さて、今回から第三章が始まります。そして、晴竜が幻想郷から外の世界に戻っているので当分の間は霊夢が語り手となります。
それでは第三章、第一話始まり始まり。
第一話 嵐の前触れ
晴竜が幻想郷を離れてから早、半年が経とうとしていた。私は神社の境内の掃除をしながらぼーっとしていると、魔理沙がいつもの様に飛んできた。
「よう!霊夢。遊びに来てやったぜ」
「…」
「はぁー。またか。霊夢!」
「え?あ、魔理沙いらっしゃい」
「いらっしゃいじゃないぜ。また、ぼーっとしていたぜ」
「ごめん」
「まったく、また晴竜の事考えていたのか?」
「ち、違うわよ!」
「本当か?」
「誰が、あいつの事なんか…」
「晴竜が幻想郷を出てから毎日気にしてなかったカレンダーを見てるのに?」
「う…」
「晴竜の家に行っては掃除とかしてあげているのに?」
「う、う…」
「晴竜の好物のカレーを咲夜やミスチーに教えて貰っているのに?」
「分かったわ。観念するからもうやめて」
「よろしい。それで、いつからあいつの事を好きになったんだ?」
「そうね…。いつ頃だったかしら。初めて会った時はあまり気にしてなかったの。でも、同じ屋根の下で暮らしていく内になんか晴竜の事を見ると心臓の鼓動が早くなって来て…」
そう話すと今まで私の心の中にしまっていた気持ちが溢れてきた。一緒にご飯を作った時、一緒に買い物をした時、一緒に遊んだ時、晴竜がここに来てから私の隣にはいつも晴竜が居た。そして、何より黒尾異変の時に酷い事を言ったにも関わらず私を助けてくれた。以前の私はその時に感じた気持ちは何なのか分からなかった。でも、晴竜が外の世界に戻った時に私はやっと自分が晴竜の事を好きなんだと気が付いた。
「まったく、本当、霊夢って異変とかの事は敏感なのに、自分の事になると鈍感だからなー」
「くっ…。本当は言い返したいけどその通りだから出来ない…」
「ま、私達は最初から気付いていたけどな」
「え?」
私、達?
「ねぇ、魔理沙?私が晴竜の事、その…、好きだって事、あと誰が知ってるの?」
「いや、もう幻想少女達は全員知ってるぜ」
その言葉を聞いて私はみるみる顔が熱くなるのを感じた。今、とても穴があったら入りたい気分だ。
「そ、そんなに?」
「だって、ここ最近の霊夢の行動があからさまに晴竜の為なんだもん。誰だって分かるって。大丈夫か?顔、すっごく赤いぜ」
「あんたのせいでしょ!し、死にたい…」
「こんな霊夢を見るのってレアだな。後で、アリスや咲夜達に話そうっと」
「魔理沙?一回本気で懲らしめてやりましょうか?」
「ごめんなさい絶対に話しませんからそれはご勘弁を」
「ふぅ。もういいわ。みんなに知られているなら隠さなくてもいい訳だし、楽になるかもね」
「まぁ、当分はそのネタでからかわれるのは確定だけどな」
「そうだったわね…。はぁー。先が思いやられるわ」
「ドンマイだぜ。霊夢」
肩を落とす私を魔理沙が慰めていると、突如として妖怪の山から強い妖力の気配を感じた。私と魔理沙は妖怪の山の方を見ると妖怪の山の空がみるみる黒くなって来ている。
「霊夢。これって…」
「間違いないわ。異変の前触れよ」
私は魔理沙と共に妖怪の山に向かって飛び出した。
この時の事を私は悔やんでいる。あの時もし、魔理沙を連れていかなければ魔理沙はあんな事にならなかったのにと___
第二話に続く
さあ、新章突入しました。いかがでしたでしょうか?私は上手くいったと思っています。さて、今回の話で霊夢の気持ちを発表しました。これから、どう展開していくのかお楽しみに!
なお、前回の話でも言った通り質問などを大募集しています。詳しくは活動報告にて書いているので確認の程よろしくお願いします。
それではまた次回。