幻想日記   作:青柳龍

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再び暑い日が戻って来ました。お盆の事もあって私はだるいです。しかしこの小説は元気に書いて行きます。青柳龍です。
さて、今回で最終話になります。何かに乗っ取られたレミリアをどう助けるのかお楽しみに!
それでは最終話始まり始まり。


第八話 紅魔館の夜明け

「サア。ツツギ、ハジメマショウカ」

そう言ったレミリアはいつものレミリアとは違う何かを身体の中に宿していた。

「レミリア?いつもと口調が____」

霊夢がレミリアに近付こうとするとレミリアは槍を霊夢に突き付けた。

「マダオワッテナイワ。サア。カマエナサイ」

霊夢は眉をひそめた。

「あんた。何を言ってるの?あんたは負けたの」

「アラ?ソレハドウカシラ?」

そう言ってレミリアはすっと手を払うように動かした。その瞬間

「?………!?」

霊夢はそっと頬を触った。するとそこに切り傷が出来ており血が一筋垂れていた。

「………」

霊夢はレミリアの方を睨みそして静かに構えた。

「ソウ。ソレデイイノ。フフ、ウフフフ……」

そして二人は同時に飛びかかった。

 

 

 

 

「やめて!お姉様!」

「一体レミリアに何があったんだぜ……」

レミリアを止めようとするフラン。それを見て呟く魔理沙に俺は説明した。

「……水晶玉だ」

「「水晶玉?」」

「そう水晶玉」

「水晶玉ってあのお姉様が首から下げているネックレスの?」

「そうだ」

「でもそれがレミリアがああなったのにどう関係してくるんだ?」

魔理沙の疑問に俺は知っている水晶について話した。

「水晶は俺の先祖様が生きていた時代では宝具や御守りの役割を持っていたんだ」

「御守り?水晶が?」

「そうだ。その水晶に霊力を込めるとその水晶は妖怪などの悪しき者から護る御守りとなるし、逆に悪い力を込めると呪いの道具になる」

「?」

「……お前達の所で言うとパワーストーンみたいなものだ」

「なるほどだぜ。じゃあレミリアが付けている水晶は……」

「確実に後者の方だな」

俺と魔理沙は霊夢と戦うレミリアを見た。よく見るとレミリアの目は輝きを失っている。このままじゃレミリアは下手すると元のレミリアに戻れなくなるかもしれない。

「晴竜!」

「え?」

魔理沙に怒鳴られ俺は驚いて魔理沙の方を向いた。そこには俺を睨む魔理沙と____俯くフランが見えた。そこで俺は考えていた事が口から出ていたいた事に気付いた。

「すまんフラン。大丈夫だ。必ずレミリアは元に戻る」

「本当に?」

フランは顔を上げ俺の方を見た。その目はうるうるとさせ、今にも泣き出しそうだ。

「ああ。しかし元に戻すには俺達だけじゃ無理だ」

「そんな……」

その時だった。

「おーい!みんなー!」

「アタイ達が来たぞー!」

「ちょっと二人とも待って!」

そこにやって来たのはルーミアとチルノ、大妖精だった。

「お前達。何でここに来たんだ?」

魔理沙が聞くと大妖精が代表して答えた。

「皆さんが紅魔館に向かってから何とか動ける程まで回復した時に嫌な力を感じて……それで私達二人とルーミアちゃんが合流して今に至ります」

「なるほどな。でも今は危ないから……」

「いや、丁度いい時に来た!」

「え?」

俺の言葉に魔理沙が怪訝そうな顔をした。

「晴竜?」

「確かに今は危ない。だが今の状況は少しでも人数が多い方がいいんだ」

そう説明していると何処からか声が聞こえた。

「なら、私達も協力するわ」

声がした方を向くと美鈴と小悪魔に支えられながら歩いてくるパチュリー、そして動ける程まで何とか回復した咲夜が紅魔館の屋上にいた。

「お嬢様は今まで私達が大変な時にいつも助けてくれたわ。なら、今度は私達がお嬢様を助ける番よ」

「お前ら……」

呆れる魔理沙にフランが話しかけた。

「呆れるのも分かるけど、でもやっぱり助けたいよ。だってみんな、お姉様の事が大好きだもん!」

フランが見せた屈託のない笑みを見た魔理沙は深いため息をつくと俺の方を見た。

「しょうがないぜ。晴竜、こいつらと私は何をすればいいんだ?」

「お前達にやって欲しいのは____」

俺は考えた作戦を説明すると魔理沙達は頷きレミリアに向かって行った。俺は深呼吸すると魔理沙達と共に向かった。

 

 

 

 

