さて、さっき言った通りになりますが早速書いて行きます!
それでは第八話始まり始まり。
突然、博麗霊花が言った言葉に俺は聞いた。
「なるほどな。今までのは幻想郷を支配するまでの過程でしか無かったのか」
「そうよ。実際戦って見ると弱い者ね」
「何ですって!聖達やレミリア達を弱い者扱いしないで!それに、お母さんは聖達やレミリア達と仲良くしていたじゃない。何でこんな事を言うの!」
霊夢の言葉に霊花は何も答えなかった。まるで、何かを隠しているかの様に。(うん?)俺はそこである事に気が付いた。(実際、戦って、見ると?)そこで俺は気付いた。
「ねぇ、お母さん!今すぐにこんな事はやめて!お願いだから!」
「無理よ。だって__」
「だって、自分は博麗霊花じゃないから…だろ?」
「「え?」」
俺の言った言葉に霊夢と霊花は同時に驚きの声をあげた。
「一体どういう事?目の前に居るのはお母さんじゃないって?どっからどう見ても私のお母さんよ!」
「…」
霊夢は反論するが、当の本人は黙ったまま。俺もまだ信じられなかったがこれで当たっていたと確信した。
「いや。違う。あの人は霊夢のお母さんであってお母さんじゃない」
「どういう事?」
その時だった。
「……フフ、ハハハッ。流石、陰陽師。気が付いたようだね」
霊花が突然笑いだし、続けた。
「そうよ。私は博麗霊花ではない」
「嘘…」
霊夢が膝を付いた。それを見た霊花は笑っている。
「そうだ。もっと悲しめ。私は博麗の巫女が悲しむ所を見ると楽しいの」
「黙れ!貴様、博麗霊花はどうしたんだ!」
「あの女はもうこの世にはいない」
「そんな!じゃあ、何で体はここにあるの!」
霊夢の言葉は霊花が生きてて欲しいという期待がこもっているのが分かる。しかし、俺は伝えるしかない。霊夢とって一番辛い事かもしれない事を。
「…貴様、博麗霊花の体を滅んだ自分の体の代わりとして仕立て上げたな!」
霊花は笑って何も答えない。それが答えだった。
「そんな、やっぱりお母さんは…」
あの霊夢が今にも泣きそうになっている。俺は霊花、いや。霊花の中にいる者に聞いた。
「お前は、一体何者なんだ?」
「私は先代の博麗の巫女に退治された妖怪だよ。退治され、私は何とか生き残った。でも力尽きて消えようとしていた時にその巫女が死んでいるのを見つけて体を貰ったのさ。これで仕返しが出来ると思ってね」
「逆恨みのうえに遺体の体に憑依するとは、許せない!」
「私を止めるっていうの?あなた達には無理よ」
「やって見なきゃ分からないだろ。行くぞ!霊夢!」
「…」
「霊夢?」
霊夢に呼びかけるとはっと霊夢が顔を上げた。
「ごめん、晴竜。行きましょう!」
「…いや。大丈夫だ。少し休んでいてくれ」
「でも…。うん、分かった」
と霊夢は答えた。たとえ、中は妖怪でも体は博麗霊花だ。霊夢にとっては母親に攻撃は出来ないだろう。だから俺は霊夢に休んで貰うことにした。
「あら?あなただけで私を倒せるの?」
「しつこい!」
俺は輝龍に呼んだ。
「行くぞ!輝龍!龍神の__」
「させないよ」
俺がスペルカードを繰り出そうとした時、霊花はどこから出したのか、刀を取り出し抜刀した。すると、抜刀した軌道が光の刃となり、輝龍を切り裂いた。
「輝龍!」
『グォン…』
輝龍は光となって消えていった。
「そんな…。あれはお母さんが使っていた霊刀、彼岸花!」
霊夢は驚きを隠せないようだ。霊花はそれだけじゃないと言った。
「この体には、この得物だけでなくスペルカードに体術、能力まで使える。これ程いい器はないよ」
「なるほど。予想はしていたがやっぱり一筋縄では行かないようだな。なら!」
俺は密かに作っていたもう一枚のスペルカードを出した。
「神器!アメノムラクモ!」
そう叫んだ瞬間、霊力で作られた剣を手元に出した。
「へぇ、スペルカードをもう一枚持っていたの?」
俺は、剣を構えた。すると霊花も刀を構え、睨み合った。俺は呼吸を整え、そして。
「行くぞ!」
「来なさい!」
