機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ The GOETHIA-LOGUE   作:Rick Mocky

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遂に、鉄オル世界と混じり会います。

先ずは"第1期"。

オリジナルキャラと鉄オルキャラと深く?交流します。

そして、生存するキャラも出ます。




LOG-「侵」
第1話:煉獄帰りの軍神


Log-「侵」

 

第1話

 

Chapter-1:火星の夜の夢

 

P.D. 315年の夏のある日の事、一人の「少年」が事故に巻き込まれ、瀕死の重症を負った。

学校は、夏期休暇中。家路へ向かう帰路、モビルワーカー(以降MW)に轢かれ、頭を強く地面に打ちつけられ意識を失った、と目撃者が言う。

その後、「少年」は、クリュセ市内にある『ノアキス記念総合病院』に搬送された。

そこに、一人の中年男性が、病院に駆け込んだ。

少年の父親にして、民間警備会社CGS:クリュセ・ガード・セキュリティの社長・マルバ・アーケイだ。

 

マルバ:「先生、息子は......エドワーズの容体は?」

 

医師:「アーケイさん、落ち着いて下さい。息子さんのエドワーズさんですが......頭部に目立った外傷は無かったのですが......意識がまだ戻らぬ状況です。」

 

マルバ:「そんな......先生!何とかして下さい!!」

 

医師:「最善は尽くしますので、待合室で御待ちください」

 

医師はマルバを上手く宥め、吸い込まれるように救急治療室へと入っていった。マルバは、お願いします、と云いながら深々と頭を下げた。

俺の大事な一人息子だ、ここで喪う訳には、と思いつつ、待合室の椅子に座り、天を仰いだ。

 

 

「少年」:エドワーズ・アーケイの『意識』の中では....

 

エドワーズ:何か目の前が真っ暗だけと......

 

天の声:『君は、MWに轢かれてしまい、意識不明の重体の怪我を負ってしまったんだ』

 

エドワーズ:「怪我!?俺は、死ぬのかよ?」

 

天の声:『そんなことはない!ぼくが君を「死なせたりしない」から、安心して。さあ、目を閉じてもいいかな?』

 

と、「天の声」の主の指示通り、エドワーズは目をつぶり始めた。

 

エドワーズ:「(何かが通り抜けてくような気が...それに、何だ?頭に「何かが入ってるような異物感」が......)目を開けて良いかな?」

 

天の声:『いいよ』

 

エドワーズは、目を開けた。

 

エドワーズ:「はっ!!(......また「同じ夢」か? 何か頭が痛む....やはり「チップ」の副作用か?)」

 

(イメージBGM: オリジナルサントラ1より「An Orphan's Sorrow 」)

 

エドワーズは「夢」を見ていた。それを「夢」と認識した方が良いのか悪いのか、現実味を帯びた、過去の出来事を昇華させたような「夢」を......

 

CGSの仮眠室、エドワーズは夜勤中である。その間、一緒に当直勤務をしている一軍のトド・ミルコネンは、施設内の巡回に出ている。

 

トドが巡回から戻ってきた。

 

トド:「エド~、巡回したが、何もなかったぞ~」

 

エドワーズ:「お疲れ様です、ミルコネンさん」

 

トド:「次は、「坊っちゃん」の番ですぜ」

 

エドワーズ:「ありがとうございます」

 

トド:「しっかし、いいんですかい?かつての『二番組』の生き残りである坊っちゃんが、今や俺ら一軍の末席、そんな地位じゃ、納得いかんでしょ~?」

 

エドワーズ:「そんな事は無いと思いますけど?」

 

トド:「いやいやいやいや、坊っちゃんには「次期社長の椅子」が約束されてるんですぜ?まさか......「まだ気にしてる」んですかい?ササイとハエダの事で??」

 

エドワーズ:「気にはしてませんよ。ただ、あの二人、親父を上手く利用して、俺の意見を通さず、あいつらの言い分を素直に受け入れるしかない状態に。事あるごとに、俺か三番組の子やヒューマンデブリに「鬱憤晴らし」だ、マッチポンプ的な感じで八つ当たりだとか何とかやって、俺はそんな体質を望んでないのに.....」

 

トド:「確かに......「ガキ共見捨てたくない」と云う想いが積もりに積もって、「三番組教官」と云う要職に就いた、訳ですよね?」

 

エドワーズ:「ああ。「一軍がもし倒れた時の為の最後の切り札」、阿頼耶識を施したあの子たちなら、CGSを守りきれるだろう、と思ってます」

 

トド:「さすが坊っちゃん。足元にも及びませんやい」

 

話が終わると、エドワーズは巡回に、トドは仮眠休憩をとった。

エドワーズはまだ気付いていなかった。アイツ(トド)が、影でこそこそと工作している事に......

その工作に気付かず、朝を迎えた。

 

Chapter-2:お届け物

 

(イメージBGM :オリジナルサントラ1より「Barren Land 」 )

 

夜勤・当直明けの朝、エドワーズは自分の部屋で寝ていた。彼の部屋は、動力室、もとい「ASW-G-08 ガンダム・バルバトス」が係留されている「格納庫」の脇に彼の部屋、もとい生活拠点がある。

(社長で実の父であるマルバから使って良い、との御許しを頂いている。)

 

エドワーズは、タブレット端末を立ち上げ、メールを確認した。

『エドワーズ・アーケイ様に、お届け物がある』との文言が、書いてあるメールがあった。

誰だよ、こんな辺境の地に?そんでもってこの俺に、荷物を贈る物好きは何処のどいつだよ、とさえ思った。

 

エドワーズ:「さて、ちょっくら取りに行くか」

 

エドワーズは、夜勤明けの体に鞭を打ちながら、地上に出た。

 

天気は晴れ。テラフォーミングされた火星特有の穏やかな風が吹いている。

CGS基地の管制塔の真下に、「贈り物」が届いていた。

 

20mくらいの縦長のトレーラーが止まっているではないか。

荷台の上には、丁寧にカバーが敷いてある。砂漠迷彩柄のカバーらしい。

 

エドワーズ:「(メールで云ってた「お届け物」って、この事なのか?しかし、ハエダやササイにばれたらなぁ......)おっ、ちょうど良いところに....お~いダンジ君にビスケット~、ちよっといいかい?」

 

エドワーズが三番組の少年兵を呼んだ。三番組の参謀格のビスケット・グリフォンと、年少組のダンジ・エイレイだ。

 

エドワーズ:「悪ィけどこのトレーラー、MWで引っ張ってくれないかなぁ?」

 

ビスケット:「このトレーラーを、MWで....大丈夫ですか?当直明けなのに、良いんですか?」

 

エドワーズ:「まぁ確かにそうだが......ビスケット、君~......トレーラー運転出来たっけ?」

 

ビスケットが「トレーラー」を眺めながら言った。

 

ビスケット:「動かせる事は動かせますけど....教官、どこに入れた方が良いですか?」

 

エドワーズ:「「秘密の格納庫」に入れてほしいんだわ。「上役サマ」に嗅ぎ付けられたらマジ面倒だからさぁ.....とにかく、ビスケットはトレーラーの運転頼むわ」

 

ビスケット:「はい!」

 

エドワーズ:「そんで、ダンジ君は、俺をMWに乗っけて貰って、エスコート頼むね、ナビは俺がやるから。」

 

ダンジ:「うっす!」

 

さらっと三番組の二人に指示を出し、ダンジが駆るMW先導のもと、ビスケットが大型トレーラーを運転し、「秘密の格納庫」に移動、滞りなく搬入作業が終わった。

 

エドワーズ:「ビスケットにダンジ君、ありがとね~(* ̄∇ ̄)ノ」

 

ビスケットとダンジを見送った後、擬装ハッチを閉め、トレーラーの「積み荷」を開けてみた。

勢い良くカバーを外した。

 

ばさッッ!

 

エドワーズ:「何だ....これは??」

 

暫く絶句した。

 

トレーラーの「積み荷」、それは......

 

見るからに18mくらいあるねずみ色の巨人が、トレーラーの上に横たわっていた。外見は確かにねずみ色だが、左腕と思われる位置に灰色の十字架をあしらったシールドがマウントされており、背中あたりに、突き出た2本の棒状の構造物が着いている。エドワーズは、左腕のシールドに書いてあるロゴを観た。

 

エドワーズ:「『G-3』... 『G-U-N-D-A-M』?何だこの機体?」

 

頭の中に、大量の疑問符が浮かびまくっているエドワーズは、トレーラーのはしごに手を伸ばし、登り始めた。あれよあれよと、巨人の左足によじ登り、足元に注意を払いながら、胸元まで歩を進めた。

 

エドワーズ:「(この機体....「2本角」なのかよ!? 動力室の「アレ」とは何か似てるような、似てないような....何だコイツは?)」

 

ねずみ色の頭と2本角のようなツインアンテナに、黄色のツインアイ、さらにグレーのクチバシのような構造物を眺めながら、エドワーズは首をかしげた。すると....

