戦士開眼シンフォギアゴースト   作:メンツコアラ

8 / 90
今回はクリスの誕生日。
ハッピーバースデー、クリスッ!!


クリス誕生日スペシャル:譲れない思い

 12月28日。

 今年もあと3日に迫る中、クリスはS.O.N.G.の休憩場で寛いでいた。クリスの膝には彼女の面影を感じさせる少女の頭を乗せており、夢の世界へ旅立っている少女をクリスは優しく撫でていた。

 そんな彼女たちの元にTVの収録から帰ってきたスーツ姿の翼が姿を現す。

 

「おや? 先客がいたか。久しぶりだな、雪音」

 

「お疲れ様、先輩。あと、あたしはもう雪音じゃねぇよ」

 

「そうだったな、天空寺…いや。これだと被るか」

 

 翼の言葉に()()() ()()()は優しく微笑み、雪音でいいよと言葉を投げ掛ける。

 

「では、そう呼ばせてもらおう。しかし、天空寺と雪音が結婚して早10年か。時が流れるのは早いな。武瑠は今、叔父様の所か?」

 

「ああ。副司令として、お父さんとして頑張ってるよ。まあ、職場でアイツらと一緒に居るのが最近の不安かな」

 

「月読とセレナか。今思い返せば、二人の交際発表で一番荒れていたのも彼女たちだったな」

 

「前見に行ったら、やたらと近づきやがって。人の夫をなんだと思っているんだよ」

 

 呆れるクリス、そんな彼女に苦笑を浮かべる翼。その時、眠っていた少女が目を覚ます。

 

「うみゅ…ママ…」

 

「おっと…起こしちまったか? どうした?」

 

「パパ……」

 

「ん? 武瑠がどうし───」

 

 少女が指差す方向に視線を向けるクリス。そこには……

 

「武瑠さん。今日、一緒に飲みに行きませんか?」

 

「いや。だから今日は──」

 

「良いじゃないですか。たまにはクリス先輩じゃなくて、私たちと一緒に…ね」

 

「だから、さっきから言ってるけど、今日は予定が───」

 

 

 

 

 

「………先輩。この子を預けてもいいですか?」

 

「ああ。行ってこい」

 

「んじゃあ…」

 

 そう言って、クリスは少女を翼に預け、武瑠の元へ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、夜。天空寺でクリスの誕生日パーティーが行われ、解散した後、少女がベビーベッドで寝息を立てている中、隣のダブルベッドの上ではクリスが頬を膨らまし、怒ってますと無言のアピールをしていた。

 

「だから、調たちとは何も無いって。俺はクリス一筋だ」

 

「はッ! どうだか。それならキッパリ突き放せば良いじゃねぇか」

 

「いやぁ…それは何か可哀想で…」

 

「そら見ろ。どうせ、あたしには飽きてんだろ。都合の良い女だった───」

 

 だが、クリスの言葉が続くことは無く、彼女の口は武瑠の口で防がれた。

 突然の事に目を見開き、しかし、突き放さずに自分からも求めていくクリス。唇同士の口づけは、後に舌の絡み合いになり、彼女の体はベッドへと押し倒された。

 

「──ぷはぁ…俺の思い、分かってくれたか?」

 

「……………い」

 

「なんだ?」

 

「………まだ、足りない。だから、その……二、二人目を、その……」

 

「……分かりましたよ、御嬢様」

 

 そう言って、武瑠はクリスの頬をそっと撫で、二人の唇がまた一つになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ───その直前で、クリスは目を覚ました。

 

「………………」

 

 無言でベッドから体を起こし、状況を整理するクリス。

 先程までの光景を思い返し、現実を受け入れるまで50秒。その後、彼女は枕を掴み、顔を埋める。

 

「夢オチかよおおおおおおおおおおおおッ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

(夢の誕生日プレゼント。彼女は気に入ってくれたかな)

 

「おっちゃんさん、朝早くから居るなんて珍しいですね」

 

「野暮用でね」

 

 

 

 

 




というわけで、今回は魔術師の誕生日プレゼントでした。
あの後、夢のプレゼントの事を知った雪音は鬼の形相で魔術師を追いかけ、お返しにと鉛と真鍮のプレゼント。ついでに武瑠には赤面と右ストレートをプレゼントしたそうな。
感想、評価、お気に入り登録、心からお待ちしております。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。