俺と霊花は同時に地を蹴った。そして、俺の剣と霊花の刀が合わさった時凄まじい霊力のぶつかり合いになった。
「はぁぁぁ!」
「ふっ_」
俺は様々な方向から斬撃を繰り出すか、見事に流されてしまう。(流石、博麗の巫女の力を持ってる事ある)俺は一旦距離を取った。
「あら?もう終わり?なら今度はこちらからいかせてもらうよ!」
そう言ったのが早いか、霊花は一瞬で俺との距離を詰めると横に一の字に薙ぎ払った。
「ぐあぁ!」
俺は何とか剣で受けたが軽々と後方に飛ばされてしまった。
「くっ!ここまでとは…」
俺は何とか立とうとするが力が出ない。
「終わりね」
霊花が振り上げた刀で斬ろうとした。俺は斬られると思ったが俺は斬られなかった。そしてその刀を止めたのは他でも無い霊夢だった。
「ちっ!」
「霊夢!」
「その刀は、妖怪を退治する物であって人を斬る物では無いわ!」
霊花は刀を弾き、お祓い棒を霊花に向けた。
「たとえ、あんたがお母さんの姿であっても私はもう躊躇わない。この幻想郷を守る為にね!」
「ハハ!やってみろ!」
「見せてあげるわ!博麗の巫女の本当の力とはどんな物かをね!協力して!晴竜!」
「ああ!もちろんだ!」
霊夢が時間を稼いでくれたおかげで体力を回復させた俺は立ち上がった。そして俺達は同時に攻撃を繰り出した。
「はぁぁぁ!」
「ていやぁぁぁ!」
「くっ!はぁぁぁ!」
俺と霊夢、霊花の声が重なる中、徐々に俺達は押し始めていた。しかし、霊花とて負けていない。霊夢のお祓い棒を上に弾くと霊夢を蹴飛ばした。そしてそのまま回転しながら横一閃した。
俺はそれを受け流し、霊花に向け突きを繰り出した。だが、剣先が届く前に霊花の蹴りが溝尾に入った。
「ぐはぁ」
俺はそこで手をついてしまった。
「惜しかったわね」
そう霊花に言われたが俺はふっと笑った。
「それは、どうかな」
「何?」
その瞬間、後ろに回っていた霊夢が背中を取った。
「…!いつの間に!」
そして霊花が霊夢に気を取られた瞬間に俺は呪文を唱えた。
『闇持つ者よ。今、ここに真の姿を現わせ!』
すると霊花は苦しみ始めた。
「ぐ、ぐわぁぁぁ!」
苦しむ霊花から黒い妖気が出てきて霊花の頭上に浮いた。間違いない。これが霊花に憑依した妖怪だ。俺は全部出てきた事を確認し、叫んだ。
「やれ!霊夢!」
霊夢はスペルカードを放った。
「これが代々受け継げられてきた博麗の巫女の究極奥義よ!喰らいなさい!夢想天生!」
霊夢がそう言って手のひらを前に出した瞬間、膨大な霊力が霊夢の手のひらに集まった。その刹那、凄まじい霊力の奔流が妖怪に向け放たれた。
「____!」
夢想天生を喰らった妖怪は言葉にならない声を発し消えていった。夢想天生の威力は凄く、妖怪の後ろにあった雲を突き抜けた程だった。
「ふぅ…。終わったわね」
「す、すげぇ…」
霊夢の奥義を目の当たりにした俺は呆然としていたが、霊夢は倒れている霊花に駆け寄った。
「ごめんね。お母さん。辛かったよね」
霊夢は霊花の身体を抱き締め、静かに涙を流した。その時、奇跡が起きた。
「あれ?」
霊夢がある事に気が付いた。
「どうした?」
「微かにお母さんの霊力を感じるの」
「何だって!」
俺は霊花に触れると確かに霊夢に似た霊力を感じた。
「これなら!」
「晴竜?」
俺はすぐに呪文を唱えた。
『力持つ者よ、残る者に言葉を伝えたまえ…』
「?」
霊夢が不思議がっていると、う、うと霊花が声を出した。
「え、嘘!お母さん!」
「あれ、ここは?それに霊夢?あと、あなた誰?」
俺は躓いたが霊夢はどっと涙を流し霊花に抱き着いた。
「お、があざん!あいだがっだよ!」
泣いているせいで言葉が伝わりずらくなっているが霊花にはちゃんと伝わっているようだった。
「よしよし。泣かない、泣かない。それよりどうして私はここに?私、死んだんじゃあ…」
「ああ、それは…」
俺は、霊花に簡単な自己紹介をすると説明した。
「本来なら黄泉がえりはこの世の理に反しますが、微かに霊力が残っていてくれたおかげで呪文を使って少しの間だけですが、あなたの魂を黄泉の世界から戻しました」