 

グイィィン....

 

エドワーズの背中側、巨人の胸部付近から音がした。何かが開いた音だ。おそるおそる近付くエドワーズ。

そこには、誰も座っていない操縦席があった。MWの操縦席と酷似している部分はあるが、「阿頼耶識」と接続する端子がない事に気付いた。

取りあえず座ってみようか、と云う感覚に陥り、巨人の操縦席に座ってみた。

 

エドワーズ:「(何か座り心地は良いな、こいつは。いつものように使っているMWや、稀に鹵獲する「ギャラルホルン製」の「モビルスーツ(以降MS)」とは、コクピットのインテリアが何か違うような....)やべ、何か眠くなってきた...」

 

エドワーズは座りながら眠りについた、コクピットで寝落ちである。

寝落ちしているのを他所に、操縦席が動き、「ハッチ」が閉まった。

 

 

-スタートアップシークエンス開始

-操縦者認識:エドワーズ・アーケイ...認識完了

-教育型CPU、埋設マイクロチップとの相互リンク開始...相互リンク正常に完了

-熱核反応炉正常作動...異常無し

-各スラスター・駆動系統...異常無し

-推進剤残量:FULL

-各種武装:使用可能

 

 

 

-RX-78-3

 

-『G-3 GUNDAM』システム起動。

 

同時に、胸のダクトから排気音と、ツインアイに光が灯る「ギュオーン」と云う音がした。

 

エドワーズは......

 

 

 

 

死んだように....

 

 

 

 

 

 

爆睡中!!(ちゃんと呼吸してますし、睡眠時無呼吸症候群ではないので、アシカラズm(__)m)

 

 

Chapter-3:灰色の巨人、赤い大地に立つ!!そして邂逅

 

エドワーズがスヤスヤと眠りに着いた頃、地上では、ギャラルホルンのMS・「グレイズ」3機、同MW隊数機がCGSを襲撃。三番組が迎え撃つも、MW数機大破・年少組数名死亡・更には、一軍の御一行が、マルバと一緒に撤退する「作戦」で、上手く逃げ出す「じり貧」な事態が発生。三番組劣勢か、と思いきや、動力室に繋がれていたガンダム・バルバトスを起動、オルガが駆るMWを襲撃する、オーリス・ステンジャが駆る指揮官機仕様のグレイズを、メイス殴打・パイルバンカー一刺しで撃墜。その反動を受けオーリスは死亡。撤退を開始したGHサイドのMW 隊を蹂躙、クランク・アイン両名が駆るグレイズ2機を追い込むも、起動したばかりのバルバトスが不調な状態である事に気付き、やむなく撤退、追い討ちを試みるも、バルバトスは「ガス欠」状態を起こし、且つ「パイロット気絶」の為機能停止、三番組「だけ」でCGSは守りきれた。

 

地上の騒乱が静まって数時間後、エドワーズが起きた。

 

エドワーズ:「ふわぁぁ....結局寝ちまったよ......って、勝手に起動してるし!?何か頭ん中、ざわついてるし、ナニナニ...(コンソールを見ながら)コイツ、「G-3ガンダム(以降G-3)」って言うのかぁ~...グレイズと同じ「MS」かぁ~」

 

コントロールグリップに手を伸ばすと.....

 

グオオッ......

(イメージBGM:機動戦士ガンダムより「ガンダム大地に立つ」)

エドワーズ:『コイツ、動くぞ!?』

 

スムーズに立ち上がり、歩行を開始。隠しハッチを開け、火星の大地に.....

 

「存在してはならない」ガンダムが立った!

 

ピピッ!

 

外に出て直ぐに、センサーが反応した。

 

エドワーズ:「むむっ?『11時方向にMS反応あり』?11時方向?? CGSの基地がある方向じゃねーかよ!?何があったかどうかは知らんが...取りあえず向かうか。ついでにセンサーに出た「MS」も気になるし...行くか」

 

アクセルを踏んで、バーニアに火が灯り、エドワーズが駆るG-3ガンダムは、CGS基地へと向かった。

 

一方その頃、CGS基地では、先のギャラルホルン(以降GH)の夜襲の事後処理を始めていた。MWの残骸を回収し、年少兵達が悔し涙を流しながら、拭いていた。

 

三番組年少兵A:「イリアム...ダンジ...何で先に、逝ってしまったんだよォォッ!」

 

散っていった仲間達に思いを馳せながら、部品を拭いていた。

そんな哀しみを吹き飛ばすかのように、基地へと向かう灰色の巨人の人影と、ゴォォォッと、大気が震えるようなスラスター音が近づいて来た。ある年少兵が、手を止めてその人影を見つめていた。

 

三番組年少兵B:「何でまたGHがって.....何か違う! 隊長、オルガ隊長~!」

 

(イメージBGM:オリジナルサントラ1より「Sandy Desert」)

 

オルガ:「どうした?またGHか?」

 

三番組年少兵B:「違います!何か全身灰色で、角を2本生やしたMSが、こっちに向かって来てますが...」

 

年少兵が、オルガに報告しているうちに、灰色のMSがCGS基地に到着。

 

エドワーズ:「基地に到着、やべッ、年少組たち踏み潰しちまいそうだ!」

 

慌ててブレーキペダルを踏み、地上施設内、三番組が作業している手前の所で静止、スラスターを逆噴射させエアブレーキをかけた。

 

「うわっ!」と驚く少年兵達。

 

ゆっくり着地させ停止。灰色の巨人の胸のハッチが開放され、その中から、三番組の誰もが知ってる、あの人が出てきた。

 

エドワーズ:「全く、何があったかと思えば....どうなってんだよ、コレ?」

 

三番組年少兵たち:「エドワーズ教官だーッ!」

 

三番組年少兵C:「教官ー、無事だったんですね!」

 

 

驚き、更に歓喜する年少兵たち。ヨッ!と軽く挨拶した後、巨人に備え付けのウインチ式昇降機に足をかけ着地。彼らの元に駆け寄る。施設の奥から、白髪で、褐色肌の成年が出てきた。

 

オルガ:「エドワーズ教官!?生きてたんですか?」

 

エドワーズ:「死んで悪いか、オルガ隊長。夜勤明け休みなんだぞ、って、聴いちゃくれないかorz それにしても、すごい有り様だな....何があったんだ?」

 

オルガ:「実は......6時間前に、GHの奴らが夜襲仕掛けて来まして、俺たち三番組だけで応戦してみましたが....」

 

エドワーズ:「わぁかってるって、みなまで云うな。君らだけで凌げたのは見事な事だよ。それで親父、じゃなくて、社長は?」

 

オルガ:「社長は、一軍らと一緒にトンズラかましました」

 

エドワーズ:「はぁぁッ?トンズラだとォッ?(やはり、ハエタとササイの口車に乗っかって、一緒に逃げやがったな?あの2人、親父おだてたり、転がすの上手ェからなぁ...これがあるから、CGSの汚点がこの子達まで...)それで、被害状況は?あと、俺がこっち向かう時に見かけたけど....動力室のアレ、動かしたようだね。それで...乗ってるの、誰?」

 

オルガ:「被害状況に関しては、ビスケットから聞き出して下さい。そんで...動力室に繋がってたMSに乗ってるのは......ミカです」

 

エドワーズ:「三日月君が!?取りあえず、三日月君回収するから、オルガ隊長はそのまま事後処理続けてね!」

 

オルガ:「分かりました、教官」

 

エドワーズは、足早に巨人の方へ戻り、乗り込んだ。

 

オルガ:「それと......教官!!」

 

エドワーズ:『どうしたの、オルガ隊長?』

 

オルガ:「年少組たちが云ってた「灰色のMS」、教官のMS ですか?一軍の人達に見つかるとヤバくないですかぁ?」

 

エドワーズ:『大丈夫だって!バレないように上手く立ち回るからさ』

 

オルガ:「頼んます!」

 

そう云うと、巨人は猛スピードで立ち去り、三日月らを回収しに行った。

 

オルガ:「......ミカが乗ってた「アレ」と云い、教官が乗ってるソレもそうだが......ビスケット、あの2つ...「MS」なのか?」

 