「アハハ!ヨワイ、ヨワイ」

「くっ!」

レミリアの思った以上の攻撃に霊夢は防戦一方になっていた。するとそこに、

「氷符、アイシクルフォール!」

チルノがレミリアに向けスペルカードを放った。レミリアは舌打ちをし、距離を取った。その間にレミリアを大妖精とルーミアが囲った。

「当分の間は私達が相手です」

「覚悟するのだー」

「フン。ムダノコトヲスルナ」

レミリアはルーミア達に向かって行く中、俺は霊夢に近付くと作戦を耳打ちをした。

「それって成功するの?」

「大丈夫だ。心配するな」

「晴竜がそう言うなら……。信じるわ」

霊夢はそう言ってレミリアの元に向かった。

「はあっ!」

「ていや!」

「せいや!」

「ムダダ!ハア!」

大妖精、チルノ、ルーミアの同時攻撃を容易く防ぐレミリア。それどころか大妖精達を吹き飛ばした。

飛ばされる大妖精達と入れ替わるように今度は魔理沙、咲夜、パチュリー、美鈴のスペルカードが同時に放たれた。

「マスタースパーク!」

「エターナルミーク!」

「プリンセスウンディネ」

「芳華絢爛!」

レミリアに特大レーザー、高速の弾幕、水の泡の弾幕、虹色の弾幕が襲ったがレミリアが当たる前に手を前に出すと結界が張られスペルカードは全て防がれてしまった。

「やっぱり無理か。なら、ルーミア!」

「行くのだー!」

魔理沙の掛け声にルーミアは能力を使いレミリアの周りを暗闇にした。

「シカイヲウバウテイドデカテルトオモッテイルノカ?」

レミリアは暗闇の中で動きを止めた気配がした。俺達はそれを狙っていた。その瞬間に霊夢がレミリアに近付いた。

「ダカラムダダトイッタダロ」

「別にあんたに攻撃を与えるんじゃないわ」

「ジャアナンノタメニ?」

「あんたのこれを奪う為よ!」

そう言って霊夢はレミリアから水晶玉のネックレスを奪った。

「ナニヲスル!」

レミリアが初めて慌てた。それを横目に霊夢は俺に向けてネックレスを投げた。

「晴竜!」

「ナイスだ霊夢!」

俺は刀印を結び投げられたネックレスに向け言霊を発した。

『滅!』

その瞬間ネックレスは綺麗に木っ端微塵になった。するとレミリアは糸が切れた操り人形のように崩れ落ちた。そのまま落ちていくのをフランが空中で受け止めた。フランはレミリアを抱きかかえながら紅魔館の屋上に降りた。俺達もすぐに屋上に降り、俺はパチュリーに治癒の術を任せ、俺はレミリアに残った異様な力を調服するために術を唱えた。

『悪しきもの全て八百万の神々の元で滅ぼし給え!』

するとレミリアの中にあった力は消えて行った。それを確認し、ほっと一息つくとレミリアがうっすら目を開けた。

「ここ、は……」

「お姉様!」

レミリアが目を覚まし、フランはレミリアに抱き着いた。

「ちょっ!フラン!」

「お姉様!お姉様!」

引き離そうとするレミリアに対してフランは泣きながらレミリアから離れようとしない。諦めたレミリアは俺達の事を見渡すと一言

「ありがとう」

と言った。こうして紅霧異変は無事解決した。

 

 

 

 

それから数日後、俺は一人で紅魔館に来ていた。理由はあの水晶玉についてだ。咲夜に案内され俺はレミリアの部屋にやって来た。

「あら?晴竜じゃない」

「お邪魔します」

「今日はどうしたの?」

「実はあの水晶玉の事なんだが……」

「ああ。あれね。ホント、余計な事をしたわ。拾うんじゃなかった……」

「あれは拾ったのか?」

「そうよ。あの日、お散歩の途中でキラキラ光る物があってね。よく見ると水晶で何故か持ち帰りたい気になったのよ。そして段々と紅霧異変の時と同じ感覚になって来て……」

「なるほどな。拾った時から水晶の影響を受けていたんだな」

「あれを破壊してくれて助かったわ。ありがとう」

「いいって事よ」

レミリアは俺の返事を聞いてふふと微笑んだ。今の様子を見る限り、何も変わりなく普通のレミリアに戻ったみたいだ。俺は安心して咲夜が持って来てくれた紅茶を一口飲んだ。

 

 

 

 

暗い暗い洞窟の奥。そこに大きく開けた部屋のような場所があり、その壁には一本のロウソクの火が灯され、その部屋の中心に一人の男が座っていた

「ほう。俺の術が破られたか……」

男は首から下げた水晶玉の数珠に触れた。

「また最初からやり直しか……」

男は数珠を取ると結び目を解き水晶玉を一粒取った。そして

『我命ずる、この禍々しい力ここにありて黄泉の国へと誘わん』

そう術を唱えると水晶玉は鈍く光った。

「今度は成功させる。この幻想郷の為にな………」

男は立ち上がるとロウソクの火をふっと消した。

 

 

 

 

 

紅霧異変の章〜完〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?最後の謎の男の登場は今後の章にも関わって来ます。お楽しみに!
次は番外編ですがこのまま紅魔館をメインとします。(なんか紅魔館がメインなの多い気がする……)
そして次の章では守矢神社の三人がメインとなります。一体どんな章になるのかもお楽しみに。
それではまた次回!
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