「そうだったの」
「ですが、本当に少ししか戻せません。今のうちに霊夢に話しかけてあげてください」
「そう、ね。ありがとう」
霊花は俺にお礼を言うと未だに泣いている霊夢を顔が見える所まで離した。霊夢の顔は涙でぐちゃぐちゃになっている。
「霊夢、ごめんね。寂しかったでしょ?」
「あだり前じゃない!」
「はいはい。もう泣かないの」
霊花は服の袖で霊夢の涙を拭いた。
「ひっく、ひっく」
「よしよし。いい子いい子」
霊夢の背中を撫でる霊花。博麗の母娘を見て俺は、これを父さんは見てたのかと思うと羨ましいかった。出来れば霊花が生きていた時に来たかったと心の底から思った。
「ねぇ、お母さん。私、いっぱい友達が出来たの。親友も出来た。あと、博麗の巫女としても頑張ってるよ」
「それは凄いわね。あと、やっと私の事お母さんって言ってくれた」
まるで、子供の様に霊花に甘える霊夢。今まで俺が見てきた霊夢はとても冷静で他の事には興味を持たないと思っていた。だが、この光景を見ていると俺は本当の霊夢はこんな子だったんだと思った。ふと、霊花の方を見ると霊花の身体が薄くなっている事に気が付いた。
「あら?これって…」
「晴竜!お母さんの身体が!」
「思ったより、限界が早かったようだ」
「あと、どれくらい持つの?」
霊夢の問いに俺は苦々しく言った。
「持って、あと二、三分」
「そんな!」
霊夢が悲しい顔をしたが霊花は清々しい顔をしていた。
「いや。充分よ。霊夢。あなたはもう立派な博麗の巫女よ。これからもこの幻想郷の事をよろしくね」
「でも…」
「これから先、今回の様な辛い事があるかもしれない。でもあなたには、友達や親友がいる。だから頑張ってね。霊夢」
「うん」
「あと、晴竜だっけ?」
突然、霊花は俺に振ってきた。
「え、あ、はい?」
「こんな子だけど、霊夢の事よろしくね?」
「…はい!任せてください。全力で霊夢を支えて行きます。陰陽師として、男として」
「そう…。お願いね」
「お母さん…」
「私は、あなたの心の中でいつまでも見守っているから。だから…」
霊花の身体は足先から消え始めた。
「じゃあね。霊夢。私の、かわいい、お姫様…」
そう言って、霊花は目を閉じた。その瞬間、霊花の身体は光となって空に飛んでいった。
「じゃあね。お母さん…」
霊夢は光の粒が見えなくなるまで空を見上げていた。
闇博麗異変が解決してから数日が経った。命蓮寺と紅魔館は河童達によって直され、怪我が大きかった聖と美鈴は順調に回復に向かっているという。そう考えながら、俺は霊夢と二人で道を歩いていた。元の世界に戻る為に。
「本当に帰るの?」
「まぁな。でも帰るったってただこの幻想日記を渡して来るだけだって。前回は行けなかったし…」
「そう…」
霊夢は何か言いたげだったが元の世界に戻る為の門を出す場所に着いてしまった。
「ここって…」
「どうしたんだ?」
「ここ、お母さんから教えて貰ったんだけど、ここ元々は博麗神社があった所だったんですって」
「博麗神社が!マジか!」
確かに、今まで気付かなかったが道の端に『旧博麗神社跡』と書かれた石碑が立っていた。道理で道なのに不思議な感じがする訳だ。不思議な感覚の答えが分かった所で俺は門を出す呪文を唱えた。
『ここに世界を繋ぎし、道を閉ざす門よ。今、姿を現し、我を誘え!』
門が現れると俺はその門を開こうとした。が、俺は一つ忘れていた。
「あ、霊夢」
「何?」
「帰って来たら話したい事があるんだ。いいか?」
「え…。うん」
「ありがとう。じゃあ、いってきます」
「行ってらっしゃい。晴竜」
俺は霊夢に見送られながら、外の世界への門をくぐった。
闇博麗異変の章〜完〜
やっと、終わりました。私は字を打つのは得意ではないのでどうしても時間が掛かります。その結果、これを書くのに一日かけてしまいました。まぁ、それはさておきこれで闇博麗異変の章は無事に最終回を迎えました。どうだったでしょうか。次は、前の章同様に番外編を入れて、次の章を書く予定ですのでご理解ください。
それではまた次回!