ビスケット:「そ、そうだね....姿形は違うけど......MSで、いいんじゃない?」

 

三日月、もといガンダム・バルバトスと、グレイズ3機がやり合った場所に到着。

 

(イメージBGM :オリジナルサントラ1より「Vulnerable Surface 」)

 

エドワーズ:「うっわっっ......見るからにエグいわ、コレ......(スクラップになった指揮官仕様のグレイズにフォーカスする)見るも無惨な状態に......それに......(G-3ガンダム、左に方向転換。)動力室にあったアレに、三日月君が乗ってるのか?(コンソールに「ASW-G-08 GUNDAM BARBATOS」と表示が)声かけてみるか?『三日月君、起きてるかい?』(コンソールに「スラスター残量:無し パイロット生体反応:無し」との情報が......)良く動かせたなぁ、この機体。さては、ナディさんが上手く...てなワケないか?「ガキの頃、MS軽くいじった位だ」とか言ってたなぁ...さて、回収回収♪」

 

と、メイスを持ったまま「気絶」しているバルバトスを、よっこらせ、と肩に担いで、隠しハッチまで向かった。

 

エドワーズ:「三日月君....親父からちょろっと聞いたけど、阿頼耶識のオペに三回耐えた唯一のサバイバーだし、三番組のエースだしなぁ....ん?頭の中がざわついて...ナニナニ?「阿頼耶識:MMIにおけるMSの情報量は、MWの約50倍」くらいするのかぁ...起動時のキックバックがデカい為、場合によっては意識喪失もあり得るか....ヒューマン・デブリ組のリーダーの昭弘君と一緒に良く筋トレしまくってる姿、良く見掛けたし....鼻血吹き出すだけで堪えるだけで済ませる、なんて...やっぱ三日月君は凄いよ。

 

否......

 

 

『すげェよ、ミカは......』」

 

 

G-3で、バルバトスの回収を済ませた後、グレイズの残骸をしっかり回収。そこで、バトルアックスをちゃっかりブンドド、自らの武器として押収しちゃいましたとさ♪

 

Chapter-4:選手交代のお知らせです。三日月君に替わりまして......

 

事後処理が済んだ後、バルバトスは動力室、もといドック入り。ナディ・雪之丞・カッサパの指示のもと、整備作業を開始。一方エドワーズは、G-3のメンテナンスを始めていた。推進剤の残量は、まだ余裕がある。熱核反応炉スゲーイモノスゲーイ、最ッッ高だね!と、どこぞのてぇんさい物理学者並みに狂喜していた。

 

が!!

 

「腑に落ちない案件」があった。

 

・頼んでもないのに、G-3を届けた送り主は誰か?

・そして、件の事後処理を済ませて引き上げた後、見たこともないメディカルナノマシンベッドが置いてある。さっきまでなかったのに、誰がこのベッドを送ったのか?

 

この2点である。

 

1点目のG-3ガンダムはともかく、2点目のメディカルベッドが気になってしょうがないエドワーズ。

中を覗いてみると....

 

エドワーズ:「ダンジ君!!何でこの中に?」

 

メディカルナノマシンベッドのガラス越しに、三番組のダンジが横たわっているではないか。

 

ダンジ:「エドワーズ...教官...ですよね?」

 

(イメージBGM:オリジナルサントラ1より「Oasis」)

 

エドワーズ:「そうだ...良く帰ってきたな...」

 

ダンジ:「オレ...気付いたら、この中に入っていたんで...「ついさっきまで」MW乗ってて、GHのMSの攻撃にあって...その後から、意識が飛んで......覚えて、ないです」

 

エドワーズ:「阿頼耶識の副作用だな、それは。でも、君が生きてて何よりだ。神様に感謝しないとな」

 

ダンジ:「そう言えば...CGSは、どうなりましたか?」

 

エドワーズ:「三番組で何とか防げたが...一軍と親父は逃げ出した。」

 

ダンジ:「無事で、良かったんですね」

 

エドワーズ:「体調はどうだい?」

 

ダンジ:「何か知らないんですけど、体全体の傷みとか無くなって、元気になるような感じがします。」

 

エドワーズ:「お、おぅ、そう、なのか?(このメディカルベッド、瀕死のヤツでも回復出来るのか?)」

 

驚きを隠せないエドワーズ。そうこうしてる内に、ダンジは回復。ベッドの蓋が開いた。

さっきトレーラーを運び入れた時の姿のままではないか。

 

ダンジ:「教官!見てくださいよ!身体がピンピンして、元気になりましたよ!」

 

エドワーズ:「ソウカー、ゲンキニナッタノカー、ケッコーミチガエッテミエルゾー(  ̄▽ ̄)」

 

一軍並みの肉付き具合にまで回復し、復活したダンジ。

「神の御業」とも云うべき力。ただただエドワーズは驚く事しか出来なかった。

 

 

エドワーズ:「まぁ良いとして....ダンジ君、G-3ガンダムの整備、手伝ってくれるかい?」

 

ダンジ:「ウッス....じゃなかった...ハイ、出来ますよ」

 

エドワーズ:「ソウ.....ほんじゃ、一緒にやろうか?」

 

ダンジ:「ハイッ!」

 

確かダンジは年少組、MWの整備とか教えた事ないぞ、とぼやきながら、G-3の整備を始めた。

 

エドワーズ:「誰がダンジ君をメディカルベッドに?一体誰が???そんで、ダンジ君、こんなにマジメだったか?」

 

ダンジ:「きょ~かん!!手が止まってますよ~」

 

エドワーズ:「あぁ、ゴメン!考え事してた....」

 

時同じく地上では、三番組が一軍やマルバに対しクーデターを興した。結果、散々エドワーズを目の敵にしたハエダ・グンネルとササイ・ヤンガスの両名は、パンパンで粛清。三番組でCGSを回す事、となった。(事務方のデクスター・キュラスターと整備班のナディ・雪之丞・カッサパは残留となった。勿論トドも......一軍に退職金等の流れは、原点通りです。マルバはまだ雲隠れ中m(__)m)

 

三番組によるCGS乗っ取りクーデター成功から翌日...

 

館内放送:『監視班から報告!GHのMSが1機、えー...赤い布を持ってこっちに向かってる!』

 

(イメージBGM:オリジナルサントラ1より「Aspiration」)

地上・施設にいるオルガ達は外へ。一方エドワーズ達は....

 

ダンジ:「教官、またGH来たみたいですけど、大丈夫ですか?」

 

エドワーズ:「ウ~ッシ、メンテ完了!ダンジ君、一緒に行くか?」

 

ダンジ:「は、はい....」

 

G-3のメンテは無事終了。足早に乗り込むエドワーズとダンジ。

 

ダンジ:「複座式、ですか?」

 

エドワーズ:「まぁな。振り落とされるなよダンジ君。しっかり捕まってるんだぞ」

 

ダンジ:「ハイッ!」

 

エドワーズ:「さて、さっき拾ったバトルアックス持って...「エドワーズ、行きまーす!」ってね♪」

 

と、フルスロットルで出撃するG-3。

 

地上では......

 

タカキ:「それで...何なんすか、あれ?」

 

雪之丞:「(赤い布?)ありゃあ、「決闘の合図」だな....」

 

 

厄祭戦開戦前の時代:いわゆる「B.D.:Before Disaster」暦

の頃は、大抵の揉め事がある際、決闘で優劣を決めていたらしい。P.D. 歴になって以降、MSを保有しているGHでも決闘は盛んに行われている。人対人も然り、況してやMS同士も然り......

