緑谷出久君はテイルグリーン   作:7564

15 / 16
久しぶりにマギ一期のバルバッド編最終回を見てまたも号泣、帰ってきたドラえもん以外で泣けたのはアレが始めてでしたわ
さて今回はスクライドです。え?ヒロアカだろうって?いやこの二人はスクライドなんです。


その頃裏方では

「やりましたよ!パワーローダー先生!見てくださいこの私のドッ可愛いベイビーを!」

「これが世に出たら凄い事になるな……本当に天才だったんだなお前……」

「いや〜それがですね、夢の中に銀髪の綺麗な女性が現れまして一緒に開発に勤しんでる夢を見ていたら起きた時には完成してたんですよ!不思議な事もあるもんですねぇ〜」

「おい、これちゃんと動くんだろうな……?」

果たして一体何が出来たのであろうか……そして発目の夢の中に出てきた銀髪の美女とは……?


爆豪VS轟!意地があるんだよ、男の子にはよぉ!

激戦が続き、遂にベスト4が出揃った。準決勝第一試合爆豪対轟、第二試合ミロリア対峰田。どちらも注目のカードだが教師陣としては第二試合の方が気が気でならない。本当頑張ってテイルグリーン、君が勝ってくれないと色々と雄英がやっゔぁいから……

既に峰田によって数々の放送事故が起きており、教師陣のライフは既に0であった。これにはヴィラン連合もニッコリ、身から出た錆とはまさに峰田の事であろう。

間違いなく強いし、これから大活躍するであろう峰田だが、彼がトップというのもそれはそれで社会的に良いものか……割と真剣に悩む教師陣である。

という訳でテイルグリーンに掛かる期待は半端なものではなく、出久自身も自分に視線が刺さるような錯覚を覚えた程である。

まぁ、今は爆豪VS轟の方が優先であろう。この二人は二人で、実質決勝戦の様な組み合わせである。

最近成長著しく左の個性も練度を増しているプロすら驚嘆する実力となり始めた轟と、テイルギアによって純正パワーアップを果たし全ての能力が爆発的に増した爆豪、なお見た目は突っ込まない方針である。

 

「爆豪、俺はお前に感謝してる。それは嘘偽りの無い気持ちだ、だからこそ言わせて貰うんだが……正直もう少し口の悪さ直した方が良いぞ?今後もその姿で活動するなら尚更だろうからな」

 

「う゛るっせぇんだよ!轟ぃっ!今日こそあの日の決着つけてやんよぉ……つーかお前、色々台無しにされて、プッ、ククク……残念だったなぁ?えぇ轟ちゃんよぉ」

 

先刻のエンデヴァーとのやり取りを間近で見ていた爆豪は思わず思い出し笑いする。爆豪にとってはライバルが自滅してくれたので二重の意味で美味しいイベントであった。

まぁ、君が告白したら多分「えぇ!?かっちゃんとか絶対無理だよ!」と振られるのが目に見えているのだが

好感度的な意味でなく幼馴染だからこそ振られるだろうね、是非もなし!

煽りに煽る爆豪に対し、あぁそういえばコイツこういう奴だっだなと案外冷静な轟であった。とはいえ結構イラッときたので手加減するつもりはハナからなかったが、徹底的にやらせて貰うとしようと一人決断する。

完膚なきまでの一位を目指す爆豪にとっては逆に有り難いのかもしれないが難易度が2段階くらい跳ね上がった事に爆豪自身は気付いてはいない、素でやっているからね彼は後にも言われてるけど言動どうにかしようぜ!かっちゃん!

 

「それでば準決勝第一試合……開始っ!」

 

試合開始の声と同時に両者一息で距離を詰め、まさかの接近戦から試合が始まった。爆豪の爆破を応用した3次元的な軌道に、轟の氷と熱を利用した目隠しと急激な方向転換はさながらコミックの様なバトルを繰り広げていた。

掌から変身前とは比べものにならない威力の爆発が、まるで杭の様に鋭く轟目掛けて連射される。

だがその爆発を強化された氷壁で正面からではなく斜めに流す事で、轟は難なく躱していく。その戦いはプロから見ても非常に高度な戦いだった。いつの間にか戻っていたやけにボロボロなエンデヴァーを始めとし、相澤先生すら感嘆する息をつく暇もない接戦、お互いがお互いを高め合う様にドンドン精度と動きが良くなっていく。

ミックスアップという言葉があるが、今戦っている二人こそがその状態であろう。轟の炎は徐々に的確かつ最小限に放たれ、爆豪の爆破がそれを晒し躱していく。

爆豪が掌を地面につけフィールドごと爆破し、煙に紛れて死角からの強襲を仕掛けるも、轟は煙ごと爆豪を吹き飛ばした。急激に冷やした空気を一気に熱する事でコントロールこそ爆豪程ではないが広範囲に爆発を起こしてみせたのだ。

