戦士開眼シンフォギアゴースト   作:メンツコアラ

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久々の投稿。
おかしくないか、と思いながら執筆するメンツコアラです。

さて、まもなく『戦姫絶唱シンフォギアXV』が放送されますね。ストーリーも気になりますが、自分はキャラソンが気になります。

 それでは、どうぞ。






覚悟! 助けるために!

「ガングニール、だとぉッ!?」

 

 

 二課の仮本部に弦十郎の驚愕した声が響き渡る。他の者も声は出していないが、目を見開くほど驚いている。特に驚いていたのは響と翼、クリスのシンフォギア装者たちだ。

 

 

『おいッ! どういう事か説明しろッ! なんで武瑠がシンフォギアを纏っているんだッ!?』

 

 

 応援の準備を終え、いつでも出撃が出来る状態で、突然の強烈なエネルギー反応。しかも、それが武瑠から発せられ、そのエネルギーがシンフォギアの物となれば、クリスのように困惑するは当たり前だろう。

 しかし、響と翼は違った。

 二人とも、涙を流していた。

 

 

『お、おい。急に泣き出したぞッ!?』

 

「響ッ!? どうしたんd「違います」───なに?」

 

「分かるんです。あれはガングニールじゃないって」

 

 

 確かに、今の武瑠は響やマリアと同じような形状の鎧を纏っている。しかし、画面越しからでも分かる雰囲気や鎧の色合いが自然と彼女を連想させた。

 

 あの日、目の前で絶唱を唄った響の恩人を。

 

 あの日、自分の腕の中で命を落とした翼の相棒を。

 

 

「あれは──」

 

『───そこにいるのね、奏』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 場所は変わって甲板上。

 新たな姿に変身した武瑠を見て、調と切歌は色が違えどマリアと同じガングニールの力だと無意識で理解していた。一方の未来は姿を変えた武瑠に困惑していた。

 今まで一度も見たことがない姿。いつものようなパーカーではなく鎧。シェンショウジンの解析機能も『ERROR』を表示していた。

 

 

「なん、なの……なんで、響と同じシンフォギアを……ッ!?」

 

「勘違いしているみたいだけど、これはシンフォギアじゃない」

 

「じゃあ、なんなのッ!? なんでシンフォギアじゃ無いのに響と同じ光を───」

 

「これが、この人の宝具だからだ。

 宝具はその英雄が生前に築き上げた象徴、物質化した奇跡。だからこそ、俺はこのシンフォギアを纏うことが出来ている。

 

 ───さあ、行くぞ、未来。このガングニールで、奏さんのシンフォギアで、お前を止めるッ!」

 

 

 

 

~BGM『我ら思う、故に我ら在り』~

 

 

「───ッ ♪」

 

 手甲を外し、アームドギアを形成。ガングニールの唄を口ずさみながら、擊槍を片手に迫る武瑠に、未来は舌打ち。手に持った扇型のアームドギアから光弾を放つ。

 敵は未知数。なら、始めは相手の出方を見るべき。そう考えた未来の行動なのだが、

 

 

「───ッ♪」

 

「な───ッ、特攻ッ!?」

 

 

 回避せず、防ぎもせず、直撃する前に、ただ一直線に突き進む。

 その真っ直ぐな戦い方は彼女の戦い方。それを知らない未来は予想外の事に動揺してしまった。

 

 

(聖遺物を破壊するって言っても、それには若干のタイムラグがある。なら、完全に崩壊する前にたどり着けるッ!)

 

『受けてるこっちはめっちゃ痛いけどなッ!』

 

 

 硬直してしまった未来に、ゴーストは容赦なくアームドギアを振り抜く。

 その時、シェンショウジンの自動回避が発動。なんとか避けることが出来た未来は、一旦距離をとって態勢を建て直すために『閃光』で牽制するが、ゴーストはアームドギアをポールの代わりにして高跳び。光線を全て回避し、アームドギアの穂先を高速回転させて竜巻を起こす『LAST∞METEOR』を放つ。

 未来の軽い体は簡単に竜巻に巻き込まれ、風に舞う紙切れの如く、空に舞い上がる。

 

 

「────ッ♪!」

 

 

 跳躍したゴーストは心の中で未来に謝りながら、無防備な状態の彼女に踵落としを繰り出す。

 

 

 甲板に打ち付けられる未来。着地したゴーストは彼女に近づき、シンフォギアを引き剥がそうと手を伸ばす。

 

 

 ───が、

 

 

「だめデスッ!」

 

「無理矢理剥がすと、ギアが彼女の脳をッ!」

 

 

 切歌たちの言葉がゴーストを引き留め、その隙を狙って未来が至近距離から『閃光』を放つ。

 咄嗟に体を捻って回避するゴーストだったが、また未来との距離が開いてしまう。

 