 

クランク:『私は、GH実動部隊所属、クランク・ゼント!そちらの代表との1対1の勝負を望む!』

 

シノ:「勝負って、マジかよ...」

 

クランク:『私が勝利したなら、そちらに鹵獲されたグレイズと、そしてクーデリア・藍那・バーンスタインの身柄を引き渡して貰う!』

 

ビスケット:「お嬢さんを?」

 

トド:「ほら見ろ!やっぱりだ!あっちはお嬢さんが目当てなんだ!」

 

クランク:『勝負が着き、グレイズとクーデリアの引き渡しが無事済めば、そこから先は全て私が預かる。GHとCGSの因縁は、この場で断ち切ると約束しよう!』

 

雪之丞:「はぁ?なんだその条件は?(一方的じゃねぇかよ。)」

 

ユージン:「「俺らが負けてもお嬢さん渡すだけ」で、「全部あのオッサンが良いようにしてくれる」ってか?」

 

ビスケット:「でも!そうしたらクーデリアさんが....」

 

クーデリア:「行きます!!」

 

一同驚く。

 

クーデリア:「勝負などする事はありません!私が行けば「全てが済む」のでしょう?無意味な戦いは、避けるべきです!」

 

トド:「おぉ、そうそうそう!ついでによ、交渉もしておカネの方もガッツリと...(そして、得たおカネは「ダンナ」に渡しておこうかな~っと、ぐへへへへへ....)」

 

オルガ:「どうなるか、わかんねーんだぞ?」

 

ビスケット:「そ、そうですよ。あいつらはあなたを殺そうとして..」

 

クーデリア:「既に、多くの人は死にました....」

 

ビスケット:「クーデリアさん!」

 

フミタン:「お嬢様?」

 

ビスケットの発言を遮り、クーデリアは堂々と言い切る。

 

クーデリア:「それに、私は「ただ死ぬ」つもりはありません。何とか話を聞いて貰えるよう頑張ってみます」

 

オルガ:「フ....(言ってくれんじゃねぇかよ、この嬢ちゃん)」

 

ビスケット:「無理だよ、そんなの。何せあのGHですよ?「法と秩序の番人」だし....」

 

トド:「まぁまぁ本人もそう言ってんだからよ!お嬢さんはねー、あの口が達者だしねーあの...」

 

オルガ:「そのつもりはねぇ!」

 

トド:「あぁ~!?(やっちゃうの、マジでぇ~?)」

 

オルガ:「あのオッサンの話がどこまで本当か分からねぇしな。簡単には乗れねえよ........ミカァッ!」

 

三日月:「ん?」

 

オルガ:「やってくれるか?」

 

三日月が「いいよー」と返そうとした瞬間......

 

エドワーズ:『オルガ隊長、三日月君を休ませた方が良い!MS「も」だ!まだ身体が慣れてない上に、コンディション劣悪な状態で決闘挑んだら....負けるぞ』

 

オルガ:「エドワーズ教官!?」

 

駆け付けたG-3を見て驚く一同。

 

オルガ:「教官、ミカを行かせてあげて下さい、これは俺たちが落とし前をつけるべき事で...」

 

エドワーズ:『教官命令だ!ここでエース失って、後々困るのオマエらだぞ?ここは、教官の俺に任せておけ。ナディさん!バルバトスはドック入りさせたら、超・入・念にメンテしておいて欲しいな。それと三日月君には、休息するよう釘刺しておいて貰えないかな、「エドワーズ教官が心配してる」と云う言葉を添えて、頼むよ』

 

雪之丞:「エドワーズの......マルバの息子の頼みじゃなぁ....ナシ付けとくわ」

 

エドワーズ:「GH火星支部配属のイチ将校が相手か....」

 

ダンジ:「教官、何か楽しそうですけど?」

 

エドワーズ:「相手にとって不足無し!『そこなグレイズのパイロットに告ぐッ!この決闘、慎んでお受け致すッッ!!』」

 

クランク:『......感謝!』

 

一方その頃、(原作の流れだったら決闘に出て、クランクを、ありがパンパンする筈が、)『教官命令』と云う楔を打ち付けて、ガンダム・バルバトス共々「静養」する事となった三日月・オーガス。

 

雪之丞:「...と、云うワケだ。エドワーズが、三日月の代わりに、決闘を受ける事になった。「とにかく休め!」ってな。」

 

三日月:「教官がそう云ってたなら......しょうがないね。何でバルバトスの事も気にしたんだろう?」

 

雪之丞:「分かんねぇよ、俺には。ただ、あの場で「身体が慣れてない」・「劣悪なコンディションで決闘に挑んだら負ける」と云う臨機応変で、的を得たようなアドバイス。流石マルバの息子だよ。ほれ、エドワーズから詫びの栄養食だ(三日月に投げ渡す、右手でキャッチする)「火星ヤシだけじゃ持たないだろ。」と言ってたぞ」

 

三日月:「ありがと、おやっさん。教官、俺の事、気にしてたんだ....(栄養食を食べる。)ハエタたちと違って、教官は、いつも俺たちの事を信じている所があるし、指示も正確だし、守ってくれる所もある。いつも俺たちの、かなり先を進んでるような気がするんだ。「あの時」もそうだった.....」

 

ーーーGH夜襲から遡る事半月前、CGS:ブリーフィングルーム......

 

ハエダ:「「社長の息子」で、且つ「二番組の生き残り」の分際が、でしゃばんじゃねぇよ!!」

 

エドワーズ:「三番組に、なんて酷な事を?本来なら、一軍である俺たちが前線で、三番組が後方支援に回るのが、普通だと思うが....」

 

ササイ:「お前が、俺たちが立てた策に、「口答え出来る権限がある」とでも思ってんのか、えぇ?」

 

ハエダ:「GH顔負けの、統率が行き渡ってた、あの二番組の生き残り、と云う事で、あえて俺ら一軍に加え「させてやった」んだぞ。ま、俺らにとっちゃ、「目の上のタンコブ」みたいな感じだったけどな♪」

 

エドワーズ:「まだ言ってるのかよ?確かにあの時は、CGS 始まって以来の「大惨事」だったし、親父も釈明するのに必死だった。それを知らないお前らが言える事かよ?」

 

ササイ:「てっめ...(エドワーズの胸ぐらを掴む)ふざけんじゃ、ねぇよッッ!(エドワーズの顔面めがけて殴打。テーブルがひっくり返り、壁まで吹き飛ぶエドワーズ。)

二番組の副隊長だったオメーに指図されたかねーんだよ、ヴォケェ!(エドワーズ、ササイを上から目線で睨み付ける)オォイ、何だよその目は?何か文句あんのか?」

 

一軍メンバーA:「ササイさん、その辺にしといてやって下さいよ!エドワーズの坊っちゃんの「異名」、知っててやってますよね?逆に俺たち怖くなって来たんスけど....」

 

青ざめてドン引きする一部の一軍メンバー。それもその筈、彼らは知っている。ササイがぶん殴ったエドワーズは、「タダ者ではない」と云う事を....

 

一軍メンバーB:「(割って入って、ササイを宥める)ササイさん!もし社長がいたら、俺たちのクビに関わる事に...」

 

ササイ:「わぁーったよ!!俺らの仲間の顔色みて、ヤバい事に成りそうだし、もしも社長が入って来たら.....もういい!今日はこの辺で....勘弁してやるよッッ!」

 

ハエタ:「フンッ!ヒューマン・デブリとつるんでるようだし、ま、「三番組教官」と云う閑職に廻しといて正解だったわ。(エドワーズに詰め寄る)可愛い可愛い「教え子たち」が、見るも無惨に死んでいくサマ、ここで、指加えて見てるんだな! 行くぜオメーらァッ!」

 

一軍メンバー:「うーい!!」

 

 

そそくさと立ち去る一軍メンバー。

その傍らで、直立不動の姿勢を取っていたオルガ・三日月・ビスケットの3人。

 

数分後......

 

ビスケット:「大丈夫ですか、教官?」

 

三日月:「また殴られたみたいだね。やり返さないの?」

 

エドワーズ:「イッッテェ~....。相変わらずアイツら変わんねぇなぁ.....「力でねじ伏せる」だなんて。いつもヒューマンデブリ共を立たせて、マッチポンプだ、やれ毒抜きだ、挙げ句の果てに「一軍からの愛のムチ」名目の鉄拳制裁、ハタからみたら、立派な「虐待」だよ、マジで。ちょうど良い機会だから、ぶっちゃけ聞くけど、悔しくないか?」

 

ビスケット:「確かに......慣れてしまった部分はあるけど...悔しいですよ、教官」

 

エドワーズ:「だよなぁ......流石参謀。良く分かるやん!オルガ隊長は、どうなの?」

 

オルガ:「悔しいのは分かりますが....隊の皆を守る為なら....」

 

エドワーズ:「「悔しい」って、素直に言えば良いじゃん。顔に出てるぞ。三日月君は?」

 

三日月:「うーん......分かんない」

 

エドワーズ:「無関心だなー、相変わらず。良くも悪くも「凄いよ」三日月君は。でもな、俺は、君たちを、一軍の良いようには使わせない、絶対に、「教官」として、君たち三番組を守る責任があるから。閑職だ、閑職だと、アイツら抜かしてるようだけど、俺にとっては、「要職」だと思ってる。力でねじ伏せるヤツらの末路なんて、たかが知れてるし、ロクな事しかないからねぇ....」

 

三日月:「教官がいつか言ってたよね、たしか「インガ何ちゃら」って....オルガ、何だったっけ?難しくて分かんないや?」

 

