『科学魔法』使いの旅   作:akuo

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サブタイトルが迷走しました。

5月28日・サブタイトル変更しました。


お兄様を不用意に怒らせてはいけない

あの一連のの騒動(災難?)の後、俺は会場に向かった。

 

まだクラスは発表されていないため、クラスでまとまっている、ということはない。

 

しかし、一科生は前半分、二科生は後ろ半分と綺麗に分かれていた。

 

俺としては、堂々と(?)まったり(ただし話をちゃんと聞くとは言ってない)できるので、文句はない。

 

てきとーに席を見繕っていると、達也を見つけた。

 

「やっはろー。x分ぶりだな。xを求めろ。」

 

「・・・おう」

 

はっはっは!さすがの(?)達也もこれほどのボケは処理しきれないか!

 

「で、どうした鉄〇団の団長?」

 

「誰が〇華団の団長だコラ」

 

くそっ、俺が鉄華〇の団長だと? 止まるんじゃねぇぞ・・・!

 

などと考えていると、

 

「お隣、空いていますか?」

 

と少女たち(正確には4人)から声がかかった。

 

「どうぞ」

 

という言葉と促すモーションとともに達也とスイッチする。JKは俺の手に余る・・ッ!

 

ん?でも俺はこれからこの高校で一日の生活の大半を過ごすわけか。・・・詰んでね?

 

なんだかんだ達也と少女たち(正確には以下略)の会話が成立しているのを確認して、

 

俺はまったりタイム(寝ないとは言ってない)を開始しようとした。

 

そう。しようとしたんだ。

 

だがしかし!そんなに現実は甘くない!

 

「「「・・・」」」

 

少女たち(以下略)のうち2人+達也がこっちを向いているんだよ。

 

「俺、何かしました?」

 

してないはずだがな。してたら音速越えで土下座して衝撃波で会場を吹き飛ばす!(大嘘)

 

ここに助け船を出してくれたのは達也だった。

 

「蒼。自己紹介だ。」

 

理解した。

 

__選択肢タイム_______

 

1、まじめにする

 

2、ふざける

 

3、ふざける

 

4、ふざけるなッ!(理不尽)

 

 

 

A、安定の1

 

__________

 

「俺は荒海 蒼だ。( `・∀・´)ノヨロシク」

 

ちょっと待て。俺はまじめに言ったはずだぞ。なんでこんなふざけた感じになっているんだ。

 

などと俺が葛藤しているうちに、

 

俺が話を(一切)聞いていなかったことを理解したらしく、

 

柴田 美月(しばた みづき)って言います。よろしくお願いします」

 

「あたしは千葉 エリカ(ちば えりか)。よろしく、二人とも。」

 

自己紹介が行われた。

 

美月、と名乗った方の少女は黒髪に眼鏡。クールな感じ、というより気弱そうな少女だ。

 

エリカ、と名乗った方の少女は明るい色のショートの髪型。はっきりした目鼻立ちで活発そうな少女だ。

 

元も子もないことを言えば調べたほうが早いかもしれないが。(読者としては)

 

しかし、この世界で眼鏡か。確か視力は何とかする技術が発達して視力低下は絶滅状態だったハズ。

 

それに、もし悪かったとしても、無害で年単位で使えるコンタクトがあったはずだ。

 

 

それに、この眼鏡に度は入っていない。ファッションでこうする性格でもないだろう。

 

となると、見えすぎ病、とかいうやつか。

 

なんか想子(サイオン)とかいう、超心理現象・・・要は魔法チックな非物質粒子で、認識や情報を記録する素子とかいうわけわかんないやつ(ちなみに魔法の時使うのもこれらしい)

 

とかいう感じのやつとかあるんだが、

 

もう一個の霊子(プシオン)とかいうやつが魔法とかに反応したりして魔法チックな光を出すらしい。

 

それを霊子反射光といって、それに敏感すぎんのがのが見えすぎ病こと霊子反射光過敏症だ。

 

霊子(プシオン)自体がなんか情動を形作るとか言われてるだけあって、それを感じ取りすぎると

 

