さて、今回は暑い日にぴったりな水遊びの話を書いて行きます。とても暑い日は幻想郷の住民はどうするのでしょうか?語り手は我らが安倍晴竜です。
それでは第九話始まり始まり。
「暑い……。暑すぎる……」
『ガウゥゥ……』
何とか出来ている日陰で寝そべる俺と輝龍。何故寝そべっているかというとこの暑さのせいだ。今の幻想郷は夏真っ盛り。その上、幻想郷の気温が過去最大の暑さを記録したと射命丸新聞に書かれていた。
「クソ暑いな。このままだと熱中症にかかっちまうよ」
『グルル……』
輝龍はもうダウン寸前になっている。流石に対策せねばと立ち上がろとした時、文が飛んできた。
「晴竜さんー!」
「どうしたんだ?今日の新聞はちゃんと受け取ったぞ?」
「いや、新聞のことじゃないですよ」
文は俺の元へと降りてきながら言った。
「実は今の状況にぴったりな企画を思い付きまして……」
「ぴったりな企画?」
俺が首を傾げると文は胸を張って答えた。
「そうです!その企画とは____」
「え?」
文の言葉に俺は驚いた。
文との会話から一時間後。俺は紅魔館の近くにある霧の湖に来ていた。文の企画。それはここ霧の湖で水遊びをしましょう。という企画だった。確かにこの霧の湖はよく妖精達の水遊び場になっている。それに、霧の湖とは言うものの、今は霧がかかっておらず、上を見上げれば晴天の空が視界いっぱいに広がっている。俺は湖のほとりに座ると足だけを湖に入れた。
「おおー!冷てえー」
俺は予想以上の冷たさに驚きながら家から持って来たにとり印の釣竿を振った。ぽちゃんという音を聞くと俺は魚が食いつくまで待つ事にした。一方、輝龍の方は湖の中に入り泳いでいる。
「気持ちいいか?」
『グォン!』
喜ぶ式神を見て微笑んでいると背後から知っている声が聞こえて来た。
「あれ?あれって晴竜じゃあないか?」
「そうだね。あ、輝龍もちゃんといるよ」
「そういえば文が晴竜も来るって事を言ってたような……」
「あら?そうなの?良かったじゃない霊夢?」
「どこがよ!晴竜が来るなんて聞いてない……」
声を聞く限り、やって来たのは魔理沙、アリス、咲夜、レミリア、そして霊夢のようだ。
「よう!お前達も来たの、か………」
俺は振り返ると固まった。そこに居たのは五人の他に紅魔館組も居ることに気付いた。だがそれはまだいい。俺が固まった理由。それはやって来た少女達が全員、水着なのだ。幻想少女はただえさえ全員美少女だというのにその少女達が水着なんて固まらないほうがおかしい。(ちなみにほとんど全員ビキニタイプの水着で色は魔理沙は黒、アリスは紺、咲夜は青のストライプ、レミリアはフリルの付いた桃色、フランもフリルが付いている白、パチュリーは唯一のワンピースタイプの水着で薄い紫、美鈴は緑、小悪魔は赤と黒のチェック柄、そして、霊夢が赤だ)
「晴竜?」
俺が固まっているのを気付き、魔理沙が声を掛けてきた。俺は慌ててなんでもないと言った。
「ならいいんだが。それよりどうだこの水着?似合ってるだろ?」
「あぁ、よく似合ってるよ。魔理沙だけじゃなくみんなも」
「へへっ。褒められるとやっぱ嬉しいぜ」
「悪い気はしないよね」
少女達がはにかんでいるのを見ていると霊夢と目線があった。
「「あっ……」」
途端に顔が赤くなり俺と霊夢は俯いた。すると周りからヒューヒューと煽てられた。
「これを見てると本当にお腹いっぱいになってくるわね。咲夜?」
「はいお嬢様」
「「そんなんじゃない(わ)!」」
「声が揃うなんて、そろそろ恋人らしくなって来たわね」
「パチュリー様もそう思いますか?私もそう思います!」
「パチュリーと小悪魔まで……」
「あのー?皆さん?もうそろそろやめて貰わないと霊夢が暑さと恥ずかしさでダウンしちゃうんですが……」