オルガ:「ミカ、そこ俺に聞くとこか?俺も...分かんねぇよ。ビスケット、分かるか?」

 

ビスケット:「オ...オ...オ...オルガ、行きなり聞かれてもォorz」

 

エドワーズ:「「因果応報」だろ?」

 

三日月・オルガ・ビスケット:(顔を見合わせながら)「「「それだッッッ!!!」」」

 

エドワーズ:「ま、いつかそのツケは、身をもって味わう事になるだろうよ、俺や三番組にしたような仕打ちでね、いや「それ以上の」、かな?」

 

何か気まずい空気になるブリーフィングルーム内。

 

エドワーズ:「(手を叩きながら)ハイハイハイハイ、重ッ苦しい空気、一旦忘れて忘れて~。後で親父に掛け合うし、何とかしてやるから、取り合えず教練に戻るぞ~。オルガ隊長、今日は昨日の模擬戦のおさらいしよっか( ̄0 ̄)/♪」

 

暫く沈黙が続き、オルガとビスケットが驚愕した。

 

オルガ・ビスケット:「ええぇぇぇ!?Σ(゜Д゜)」

 

 

オルガ:「(´д`|||)......(この期に及んで教練ですか、教官。いい加減に「止まって」下さいorz)」

 

ビスケット:「(´д`|||)......(オルガ以上に、ブレーキが必要かもorz)」

 

 

三日月:「オルガー」

 

オルガ:「ん?どうした、ミカ」

 

 

三日月:「「おさらい」って......何?」

 

 

オルガ:「そこから説明しねぇとダメかよ。(゜゜;)\(--;)

(そう云うオメーもだ、ミカ。教官にナシ付けないと....ダメか(´д`|||))」ーーー

 

 

 

時間を戻して、決闘の戦場では......

 

ダンジ:「教官、勝てますか、あのMSに?」

 

ダンジがエドワーズに尋ねる。

 

エドワーズ:「いっちょカッコつけて「受ける事」となっちまったし......MSでの実践、始めてだもんな~。更には、コイツ動かすのも始めてで、これが初陣。どうかしてるぜ」

 

ダンジ:「「タコ殴りにする」なんてどうですか?」

 

エドワーズ:「MWでやってる戦法じゃ通用しないぞ、ダンジ君。相手は、訓練が行き届いてるし、見るからに「相当の手練れ」だからな...要するに「三日月君や昭弘君・ノルバ君と云ったエース級のパイロットと相手にしている」ようなモノだ。ダンジ君のレベルだと、多分ボロ負けだろうね(  ̄▽ ̄)」

 

ダンジ:「きょうか~ん、キッパリ言わないで下さいよぉぉぉ(TT)模擬戦の時の結果と一緒にしないで下さいよぉぉぉ(TT)」

 

エドワーズ:「ゴメンゴメン!思い出しちゃった?」

 

ダンジ:「はい(TT)」

 

エドワーズ:「そんな事は、忘れる忘れる!一先ず決闘な。良い機会だから、よーく見ておくんだぞ!」

 

ダンジ:「はいッッ!」

 

エドワーズ:「神様が、ダンジ君に与えてくれたご褒美...

君だけの......「特別教練」.....始めるとするか!」

 

ダンジ:「よろしくお願いしますッッ!」

 

バトルアックスを右手に持ち、構えるG-3。

 

双方準備が整ったようだ。

 

クランク:『GH火星支部実動部隊・クランク・ゼント!!』

 

バトルアックスを構えるグレイズ。

 

エドワーズ:「CGS:クリュセ・ガード・セキュリティ、一軍末席兼三番組教官・元二番組「副隊長」・社長:マルバ・アーケイが実の息子:エドワーズ・アーケイ!」

 

ダンジ:「同じく、三番組年少兵....ダンジ・エイレイ!」

 

オルガ:「ダンジ!?生きてたのかッッ!?」

 

三番組年少兵A:「ダンジが!?」

 

三番組年少兵B:「生きてる!?」

 

 

ざわつく三番組一同。それを気にもせず、決闘が始まる!

(決着が着くまで、イメージBGM:無双OROCHI2 Ultimate より「対決 ーSINCERE MATCHー」)

クランク:『参るッッ!』

ブーストダッシュで、躍りかかる。

 

エドワーズ:「『来いッッ!』ダンジ君、暫く衝撃に備えなよ!」

 

ダンジ:「はいッッ!(神様が、ボクに与えてくれた「ご褒美」、ムダにはしないッッ!)」

 

Chapter-5:お前は俺たちの「教材」になれ!

 

(イメージBGM:無双OROCHI 2 Ultimateより「対決ーSINCERE MATCHー」)

ブーストダッシュでG-3に接近するグレイズ。

決闘が始まった。

 

ガァァンッ!

 

鉄と鉄がぶつかり合う音がこだまし、斬り合いが始まる。

 

エドワーズ:『ナニユエ単身で、ここに来た?理由を聞かせて貰おうか!』

 

つばぜり合いになる。

 

クランク:『決闘中に、思索とはな?余裕があるようだが?』ガァン!

 

グレイズが弾き返し、G-3後ろに下がる。再び双方構え直す。

 

エドワーズ:『貴公、確か「GH火星支部実動部隊所属」とか言ってたな?階級は?』

 

クランク:『......二尉だ。何故階級を問い質すような事を?』

 

エドワーズ:『さぁね、「何となく聞いて見たかっただけ」だ。それに、過日の夜襲、貴公も与していたようだな?だが、何故単騎でここに来た?』

 

クランク:『本来なら、コーラルが....我々の上司が詫びに出る筈だが.....』

 

ガァァン!再び打ち合う。

 

 

エドワーズ:『どうしたどうした?刃に迷いが生じてるぞッッ!』

ガァァンッッ!

 

今度は逆にグレイズを弾き飛ばした。仰け反るグレイズ。

 

エドワーズ:『これが、「法と秩序の番人」として、四大経済圏を守護するべき守り手の「清廉潔白たる正義」のかたちが、これかよ?たかがイチ民間警備会社を、一個小隊とMW数機編成組んでまで夜襲、挙げ句の果てには、「革命の乙女」と名高き、ノーマン・バーンスタイン代表の愛娘たる、クーデリア嬢の身柄引渡しの要求。誰の命令でこれを?』

 

クランク:『......』

 

エドワーズ:『「言えない」って事は、「上から」の指示でやった、と云う事だな?...「二尉」であるアンタが、何故!上司に反論出来なかった?やっぱ、図星だろ?』

 

クランク:『ぐぅ......』

 

エドワーズ:『そうやって、暴走を止める事が出来なかった結果、力も罪もない弱者を....アンタらが踏みにじって行くんだろうが!』

 

ブーストダッシュで詰め寄る。

 

ガァァン!

再びつばぜり合い。

 

クランク:『貴様、「教官」と言ってたな。教官風情が、何故に決闘に望んだ?』

 

エドワーズ:『「護るため」だよ。コイツら子供達を』

 

クランク:『まさか、青年なのか?』

 

エドワーズ:『スキありィィッ!!』

 

グレイズの胴体に、G-3の右の逆袈裟斬りが入った。

 

クランク:「『ぐぅぅぅッ!』グハッ!!(少量吐血、深く入ってない為、大事には至らず。)」

 

エドワーズ:『俺の背中(後ろ)には....明日をも知れぬ命の中、敢えて銃器を握らざるを得ない選択をした子供たちがいるんだ。今を生きるのに、精一杯な子たちだっている。なのにアンタらは......そんな現状なんか知らずに、土足で踏みにじり、破壊の限りを尽くした。アンタらが、ウチに夜襲仕掛けたのが最たる例だッッ!』

 

ブーストダッシュし、タックルを仕掛けるG-3。

 

クランク:『先程から、綺麗事を並べ立てて...それが貴様の...「正道」かァァッ!』

 

負けじと、タックルを仕掛けるグレイズ。

 

双方正面衝突、かと思いきや...

 

クランク:『もぉらッたァァァッッ!』

 

エドワーズ:『グァッ!?』

 

シールドをパイルバンカーのように水平に構え、G-3のバトルアックスを弾いた。その反動でよろけ、倒れるG-3。

オルガらがいる方向へ吹き飛び、突き刺さる。

 

バトルアックスが吹き飛んだ先では......

