どうも皆さん。メンツコアラです。
今年も残すところ、後一週間。精一杯頑張っていきましょう。
それではどうぞ。
武瑠達が調査をしていた頃。御成が大天空寺に帰って来ていた。
「ふぅ……住職というのも楽ではありませんな」
戻ればすぐに境内の掃除。その後はお経を読んで、時間があれば翼さんの曲を聞こう、と今後の予定を組んでいく御成は境内に向かおうと階段に足をかけた時だった。
「失礼。少々よろしいかな?」
声をかけられ振り返れば、そこには三人の男女が立っていた。彼らの存在に、御成は目を細める。
「……どちら様でしょうか?」
「おいおい。知っていて、それはないんじゃあないか?
元法政科所属で陰陽術の使い手、山ノ内 御成くん?」
「拙僧の事はもう調済みということですか。流石はロードの名を持つだけはある。それで? 先代と現代、二人のロード・エルメロイが拙僧に何の御用でしょうか?」
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大天空寺地下、国連組織S.O.N.G.本部司令室。
千石カンパニーの不可思議現象に学士のキャスターが絡んでいる事を知った弦十郎たちはここ最近で千石カンパニーが傘下に納めた企業を調べていた。
正面のモニターには地図が映し出され、千石カンパニーと傘下に入った企業が赤点で示されている。
『───以上が調べた結果よ』
「ありがとう、マリアくん。どうだ、二人とも?」
「ダメね。大半の会社が千石カンパニー近辺を囲むように並んでいて、中には傘下に収まった七つの会社があるだけ」
「法則性、関連性、その他諸々も皆無。流石の私たちも御手上げだね」
「先史文明の知識、大天才の頭脳をもってしてもか……ナスターシャ教授、貴方の意見も聞きたい」
弦十郎はモニター越しで調査に参加している、ナイチンゲールの手によって少しずつ回復状態になりつつあるナスターシャ教授に意見を求めた。
『……おそらく、会社事態に意味はなく、
だが、その意味が分からない以上、答えに辿り着くことは出来ない。どうしたものか、と弦十郎たちが頭を抱えている時だった。
「弦十郎殿。少々宜しいですかな?」
「御成くんか。用事はもう終わったのか?」
「ええ。それで、武瑠殿は何処にいらっしゃいますかな?」
「武瑠くんなら外出中。ちょっと厄介事に巻き込まれてねぇ」
「その厄介事とは? 見たところ、モニターの地図が関係してそうですが……」
「その通りなんだけど、難航していてねぇ」
「……一人、この謎を解明出来るであろう人物を知っています。今、上で待って貰っている状況ですが……」
「まさか、ここに連れてくる気? ダメよ、そんなの。そこから情報が漏れたら何が起こるか」
「大丈夫かと……彼らは信頼に価する人物でございます」
「本当なのか?」
弦十郎の質問に御成は真剣な表情で頷く。少し考え、弦十郎は警戒しながらも御成の案を承諾した。
そして───
「ようこそ。こちらが国連組織S.O.N.G.の司令室でございます」
「ちょっと待てッ!!!?」
御成に釣れてこられた長髪の男性……ウェイバーは悲鳴にも等しい叫び声をあげていた。側には司令室の設備に驚いているグレイと頻繁に目薬をさすライネスの姿もある。
「どうかされたのですか?」
「どうかされたかじゃあないッ! 何で寺院の地下に国連組織の本部があるッ!? それにここの魔境のごときエーテル量はなんだッ!? 何よりも彼女達ッ! 紛れもないサーヴァントだなッ!? 何で聖杯戦争でも無いのに居るんだッ!!?」
「サーヴァントじゃなくて……今思えば、私って霊的にどの分類になるのかしら? 大天空寺に居座ってるから地縛霊? それともフィーネだから英霊かしら?」
「どっちでもいいんじゃない? ついでに私はサーヴァントではないが英霊だ。真名をレオナルド・ダ・ヴィンチ。知っているだろう?」
「あぁ知ってるねッ! 女じゃないがなッ!!」
「うん。いい反応ありがとう」
「ウェイバー殿。色々と言いたい事があるでしょうが、今はどうか力をお貸しして貰えないでしょうか? 何卒、御願いいたします」
「……………………分かった」
ウェイバーは顔をしかめながら渋々、本当に渋々承諾した。
