幻想日記   作:青柳龍

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どうも、青柳龍です。遂に、五話目!頑張っていきます!この話からやっと魅惑異変の本編に入っていきます。どんな展開になって行くのかお楽しみに。
でもまずは本編一話目始まり始まり。




第五話 妖怪黒尾

「…」

一匹の妖怪が暗闇から幻想郷を見ていた。その妖怪は、ふっと笑うと再び暗闇の中に身を投じた。

一言呟いて…

「さぁ、行こう。僕の幻想郷へ…」

 

 

 

俺が幻想郷に来てから約半年が経った。だいぶ幻想少女達とも気軽に話せるようになり、幻想郷に住む人々や妖怪、妖精達とも接する事が多くなった。まぁ、相変わらず霊夢とは距離があるが。そんな俺が今いるのは香霖堂という店で、森近霖之助が店主をする古道具屋だ。霖之助とは今では男同士の話し相手として仲良くなっている。

「なぁ、霖之助」

「ん、なんだい?」

「これって、どこから来たんだ?」

俺は、売り物棚にあるノートパソコンを指差した。

「あぁ、あれは拾って来たものだよ」

「じゃあ、あのゲーム機は?」

「あれも拾って来たものだよ」

「じゃああのテレビは」

「それも拾って来たものだよ」

「じゃあ、あの凄い力を感じるあの剣は」

「あれは、魔理沙が持って来た鉄くずの中にあった剣だよ」

「何でもあるな幻想郷!」

外の世界の物あり過ぎじゃないか?それに、あの剣って有名な草薙の剣じゃないのか?俺が唖然としている中で、霖之助は、お茶をすすっていた。

「ところで、晴竜」

「え、あ、何だ?」

「そろそろ、時間なんじゃないかい?」

「え…、うわっ!?本当だ!まずい!」

香霖堂にある時計を見るともう三時になろうとしていた。俺は霊夢に香霖堂からの帰りに人里で夕飯の材料を買って来るようにと頼まれていた。

「くっそ!遅れたら霊夢になんて言われるか…」

「大変だね。ここから人里までまぁまぁ距離があるから尚更大変だね」

「はぁー。それを聞くとさらに気が遠くなる」

俺は直ぐに霖之助にじゃあと言うと香霖堂を飛び出した。

三十分後、息も絶え絶えで人里に着いた。

「はぁはぁ…やっと、着いた…」

俺は息を整えると霊夢に教わった八百屋に向かった。

八百屋に着くと、霊夢から預かった銭の入った巾着を取り出した。

「おう。いらっしゃい」

八百屋の店主が出てきた。

「どうも。あの、このきゃべつと玉ねぎと人参を。あ、あとこの大根も下さい」

「はいよ。あ、そう言えば今日はどうしたんだい?いつもなら、あの巫女さんが来るのに?」

「霊夢なら、博麗神社に居ますよ。俺が出掛けるって言ったら買い物を頼まれちゃって」

「なるほどね。ま、あの博麗の巫女だから簡単には断われないだろうね」

「ハハ…」

確かに、霊夢を怒らせたらとんでもない事になりそうだ。なにせ、相手は幻想郷最強だ。

「はいよ。きゃべつと玉ねぎ、人参、あと大根ね。あ、それとサービスできゅうりを付けとくよ」

「おー!ありがとう。おじさん」

「そこは、お兄さんでしょー」

「あ、そうか」

俺と八百屋のおじさんが笑っていると右の方から女性達の黄色い声が上がった。

「ん、何だ?」

俺が不思議に思っていると八百屋のおじさんは知らないのかと説明してくれた。

「実はな、ここ最近見掛けない男が現れるようでな。その男がそれはそれは超が付くほどの美男子で、一目合えばたちまちメロメロになるんだそうだ。まぁ、俺に比べりゃ、まだまだ青二才だかな」

「へぇー。見掛けない男か…」

「おい、そこまで綺麗に無視しなくてもいいじゃあないか」

俺は完全に八百屋のおじさんの言葉を無視し、お金を払うと女性達の声がした方に走った。超が付くほどの美男子を一目見てみたいと思った。だが、それだけでは無かった。陰陽師の勘が働いたのだ。しかも、その美男子が悪しき者だという勘が。俺が声のした所に着くと凄い数の人だかりが出来ていた。ちらほらと、興味本位でやって来た男性達はいるがほとんどは女性達で埋め尽くされていた。

「キャー。こっち見てー」

「黒尾様ー!」

美男子の名は黒尾と言うらしい。俺は人垣を掻き分け、最前へと出た。すると、そこに居たのは俺でもこの世の人とは思えないと感じる程の美しさを持った男がいた。

「あいつが黒尾…ん?」

俺は黒尾の姿を見ていて気付いた。

(あいつ、人間じゃない。妖怪だ)

黒尾から微かに妖力を感じたのだ。しかし、気付いたのは俺だけらしい。それもそうだろう、感じた妖力は本当に極僅か、俺でさえ、ギリギリ感じれた程だ。俺は思案にふけっていると、強い目線を感じ顔を上げた。すると、いつの間にか黒尾が俺の事を見つめていた。その顔は微笑んでいるのに俺は凄まじい悪寒と殺気を感じた。俺の体は悪寒で震えだした。俺は、咄嗟に刀印を結び身構えたが周りの人達がなんだなんだと騒ぎ始めたため、俺は慌てて、元の位置に戻ったが、黒尾はそのまま立ち去ってしまった。黒尾について行く人だかり。俺は置いて行かれ、ただ呆然と立ち尽くすだけだった。結局、この日は黒尾に再び会う事は無く霊夢に帰りが遅いと怒られるハメになった。黒尾、幻想郷の会ってきた妖怪達とは違う黒く異質な妖力を持った妖怪。俺はこれから起こりゆる異変に、この時は知るよしは無かった___。

 

 

第六話に続く。

 




うわっ!我ながら気になる展開で終わった!これから晴竜はどうするのかそし黒尾は何を企んでいるのか?気になる第六話は明日に書く予定ですのでお楽しみに!
それではまた次回!
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