 

オルガ:「決めた!俺たちの「新しい名前」だ... 「鉄華団」。」

 

クーデリア:「えっ?」

 

オルガ:「俺たちの新しい名前...CGSなんて「カビ臭い名前」を名乗るのは癪(しゃく)に障(さわ)るからな」

 

クーデリア:「「てっか」...「鉄」の「火(ひ)」ですか?」

 

オルガ:「いや、「鉄」の「華(はな)」だ。「決して散らない鉄の華(はな)」....だ」

 

視点を戻して、決闘は大詰め。

 

ダンジ:「教官!このままじゃ俺たち負けますって!」

 

アラートが鳴り響くコクピット。

慌てるダンジ。

エドワーズは考えていた。起死回生の策は必ずある、と云う事を。

 

クランク:『この決闘、私の勝ちだな!!』

 

頭部センサーが、ガバッと開き、メインカメラが露出、バトルアックスを大上段に構え、切りかかろうとする。

 

ダンジ:「教官、教官!」

 

エドワーズの脳内に「電撃」が走った。

そして、彼がとった行動は??

 

ブゥオン!!ズガァンッッ!

 

グレイズの左脇腹を、淡いピンクの「光の線」で貫いたではないか!

 

クランク:「何?ビーム、兵器、だと?この時代には普及してない兵力を....CGSが保有していたとでも????(あり得ん!)」

 

膝をつき、倒れこむグレイズ。勝敗は決した。

「光の刀身」を納め、背中に束を納めるG-3。

降伏信号を打診し、先にクランクが出る。

コクピットハッチが開き、エドワーズとダンジが出てきた。

 

(イメージBGM: オリジナルサントラ1より「Reincarnation 」)

 

クランク:「やはり.....俺の教え子と同じだな」

 

エドワーズ:「教え子?貴公、やはり俺と同じ教官だったのか?」

 

クランク:「そうだ....お前の後ろにいるのは...やはり子どもなんだな。」

 

ダンジ:「おまえらが襲ってきたせいで、ぼくたちの仲間が、仲間が...」

 

エドワーズ:「ダンジ君!!その辺にしておきなさい!」

 

ダンジ:「教官、悔しくないですか?」

 

エドワーズ:「確かに悔しいさ!でも......そう云えば、決闘開始前に、貴公が敗北した場合の条件を提示してなかったな」

 

クランク:「フ...すまない...君たちを馬鹿にした、訳じゃないんだ。その選択を俺が持たなかった...それだけだ...」

 

エドワーズ:「つまり、貴公が言いたかったのは、こう云う事だろう?」

 

クランクに対して、エドワーズの「口撃」が始まった。

 

 

エドワーズ:「「上官であるコーラル・コンラッドの命に背き単騎出撃、自らの身をもって、「決闘」と云う「綺麗な形で」過日の夜襲の清算をしたかった」事。「勝利条件であるグレイズとクーデリア嬢の身柄引渡しが叶わず、万一火星支部に戻っても、待っているのは総員罰直、良くて別部隊に左遷、悪くて除隊処分」「軍法会議にかけられても可笑しくない状況」だ、そうだろ?」

 

クランク:「確かに、お前が言っている事に間違いはない。部隊全体の問題になってしまうからな....それに....ダンジ君。」

 

ダンジ:「え?」

 

クランク:「君の言う通り、おじさんたちは、取り返しのつかない、悪いことをしてしまった。謝らなければならないのは、おじさんの方だ、ガハァッ!(吐血)もう長居は無理なようだ...責任は全て俺が抱えたまま...ウッ、がはッ!!」

 

ダンジ:「教官、あのおじさん死んじゃいますよ、「あのベッド」に入れましょうよ~!」

 

エドワーズ:「分かってる....ダンジ君、銃を貸しても良い?」

 

ダンジから銃を借りるエドワーズ。(まさか???)

 

クランク:「介錯を...手を貸してくれるのか?」

 

エドワーズ:「あぁ...」

 

クランク:「俺はもう...自分で終わる事すら出来ない......」

 

クランクに向けて銃を構え、一呼吸間を置くエドワーズ。

 

 

エドワーズ:「......GH火星支部実動部隊所属、クランク・ゼント二尉、最期に言い残す事はあるか?」

 

銃を構え、閉眼するエドワーズ。休めの姿勢を取るダンジ。

 

クランク:「俺を「終わらせてくれる」のか...(閉眼する)ありが..」

 

 

 

パンパンパン!!!

 

 

 

 

 

 

クランク:「!!何故、俺を撃たなかった?」

 

(イメージBGM :オリジナルサントラ1より「Make You Believe 」)

 

眼を開けたクランク。向けられた銃口の先を見ると.....

 

グレイズの左脇腹、先程の決闘で、G-3が貫いた部位に向かって、銃を放ったのではないか!

 

エドワーズ:「クランク・ゼント。この時点で「GHとしてのクランク・ゼント」は、今ここで「射ち殺した」。もう貴公、否、あなたはもう、原隊復帰しなくて良いです。ID上、「死亡扱い」として出しておきますから....あなたは、軍人として、否、ここ最近の大人たちの中では、至極全うな部類に入ってる。トンズラしでかした親父よりマシだ。

あなたをここで「終わらせる」事すら、馬鹿馬鹿しくなって来た」

 

クランク:「何が...言いたいんだ?」

 

エドワーズ:「そうだな.....捕虜にするのは勿体ないからな......クランク・ゼント、いや....クランク「さん」、あなたを俺たちCGえ、ウッ...」

 

ダンジ:「教官、また頭痛ですか?」

 

エドワーズ:「取り乱して失礼、鉄華団の為に、「教材」として、協力して貰えませんか?」

 

クランク:「「教材」だと?面白い事を云う青年だ。良かろう、捕虜、としてではなく、「教材」か...クランク・ゼント、お前達の為に、尽力しよう!!」

 

 

赤く染まった火星の夕焼け空に、暖かい風が吹いた。

 

 

 

エドワーズ:『オルガ隊長、そろそろバルバトス出しても良い頃合いだから、グレイズの回収始めようか?三日月君もイイ感じだから....』

 

Chapter-6:特別教練!三日月君を鍛えよう♪

 

クランク・ゼントをエドワーズの仲間に引き入れた時と同時に、クーデリアは「鉄華団」に対し、地球までの警護を「発注」した。(内容は、原典通りの為割愛しますm(__)m)

 

G-3のコクピットでは......

 

ダンジ:「教官、カッコよかったですぅ~、シビれちゃいました~(  ̄▽ ̄)」

 

エドワーズ:「ま、まぁ、な......初陣で、これだけ動けたならいいんじゃない?それに、クランクさんを「ベッド」に入れておかないとね」

 

と、クランクを抱えたG-3は隠しハッチへと帰っていった。

 

三日月:『オルガー、遅くなってごめん。「動かしても良い」と、教官からOK貰って来たよ。』

 

オルガ:「悪りぃなミカ。あのMSを回収して、シャトルの方まで持っていって欲しいんだ。頼めるか?」

 

三日月:『いいよー』

 

と、クランクが乗ってたグレイズを、ヨッコラセと右肩に担ぎ上げ、シャトルが停まってる場所まで運びだした。

(ちなみに、バルバトスは第1形態にグレイズの左肩アーマーを取り付けた、クランクとの決闘時の姿。または「第1.5形態」)

 

一方、エドワーズ達は....

 

(イメージBGM: オリジナルサントラ1より「Another World 」)

 

エドワーズ:「成程ね、あの時とっさに出た武器...「ビームサーベル」だったのかぁ.....「まだ武器がある」と云うが、何処にあるんだろ?」

 

G-3のコクピット内で、何なら四苦八苦しているエドワーズ。

 

ダンジ:「何処かにあるんじゃないですか?MWの兵装使ってみるとか、どうですか?」

 

エドワーズ:「無理な事言うね、チミは。(゜゜;)\(--;)

「ナノラミネートアーマーは、ビームを弾く特性がある」と云うのは聞いた事あるが、コイツの「ビームサーベル」は、ナノラミネートアーマーを、いとも簡単に貫いたからなぁ...」

 

ダンジ:「あれは凄かったですよ~。でも、どうしましたか、首傾げて?コンソールと、にらめっこしてますけど....」

 

エドワーズ:「「ビームサーベル」強力過ぎるからなぁ....エイハブリアクター積んでるMSには使え、そうにないかぁ....」

 

悩んでいる2人。するとそこにクランクがやって来た。

 

クランク:「「奥の手として温存する」と云うのはどうだ?」

 

エドワーズ:「奥の手......それ良いかも、てか、クランクさん!?大丈夫ですか?ベッドから出てしまっても?」

 