了子、ダ・ヴィンチはモニターの地図を見せ、経緯を説明する。
「───ということで、現在調査難航中なのよ」
「……失礼。調査員は今何処に?」
「現在、武瑠さん、セレナさんの二名が千石カンパニーに。マリアさん、調さん、切歌さんの三名が一番近い傘下企業に居ます」
「では、その三人に頼んで欲しい事がある」
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「人が行かない、立ち入り禁止エリア?」
『はい。屋上や地下等、そういった場所を捜索して欲しいと……』
「大丈夫なんデスか? そのウェイバーって人……」
「相手は学士の
「てことは、出身はホ◯ワーツデスか?」
「それはハ☆ー・◯ッターよ。とりあえず、まずは言われたような場所があるかどうかの確認して、あったら調べましょう」
マリアたち三人はウェイバーの指示通りに立ち入り禁止エリアがあるか、自分達の対応をしてくれている社員に問い掛けた。
社員が言うには屋上が立ち入り禁止となっており、聞けば少し前までは自由に立ち入って良かったのだが、千石カンパニーの傘下に入ってから突然立ち入り禁止になったそうだ。しかも、その指示を出したのが千石カンパニーだった。
明らかに何かがある。そう結論付けたマリアたちは社員にどうしてもと頼み、屋上に行く許可を貰った。
「ど、どうぞ……」
「ありがとう」
社員が開けた扉をくぐり、屋上に足を踏み入れるマリアたち。そこで彼女たちが見たのは屋上から見える景色と
───屋上の中央に描かれた魔方陣とその中央に置かれた人の胴だった。
「───ッ!?」
「ヒッ……!?」
「すぐに警察をッ! 早くッ!」
「は、はいッ!」
マリアは社員に警察を呼びに行かせ、離れたところを見計らってS.O.N.G.に通信をかける。
「こちら、マリア。人の胴体を発見。これはどういうことなの?」
『天体魔術だ』
「天体魔術?」
疑問符を浮かべるマリアにウェイバーが説明する。
曰く、人の体の各パーツはそれぞれ七つの惑星に照応しており、例えば胴なら月、心臓なら太陽、水星なら胸と腕となっている。
『おそらく、他の場所には頭、腕、心臓、首、骨と髪。そして足があるはずだ。円で囲むことにより、内側は外から隔離され、内側は一つの世界となっている。
今回の場合、中心に最も近い場所に月に照応する胴体があった事から天動説に従って配置されているはず。このタイプの術式は中心に術士がいて、その周囲に礼装の機能を果たす品々が置かれる』
「術式はどんな物か分かる?」
『この目で確認してないのに分かるか。だが、まだ術式が起動していないのなら早急に魔方陣を破壊するべきだ。床に描かれているのなら一部を消せば機能しなくなる』
「なら、さっさとやるデスッ!」
近くに置いてあったのか、デッキブラシを手に魔方陣へ近づく切歌。だが次の瞬間、切歌と魔方陣の間に新たな魔方陣が現れた。
「デデデェェェスッ!?」
「切歌ッ! 下がりなさいッ!」
魔方陣から無機質な人形が数体這い出てくる。
人形……即ち、戦闘用オートマタはのっぺりとした顔をマリアたちに向ける。ターゲットとしてロックオンされたマリア達だったが、彼女達の顔に焦りは無かった。
「……まさか、本当に使う事に成るなんてね」
「フィーネから『備えあれば患いなしと』言われたけど」
「こんな備え、本当ならしたくないデスよ」
そう言って、マリア達が取り出したのは針の無い携帯型の注射器。それを躊躇いなく首に打ち込み、首に下げていたペンダントを取り出し、彼女たちは唄う。
「Seilien coffin airget-lamh tron……♪」
「Various shul shagana tron……♪」
「Zeios igalima raizen tron……♪」
三人の体にシンフォギアが装着され、変身を終えた彼女たちは各々のアームドギアを構える。
「行くわよ、二人ともッ!」
「OKデスッ!」「了解ッ!」
マリアの掛け声を合図に、三人はオートマタへ飛びかかった。
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