8話 天罰だよ、きっと 作:千歳茶
ホットケーキを一口食べてからしいちゃんはだんだんと涙目になった。
予想と違った反応のしいちゃんをみてかかおちゃんもホットケーキを口元まで運んだまま固まった、そしてまじまじとその一切れのホットケーキ(うさぎ型)を見つめだした。
その頬につーと汗が流れる。
え、そんなに不味かったの?焼き加減は完璧だったし、変なものも入れてないはずだけど……
材料に何か問題でもあったかな?牛乳と卵は新鮮なものだし、ミックスパウダーも最近買ったもののはず……もしかして生クリームが賞味期限切れてた…かな?いつ買ったんだっけ?どうしよう、確認しないと、いや待って、生クリームは昨日も使ってたしその時はなんともなかった…はず。ということは別のことが原因?そう言えば巷でどんなに正しい手順で作ってもメシマズになる呪いがあるって噂が、まさか……それ?いやっ、そんなオカルトありえn
「ひた、かんぢゃった」
やっと絞り出すように言ったしいちゃんにはわるいけど、ボクは盛大にほっとした。大体あの呪いは作ったものが炭になるんだしボクとは関係ないよね。
「あぁっ」ポトッ
そんな傍ら、かかおちゃんはホットケーキを落としてしまった。バタートーストの法則よろしくきれいにクリームを塗った面が服について、胸元から太ももまでを一すじ白く染め上げた。
人の作ったものを不味いと疑ったからの天罰だよ、きっと。
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ちょっとしたアクシデントもあって、ボク達はやっと落ち着いてお茶会を再開した。
ダージリンの香りを楽しみながらしいちゃんのクッキーを食べる。
というか驚いたのは形だけでなく、本当にしいたけを使ったみたい、これが意外に美味しくてついつい口に運んでしまう。やっぱりしいちゃんの料理上手には叶わないなぁ。
さっきまで舌が痛くて喋れないのにここぞとばかりジト目でドヤ顔をするしいちゃんを微笑ましく感じながら、ボクはダージリンを一口含んだ。
そして話はおかしから始まり、途中でなんでかうちゅうについてかんがえたり、使った抜き型の動物はネコなのかイヌなのかをまじめに推測したり、そこから猫派なのか犬派なのかを聞いたり(結論はかわいいは正義)、時間はあっという間に過ぎていった。
「あ、もうそろそろお昼の時間だ」
「もうそんな時間?やば、お昼どうしよ」
「外でたべるかぉ?」
お茶会が楽しくてお昼のこと完全に忘れてた、あ、そう言えば朝ごはんも食べてなかった……ま、いいか、ホットケーキ食べたし。
「んー、どこか美味しい所ないかな?」
「ならたえちゃんに聞いたらいいしぃ?」
「あ、そうだね!たえちゃんは顔が広いからいい場所知ってるかも」
「たえちゃんかぉ?」
「あれ、かかおちゃん知らなかったっけ?最近出来たギルドの受付嬢をやってるきれいな人だよ」
「かぉ?」
横に傾げた首の角度を深くするかかおちゃんを見てはっと思い出した。
かかおちゃんはいっつも農園にいるから街のことはあんまり知らないんだった。
「とってもいい人で、この前もとーてむぽーる?のストラップをもらったんだ」
時々こっそりいなくなってはお土産を持って帰ってくるけど、旅好きなら隠さなくてもいいのに。
あ、もしかしたらミステリアスに演出したいのかも、女の子は謎が多い方が美しいと言うしね。
「ま、会えばわかるしぃ、行こ行こ」
「もぅ、しいちゃんはせっかちなんだから」
というわけでボク達はしっかり片付けてから家を出た、この時間ならたえちゃんはまだギルドにいるのかな?
「……かぉ?」
かかおちゃんは最後まで首を傾げたままだけど、大丈夫かな、首を痛めそう。
「あぅっ」
ほら言わんこっちゃない。
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9話 予感 作:じん
一方その頃、少し離れたところでは…
おにたす 「今までうちらは節分の時に邪を祓うためということで豆を投げられてきたのじゃ。
まあ、それは良いのじゃが、ここ最近は毎日毎日、うちら鬼の姿を見るたびに豆を投げつけられる様になった!
うちはもう我慢の限界じゃ!」
青鬼「そうですな、若い衆達も結構怪我をしちょるし、そろそろ落とし前つけてもらおうかとおもっちょるんですよお嬢。」
赤鬼 「ヴオ"ッ!」
おにたす 「うむ、今よりうちらの復讐を始めるのじゃ!皆の者よ、豆を持ち出撃じゃ!」
オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"!!!!!!!!!