クランク:「大丈夫だ。1時間で完治したから充分な位だ。ほぅ、これが「G-3ガンダム」のコクピットか?グレイズとは違うな?」

 

エドワーズ:「はい、最初は戸惑いましたが、頭に埋め込まれたコイツのおかげで、乗り切れましたんで...」

 

額を指差すエドワーズ。

 

クランク:「まさか....記憶チップを埋め込まれているのか?」

 

エドワーズ:「知ってるんですか、クランクさん?」

 

クランク:「あぁ、そうだ。かつて、GHのある「没落」貴族の家の当主が、記憶チップの埋設手術を行ったらしい。埋設は成功したものの、杖を突かなければ、歩行もままならぬ状態になったらしい」

(月鋼のヴォルコ・ウォーレンの事です。)

 

エドワーズ:「そんな事が.....でも、イイアドバイスありがとうございますッ!」

 

クランク:「なに、礼を云うのは俺の方だ。こんな俺を、引き入れてくれて感謝している」

 

 

翌朝、火星を発つ数時間前、外にバルバトスとG-3が佇んでいる。これから、三日月に対して「特別教練」を行う、との事だ。

 

エドワーズ:『いいかい三日月君。MS戦は、今まで乗ってたMWと違って、戦闘の進め方が違うんだ。そこで、だ。三日月君には、俺との特別教練を受けてもらうよ♪』

 

三日月:『何か、イヤな感じがするけど......まさか教官、バルバトスと目の前にいる教官が乗ってるMSと、戦うの?』

 

エドワーズ:「(モニターを観ながら)流石三日月君、分かってるじゃないの....って、何で上半身裸なん?」

 

三日月:『教官知らないの?MW乗ってた時、覚えてない?』

 

エドワーズ:「あぁ、阿頼耶識ね、そうだったそうだった」

 

三日月:『バルバトスのコクピット、俺が乗ってたMWのヤツそのまま移植したんだ。』

 

エドワーズ:『(親父が「必要ない」とか云って、取り外してたからなぁ....)さぁて三日月君、始めようか!」

 

アサルトナイフを両手に持ち、構えるG-3。

 

三日月:『教官とやるの、めんどくさいからなぁ...仕方ない、本気で行くよ!』

 

(イメージBGM:原典1期より「Iron blooded orphans」)

 

ブーストダッシュで躍りかかるバルバトス。

G-3を視界に捉えた時、メイスを降り下ろした。

 

ガンッッ!

 

地割れのようなインパクトが大地に伝わる。

回避するG-3。

 

エドワーズ:「『もぐら叩きかよ、今の一撃。』焦ったわ~。マトモに喰らったら、中破モノだろー...って、オイッ!どストレート過ぎるぞ!?」

 

三日月:『前がさぁ.......ガラ空きなんだけど?』

 

バルバトス、ブーストダッシュでG-3にチャージを仕掛ける。

 

エドワーズ:『攻め方が単調過ぎるぞ、三日月君。一転突破も立派な攻め方のひとつだ。しかし欠点はある...こんな感じに...なッ!』

 

メイスのインパクト面を、右アサルトナイフで受け止め、下段に下げた。メイスの重みで、バルバトスが前によろけ、うつ伏せに倒れ込んだ。

 

その光景を観て、オルガ達は......

 

オルガ:「一方的にやられてんじゃねぇかよ、ミカ」

 

シノ:「教官さぁ....実は....ツエーんじゃねーの?」

 

ユージン:「ヨエーと、俺たちの教官務まらねーだろ、シノ(゜゜;)\(--;)良く、注意されまくってたよな、教官に」

 

シノ:「あ、はははは....そうだったっけ?(^o^;)」

 

昭弘:「「お前、目立ちすぎだから、真っ先に討たれるぞ。実際の戦場だったら、敵の良い的だ」とな....」

 

シノ:「そう云う昭弘も、「後手後手に回りすぎてる」とか何とか...」

 

昭弘:「お前と一緒にするな!(゜゜;)\(--;)」

 

ビスケット:「戦い方も違うんだね、オルガ」

 

オルガ:「良い機会だ、存分に鍛えて貰いな、ミカ。あの一軍でさえも、震えて逃げ出す位だからな...教官が「本気出した」時は、かなりヤベェからな....」

 

打ち合いは続く。バルバトスの単調且つ粗削りな攻撃を、受け流してはカウンターを畳み掛け、圧倒的な強さを見せ付けるG-3 。そして......

 

エドワーズ:『ここでギブアップ?まだ早いでしょ。君はこれから、未だ見ぬ強敵と戦う事となる、例え相手がGHだろうと宇宙海賊だろうと...そこで倒れてて良いのかい?三日月君の「いのち」は、「誰に預けてる」んだっけ?このザマじゃあさぁ......悲しくなるなぁ......』

 

ハエタやササイのような上から目線で、バルバトスを見下すG-3。

 

三日月:「あんたに....そこまで....ボロクソに...『言われたく...ねェよ!!』」

 

メイスを拾い、勢い良く振りかぶり、G-3の下腹部に、メイスが炸裂。

 

エドワーズ:『うごぉぉぉぁっ!?』

 

炸裂させた後、バルバトスがジャンプ。

 

三日月:『オルガの道を邪魔するヤツは、例え相手が教官だろうと....徹底的に...叩き潰す!!』

 

三日月、ついに「心のリミッター」を解除。

もう殺す気満々の状態で、大上段からのメイス幹竹割りを仕掛ける。

 

慌てるオルガ達。

 

ビスケット:「ヤバイよオルガ。三日月、完全に教官仕留める気だよ....(>_<)」

 

オルガ:「...(はは、ははは.....)」

 

シノ:「どーすんだよ、オルガ。三日月止めねーと、取り返しつかねー事態になるぞ!(>_<)」

 

オルガ:「...(分かってるけど......)」

 

ユージン:「三日月を大人しくさせるのに、結構時間かかるの知ってるだろ、オルガ!(>_<)」

 

オルガ:「...(あんな状態のミカ見たことねぇし、どうすりゃ.....プレッツェルの婆さんみたいに、上手くなだめる事出来ねぇんだぞ....orz)」

 

あたふたするオルガたち。

 

オルガ:「......(落ち着け、オルガ・イツカ。俺は「鉄華団団長」だぞ。こんな所で、しかも「最悪」な形で終らせては...)」

 

ビスケット:「多分手遅れになるかもしれないよ、オルガ!(>_<)」

 

オルガの「心のリミッター」が外れた、(「希望のはな」、ではありません、アシカラズm(__)m)後頭部にデカい汗と一緒に......

 

オルガ:「(な...な...な...)な......ぬぅぅあにぃやってんだ、ミィカァァァッッ!!教官殺してどーすんだァァァッッ!(/≧◇≦\)」

 

オルガの心の叫びも虚しく、G-3絶命か!?と誰もが思った次の瞬間!

 

ガァァン!!

 

即座に左腕にシールドを装備、メイス幹竹割りを防ぎつつ、受け流した。

 

三日月:「やば、立て直さないと...」

 

ブゥオンッッ!

 

三日月の右の首もとに、「何かが触れてる感覚」を感じた。

 

エドワーズ:『短時間で俺をここまで追い詰めて、しまいに「コレ」を抜かせてしまうとはな...まったく、我ながら恐れいったよ......やっぱり、凄いよ、三日月君は...(否、「すげェよ、ミカは...」)』

 

三日月:『久々に怖かった。やっぱ、教官には......敵わないや』

 

 

 

 

 

オルガの心の叫びと同様、別の場所でも「心の叫び」が聞こえたとか、聞こえなかったとか。しかも、モニター越しで......

 

 

 

 

 

 

 

ダンジ:「何ここでビームサーベル抜いちゃってるんですかァ?

 

 

て言うか......

 

 

 

何やってんですか、きょォォかァァァんッッ!(TT)」

 

 

Chapter-7:いざ地球へ!

 

特別教練終了後、秘密の格納庫に戻るエドワーズとG-3。

G-3をドックに収容し、降りてきた。

開口一番に来たのは、ダンジだ。

 

ダンジ:「きょーかーん、何でビームサーベル抜いちゃったんですかぁ~?(>_<)」

 

エドワーズ:「仕方ないだろ。本気で死ぬ所だったんだぞ~。でも、咄嗟に反応出来たし、ま、首の皮1枚繋がったんなら、結果オーライでしょ♪」

 

ダンジ:「どや顔決めて言える結果じゃなかったでしょ、そこは。観てる方の身にもなって考えて下さいよぉ...ヒヤヒヤしましたからぁ...クランクさんも何か言って下さいよぉ~(>_<)」

 

クランク:「確かに、ダンジ君が言ってたように、危なげな部分が見られたが....最後の所で起死回生のビームサーベル、お前らしいな、エドワーズ」

 

エドワーズ:「いやいやいやいや、MS操縦歴が長いクランクさんにそこまで言われても...何と云うか、照れますなぁ(^o^ゞ」

 

照れるも何も、模擬戦闘ではなかったら、確実にエドワーズは、火星のチリと化していたのかもしれない。

 

エドワーズ:「さて、オルガ達と合流しますか」

 

と、再びG-3に乗り込もうとした時....

