てことで本日は、渋谷マルイのバンドリショップで初日、サイズ問わずTシャツのなかで真っ先になくなった氷川紗夜の番です。
それでは本編どうぞ。
「その…言いづらいのですが、あなたのことがとても気になっております」
白鷺千聖と出会う前、人生で唯一俺に真面目な告白をしてくれた奴がいた。
そいつの名は氷川紗夜。中学1.2年時、風紀委員を初っ端から務め、真面目に務めあげた。
2年の最初から風紀委員長を務めた彼女はクラスから、次第には学年中から嫌われ始めた。
真面目すぎるがゆえに、一般生徒には受け入れられてなかったのだ。
そんな彼女は、常に人前では凛としており、それがイメージとして生徒の中にはこびりついていた。
もちろん俺の中でもそんなイメージだった(風の噂で聞いただけ)
あの姿を見るまでは。
解説タイム。
「比企谷くん、私の出番ないじゃない、コーナーはどうするのよ!」
「そりゃあなたが来る前の話だからね。てかコーナーじゃないし」
解説タイム終了。
とある日の放課後、忘れ物をしてしまった俺は学校に引き返し、忘れ物を取りに来た。
自分の教室に入る時、とてつもない違和感があった。
教室から呻きじみた泣き声が聞こえるのだ。 当時の俺は好奇心が勝ってしまい、それを覗きみた。
中で泣いてたのは…風紀委員長氷川紗夜だった。
彼女だって人間だ、泣かないわけがない。
だが、この状況を見て俺は何ができる?何もできないだろ。
俺は彼女と関わりがあるとすれば朝必ず寝癖で注意されてるくらいだ、むしろ彼女にとって俺はよく注意する人物。いい印象なわけがない。
というわけで俺のとった行動、それは。
ステルスヒッキーを活用して早く逃げよう。
だが、その気配に、氷川紗夜は気づいた。
「!!?ひ、比企谷さん!?何故ここに!?」
「へ?あ、そのー忘れ物をしまして…悪かったよ、見るつもりはなかったんだ」
「…何も聞かないのですか?」
「聞いてどうする、お前の泣いてる理由なんてわかるわけないだろ」
「そう…ですよね、すみません変なことを言って」
「…寝癖」
「?はい?」
「これからは、ちょっと寝癖気をつけるよ」
「!!」
「じゃあ、忘れ物回収したし、俺は帰るから」
ガラガラバタン!
「…気づいてるじゃないですか、あなたは」
その翌日、氷川はとても凛々しい顔で風紀委員の活動をしていた。
「比企谷さん!!」
「え?なに?寝癖切ったよ?」
「…目が死んでいます」
「それはどうしようもできないんですよねぇ」
「今日の放課後に言いたいことがあります、少しお時間をください」
「え?何説教でもされんの?」
「いいから!屋上に来てください!」
その時に言われた言葉があの冒頭の言葉だ。
「私は、あなたが好きなのか、それとも面白い人として見ているのか
まだわかりません。でも、もっとあなたを知りたい、そう思えました」
「お、おう」
「なので、まず私の友人になっていただけないでしょうか」
「ちなみに聞くけど、それ俺に拒否権は?」
「ありません」
「俺と友人になっても後悔しかしないと思うぞ、例えば噂とか」
「既に風紀委員として嫌われてますから、なんとも思いません」
こいつは、根っから真面目すぎるんだな。
「わかったよ、降参だ」
こうして中2の夏、友人ができた。
_現在に戻る_
「比企谷くん、まずひとつツッコミ入れていいかしら?」
「なんであられませう?」
「あなたぼっちじゃないじゃない、友人いるじゃない」
「毎日朝怒られるだけなんだよなぁ」
ちなみに氷川は、中学の時のように毛嫌いされてない、むしろ、その姿は先輩からのウケもよく、同級生の間ではかっこいいとまで言われてる。
「でも、私と出会う前にそんな話があったなんて…なんで話してくれないのよ」
「いや言う必要あったか?」
「これからは警戒が必要ね…」
「あ?なんだって」
「何も言ってないわよ
ところで比企谷くん、今から駅前の〇スバーガーへ連れてってくれないかしら?」
「自分で行けよ…それにしてもカフェじゃないのは珍しいな」
「たまには行ってみたいと思ったのよ、最後に行ったのは中学の時にあなたといったあそこだもの」
「え…そんなに行ってないんすか…」
「というわけで行きましょ」
「へいへい…」
というわけで、来てみたら。
「…おい氷川、また食べてんのか?」
「!?ゴッホゴホ 比企谷さん!?あなた今日は来ないはずじゃ!」
まさかの店にいました、ほんとにフライドポテト好きねぇ…。
一応もう一度言います、これは私の妄想ですのでご注意ください。