「あらあら。それはいけないわね。なら私達も早速遊びましょうか?」
『おー!』
レミリアの声に少女のみんなは拳を上にあげた。
少女達が湖を泳いだり水の掛け合いをしている横で俺は魚釣りを続けていた。そして三匹目の魚を釣り上げると近くでぶくぶくと泡が出たと思った瞬間、わかさぎ姫が飛び出した。
「うわっ!?」
「きゃぁ!?」
俺の驚きにわかさぎ姫も驚いたようだ。
「ど、どうしたんだ?」
「いや……私の仲間が減ってるなーと、思って……」
「え?あ……」
俺は思い出した。七夕の祭りでわかさぎ姫が金魚達を可哀想に見ていた事を。
「………」
「………」
俺はあの時と同様に無言で釣った魚達を湖に返した。
「ありがとうございます……」
「いえいえ……。魚釣りをしようとした俺が悪いんだ。そういえばわかさぎ姫はあっちで遊ばないのか?」
俺は霊夢達が遊んでいるほうを指差した。
「あ、今から行こうかなと思ったんです……」
「なら行ってあげてくれ。レミリアとフランは今まで水に入った事が無いらしいからな」
「え?そうなんですか?」
「ああ。何と言ってもあの姉妹は吸血鬼だからな。清水は無理らしいんだ」
「え、でも……」
「今、水の中に入れているのはパチュリーが水避けの魔法を使ったからだそうだ」
「なるほど」
「だからあの二人が溺れないか見守ってあげてくれ」
わかさぎ姫が頷いた時、魔理沙がわかさぎ姫を呼んだ。
「おーい!わかさぎ姫!こっちで遊ぼうぜ!」
「はい!今行きます!じゃあ……」
と言ってわかさぎ姫は魔理沙達の方に向かって泳いでいった。
少し休憩という事で少女達が湖から出て咲夜が持ってきたレジャーシートの上に全員座るとコップを受け取った。(わかさぎ姫は湖からは出ないで湖のほとりに座り、咲夜から紅茶のコップを受け取った)
「いやー。疲れたぜ。少し騒ぎすぎたな」
「ほんとよ。魔理沙ったらわかさぎ姫に泳ぎで勝負なんて無理だったのよ」
「霊夢の言う通りね。水の中じゃあわかさぎ姫には勝てないからね」
「そんな事してたんだな……」
「何?晴竜も混ざりたくなった?」
「いや。お前達が遊んでいるのを見てるだけでいいや」
「えー。一緒に遊ぼうよ!」
そう言ったフランが驚いた事に俺の腕に抱きついて来た。(まずい!水着で腕に抱きつくなんてまずいよ。フランさん!?)
心の中で葛藤していると左腕に今度はレミリアが抱きついて来た。
「いいじゃない?一緒に遊びましょうよ」
「わ、分かったから離れてくれ!」
「あれ?晴竜さん、顔が赤くなってます!」
「まさか?レミィ達に興奮したの?」
「違う!決して違う!だから誤解を招くような言い方はやめてくれませんか?」
「冗談よ。あなたには霊夢がいるしね」
「はぁー」
俺はほっと息をつくと霊夢の方を見た。すると霊夢は何か考え事をしていた。
「………次に休憩する時は晴竜の隣に行かなくちゃあ。そしてレミリアのように冗談のようにそっと身体を寄せて………」
「ん?霊夢?」
「!?。な、何?」
「何か呟いていたけど。どうした?」
「なんでもないわ!それより、休憩も充分だし泳ぎますか!」
「え、あ、ちょっと!」
「待ってくれ!」
急にやる気に満ちて湖に入った霊夢を追う少女達。俺は少女達の後ろ姿を見送った後、自分もゆっくり湖へと向かった。こうして俺達は湖での遊びを満喫した。
第九話〜完〜
書いてる途中で水着をどういう柄にしようか、色にしようかネットで調べました。服とかはネット必須なので大変でした。でもちゃんと書けたので良かったです。
さて、今回で外伝の章は終わりとなります。そして次回からは幻想少女達の異変を書いて行きます。最初は紅魔館の異変をアレンジして書いて行きます。お楽しみに!
それではまた次回!