 

オルガ:「やっぱりここにいましたか、教官」

 

エドワーズ:「あら、オルガ隊長?来ちゃった、のね?(まぁ、いいけど。一軍と親父いないし、まぁいいやorz)」

 

何と、オルガら鉄華団員とクーデリア・フミタンと、トドがわざわざ出向いて来てくれた。

 

エドワーズ:「ほぅ、「鉄華団」ね。改名したんだ....」

 

オルガ:「はい、俺が決めました。「CGS」と云う縛りから逃れたい一心で、決めました」

 

エドワーズ:「成程ね.....お前達の力で、この「大仕事」出来るのかぁ?ましてや、GHの奴らに狙われる事は、目に見えてるしな。そんで、慌ただしい空気出まくりだったけど、行くのかい、「方舟」に?」

 

オルガ:「はい。実は「方舟」の方には、昭弘達を先に行かせました。後は俺たちだけです」

 

エドワーズ:「「シャトルに積んだ」のはそう云う事だったのね。納得納得....あ、ちなみに着いてきたのが、あの...」

 

エドワーズが、オルガの右横にいる女性2人に目が行った。

 

オルガ:「教官、紹介するのが遅くなりましたが、俺達鉄華団に、仕事を依頼した....」

 

クーデリア:「クーデリア・藍那・バーンスタインです。そして、私の侍女のフミタン、フミタン・アドモスです」

 

フミタンは軽く会釈した。

 

エドワーズ:「音に聞く「革命の乙女」、ノーマン代表の御令嬢様にお目通り出来る事、恐悦至極にございます。」

 

クーデリア:「私も貴方についての噂、耳にしておりますよ、マルバ・アーケイの実の息子:エドワーズ・アーケイ。またの名を「煉獄帰りの軍神」と云う異名、でしたよね、フミタン?」

 

フミタン:「間違いはありません、お嬢様」

 

「え、知ってたの?」と云う目で、ドン引く鉄華団員。トドも然り。

 

 

クランク:「お前が噂の「軍神」だったのか?」

 

エドワーズ:「知らなかったんですか?クランクさん、そう云うアナタもあるじゃないですか、「紅き猛虎」と云う異名が」

 

ダンジ:「えーッ!クランクさんも「異名持ち」だったんですかァァァ?(>_<)」

 

クランク:「20年前の話だがなf(^^;」

 

照れるクランク。

 

オルガ:「それもそうだが、ダンジ。良くぞ無事に生き残ってくれた」

 

ダンジ:「オルガたい...じゃなかった、団長。「ある人」に助けて貰ったおかげです」

 

オルガ:「「ある人」?誰だ、ソイツは?」

 

エドワーズ:「俺から説明した方が良いかな?」

 

オルガ:「教官?」

 

エドワーズ:「あぁ確か、G-3ガンダムを試運転して帰ってきたら、何故かメディカルベッドがあって、その中に、ダンジ君が入っていた訳なんだ」

 

オルガ:「何か分かんなくなりそうだが...無事だ、と云う事にしておくとして...教官、俺達と一緒に、地球へ行きますか?」

 

エドワーズ:「決まってんでしょ!俺の教え子達が行く、て云うのなら、行くしかないでしょーよ!!」

 

年少組:「わーい!!」

 

エドワーズ:「ただ、オルガ隊長、否....オルガ団長。この「条件」を呑んで貰いたい。」

 

オルガ:「どんな「条件」ですか?」

 

エドワーズ:「観て分かるように、「もと」GH将校・クランク・ゼントを捕虜、じゃなかった、俺の「仲間」として引き入れている。ヤツらには、「クランク・ゼントは死亡している」と云う情報を「与えた」んだ。多分躍起になって来るだろうね」

 

(一方その頃......

 

アイン:「ヘクシュン!!」

 

アーレス隊武官:「アイン、大丈夫か?」

 

アイン:「大丈夫ですよ...」)

 

 

エドワーズ:「ヤツらにバレないよう、上手く立ち回りをお願いしたい。出来るよな、団長」

 

オルガ:「教官の....エドワーズさんの頼みであれば.....引き受けてやるぜ、じゃなかった、引き受けましょう!」

 

ダンジ:「やったー!教官と、クランクさんと一緒に、地球へ行ける~!」

 

クランク:「そうと決まれば、エドワーズのG-3ガンダムを、シャトルに積まなくてはならないようだが、間に合うか?」

 

エドワーズ:「そんな心配する必要ないですよ、クランクさん。鉄華団が出た後、俺達もシャトルで「方舟」に向かい、親父の舟・「ウィル・オー・ザ・ウィスプ」に搬入する。鹵獲品はもう既に積んであるようですし....オルガ団長、CGS三番組の頃からの付き合いもあるから、改めて宜しく頼む。呼び方は...まかせるよ」

 

オルガ:「ありがとうございます、教官」

 

そんなこんなもあって、エドワーズご一行様と合流した鉄華団。

地球へ向かって、いざ出発!!と、上手く行くワケがないと、頭の隅っこで思っているエドワーズであった....

 

 

 

LOG-「侵」第1話:煉獄帰りの軍神

 

 

 

Chapter-Extra:異世界からの客

 

時同じく、火星軌道上

 

空間の歪みから、赤い鳥が出てきた。

 

エルピス:「クロノ・アクロス完了。逃走先の太陽系に到着しました」

 

エルヴィン:「着いた、のか?」

 

ピーピーピー

アラート音が鳴る。

 

エルピス:「エイハブウェーブ反応確認。ご主人様、「ヤツ」がここまで追って来ました。」

 

エルヴィン:「「ヤツ」....."アンドラス"か....」

 

(イメージBGM:Wings/山本彩←さやねぇの卒業ワンマン大成功を祈ります。さやねぇ....止まるんじゃねぇぞ...... )

 

赤い鳥の後を追いかけるように、黒い羽のMSが姿を表した。

 

別の次元で、大監獄を吹き飛ばしたMS・"アンドラス"だ。

 

アグナス:『ついてきたのか、忌々しいヤツめ。返り討ちにしてくれる』

 

大剣を「召喚」、エルヴィンが駆る「フェニクス」に襲いかかる。

 

 

ピーピー

再びアラート音が。

 

エルピス:「ご主人様、危険です」

 

エルヴィン:「分かってる!」

 

"アンドラス"の斬撃をひらりとかわす。MS形態ではない為、攻撃があたらないのは当然の事だ。

 

アグナス:『どうやら「越えた」分の燃料が尽きたようだ。次に会うときは、必ずッ!』(ズゥゥン)

 

空間に溶けるように、"アンドラス"が消えた。

 

エルピス:「推進剤残量、僅かになりましたので、イオンドライブに切り換えます」

 

エルヴィン:「一体....「あの女狐」は、この世界で何をしようとして......」

 

 

 

エルピス:「生命維持装置作動、フェニクスリアクターをスリーブ状態に設定、救難信号を発信します。」

 

 

果たして、「異世界からやって来た客人」は、合流出来るのだろうか?

 

 

 

 

エドワーズ:「ウッ!!(何か、いつも以上に頭が......)」

 

 

 

Continue to the NEXT LOG......




ダンジ:「次回.....LOG- 「侵」 第2話!」

エドワーズ:「舟の名前も変更か、ま、いいんじゃねぇの?」

オルガ:「オルクス商会が裏切りやがっ...GHまで来やがったのか?」

昭弘:「ここにいるメンツは、MWだけしか乗れないんだ....」

エドワーズ:「ここは俺が行きます、クランクさん!」

クランク:「G-3 を出撃させる!」

ダンジ:「次回、機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ The GOETHIA-LOG

LOG-「侵」:第2話

謀略の宇宙(そら)


次回もスゴい事になりそう!!クランクさん、「ビームライフル」って何ですか?」

クランク:「俺も...知らんし、またビームサーベル抜いてるが、しかも最初から.....」





ダンジ:「もぉー....




何やってんですか、きょーかーん!!(TT)」

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