精神の安定が崩れやすいらしい。それを技術でカットするのがあれ、

 

「オーラカットレンズ」だ。

 

人のオーラが明確にわかんのかな。だったらすげぇわ。

 

ちなみに魔法に使う想子(サイオン)とこの霊子(プシオン)の感受性は比例するらしく、

 

想子(サイオン)を扱う魔法師には珍しくないらしい。魔法師以外にはサイオンとか感じられないらしい。

 

魔法師もプシオンは感じるって感覚で普通は見えないらしい。肉眼では。

 

感受性を制御したりすることで何とかなるらしいが(以下略)。

 

ちなみにオーラカットレンズの構造は実際見て何となくわかった。伊達に『科学魔法』名乗ってない。

 

制御しきれないってだけでああも重い症状になるとは思えないし、

 

要するに美月は魔法チックないろいろを感じすぎる、見えすぎるってところか。

 

説明長引いたからエリカの方は簡単に言うぞ。

 

数字付き(ナンバーズ)の傍系だと思う。以上。

 

それも魔法と従来の白兵戦技を組み合わせた白兵戦を得意とする家系だ。

 

 

 

・・・見たか!勉強に飽きてPCで探ってた知識が役に立ったぜ!

 

 

・・・・・詳しく知りたい読者の方はググってくれ。

 

とか考えてたら達也に肘で突かれた。

 

「もうすぐ新入生総代の挨拶だぞ」

 

「なにそれおいしいの?」

 

「一応新入生なんだからなお前」

 

「そういやそうだった」

 

なんてコントを繰り広げていると、

 

「新入生総代、司波 深雪(しば みゆき)さん」

 

と、女の子が呼ばれた。

 

「お前の・・・妹か、主席とはすげーな」

 

達也は少し驚いた顔をして、

 

「何で分かった?」

 

と、聞いてきた。

 

俺は迷いなく、

 

「お前はシスコンしてそうだから」

 

って言ったら肘で突かれた。 さっきよりかなり痛い。秘孔を突かれたのかな?

 

「嘘だよ。オーラが似てたから」

 

オーラという表現は多分さっきに引っ張られた。

 

俺の答えにひとまず達也は納得したようだった。

 

・・・内心で俺は、達也に本気でシスコン疑惑をかけていた。

_______________

 

聞いてくれ。

 

俺は無事個別認証を終え学内用カードを受け取った。(これと同時に在籍するクラスが判る)

 

俺は1年E組に在籍することとなった。(ちなみに一科と二科ではクラスが分かれている)

 

エリカや美月、達也も同じクラスだ。

 

とはいっても達也が妹と待ち合わせているらしく、俺らもついていく運びとなった。

 

・・・なってしまった?

 

まあいい。話を現在(いま)に戻そう。

 

「へぇー、司波くんの妹なら、さぞかし可愛いんじゃないの?」

 

俺らの新入生総代のときの話をエリカは聞いていなかったらしい。

 

というかなんだ。達也。さっきのエリカの発言は暗に〘達也君かっこいいから妹さんも可愛いんじゃない?〙

 

というニュアンスを内包していたよな?

 

・・・ちょっと後で達也とは とても大切な話(O☆HA☆NA☆SI)が必要だな。

 

そこで美月が、

 

「妹ってもしかして・・・新入生総代の司波 深雪さんですか?」

 

と核心的な質問を行った。

 

だが反応を先にしたのは

 

「えっ、そうなの? じゃぁ、双子?」

 

エリカの質問だったが。

 

「よく聞かれるけど双子じゃないよ。俺が四月生まれで妹が三月生まれだ。」

 

という達也の声によって解決がもたらされた。

 

すると美月が、

 

「蒼さんは兄弟はいないんですか?」

 

という質問がもたらされた。

 

「いないけど?」

 

と簡潔に答えると、

 

達也の

 

「話は変わるが、なんで兄妹だってわかったんだ?司波なんて、そこまで珍しい苗字でもないと思うが」

 

