戦士開眼シンフォギアゴースト   作:メンツコアラ

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例の新型肺炎で気が滅入る中、今日も元気に頑張ります。
どうも皆さん、メンツコアラです。
祝ッ! バトスピ×ガンダムのスターター発売まであと4日。皆さんならどれを買いますか? 俺はもちろん全部です。
それでは本編どうぞ






招来! もう一つの影!

 深夜、士道は武瑠たちを探して街中を歩いていた。

 ウィザードラゴン(※以後、『ドラゴン』)に起こされ、武瑠たちを追うことになったのはいいが、服を着替えるのに時間をとられ、家を出たときにはすでに遅し。とりあえずは二人が歩いていった先にある街で二人を探すことにしたのだ。

 

≪まったく……貴様がノロノロと着替えているからこのような状況になったのだ≫

 

「そうは言ってもパジャマのまま、街を彷徨くわけにいかないだろ?」

 

≪ドレスアップを忘れてないか?≫

 

「あ…………」

 

≪『あ……』ではない。貴様の頭脳はノロマで頭がスポンジのようにスカスカで鳥以下の知能しかないのか? いや。それすらも下回る頭脳だったな≫

 

「言い過ぎだとおもいま「兄様ッ!」───ん?」

 

 自分を呼ぶ越えに振り返る士道。見れば、少し離れた場所から此方に向かってくる一人の少女の姿があった。少女の名前は『崇宮 真那』。士道の実妹で、彼と同じ魔法使いである。現に、彼女の指には士道の指輪と似た物がつけられ、同時に背後には彼女の中に住まう魔獣『キマイラビースト』の幻影が浮いていた。

 

「真那? こんな時間に一人でどうしたんだよ?」

 

「パトロールです。最近は物騒でやがりますからね。そういう兄様こそ、こんな遅くに何をやってやがるんです?」

 

「実は───」

 

「なるほど。異世界から来た人たちを探しに。兄様、今から真那と精神科に行きやがりましょう」

 

「なんでッ?!」

 

≪普通の反応だと思うぞ?≫

 

≪≪≪≪≪是非もないな(わね)≫≫≫≫≫

 

「真那、嘘と思うだろうけど全部本当なんだ。信じてくれ」

 

「そう言われても……なら、真那もその人たちを探すの手伝います。兄様の言葉が真実なら本当にいるはずでやがりますし」

 

「だから本当なんだって……」

 

 未だに信じて貰えない現状にそこまで信用ないのかとショックを受ける士道だったが、

 

 

 ───ズガァァァァンッ!!

 

 

「なッ!? 雷ッ!?」

 

≪そんな訳ないだろう。上を見てみろ。雲一つ無い星空だぞ≫

 

≪今の稲妻、魔力を感じたな。ファントムやもしれん≫

 

「兄様、行きますよッ!」

 

「お、おうッ!」

 

 二人は稲妻が走った場所……町外れの公園へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

●●●●●●●●●

 

 

 

 

 

 

 

 公園には現実離れした事が起きていた。

 深夜の冷気を熱するのは鬼火の斬擊。淀んだ空気に吹き荒れる豪弓の烈風。暗闇の僅かな光すら反射する氷結の薙ぎ。大地を砕く黄金。それらが対峙するのは同じ顔をした狂気の悪魔たち。

 

『きひひひひッ!』

 

「スパァァァァクッ!」「むんッ!」「セイハァァァッ!」「遅い……ッ!」

 

 次から次へと襲いかかってくる狂三たちを手に持った武器で応戦するゴーストたち。

 彼が使っている源頼光の宝具『牛王招来・天網恢々』は異形としての自身の力である牛頭天王の神徒を召喚し、これと共に敵陣を一掃する対軍宝具。もっとも召喚されたのはゴーストの分身。しかし、彼らの持つ武具には頼光四天王の四人の武具の加護が与えられており、オリジナルと変わらない力を発揮できていた。

 

 そして、ゴーストの本体と翼は狂三の本体と激しい戦闘を繰り広げていた。

 

(これは……少々厄介ですわね)

 

「はあああッ!」

 

 振るわれる翼の刀をいなしながら考えに浸る狂三。隙を見て引き金を引くが、翼は体を捻り、容易く回避して見せる。

 

(手加減しているとはいえ、精霊の私と渡り合うとは。わたくしたちで拘束しようにも体に纏う業火で阻止されてしまう。何よりも───)

 

 その場を飛び退く狂三。次の瞬間、彼女が立っていた場所に神鳴りを纏った一撃が振り下ろされた。

 

「ははははッ! 何処に逃げようと言うのだ? 虫けらがッ!」

 

「笑いながら襲ってくるとは随分怖い方ですこと」

 

 もし、ここに彼女を詳しく知る者がいれば『お前が言うな』とツッコミを入れるだろう。

 

(しかし、今の彼……武瑠さん、でしたか? 彼女以上に危険ですわね。一撃一撃が雷と共に放たれる。触れれば感電間違いなし。しかも───)

「<刻々帝>──【一の(アレ)「させるかッ!」ちッ!」

 

「貴様の能力はその銃に装填しなければ使えないのだろう? なら、装填させる暇など与えんッ!」

 

「なら、その時間を稼がせて貰いますわ───わたくしたちッ!」

 

 彼女の影から分身が数人召喚され、すぐさまゴーストを取り押さえようとするのだが、彼はたった一太刀で彼女たちを撃退する。

 

「随分と馬鹿力ですわねッ!」

 

「それで潰れない貴様も大概だがなッ!」

 

