さて、今回書いて行くのは命蓮寺です。題名に書いた通りお泊まりで修行をするのですが、その修行がとてもとても。霊夢、魔理沙、そして家から修行に来る少女達も合わせてやっていきます。
それでは第五話始まり始まり
ここは命蓮寺。私、寅丸星は今、お寺の境内の掃除を響子としている。ここの主である聖様は私にとって師匠でありただの妖獣だった私を毘沙門天の代理としてくれた恩人でもある。だから代理となった今でも私はこうして掃除などの雑用もよくする。ここには聖様、ナズーリン、水蜜、一輪&雲山、ぬえ、今、一緒に掃除している響子が住み込みで暮らしている。後、古明地こいしさんに秦こころさんが時々修行をしに来る。それに二ッ岩マミゾウさんが居候をしていて、多々良小傘がよく墓場にいて肝試しにやって来る人達を驚かしている。ちょっと迷惑だけどそんなに驚く人達がいないからそのままにしている。でも、今日は特別な日。なんと、家から来ている二人とこの命蓮寺の近くにいる幻想少女達で一泊二日の泊まり込みで修行する事になった。もうそろそろ誰かしら来る時間だけど……。すると早速三人やって来た。
「はぁー。何で私が修行なんて……。もう私は強いんだから必要ないと思うけど?」
「まぁまぁ、いいじゃないか。博麗神社にずっといるだけじゃなく、たまにはこんな風に泊まるって事も大切な体験だと思うぜ?なんなら晴竜も修行していったらどうだ?」
「今回のお泊まり修行は女子限定だから男である俺は参加出来ないんだ」
そう会話して来たのは、博麗霊夢さんと霧雨魔理沙さん。そして送って来た晴竜さんだった。
「おはよーございます!」
「お、おはよう……」
「ふふっ。お待ちしていました」
「お邪魔するわ」
「お邪魔するぜ」
そう言って二人は命蓮寺に入って行った。二人を見送った晴竜さんは私達の方を向いた。
「うんじゃ、霊夢と魔理沙の事よろしくな」
「はい」
「はい!」
晴竜さんは輝龍に乗り行ってしまった。
こうしていつもの面々と霊夢さん魔理沙さんを合わせた十一人で修行を始めた。最初は座禅だ。
『………』
全員静かに座禅を組み座っている。(自分もやっているから気配でだけど……)後ろを歩くのは聖様。聖様は警策を持ち、ゆっくり歩いている。すると立ち止まる気配がすると。
「喝っ!」
「うぎゃ」
バシッという音と魔理沙さんのうめき声。叩かれたのは魔理沙さんらしい。そう思うと笑ってしまった。聖様が後ろに立ち止まった気配がした。私は笑ってしまった事を悔いた。
「喝っ!」
「ぐうっ!」
次は滝行だ。お寺横にあるにとりさんに作って貰った滝の下に一人ずつ入った。この滝は水の温度を変える事が出来るから温水にもできるけど聖様はあえて一番冷たい温度に設定している。だからみんなガグガク震えている。すると霊夢さんがボソッと呟いた。
「私も、滝行するけど、ここまで冷たい、滝ではしなかった、わよ……」
所々言葉を区切っているのは寒さに震えているからだ。私達、命蓮寺にいる者もこの冷たさは初体験だった。着替えを終えお寺の中に戻ろうとすると滝の方を見たぬえが固まった。
「ん?どうしたの?」
そう聞いた水蜜も滝を見るなり身動きを止めた。私達は気になり滝を見ると聖様が滝に打たれていた。それだけならまだいい。問題は打たれている時間だ。
「ねぇ、聖の前って誰?」
霊夢さんが聞くとマミゾウさんが答えた。
「わ、ワシだが。ワシが出たのは三十分も前だぞ……」
「確か、聖様ってその後すぐに入ったよね……」
一輪がそう言うと全員改めて聖様を見た。
「止めた方がいい、よね?」
「でも、止めたら止めたで何か怒られそうだけど……」
「ナズーリンはそう言うけどみんなはどう思う?」
私がそうみんなに聞くと全員うーんと唸った。その時、聖様が滝に当たっている形のまま滝つぼの池に倒れた。
『……………………………聖(様)!?』
全員ですぐに聖様を救出した。こうして一日目の修行が終わった。
その日の夜。全員で夕ご飯を作っていると玄関の方からおーいと言う声が聞こえ玄関に向かうとそこには大きなザルに色んな野菜を載せて持ってきた晴竜さんが立っていた。
「うわっ!凄い量の野菜ですね。急にどうしたんですか?」
私が聞くと晴竜さんは野菜を隣りにいた一輪と雲山に渡しながら答えた。
「ただえさえ、命蓮寺は人数が多いのに霊夢や、魔理沙達が泊まるとなれば当然食料も多くなると思ってな。どうせ、食料が足りないって買い出しに行こうとした所だろ?」
全くその通りだ。丁度、私と一輪、雲山で人里に買い出しに行こうとした所だった。
