3話 作:じん
お家に帰ってきた僕とお姉ちゃん、途中で買ったマグロの切り身を冷蔵庫に取り敢えず入れとこう。
「しいちゃんが遊びに来るまで後一時間くらいかー。どんなおやつ作るか考えないとなー。」
しいちゃんはしいたすって名前の女の子!
時々何言ってるのかわからない時があるけどとっても仲良しなんだ。
そういえばしいちゃんの事考えてると何かが思い浮かんで来るんだけど…
「そうだ!ホットケーキにしよう。ちょうどホットケーキミックスもお家にあるしねー。」
そうと決まれば早速行動!頑張って美味しいホットケーキ作るぞー。
4話 作:きあん
「さて、っとー」
お気に入りのエプロンを付けて、まずはタネの作成開始。
ボウルにホットケーキミックスや牛乳、卵を落として、泡立て器でシャカシャカと混ぜていく。
手に掛かる少しの抵抗感が心地よくて、だんだん楽しくなってきた。
「ふんふふーん♪」
おねえちゃんがよく歌ってる歌を口ずさみつつ、完成の姿を思い浮かべる。
基本はホットケーキ。厚く焼いたホットケーキを三段くらい重ねて、バターやメープルシロップ、たっぷりの生クリームなんかも添えちゃおう。
他にはクッキーなんかも良いかも。サクッとした食感と、口の中でほろっと崩れた状態で紅茶を飲むのがお気に入り。
そう言えば、しいちゃんが最近お気に入りだって話してくれたものがあったっけ。
――なんだっけ? 確かい、いん?
「あ、いーすたーだ!」
なんでもキレイだったり可愛いものとかを写真に撮って、みんなに見せるのが楽しいんだとか。
タネがなめらかになったのを確認して、続いて焼くための準備に取り掛かる。
見ても楽しいものとなると、ちょっとこだわった方が良いよね。
少しの間考える。
可愛かったりキレイなもの。いぬにネコ、ひよこ、太陽、お花。色々浮かんでは消えていく。
いろいろと考えていると、昨日おねえちゃんが食べたいって言ってくれたクッキー用の抜き型が目に付いた。
「そうだっ」
まとまった考えを元に、調理を開始する。
普段作るよりも四分の一くらいの大きさの、小さなホットケーキをいっぱい焼いて、型で抜いたりホイップクリームで飾り付けていく。
「……出来たっ!」
出来上がったのは、僕の握った手くらいの大きさの、ウサギさんや猫ちゃん、パンダさんやハートの形のホットケーキ。
作った僕自身が思わず笑顔になっちゃうくらい可愛く出来たと思う。
ついでにこれを竹串に挿して柄を作って、別に焼いた普通サイズの三段重ねホットケーキに刺していく。
これで食べやすくて可愛らしいホットケーキたちの完成だ!
「飲み物の準備もしちゃおうっと」
基本は紅茶で良いとして、もう少し種類がほしいかな? 確かお部屋におにたすちゃんからおすそ分けしてもらったハーブティのティーバッグが有ったっけ。
急いでお部屋に戻る。
目的のものを見つけてキッチンに戻ってくると、ちょうどキッチンから出てきたもやひくお姉ちゃんの姿があった。
「あれ、おねえちゃん? どうし――」
「なんでもないのよなんでもー! それじゃ私はお出かけしてくるから! じゃあねー!」
口早にまくし立てたお姉ちゃんは、僕の返事を待たずに出掛けていってしまった。
「……いってらっしゃ~い」
呆気に取られたまま、僕はお姉ちゃんの後ろ姿に声を掛けるしか出来なかった。