「天空寺ッ! 避けろッ!」

 

 翼の声に後ろへ跳ぶゴースト。次の瞬間、翼の放った燃え盛る魂の一撃【闘魂ノ一閃】が狂三に襲いかかる。だが、来るであろうタイミングが分かっていた為、容易く回避して見せる。

 

「隙をつくときは声を掛けない方がいいですわよ?」

 

「無論、そんなことは承知している。だからこそ、決めるのは私ではないッ!」

 

「何を言って……───ッ!」

 

 感じる魔力の高鳴り。見れば、ゴーストが強力な神鳴りを刀身に溜めたサングラスラッシャーを構えているではないか。

 

「(まずいッ! あの一撃は霊装でも防げないッ!)───わたくしたちッ!!」

 

 すぐさま分身を盾にして自分を守ろうとする狂三だが、

 

「遅いッ! ───矮小十把ッ! その身でくらえッ!」

 

 放たれる轟雷。大地を砕き、迫る稲妻はあらゆる神秘を殺す神鳴りとなって狂三に迫る。流石の彼女も手を抜き過ぎたと後悔し、来るであろう衝撃と痛みに身構える。だが、その稲妻が彼女に当たることはなかった。

 

 

 

 

 ───遥か遠方より放たれた一本の刀によって。

 

 

 

 

 

「なんだとッ!?」

 

 その刀は文字通り稲妻を切り裂き、地面に突き刺さる。突如起こった目の前の光景に驚きを隠せないゴーストだが、いつまでも呆けてはいられなかった。新たに飛んできた矢と思われる物がゴーストの分身たちを貫いたからだ。

 光となって消滅する分身たち。それを見た狂三はなるほど、と言わんばかりに笑みを浮かべる。

 

「今は引け、と。そういう事ですのね」

 

「───ッ!? 待てッ!」

 

 退却する狂三を止めようと翼が前に出るが、その行く手を拒むように新たな矢が彼女に向かって飛んで来る。咄嗟に刀で受けるが、その衝撃は凄まじく、彼女の体は簡単に吹き飛ばされてしまった。

 

「翼さんッ!」

 

「だ、大丈夫だ。それよりも───」

 

 狂三を逃がすな、と伝えようとする翼だったが、既に狂三の体の三分の二は影に埋もれている。

 

「それではご機嫌よう。お二人様。夜道に気をつけてお帰り下さいまし。最近、あなた方が来る前に可笑しな連中がやって来ましたので」

 

 その言葉を残し、彼女は影の中に消えていった。

 ゴーストは彼女の言葉に疑問を抱きながらも、とりあえずは後で考えようと変身を解除して翼に駆け寄る。

 

《オヤスミ~》

 

「翼さん、大丈夫ですか?」

 

「すまない。油断してしまった。……しかし、彼女は何が目的で私たちに接触してきたのだ? それに最後の攻撃。明らかに彼女を守るために放たれた物だ」

 

「分かりません。情報が足りなさすぎる……とりあえず、近くのベンチで一旦休みましょう」

 

「ああ。ありがとう……───って、何故にお姫様抱っこをッ!?」

 

「あ、いや。こっちの方が運びやすいんで」

 

「だからってッ! もし知り合いに見られたらどうするつもりだッ!?」

 

 その後、やって来た士道たちに抱かれている姿を見られ、顔を真っ赤にする翼がいた。

 

 

 武瑠は初対面の真那と自己紹介を交わし、自分たちの身に起こったことを説明した。

 

「───まさか、ナイトメアの奴が。よく無事でいやがりましたね」

 

「そこまでヤバい奴なのか?」

 

≪本来なら生きていることが奇跡だ。それほどまでにアレは危険だ≫

 

「けど、狂三と互角に渡り合えるなんて凄いと思うぞ」

 

≪阿呆。奴が本気を出せば、この程度で済むわけ無いだろう≫

 

「やはり手加減されていたということか」

 

「……そうだ。士道、一つ聞きたいことがあるんだけど。精霊の中に弓矢を使う奴っているのか? 戦っている時に狂三を守るように攻撃されたんだ」

 

「弓矢? 一体どんな物なんだ?」

 

「そこに転がって───あれ?」

 

 見れば、戦いの後はあれども乱入してきた矢や刀は跡形もなく消え去っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

●●●●●●●●●

 

 

 

 

 

 

 

 

 公園から遥か数キロ離れた高層ビルの屋上。そこには公園から移動してきた狂三と手に大きな黒弓を持った男が立っていた。

 

「援護射撃、感謝しますわ」

 

「なに。君ならあの程度、どうにか出来ていたのだろうがね」

 

「ええ。でも、助けて貰ったのは事実ですので。

 ……それで? 彼らは貴方のお眼鏡に適いましたか?」

 

「ダメだな。先程の戦いで、彼らは君を殺すという事を考えて無かった。あくまでも無力化。現に君の分身は負傷したとはいえ、一人も欠けてはいない」

 

「甘い……そう言いたいのですわね?」

 

「戦場において、その甘さは死を招く。当然の判断だ」

 

「まったく……随分と厳しい判定ですわね? もっとも、()()()()()()()()()()()()貴方からすれば当然なのでしょう。

 ───ですが、この世界にいる正義のヒーローも彼らと同じくらい甘い人ですわよ」

 

「正義のヒーロー、か……そんな者、この世には存在しない」

 

 そう言って、男はその場から姿を消した。

 

「やれやれ。気難しい方ですこと。英霊とやらは皆、彼のような方々なのでしょうか?」

 

 

 

 

 




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