「まさにその通りです。でも何でそこまで?」
「まぁ、修行のボランティアだと思ってくれ。じゃあな」
そう言って帰って行く晴竜さん。私は心の中で深く感謝した。一応ここはお寺の為、お肉と魚は禁止。だから食卓に並ぶのは野菜中心の精進料理ばかりだ。
「うぅ。しょうがないとはいえ、お肉が食べたい……」
「こいし。そこは、我慢。もぐもぐ」
「こころの言う通りよ。野菜だけでも食べられるだけ感謝しないと。所で寅丸?」
「なんですか?ぬえ?」
「これは何処から持ってきた野菜なの?」
「ああ、これは晴竜さんが持ってきた野菜ですよ。それにしても美味しい野菜ですよね」
私が褒めると霊夢さんが胸を張った。
「当たり前でしょ。あいつの野菜は自家製なのよ。しかもにとりに頼んで畑まで作って貰ってるほどなんだから」
「へえ!凄いですね!」
「そうでしょ。そうでしょ!」
「全く、霊夢の事じゃないのに自分のことみたいに……
って痛った!何するんだ霊夢!」
「うるさいわね!別にいいじゃない!あいつは私の彼氏よ!少しぐらい自慢させなさいよ!」
そう霊夢さんは立ち上がり叫ぶと段々恥ずかしくなったのか顔を赤くし大人しく座った。それを見た私達は大笑いした。
翌日、私達は色んな修行をし、遂に最後の修行をする事になった。ここからは修行の内容を知っているのは聖様だけだ。
「では、最後の修行をやっていくけど、実は修行の候補が三つあります。三つの中から好きなのを選んで下さい。」
『はい!』
「一つ目、冷水の行。水風呂に入り、瞑想します」
『滝行の進化版!?』
「二つ目、火炎の行。閉め切った部屋で焚き火をして暑さに耐える修行をします」
『もはや拷問!?』
私達の反論に聖様はため息をついた。
「分かりました。なら、三つ目。私に一撃入れてみなさい」
『今までの修行の意味!?』
そう私達は言ったけど、聖様は変える事はしないようだ。私達は仕方がなく三つ目を選んだ。
「倒せ。じゃなくて、一撃を与えるだけだからね。大丈夫よね」
霊夢さんが構えると他のみんなも構えた。
「ええ。それでいいです。しかし、条件があります。これも一応は修行なので、スペカと能力は使ってはいけません」
『えっ!?』
「当たり前ですよ。ありににしてしまったら皆さんには流石に私は勝てませんから」
「まぁ、でもただの体術でも勝つけどね」
そう言って霊夢さんは構えるけど他は乗る気じゃない。
「なあに、一人ずつとは言いません。全員でかかって来なさい。それで誰かの一撃が私に入れば全員達成としましょう」
「まぁ、それなら……」
「主力は霊夢にすればいいしな……」
と小さく呟きながら渋々構えるみんな。私も構え、全員同時に地を蹴った。結果はちゃんと霊夢さんが一撃を与えたけど………。
「くっそー。霊夢以外は瞬殺されたぜ」
「しょうがないですよ魔理沙さん。聖様に体術だけで勝てる人なんて霊夢さんぐらいですよ」
悔しがる魔理沙さんに私はそうなだめた。
夕方になり解散の時間になった。色んな事をして疲弊仕切った霊夢さん達を霊夢さんと魔理沙さんを迎えに来た晴竜さんは驚いていたけど、私から修行の内容を聞くと納得したようだった。
「そんな事すれば、こうなるわな」
晴竜さんが全員を見ながらそう言った。すると一人元気な聖様が言った。
「今回のお泊まり修行は終わりですがまた来年もこの修行をやりましょう!いいですね?」
『も………』
「も?」
『もう勘弁してえぇぇぇえ!』
少女達の悲鳴が周辺に響き渡った。
第五話〜完〜
自分で考えておきながら思う。命蓮寺の修行……厳しくね?俺なら確実に死ぬ。
さて、今回ので三連休分の投稿は終わりました。次回は今週の土、日です。そして、次回ピックアップするのは守矢神社です。お楽しみに!
それではまた次回!
(追記 今回は初めて出てくる少女達が多かったので本編に書けませんでした。なのでここで説明していきます)
村紗水蜜(水難事故を引き起こす程度の能力を持つ。舟幽霊)
雲居一輪&雲山(一輪:「入道を使う程度の能力」。雲山:「形や大きさを自在に変える事が出来る程度の能力」。一輪は妖怪。雲山は入道)
封獣ぬえ(正体を判らなくする程度の能力。鵺)
幽谷響子(音を反射させる程度の能力。山彦)
秦こころ(感情を操る程度の能力。面霊気)
ナズーリン(探し物を探し当てる程度の能力。妖怪ネズミ)
二ッ岩マミゾウ(化けさせる程度の能力。化け狸)
多々良小傘(人間を驚かす程度の能力。からかさお化け)
以上です。うん。疲れた。