お待たせしました、約3年半ぶりの新作です!
まだ完全ではありませんが、時間に余裕ができてきてなによりもモチベが戻ってきたので早速執筆しております。
何せ長年放置していたので、もしかしたら誤字脱字があるやもしれません。そこはご容赦を…()
それでは、久々の最新話どうぞ!
『グオォォォォォ!』
森の木々を薙ぎ倒し、派手に土煙を上げながら咆哮をする乱入者。
暗緑色の鱗に覆われ、首元まで裂けた口に外側にまでズラリと並んだ牙。全身筋肉と言ってもなんの差支えもないその巨体。口から溢れる唾液は、地面を溶かしていた。
そして、風漂竜は確信した。あの者こそ、今朝感じたおぞましい気配の正体。
恐暴竜イビルジョーだ。
しかし、風漂竜は新大陸で何度か恐暴竜と遭遇している。何故気配の正体がかの悪魔だと分からなかったのだろうか。そもそも、おぞましい気配は
そんなことを風漂竜が考えていると、突然、恐暴竜の顔面で炎が炸裂した。驚いた風漂竜が横を向く。そこには、口元から火の粉を散らせる王者の姿が。
『グオォォォォォァァァァン!!』
「俺の縄張りに侵入するんじゃねぇ!」と言わんばかりに咆哮。そしてそのまま特攻‥というわけではなく、後ろに回り込んでその背中に全力で爪を突き立て、火の粉と共に噛み付く。しかし、筋肉が硬すぎて攻撃があまり通らない。
『ゴアァァァッ!』
もちろん、あまり通らないとはいえ黙って攻撃を受け続けるほど優しくはない。その太く長い尾をしならせ、背中の火竜を殴打。火竜は多少よろけ前に行ったものの攻撃を緩める気配は全くない。しかし、これこそが恐暴竜の狙いだった。
『ゴァァッ!』
『グォッ!?』
何故ならば、
恐暴竜は火竜の左翼に牙を突き立て、地に叩き落とす。しかし離すどころか一瞬で首元に咥え直し、周りの木々や石を破壊しながら乱暴に振り回し地面に何度も擦り付ける。火竜はなんとか脱出しようと試みるが、もがけばもがくほど牙が深く突き刺さり、傷を深くする。
そして、トドメと言わんばかりに近くの大岩に投げつける。この一連の動作のみで、火竜は全身から大量に出血し、甲殻は砕かれ、ほぼ瀕死と言っても差し支えないほどボロボロになっていた。
あとは動けない哀れな獲物に牙を突き立てトドメを刺すだけ。恐暴竜は余裕の表情で火竜に近づき、牙を突き立てる‥‥前に、脇腹に何かが突撃してきた。
『ゴオォォォ!?』
突然の攻撃に恐暴竜は思わずよろけ、たたらを踏んだ。何が来たかと空に視線を移せば、そこには
『キュオォォォァァァン!!』
何故風漂竜が火竜を助けたのかは分からない。いや、もしかしたら彼にとっては助けたつもりは全くないのかもしれない。しかし、その攻撃が結果的に火竜を助けたのは紛れもない事実だ。そして、それは火竜の心に変化をもたらすには十分すぎる出来事だった。
よろけながらもなんとか立ち上がり、空へと舞い戻る火竜。風漂竜の圧倒的な手数を活かした猛攻に四苦八苦していた恐暴竜は、火竜が飛び立ったことにようやく気づき、慌てて地中から大岩を掘り出し投擲。しかし、すでに空高く舞い上がった火竜に届くことは無かった。そして、火竜と風漂竜はブレスを放つ。そのブレスは、奇しくも
『ゴァァァァ!!!!』
ここまで大したダメージを受けていないが、横槍を入れられた上に獲物に脱出を許してしまい、怒り心頭の恐暴竜。筋肉を肥大化させ怒りの咆哮。咆哮で霧も晴れた。さぁ、反撃と行こうじゃないか。と空を睨みつけるが、そこに二体の飛竜の姿は無かった。そう、あのブレスを目眩しとして利用し、火竜と風漂竜は既に逃げていたのだ。
はめられた、と言わんばかりにたたらを踏む恐暴竜。ふと地面をみると、そこには赤い跡‥‥火竜の血痕が点々と続いていた。
あの火竜は瀕死だった。今から追えばすぐに追いつくはずだ。そう思った恐暴竜が一歩を踏み出した瞬間、目の前に多くの黒い物体が落ちてきた。しかし、恐暴竜は気にせずに物体を踏み越えようとした‥‥が、それは叶わなかった。踏んだ直後に黒い何かは橙色に染まった瞬間に爆発。連鎖的な大爆発で、思わず怯む恐暴竜。何事かと見回してみるが、地面には何もいない。
『‥‥オォォォォォ‥‥』
‥‥すると、上空からさっきの二体とは違う、何かの鳴き声が聞こえた。何事だと見上げた瞬間、恐暴竜に向かって巨大な影が突撃してきた。
『グォォォ!?』
真正面から受けた恐暴竜は思わず転倒する。が、しかし、すぐに体制を立て直し突っ込んできた
乱入してきた非道者は、巨大な翼に丸みを帯びたシルエットの全身。首や尻尾先端には先ほど爆発した何かと似ている何かが引っ付いている。本来の色は焦げ茶色なのだろうが、一部が赤く光っており明らかに赤熱化していることは分かるだろう。このモンスターの名は、爆鱗竜バゼルギウス。新大陸にて発見され、近年現大陸でも目撃情報が多発している大型の飛竜だ。
『グオォォォォォォォォォ!!!!』
『ゴオォォォォォォォォン!!!!』
色々と失敗続きで怒り心頭の
さて、無事悪魔から逃げ切った火竜と風漂竜。現在は渓流の六番に当たるエリアにいた。本当はもっと遠くへと逃げたかったが、今の火竜の傷ではここまでが限界だった。お互いに見つめる火竜と風漂竜。緊張感が漂う中、先に動いたのは火竜だった。
風漂竜に静かに近寄り、少々乱暴に顔を押し付ける。まるで「仲間と認めたつもりは無いが、感謝している」とでも言いたげに。風漂竜も負けじと押し返す。まるで「分かっている、これは貸しだぞ」とでも言いたげに。
一連の動作が終わった後、火竜はよろけながらも飛び立ち、九番‥‥つまり、現風漂竜の巣(仮)へと向かっていった。
しかし、風漂竜は止めることはしない。また新しい巣でも探すか、とでも言ってそうな瞳で沈みかけている夕陽を見ながら、夕焼けの空へと舞い上がった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
なんか最終回みたいな雰囲気で終わりましたが、この小説はまだまだ更新していくつもりなのでご安心を()
活動報告にて行なっている《モンスター募集中!》もまだ募集中なので、何か思いついたりしたらぜひ!
それでは、またいつか!