた。

 

 当然、昭弘には心当たりがある。

 屋上での昭弘との一件。自分だけ専用機が無い事への焦り、それにより「強さ」と「力」との狭間で揺れる意志。

 

 だが、まだもう一つある。上記の2つだけなら、苛立ったりそれにより他人に当たり散らしたりする筈だ。

 先程からの箒は苛立ちと言うより、単に元気が無い。もっと言うなら遣る瀬無さや後悔、少しの罪悪感が当て嵌まる様に思える。

 そう、例えるなら誰かを泣かせてしまったみたいな。

 

 兎に角箒の頭は今、雑多な思考が乱れ合っている筈だ。先ずは、それを解す事こそ先決であろう。

 

「大事なのはISの基本性能じゃなく、その時その時の力を最適に使う事だ。勝敗だとか専用機だとか以前に、そう言うのが強さに繋がるんじゃないのか」

 

 それは勿論、箒だけではない。今フィールドで複雑な攻防を繰り広げている彼女たちにも言える事だ。

 狭く限られた空間で、自身の乗る(IS)を如何に上手く操るか。競技(フィールド)用にリミッターが掛かった機体の出力を、どう調節すれば良いのか。狭い空間で敵機を撃つなら、アサルトライフルやサブマシンガンで絶対防御発動を狙うのか、多少取り回しが悪くても重機関銃等でゴリゴリSEを削るのか。

 

 そんな事を戦う前、そして今戦っているこの瞬間も、皆は考え抜いている。

 

「…そうだな。…大丈夫だ、ちゃんと解っている」

 

 昭弘の言葉をしかと聞き入れた箒は、軽く頭を振って絡み合った思考の糸を解く。

 

 だが、昭弘の助言はそこまでだった。

 箒が誰かに何かを言ったのかなんて、昭弘には判別出来ない。だがもしそうだとしたら、自分で撒いた種は自分で刈り取るべきだと彼は考えていた。

 傷付けた相手をどう思っているのかは、箒本人にしか解らないのだから。

 

 箒が何かしらの事件に巻き込まれていない限り、無理に介入するのは時として彼女の為にならない。

 

 

 

 最終的に生き残ったのは鈴音であった。

 

 ラファールがビットと甲龍のコンビネーションに耐え切れず最初に落ちた後、枯渇寸前だったティアーズのSEはシュトラールの猛攻により0へ。

 シュトラールもティアーズの反撃により大きなダメージを受けた。

 そして幾らラウラでも甲龍を仕留めるにはSE残量が足りず、後僅かな所で衝撃砲を食らい、敗北となってしまった。

 

「良し!何はともあれオルコットに勝ったッ!」

 

「良しじゃありませんわ!貴方のお陰で私の華麗なる生き残り計画が台無しに!」

 

「ハハ…ドンケツ…」

 

(…何か勝ち残った感じがしないんだけど。何よこの微妙な終わり方。声掛け辛いし…)

 

 ラウラ以外、思い通りの戦果は得られなかった様だが。

 乱戦なんてそんなものさ。

 

 

 

 

 

 時刻は回って21:40。閉館時間も近いアリーナCの閑散としたスタンドにて、セシリアは1人で考え込んでいた。

 既に昭弘たちには、先に帰って貰っている。

 

 アリーナ全体が放つ強力な照明によって掻き消されている星空を探す様に、セシリアは客席に座りながら顔を上げている。彼女にとっては、目を瞑るよりも考え事に没頭出来るのかもしれない。

 彼女は、乱戦で生き残れなかった事、それ自体を気に病んでいる訳ではない。ただ、今回の模擬戦で確信に似たものを得たのだ。

 もう6機のビットでは()()()()と。

 昭弘だけでなく、皆確実に強くなっている。勿論セシリアも日々成長してはいるが、現状ではいつ誰に追い抜かれても不思議ではない。

 セシリアとブルー・ティアーズ、双方の大幅なレベルアップが急務であった。

 

 即ち、ブルー・ティアーズの二次移行(セカンドシフト)だ。それを果たせば、単一仕様能力も解放される。

 二次移行は、機体(コア)によって、そしてそれを操る人によって稼動時間もタイミングもまちまちだ。

 だが、それでもセシリアには世迷言ではない予感があった。近い内、ブルー・ティアーズは二次移行すると。

 そう至った源こそ、ここ最近ビットを使って戦う度に感じた、脳が締め付けられる様な窮屈感だった。

 

 もっと多くのビットを操れる筈、いやそうでもしなければ駄目だ。

 二次移行とは、即ちISの進化。操縦者が進化するに値する力を持ってなければ、つまりはブルー・ティアーズに認めて貰えなければ、進化は無い。

 

 

 セシリアは瞼を閉じた。

 人工島全体を覆う夜闇に、その身を預ける様に。人間以外の生き物たちが演奏する不規則な音色を、無心で聞き入る様に。

 

 己が目指す最強の姿を、脳内で構築する様に。




ラウラくんの武器は描いている途中に思い付きました。本来なら手・肘・膝・踵・爪先全てにプラズマ刀を付ける予定だったのですが、バキシリーズのドイルと丸被りっぽくなってしまうので止めました。

いっくんと白式は…うん、地味な変化ですがタッグマッチだとかなり厄介な相手…の筈です。

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