両者これまでに一切のクリーンヒット無し、観客達は息を呑んで見守っていた。雄英の長い歴史の中でもこれ程の戦いは稀……否、下手をすれば過去最高の試合ともいえる。

二人の男子は油断なく構え、そしてまた拳を交えていく。

爆豪の爆破が、轟の氷と炎が、大気を震わせ、大地を揺らし、激突していく。

テイルギアという規格外のアイテムをこの短い期間に使いこなしている爆豪こそが凄いのか、あるいはその爆豪と対等に渡り合えている轟こそが凄いのか、答えは結果だけが知っている。

 

「はっ!ようやく舐めプレイを辞めたみてぇだな轟ぃ……そうだ!これなんだよ!俺が求めていた戦いは!!

全力のテメェを倒してこそ、始めて一位の価値がある!俺はお前に勝って証明してやる!俺こそが最強なんだってなぁ!!」

 

「爆豪、俺もお前にだけは負けたくねぇ……お前みたいな凄い奴だからこそ勝ちたいって思う。こんな気持ちになれるのもイジュークとお前のお陰だ……親父も、過去も、今は関係ねぇ……俺は、お前に……勝ちたい!!」

 

「「うおおおおおおおおおおおっ!!」」

 

回転を加えて遠心力を乗せた爆豪の爆破が、圧縮し硬度を高めた上で爆発で射出された轟の氷塊がフィールドの中央で激突し会場全体を衝撃が襲った。

 

「あいつら二人だけレベル違いすぎねぇか!?」

 

「会場持たないよこんなの!!」

 

「かっちゃん……轟君……凄いや……!」

 

「くうううぅ、アイツら羨ましいぜ!あんなにも男らしい戦い、俺もしたかったぜ!」

 

クラスメイト達も二人の戦いにあてられて心を震わせていた。あの二人の実力に心を折られた者などここにはいない、只々その心を震わせ、今は無理でも必ず追いついてみせると決意を露わにする。

 

「やー、アイツら凄ぇな、でもオイラには効かねぇんだよなアレでも……やっぱ優勝はオイラだな!」

 

オイ、本当誰かコイツを止めてくれ、あの二人でも手が出ないとか本当洒落にならないから。

クラスメイト達の視線が一斉に出久に向けられる。

 

「頼むぜグリーンちゃん!雄英の名誉は君に掛かっている!」

 

「お願いしますわグリーンさん……いくらなんでもこんなのが優勝では私達が報われませんわ……」

 

「何のために頑張ってきたのか訳わかんなくなりそうだもんね……アハハ」

 

「何だよ皆!酷えよオイラの事も応援してくれよぉ!」

 

「「「「いや無理」」」」

 

満場一致の返事だった、なんなら会場全体の返事かもしれない。

それを見ていた出久は苦笑いを浮かべるしかなかった、峰田は悪くないのだが流石にあの戦い方で優勝では色々と問題はあるだろうなと「ごめんね峰田君」と心の中でも謝罪しながら試合に視線を戻す。

二人の戦いは拮抗し続けており試合時間も残り僅か、このままでは埒があかない……そんな時だった。

 

「あれ……何だろう、フィールドに黄色い何かが……」

 

遠くからなのでハッキリとは見えないものの何やら黄色い液体がフィールドのあちこちに散らばっていた。よく見ればそれは爆豪の身体から飛び散っているようにも見える。

 

「まさか……」

 

その正体に出久が気付いた時には既に爆豪は次の一手に出ていた。

 

「はははっ!よぉ轟ぃっ……気づかねえか?このフィールドが何かおかしいって事によぉ……」

 

「何……?」

 

不敵な笑みを浮かべる爆豪に轟が警戒を強める。こういう顔をした相手は何をしてくるか分からないと直感的に轟は察した。

だがしかし、既に賽は投げられているのだ。知らないうちに轟は爆豪の策にはまっていたのだ!

 

「俺の個性は掌からニトロみてぇなもん出して爆発させてる訳だが……テイルギアのお陰で変身するとそれが全身から出せる訳なんだわ……つまりよぉ、今この会場にはソレが満遍なく飛び散っているっつー訳だ。属性玉変換機構(エレメリーション)汗かき属性(スウェット)こいつは液体を爆発させる事が出来る訳だが……俺の汗は元々爆破性の高い液体な訳だ、つまりーーーーこういう事なんだよなぁ!!」

 

直後、フィールド全体を覆うような大規模爆破が起こり会場は爆煙に包まれた。

 

 

 

 

###############

 

 

 

 

「おいおいおいおい……轟これ大丈夫なのか!?死んでんじゃねえかこれ!?」

 

「ううん、かっちゃんも轟君の周りだけを爆破したみたいたがら見た目程は轟君にダメージはないと思うよ、けどこれだけの規模の爆発だと音と衝撃で必ず動きが鈍る、そこを見逃すかっちゃんじゃ……」

