皆さん、いかがお過ごしですか? 自分は就活に追われててんてこ舞いな状態です。それでも頑張って投稿していきますので、何卒よろしくお願いします。
チュンチュンと小鳥の囀りが日の差し込む部屋に届く。その可愛らしい歌声を目覚ましにし、マリアは目を覚ます。
「…知らない天井だわ」
ベッドから体を起こし、部屋を確認して見るが、木製の天井や床、クラシックなデザインの壁紙など、マリアの記憶には無く、大天空寺でマリアに与えられた部屋で無いことは一目瞭然だった。
(拘束は…されていないわね。とりあえず、ここから出るべきかしら──)
少しでも情報を得るために次の行動を考えるマリアだったが、彼女のいる部屋の外から扉が開けられる。
「あれ? …ああ、良かったッ! 目を覚ましたんですねッ!」
「あ、あなたは?」
「あ、すいません。私、天宮さくらっていいます。マリアさん、でしたよね? 武瑠さんから聞きました。貴女はこの世界に来てから丸2日、眠っていたんです」
「この世界に…? どういうことなの?」
「それは『Pipipi─』と…ちょっと待ってくださいね」
「え、えぇ。気にしないで
(スマホ…いえ。似てるけど違う端末、よね?)」
「はい……はい……分かりました……マリアさん。起きてすぐで悪いんですけど、私と一緒に来てくれませんか?」
「(少しでも情報を得るために、ここは大人しく従った方が良いわね)分かったわ。案内して頂戴」
約二十分後。長髪の少女『天宮さくら』に連れられ、マリアはとある一室にて一人の女性と対面していた。
「改めて自己紹介を。私は神崎すみれ。ここ、大帝国劇場の支配人を勤めておりますわ」
「はじめまして。私は…て、武瑠から聞いているのよね?」
「ええ。マリア・カデンツァナ・イヴさん。何でも貴方たちがいた世界ではトップスタァだとか」
「それほどでもないわ。それにしても、武瑠の言っていた事をすんなりと信じるのね。嘘かもしれないと考えなかったの?」
「勿論考慮しましたが、これでも人を見る眼はあるつもりです。それに、今更異世界からの来訪者が来ても驚きませんわ」
「というと?」
「この世界にも非日常はあるということです」
すみれは自分たちが居る世界に蔓延る脅威、降魔や怪獣、異星人について説明する。
己のいた世界とは比べ物にならないほどの脅威レベル。
それに対抗する為の世界組織『ウルティメイト華擊団』。そして、ここ。マリアたちのいる世界で言う日本に当たる場所、帝都を守る組織『帝国華擊団』の存在を知ったマリアは自分たちの世界とは比べ物にならない程の脅威に戦慄し、対抗する為に世界が一つとなる事によって成される力に感心していた。
「(すごいわね…こっちの世界では文字通り世界が一つになっているなんて──)詳しい説明を感謝するわ。それで? 武瑠たちは今どこに?」
「現在、天空寺さんたちは元の世界に帰る方法を模索しながら、それぞれ大帝国劇場に住み込みで働いて貰っています。天宮さん、案内してあげて」
「分かりました。では、マリアさん。早速行きましょう」
さくらに連れられ、支配人室を後にしたマリアは大帝国劇場を案内される。
控え室や劇場、大浴場、中庭等、色々な場所を案内され、最後に案内されたのは食堂。丁度お昼時だったということもあり、マリアたちは食事をとることにした。だが、その道中でマリアは驚きのあまりに足を止めてしまう。
「マリア、目を覚ましたのですね」
「さくらさん、案内お疲れ様です」
一人は金髪に明るい翠の服を纏った少女『クラリッサ・スノーフレイク』。そして、もう一人は着物を纏ったアルトリアだった。
「アルトリアッ!? なんで実体化出来てるのッ!?」
「実体化? ……そう言えば、アルトリアさんたちのような英霊って、幽霊の分類に入るんでしたっけ?」
「そうですよ、クラリス。なので、元いた世界では大天空寺の中でしか実体化出来ず、このように外の世界を体験するのは初めてなのです。マリア、あなたの質問に答えるとどうやらこの世界の魔力濃度はかなりの物で、軽い戦闘くらいなら難なくこなせるレベルです」
「もしかして、他のみんなも……?」
「はい。みんな、大帝国劇場で頑張って働いていますよ」
───in食堂
「ストラパッツァータだ」
「……驚いたわ。故郷のより断然美味しい」
「はい。初穂ちゃんとあざみちゃん、注文のチキンライスだよ」
「おおッ! 本当に赤くないチキンライスだッ!」
「鶏肉が豪快。満足できそう」
食堂ではエミヤ&ブーディカの主婦コンビが帝国華擊団の隊員である『アナスタシア・パルマ』、『東雲 初穂』、『望月 あざみ』に料理を振る舞っていた。
───in売店
「ほらッ! きりきり働きぃッ!」
「なんでワシだけッ!? 人使い…いや。英霊使い荒すぎじゃろッ! 少しは休ませてッ!」
「サボった罰や。今日はみっちり稼いでもらうで」
「是非もないネッ!」
「あのぉ…なんで私もここに?」
「武瑠はんからの頼みや。子供にハァハァし過ぎやと」
「ちょっと待ってッ! それ、私が変態にしか聞こえないんですけどッ!!?」
ノッブ、武蔵は売店にて帝国華擊団・風組の一人『大葉 こまち』の手伝い。
───in大帝国劇場前
『1. 2. 3. で飛び込め♪ いつか描いた未来が♪』
「さあ、皆さんッ! ゲキゾウくんと一緒に楽しくダンスですよッ!」
「「「はーいッ!」」」
「いやぁ。スゴい人気ですね。あっちで動画を撮ってた躍りが役に立つとは」
「沖田、演技」
「おっと……さあッ! みんなで踊りますよぉッ!」
武瑠は大帝国劇場のマスコット『ゲキゾウくん』のキグルミを、沖田は劇場にあった衣装で身を包み、歌と躍りで子供たちを笑顔にしていた。
「そして、私は役者として頑張っています」
「そうなのね…もしかして、私も?」
「はいッ! 異世界のトップスタァの実力、楽しみですッ!」
こうして、マリアは元いた世界に帰るまで、大帝国劇場の女優として活躍することが決まったのだった。
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場所は変わって、地下の格納庫。卑弥呼はその腕っぷしを見込まれ、技師長の『司馬 令士』と開発長の『イデ・ミツヒロ』の手伝いをしていた。
「卑弥呼ちゃんッ! そこのモンキーレンチを持ってきてくれッ!」
「はいはーいッ!」
「いやぁ。女の子一人入るだけで、ここまで変わるとはなぁ」
「令士くん。鼻の下を延ばしてるところ悪いけど、相手はあの卑弥呼様だ。失礼の無い様にね」
「分かってますよ、イデせ「令士く~んッ! モンキーレンチってどれ~?」先のサイズを変えられる奴だよ…って、言っても分からないか。おーい、
「はいはい。分かりましたよ…」
令士に『司』と呼ばれた男性が卑弥呼の元へ行く。そんな男性の首には作業するには邪魔であろう二眼レフがかけられていた。
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