という質問(助け舟?)に話題はすり替わった。

 

「面差しが似ていますから・・・」

 

「似てるかな?」

 

前者が美月、後者が達也だ。 こら、気弱な女の子を問い詰めないの!(わざとらしい勘違い)

 

 

「見た目だけでなく仕草とかで感じたのかもしれないな。」

 

と、俺は一言。

 

エリカはサラッと

 

「ほら、達也君イケメンだしさ。それに、雰囲気みたいなものが似てるよね。」

 

という我ら非リア部隊二次元科士官としては許しがたい発言を前半に放った訳だが、

 

「お二人のオーラは、凛とした面持ちがよく似ています」

 

という美月の発言に、俺の意識は向いた。

 

やっぱオーラとか見えんの?なにそれかっこいい。

 

エリカがその表現に大きく同意していたが、

 

「エリカ、君って実は、お調子者だろ」

 

そう前置きし(エリカの、ヒドーイ、という形ばかりの非難は黙殺された)、

 

「柴田さん、オーラの表情が見えるなんて、本当に()()()()()()()

 

そう達也が返すと、美月は固まっていた。

 

・・・俺が言わなくてよかった。俺なら、間違いなくああされたら対応に困る。

 

などと考えていると

 

「お兄様、お待たせいたしました」

 

と、司波妹がやってきた。

 

容姿は10000人いたら9500人は〘美少女〙と答えそうな少女。

 

つやのある長めの黒髪に、落ち着いた、まさしく凛としたたたずまいだ。

 

お兄様(・・・)、その方たちは?」

 

何っ、自己紹介が先じゃないだと!?いや、それよりも・・・・

 

「新しいクラスメイトだ。」

 

達也が簡潔に説明すると、

 

「じゃあ、さっそくお兄様はクラスメイトとデートですか?」

 

・・・・・俺はクラスメイトとして扱われていないらしい。

 

ただ話していただけだよ、そんな態度はクラスメイトや彼に失礼だよ、という達也のフォローもあり、

 

自己紹介が始まった。

 

「私は司波 深雪(しば みゆき)です。私も新入生ですので、お兄様同様、皆さんよろしくお願いしますね。」

 

「私は(以下略)

 

・・自己紹介はもう飽きただろ?

 

あと、ざっくばらんな態度が気に入ったのか、エリカと意気投合していた。お世辞ラッシュだったろうしな。気に入るのもわかる。

 

俺がぼーっとしていると、達也と深雪とその他が話していた。

 

「深雪、生徒会はもういいのか?」

 

という達也の問いかけに、

 

「大丈夫ですよ」

 

応えたのは・・・ラノベヒロイン系生徒会長、七草さんだった。

 

深雪、生徒会入んのか。主席は入る慣習があったんだっけか。

 

「今日はご挨拶だけでしたから。深雪さん、詳しいことは、また後日にね」

 

「あっ、はい」

 

その空気に割って入ったのは、なんかわからない男子委員だった。

 

その左胸に咲き誇るは、八枚花弁のエンブレム。

 

「しかし、それでは予定が・・・」

 

という委員に

 

「そこまで急ぎでもないですから。もともとの予定を優先するべきでしょう?」

 

と会長が返した。いい判断だ。

 

まだ食い下がりそうな男子委員を目で制し、

 

「司波さん、ではまたゆっくりと。達也君に蒼君も、またね」

 

と会釈して立ち去った。

 

男子委員は帰り際に振り返ると、達也を睨みつけて帰っていった。

 

あの男子生徒、無念よな。

 

だっておそらく、

 

「シスコンとブラコンだよな。断言するわ」

 

達也にはひじで突かれ(相変わらず痛い)、深雪には足を踏まれた。

 

なんでや!(某デスゲームサボテンヘッド並感)本当のことやろ!?

 

やっぱ本当に大事なことって目に見えないんだな(戒め)

 

・・・・・お兄様呼びは本気でやばいと思いました。

 

あの後散々な目にあったのはまた別のお話。

 

 

 




お兄様を怒らせてはいけない(戒め)

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