 

出久が言うや否や煙からカチ上げられた轟の姿が現れ、直ぐさまその上をとった爆豪が轟を地面に叩き落す。

 

「はっ!アレでもまだ耐えきるか!いいねぇ、やっぱりテメェを倒さないと最強の証明にはならねぇなぁ!?」

 

「っづ……!?めちゃくちゃしやがるぜ、全く……脳を揺らされたか、個性のコントロールが……!?」

 

轟のダメージが抜けきらない間に畳み掛ける爆豪、試合時間は残り1分ここで決めるつもりだ。

脚の止まった轟の正面に陣取り腰の回転を使った連続爆破ラッシュ!轟の氷の盾を削り続け本体目掛けてジリジリと進む。

残り50秒、遂に爆発の腰の入ったいい一撃が入る。だがそれを狙っていたのか轟は爆豪の顎へとカウンターの掌底を放っていた。両者動きが止まり、一歩離れる。

残り45秒、先に復活した轟が氷の柱を爆豪に打ち込む、動きの鈍った爆豪はこれを避けられず直撃する。

残り40秒、決めにきた轟の腕を爆豪がとり、一本背負い。地面に叩きつけられた轟へと追撃を仕掛けるも轟の爆発で両者共に距離を離される。

残り30秒、轟は両手の熱気と冷気を合成し純粋なエネルギーへと変換しそれを溜めていく。爆豪は全身から溢れる黄金の汗を右手に収束させ籠手の中へと圧縮させていく。

残り10秒、両者共に駆け出しそれぞれの最後の一撃を叩き込む。

 

今日最大の爆発がフィールドで起き、咄嗟にセメントスがフィールド周りを覆う事で観客席への被害は防いだもののフィールドは爆煙に包まれ中の様子が窺えない状態だった。

 

どっちだ……どっちが勝ったんだ!

 

会場の人間は固唾を呑んで見守る、両雄の決着の行方を。

やがて煙が晴れ、フィールドに二つの人影が見えてきた。

爆豪、轟、両名共にまだ立っていた。だが轟は全身ボロボロ、爆豪は変身が解けこちらもボロボロ。

両者共に立っているのがやっとの状態でありながらお互いの距離を詰めて行く。

その二人に会場から惜しみない声援が送られる。どこまでもヒールだった爆豪に「負けるな!」と声援が、圧倒的過ぎるが故に対戦相手にしか声援が向けられなかった轟に「勝て!」と応援が、会場が震撼する程の声援が両雄に送られていた。

既に試合時間は過ぎているのに誰にも止める事は出来なかった。教師達も見たくなってしまったのだ、この戦いの結末を。

爆豪と轟が拳を握り、両者手を伸ばせば届く距離にまで歩み寄った。

両者共に既に肩も上がらないような状態にもかかわらず、拳を引き絞る。

最早、二人の間には名誉も優勝もどんな背景も関係無かった。

 

(コイツにだけは)

 

(コイツにーーーー)

 

((勝ちたい!))

 

意地があるのだ、男の子には。ただ目の前の男に負けたくない、たったそれだけでここまでやれてしまうのだ。

全く、男というのはどいつもコイツも馬鹿ばっかりで、それが少し可愛く見えてしまうのかもしれない。

両者の拳がふりぬかれてお互いの頬に拳が突き刺さり、両者共に倒れる。

先に立ち上がった者がこの戦いの勝者だ、観客達のボルテージは最高潮に達し、誰が何を言っているのかハッキリとしないなか爆豪だけはその声を聞き逃さなかった。

 

「誰にもの言ってやがる……つか、かっちゃん言うなや」

 

ふらつきながらも立ち上がったのは爆豪勝己、決勝進出である。

両者の間にあった差はたった一つ、その言葉が有ったか無かったか、それだけである。

 

「勝てえええええ!かっちゃああああん!」

 

恋する男の子にはこれ以上ない援軍である。




実は爆豪と轟の試合を読んでからこんな試合させてみたいなと思っておりました。カズマとリュウホウとはまた違った意味で戦わせたい二人だったので
まぁ作者の技量じゃ全然熱い戦いを再現出来ない訳ですがね、仕方ない

さぁ、次回はいよいよオパーイVSオパーイだ!誤字じゃないぞ!誤字ではないぞ!
雄英の名誉をかけたバトル、れでぃーオッッッパイ!!

もしものツインテイルズ


トゥアールと発目の会合

「こ、これは中々……良い趣味をお持ちですね!」

「貴女こそ……こんな素晴らしい発想が浮かびますなんて……これで私のドッ可愛いベイビーも更に可愛いく!」

「ここをこうすれば……」

「なるほどなるほど……」

かくして二人の混ぜるな危険が出会ってしまい、この世界にカオスが生み出される事となったのである。
これがヒーローにもヴィランにも多大な影響を与える事になるとはこの時は誰も知るよしがなかった……。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。