 

「幼馴染みに暴力を振るうなんて、武瑠は酷いなぁ。そんなことをする手足は引きちぎった方が良いよね? 大丈夫。ちゃんとわたしが面倒を見てあげるから」

 

「それはゴメンかな。そうなったら、未来や響を抱き締めることも出来ないし」

 

 

 再び槍を構えるゴースト。しかし、今の彼の動きは既に把握済み。今の未来に対しては下手に動くことが出来ない。

 さて、どうしたものか、と頭を悩ませているゴーストの隣に二つの影……調と切歌が並び立った。

 

 

「助太刀するデスよ」

 

「……彼女がああなったのには、わたしたちにも責任がある」

 

「ごめん。頼んだッ!」

 

 

 三人は未来に向かって駆け出し、それが合図となって、再び彼らの戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●●●●●●

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方の二課。翼たちも待機するなか、モニターでゴーストたちの戦いを見守っていた。

 

 

「ゴースト、シュルシャガナ、イガリマ、シェンショウジンを圧倒していますッ! しかし───」

 

「無理にギアを外せば脳が負傷。下手をすれば死んでしまう……友里くんッ! 了子くんに通信をッ! 彼女なら、何か解決策を思い付くはずだッ!」

 

「了解───ッ!」

 

 

 周りが忙しなくキーボードを叩いているなか、弦十郎の隣に立つ響は何も出来ない今の自分が悔しく思えた。

 

 

(ごめんね……ごめんね、未来……)

 

 

 

 

「了子さんと通信繋がりましたッ!」

 

「了子くん、緊急事態だッ!」

 

『友里ちゃんから詳しい事情は聞いたわよ。けど、弦十郎くん? 最近、私の事を便利屋かお助けマンか何かと勘違いしていない?』

 

「毎度のように頼ってばかりで悪いと思っているッ! しかし───」

 

『言わなくても分かっているわよ。仕方ないから今回も助けてあげる。

 ……で? 脳を破壊せずに、シェンショウジンと未来ちゃんを分離させる方法よね? あるにはあるけど、とんでもなく大変よ』

 

「その方法とはなんだッ!」

 

『───シェンショウジンをシェンショウジン自身に破壊させる』

 

 

 

 

 

 

 

 了子が提案した方法。

 それはシェンショウジンの聖遺物殺しの特性を利用して、彼女の纏うシェンショウジンを崩壊、消滅させる。これなら脳を傷つける事無く、彼女をシンフォギアから分離することが出来るだろう。

 この作戦で最も重要なのは、どうやって彼女にシェンショウジンの一撃をぶつけるのか。

 

 

『その役目の適任者は───響ちゃん、貴女よ』

 

「なッ!? 響くんは次シンフォギアを纏えば───」

 

『じゃあ、他に誰がやる? 真っ正面から未来ちゃんとぶつかれるのは響ちゃんと武瑠くんだけ。それに、シェンショウジンの攻撃を一緒に受ければ、響ちゃんのガングニールも除去することが出来るわ』

 

 

 確かに、それが出来れば、未来も救出でき、同時に響の命も助かって一石二鳥といえるだろう。

 しかし、この作戦はシェンショウジンを一撃で壊せるほどの一撃が必要となり、それを放つまでの時間を稼ぐ必要がある。それまでにガングニールのリミットが来ないとは言い切れない。

 

 それは正に一つのギャンブル。負ければ、一人の命を失う。

 そんな賭けに迷わずベットする者……響が名乗り出た。

 

 

「司令ッ! わたし、行きますッ!」

 

「だが、君の体は───」

 

「武瑠が自分の思いをぶつけてるんですッ! 死んでも生きて、未来を連れて帰りますッ! それは───絶対に絶対ですッ!」

 

「しかし───」

 

『諦めない、弦十郎くん。その子は武瑠くんと同じ、誰かを助けるために命を燃やし続ける存在よ。そんな子を止めることは出来ないわ。

 いい、響ちゃん? 過去のデータと今の貴女の適合係数から計算して、稼働時間は長くて3分。それまでに未来ちゃんに強烈な一撃を放ってもらう必要がある。

 

 ───だから、いざという時の為にとっておきを用意しておいたわ』

 

「とっておき、ですか?」

 

 

 了子の言葉に響が疑問符を浮かべていると、響たちの後方にある司令室の扉が開いた音がした。

 翼か、クリスか、どちらかが戻ってきたのか?

 そう思って、その場にいた誰もが振り返ったが、そこに立っていたのは翼でもクリスでもない第三者だった。

 

 

「やあ。とっておきを持ってきたよ」

 

 

 

 




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